姫路瑞希視点
私が八十神高校から転校してきて一月を超えました。
転校の目的……建前上は両親を納得させるため。文月のFクラスの環境から健康のために空気の良い八十神高校への転校。ですが私の目的はもう一つあります。
私の片思いの相手、吉井明久くんの近くにいるためという目的がありました。
でも……転校してきてから距離が近づくどころかあまり接点すら持てずにいます。
せっかくの大チャンスだった林間学校、自分が得意だと思っていた料理でカレーを作ったんですが結果は惨敗……逆に悪印象を与えてしまいました。
そのあと明久くんがファンだと言っていたアイドルの久慈川りせさんが一年生に転校してきました。
本人もただのファンだと言っていたし学校が同じでも学年が違うし接点はないかと思っていたんですが……
いつの間にか仲良くなっていて、しかも久慈川さんの方が積極的に明久くんに迫っているようにも見えました。ただでさえライバルが多いのに相手がアイドルとなると勝ち目はあるんでしょうか……
それに担任の師岡先生が殺人事件に遭うということもあり両親もここの学校にいることに危険を感じている節があります。
そうして明久くんに満足にアプローチをかけれないまま終業式を迎えてしまいました。
「はぁ……」
夏休みだというのに結局明久くんを遊びに誘うこともできずに一学期を終えてしまいました。
このまま始業式まで接点を持つことができないんでしょうか……
落ち込んだ気持ちのまませめて料理の練習をして今度こそ明久くんに美味しいと言ってもらおうと思い商店街で買い物をしていくことにします。
「あ、雨……」
その時今の私の落ち込んだ気分に追い打ちをかけるように雨が降り始めます。
私は近くのだいだら.という店の軒先を借りて雨宿りをします。
「ねえ、マヨナカテレビって知ってる?」
私の耳に近くのガソリンスタンドで会話している声が聞こえてきました。
「なんでも今日みたいな雨の日の深夜12時に一人で消えているテレビを見つめると自分の運命の相手が見えるらしいよ」
他人の会話を聞くつもりはなかったんですが雨の音の中その声は私にはっきりと聞こえてきました。
そのあと日常会話を続けていたようですがそのあとの会話はもう耳に入りませんでした。
「運命の相手……」
そして今日は雨、それに明日から夏休みですから少しくらい夜更かししても大丈夫そうです。
その日の夜、勉強も済ませて緊張しながらテレビを見ます。
マヨナカテレビを全面的に信じたわけでもないですがそれでも明久くんが映ってくれれば、そう願いつつもテレビを覗き込みます。
そして時計の針が12時を指し……
『みんな、僕のこと見てるつもりなんだろ? みんな、僕のこと知ってるつもりなんだろ?』
「い、イヤァァァ!!」
テレビに映ったのは見たこともない不気味な少年でした……
皆さん大変お久しぶりです。
一か月以上も期間が開いてしまいました。申し訳ありません。しかも間章なんで短いし……
一応言い訳をさせてもらうと新年度の仕事のごたごたでなかなか書く気力もわかず……はい、すみません。疲れを言い訳にわりとサボっていました。まあ、GWとかは仕事柄忙しかったのは事実なんですが……一度忙しくて執筆の習慣を無くすとそのままズルズル行ってしまいますね……
ということで今回は彼女の参戦フラグです。
今回は遅れて申し訳ありませんでした。でも時間がかかろうと投げ出さずに最後までやりますのでよろしくお願いします。