バカと田舎とペルソナ   作:ヒーホー

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第八十五話

「ムッツリーニ、本当にわかるの?」

女子たちと合流後、僕たちは再びテレビの中に入っていた。

「…………任せろ、久慈川りせについてはすでに調べてある」

ムッツリーニの情報力で集めた情報を元に本人がサーチをする。

「クマ、本当に役に立たないクマね……」

クマの鼻に頼らずムッツリーニのペルソナによるサーチに頼っているせいで自分が役にたってないと思いクマが落ち込んでしまった。

「そんなことないぞ、ムッツリーニは相手が久慈川りせだからサーチ出来ているだけだからな」

「…………俺のペルソナでは男性型シャドウのアナライズはできない」

そんなクマに雄二とムッツリーニが慰めの声をかける。

「そういうこと、戦闘でのサポート頼りにしてるよ」

「うん、任せてほしいクマ、クマ、ばっちりサポートするクマ!」

最後に僕が声をかけるとクマも少し元気になる。

「…………こっちの方から気配を感じる」

「ペルソナってこういう能力もあるんだね」

「女の子の気配を調べるっていうのは土屋らしいわね」

ムッツリーニの行動に里中さんと美波が感心の声を上げる。それでもムッツリーニのシャドウについて聞いてこないのは彼女たちなりの優しさなんだろうな。

そして僕たちはムッツリーニの案内で移動を開始した。

 

 

「なにここ、真っ暗じゃん」

そしてついた場所は暗く、辺りがよく見えない場所だった。

「これじゃ、なにも見えねーな」

雄二が呟いたとき

パチン

軽く音を立てて辺りが明るくなり、妙な音楽が流れ始める。

「え? なにここ」

美波が疑問の声を上げる中

ブシャーーー

「「ムッツリーニィィ!?」」

ここに来ただけなのにムッツリーニが鼻血を吹きあげて倒れる。

「…………こ、これは、ストリップ劇場……」

「え? そうなの?」

僕は来たことないけどこんな雰囲気なんだ。

「あ、ああ、そうみたいだが、ここの雰囲気だけで鼻血を流すのは流石だな」

「……雄二、なんでこういうのがストリップ劇場の雰囲気って知ってるの?」

「いや、来たことがあるワケじゃねーぞ!? 話に聞いたことがあるだけで……ぐぁぁぁぁ」

そして同じく雰囲気を知っていたらしい雄二が迂闊な言葉を漏らし処刑にあう。

「アキは知らなかったみたいね」

よ、よかった。自分の無知に救われた……

「ねえねえ、ストリップって縞々のやつクマね」

「ちょ、やばいっスよ、二人の顔色が」

「康太、雄二、しっかりしろ、ジライヤ、ディアだ」

「翔子、落ち着いて、そのままじゃ坂本くん死ぬって」

「それじゃ間に合わないよ、顔色が戻らない、回復魔法じゃ失われた血液まで戻らないの!?」

「…………お、俺はまだ死ぬわけには……りせのストリップを見るまで死ぬわけには……」

「想像するなー、死ぬぞー!?」

「だ、誰も聞いてないクマね……」

クマが何か言っていたが突入前に死にかけの仲間を前に僕たちは話を聞いている暇はなかった。

 

 

「…………ここから気配がする」

僕たちはりせの作り出した劇場を進んでいた。

道中ムッツリーニが里中さんの蹴りを覗き込もうとして鼻血を出したり、シャドウに弱点を突かれて倒れた美波や天城さんを覗き込もうとして鼻血を出したりしてここまでたどり着いた。

「やっと見つけたな」

「もう輸血用血液があまりないし、ムッツリーニの命のためにも何とかしないとね」

ムッツリーニがここで死んだらだれが今日撮った写真を現像してくれるんだ。

「けど様子が変よ、あれは本人じゃなくてシャドウじゃ……」

美波に言われてみると確かに彼女は水着姿。

ムッツリーニは気にせず写真を撮りまくってるけど。

『ファンのみんな~、来てくれてありがと~ぉ。今日は、りせのすべてを見せてあげるよ』

「「「なんだと!?」」」

シャドウと知りつつも反応をしてしまうのは僕たちみたいな男の子には仕方がないだろう。

「……雄二は見ちゃダメ」

「アキ、あんたもよ」

「「目が、目がぁ~」」

そしてわざわざメガネを取られてから目つぶしを食らうのもいつものこと……

『……え? どうせ嘘だろうって? アハハ、お-けー、おーけー、じゃ、ここで……あ、でもここじゃスモークがきつすぎて見えないか』

相変わらずシャドウはマイペースで話をする。僕たちの方はあまり気にしてないようだ。見えないけど。

「…………(パシャパシャパシャ)」

例え見逃しても後で写真を売ってもらおう。

『じゃあ、もう少し奥で、嘘じゃないって証明してあげるね』

「…………今すぐでも構わない」

ムッツリーニが即答する。僕にとっては目が回復してからの方が……

「あんたら、あたしたちは止めに来たってこと忘れてない?」

里中さんが冷静にツッコミを入れてくる。

「忘れてないよ! 僕たちはただ目の前ストリップという言葉に誘惑されているだけだよ!」

目的は忘れていない。でもりせのストリップを見たいというのも本音なんだ!

「お前ら、欲望に正直すぎだろ……」

「…………なら陽介は見たくないと?」

「いや、そりゃ見れるもんならみてーけどよ……ってんなこと言ってる場合じゃねーだろ!」

そんな話をしているうちにようやく視力が戻ってきた。

「あれ? りせのシャドウは?」

「先輩たちが話してるうちにいなくなったみたいっス……」

完二が呆れた声で言う。そして戻ってきた僕の視界にはりせのシャドウはもういなく僕たちはシャドウに囲まれていた。

 

 




バカテス男子には辛いダンジョンですね。そして陽介とムッツリーニは今回から名前で呼び合うようになっています。完二は後輩だから別として同学年の同性同士は仲良くしてもらいたいですしね。
他の方々の作品では色々乗り越えたムッツリーニがエロからまともに変わるという展開をみますが、この作品のムッツリーニは自分を乗り越えたうえでエロも捨てずに生きています。ペルソナという作品でエロい自分を否定するっていうのも違うなーと思いますし、バカテスメンバーのギャグのノリを消すのも惜しいですからね。もちろん他の方々のを否定するわけではなくこの作品での方針ですので。
さとムッツリーニのサーチの補足、サーチ対象はムッツリーニにとっての異性認識のある相手のみとなります。つまり異形なシャドウや動物型のメスとかはサーチ、アナライズ出来ず。非常に限定的な能力です。
では次回もよろしくお願いします。
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