4/11 月 曇/雨
春休みの最終日、僕は電車で稲羽に向かっていた。
転校先の八十神高校に通う期間は一年、3年に上がる頃には文月学園に戻ることになる。
幸いなことにもともと住んでいたところから電車で一時間半くらいの距離だから会おうと思えば文月学園に通っていたみんなとも会える。けど……雄二の馬鹿はともかく秀吉と一年も会えないのは寂しいし……
「転校?」
僕は転校が決まったことを悪友達に話していた。
「うん、そうなんだ……その、家庭の事情ってやつだよ」
成績が親に不審に思われ、実際に僕がFクラス入りしたということは隠しておきたい。僕が馬鹿だと思われてしまう。
「家庭の事情ってお前ひとり暮らしだろ、親が海外赴任してるのに今更転校ってどういうことだ?」
そう返してくるのは坂本雄二、馬鹿のくせに余計なことに気づく。
「それは、あれだよ」
あまり言いよどんでいると怪しまれる、そうだ! 姉さんのせいにしてしまえば!
「実は……」
「嘘をつくな」
「早いよ! まだ何も言ってないよ!」
「相変わらずお主はわかりやすいのう」
この爺言葉でしゃべる美少女は木下秀吉、僕の友人達の中での紅一点だ。
「なんかわしはまた不本意なこと思われた気がするんじゃが……」
「…………明久、引越しなら不要な荷物の整理を手伝う」
コイツはムッツリーニ、エロに全ての情熱を捧げる寡黙なる性識者。整理を手伝うとか言って目的は持っていかないエロ本だろう。
「一年間限定だから別に物を整理とかはしないよ、いらない物は置いていくだけだし」
「…………そうか」
がっくりと落ち込んでいる。僕の転校よりエロ本が重要なの!?
「それで、どんな事情なんだ?」
僕の転校を一番気にしているのがこのバカというのがなんか悔しい……
「あ、うん、実は……」
考えてみれば秀吉がいるし……秀吉は演劇をやっていてそれが演技(嘘)か本当かを簡単に見抜く、誤魔化し切れる訳が無かった。
僕は雄二たちに事情を話すことにした。
「あー、お前が馬鹿だからか」
「明久が馬鹿だからと言われたら反論もできんのう……」
「…………どうしようもない」
みんな僕が馬鹿だという理由にあっさり納得してしまった。
「試召戦争の予定が狂うが……まあ、仕方ない、来年までに少しは成績上げろよ」
「うむ、寂しくなるが家族の事情じゃし、元気で頑張るんじゃぞ」
「…………明久、俺は通販でも受け付けているから」
みんな僕の転校を受け入れてくれたのが少し寂しかった……
まだペルソナには入れないです。
番長の転校シーンは数秒で終わるんですけどね……ちなみに秀吉が紅一点扱いは2年生が始まる前なので美波や瑞希とはまだまり親しくないからです。
原作では一巻時点ではまだ秀吉は男と認識できていますがそこはご都合主義で。
一度間違えて投稿しそうになったのでで区切りはまだ先のつもりだったのですが一度これで投稿します。次回からは一話ごとをもう少し長くするつもりですので。