FAIRY TAIL 全知全能の魔導士   作:勇義

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獅子の覚悟

 

 

温泉街 鳳仙花村

 

「はぁ~いい湯だ」

 

「そうね」

 

俺とミラは露天風呂に入って居た。

偶にはミラを休ませないといけないなと思い、連れて来たのは良いがまさかの『混浴に入ろう‼』と言い出すとは論外だった。

まぁ別に昔から見慣れたもんだから良いんだが‥‥

 

「‥‥ミラ、そろそろ放してくれ」

 

豊満な胸を腕に押し付け、俺を拘束しているミラにそう言うがミラは放す処か更に締め付ける。

酒が呑みにくい。

 

「全く、お前は何をしたいんだ?」

 

酒を飲みながら問う。

 

「んん~アレスに甘えたいだけ」

 

微笑み、俺が飲んで居た酒を飲む、遣りたい放題だ。

溜息を吐きながら空を見る、満天の星空が広がり、とても綺麗だった。

 

「‥‥彼奴、そろそろだよな」

 

ふと星の事で思い出した、ロキの事だ。

 

(そろそろ限界だろうな)

 

彼奴の事は偶々青い天馬から聞いただけだ。

全てを聞いた俺は彼奴の好きな様にさせた、知ったのは三年前、普通じゃ無理な時間を彼奴は生きている、大したもんだよ。

 

「‥‥如何するかな?」

 

彼奴はきっと助けを求めない。

それだけの罪を背負って居るからだ、仲間を巻き込みたくない、だから一人で背負い込む。

勝手な奴だ、俺と同じ。

 

「‥‥何考えてるの?」

 

ミラが俺の顔を覗き込む。

俺は何でもないと言い、立ち上がる。

 

「腹減ったし、飯でも食おうぜ」

 

「うん!」

 

ミラは背中に抱き付き、頷く。

一々くっ付くなよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミラと一緒に来たのは飯処 超特急。

ここはは鳳仙花村で一二を争う超人気スポットらしい。

着いてみると、超人気スポットと言われている割りには結構普通の店だった。

もっと派手な店かと思って居たが‥‥こっちもこっちで良いな。

中に入ろうと扉に手をかけるが。

パァンッと言う音に驚き、扉から離れた。

 

「────あたしそういう冗談嫌い!」

 

聞き覚えのある声が聞こえ、金髪の少女が外に飛び出してきた。

 

咄嗟にミラを引き寄せ、魔法で姿を消した、間一髪、ルーシィに見付からずにすんだ‥‥と言うか何で隠れたんだ?

 

 

「怒ってたな」

 

俺はミラを見ながらそう呟く。

 

「怒ってたね、何かあったのかな?」

 

取り敢えず店内に入ると、頬を赤く腫らしたロキが佇んでいた。

 

「え…アレス? ミラ?」

 

「よぉロキ、グラサン落ちてるぜ?」

 

「え、あ、ありがとう…」

 

落ちていたサングラスを渡し、席に座る。

 

「あぁ…うん…それにしても…何でここに…?」

 

訝しげに聞いてくるロキ。

 

「ミラと飯を食べに来たんだが‥‥先にお前と話をするか」

 

「僕と…?」

 

「そうそう、その前に直してやるよ」

 

俺は腫れた頬に手を置くと治癒の魔法を掛け、直す。

 

「……何かごめん…」

 

「良いって‥‥ミラ、悪いけど席外してくれ、後でなんか甘いもん奢るから」

 

ミラは不満そうな顔で外に出て行った。

行ったのを確認して、懐から煙草を取り出し、吸う。

 

「さて、お前は後どれ位なんだ?」

 

「…何がだい?」

 

眉を寄せ、知らん顔する。

此奴、やっぱり隠したいのか。

 

「お前が消えるまでの時間、どん位だ?」

 

俺の言葉にロキは俯く。

 

「…君は、どこまで知っているんだい?」

 

ロキは恐る恐る口を開いた。

 

「全部……とまでは言えねぇが‥‥俺みたいに意地っ張りで罪を意識しすぎて自分を追い込んでるとだけ言おうか」

 

「君は本当に不思議だ」

 

「‥‥‥もう良いんじゃないか? あれはあれで事故だし、お前は悪くねぇよ、皆に話して助けを求めても‥‥恥でも何でもねぇぜ?」

 

 

それはダメなんだ、と呟くロキに俺は黙る。

意地でも助けを求めない積りだな。

 

「ルーシィは優しいから…それを伝えてしまえば僕を助けようと自分から巻き込まれに行ってしまう…君たちもそうだ…」

 

「まぁ助けるだろうな、彼奴等馬鹿だが‥‥仲間思いの良い奴等だ」

 

ロキは悲しげに笑う。

 

「…僕に残された時間はあと僅かだ。明日かもしれないし、明後日かもしれない。でもそれでいいんだ…助けはいらないよ。僕は罪を償わなければいけないんだ」

 

「‥‥解った、お前がそうしたいなら俺は止めない‥‥ただ」

 

俺はロキの頭を荒く撫で、笑う。

 

「もし生きたいって思ったら‥‥助けてと思ったら‥‥そん時は助けて遣る、お前はギルドの家族だからな」

 

「色々と…ありがとう」

 

ロキはそう言い残し、店から出て行った。

店内に1人残された俺は溜息を吐きながら注文をし、考えた。

やれる事はやった……後はルーシィに任せよう。

 

「さて、何時まで盗み聞きしてんだ、ミラ」

 

俺が呼ぶとミラはひょこっと頭を出して現れた。

 

「ばれてた?」

 

「当たり前だ、ほら、好きな物を頼めよ」

 

ミラは俺の横に座り、頭を肩に乗せる。

 

「アレス、ロキは‥‥」

 

「さぁな、俺には如何にも出来ない、出来るならルーシィだけだ」

 

俺はそう呟き、己の過去を思い出しながら食事を食べた。

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