バカと田舎とペルソナ   作:ヒーホー

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前話に間違いありました。明日は雨だと言ってましたが正確にはテストの二日後が雨でした。訂正しておきました。
間違いをここでお詫びします。


熱気立つ大浴場編
第三十九話


5/13 金 曇

 

 

『静かな町を脅かす暴走行為を誇らしげに見せつける少年たち……そのリーダー恪の少年が突然カメラに向かって襲いかかった!』

家族3人で過ごす夜、テレビではこの町の暴走族の特番をやっていた。

『てめーら! 何しに来やがった!』

目の部分にモザイクが入っているけど髪を染めてるし特徴的な髪型をしているし、声も変えていないからあまり隠れていないと思う。それにこの制服、八十神高校だよね。

「この声……」

叔父さんがテレビに視線を向ける。

『見せもんじゃねーぞ、コラァ!!』

「あいつ、まだやってんのか……」

「お父さん、知り合い?」

「うーん、まあ、仕事の知り合いだな」

刑事の仕事の知り合い……つまりは……

「高校生刑事……高校生探偵……」

「いや、違う……巽完二、喧嘩が強くてたかが中3でこのへんの暴走族をシメてた問題児だ」

ああ……僕や雄二の時みたいに補導して知り合ったほうか……

「普通そっちを先に思いつくだろ……まあ、たしかどこか高校受かって、通ってるんじゃなかったか」

「さっきテレビに映った制服を見るとうちの学校だと思うけど」

「そうか、お前の学校の一年か、こいつ実家が老舗の染物屋でな、たしか母親が夜寝れないからって毎晩走っている族を潰しちまったんだ」

へえ、お母さんのために暴走族を一人で潰したって、見かけによらずに良い奴じゃないのかな。

「動機はともかく暴れすぎなんだよ、お前もそういうとこありそうだからな、気をつけろよ」

「何言ってるの、僕はそんなことしないよ」

雄二やムッツリーニは目的のためなら手段を選ばない外道だけど僕は紳士的だからそんなことはしない。

「はぁ……だと良いんだがな……」

 

 

5/14 土 雨

 

 

「天気予報当たったね、雨降ってる」

里中さんの言うとおり天気予報が当たり今日は雨が降っている。

「じゃあ今夜だな、例のテレビ……」

「何も見えないといいんだけど」

「うん、そのほうが良いよね」

天城さんの言葉に僕は同意する。

「けどよ、何も映らなかったらそれはそれで事件の手がかりがないままなんだよな……」

陽介がその言葉を受けて発言する。う~ん、被害は少ない方が良いけど何かが起こらないと捜査は進まない……なかなか複雑だ。

「ところで雄二たちはいつこっち来るんだ?」

「うん、雨のたびに来るわけにいかないからとりあえずは僕たちがチェック、なにか映ったら連絡することになってるよ」

「なら今晩映ったら明日来るって感じか?」

「うん」

「なら今日はみんな忘れずにマヨナカテレビチェックだね」

 

 

深夜12時、映ったほうが良いのか映らないほうが良いのか考えが纏まらないままマヨナカテレビの時間を迎えた。

雨が降っていることを確認し僕は何も映ってないテレビに向き合う。

ザザ……

テレビにノイズが走りマヨナカテレビが始まる。

「あ……」

そこには人影が映っていた。

不鮮明ではっきりしないが高校生くらいの男に見える。

そのまま映像に動きがなくマヨナカテレビは終わる。

Prrrr Prrrr

電話が鳴る、相手は雄二か……

「もしもし」

『おう、明久、マヨナカテレビはどうだ?』

「あ、うん、映ったよ、不鮮明だったけど高校生くらいの男に見えた」

『映ったのか、そして男らしき人影が不鮮明……か、まだ向こうに入れられてはいないかクマに確認を取らないとな……』

「うん、天城さんと同じパターンだとまだ入れられてないってことだよね。ところで女性が対象っていうのはただの偶然だったのかな?」

『俺はマヨナカテレビを見ていないからはっきりとは言えないがそうとも限らない。不鮮明だったんだろ? なら男っぽい女という線は捨てきれないからな』

「う~ん、胸がない美波のような子が髪を短くして服装変えてもちゃんと女の子に見えると思うけど」

『いや、別に俺は島田とは一言も言ってないが……まあ、お前も女装したら性別をごまかせるだろう、同じようなものと思っておけ』

「僕は女装なんてしたことないからね!?」

『入学式にセーラー服着て登校した奴が何を言ってるんだ……』

「あ、あれは前に説明したじゃないか! 急いでたから間違えて姉さんのを来ちゃっただけだって」

『ま、明久が変態という今更なことは置いておいて……じゃ、明日、翔子と一緒にそっちに行くからな』

「僕が変態だということを当然のように言うな!?」

プツ……

言いたいことを言って雄二からの電話は切れた。

Prrrr Prrrr

えっと……次は陽介からか。

「もしもし」

『お、やっと繋がった、さっきまで電話してたのは雄二か?』

「うん、マヨナカテレビの報告をしてたんだ。明日霧島さんと一緒に来るって」

『そうか、ということはお前もちゃんと見たんだな、あれ、映ってたの男だよな?』

「うん、そう見えたけど」

『ということは雄二の言ったとおり今まで全部女ってのはただの偶然だったのか……』

「雄二は不鮮明な画像なら断言するのはまだ早いって言ってたけど……」

『そうか、でも人相まではわからなかったとはいえあれが女ってことはないと思うけどな』

「うん、僕もそう思う」

マヨナカテレビに映ったのは雄二に負けないくらいにごつい体格をしていたように思う。あれで女というなら僕の女装どころか雄二の女装が認められてしまう。

『雄二はマヨナカテレビを直接見てないわけだしな』

「あいつは色々考えるからね」

『ま、それじゃそれも含めて明日みんなで話そうぜ』

「うん、それじゃまた明日ね」




熱気立つ大浴場編突入です。
感想でも前々から彼とバカテスキャラの絡みの期待の声を頂いていたので頑張って書きたいと思っています。
では次回もよろしくお願いします。
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