天寿を全うしたはずなのに   作:たみぃ

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第二話

女の子こと高町なのは氏と何らかのフラグがたってから数日が経過しました。

それなりに仲が良くなった彼女は意外にしゃべる子だったことが発覚。

俺の冗談にもツッコミを入れてくるあたり、この子はツッコミの才能があるの見た。

原作では結構天然って感じがあったけど、今はそんなことはない。

一体どうしたらあんな天然っぽい感じになるのだろう、おいちゃん不思議で仕方がないのです。

 

「それでね、昨日のアニメがねっ」

 

「あー、あのアニメな。なかなか面白くて俺も見てるぞ」

 

「ホントに?」

 

他愛もない話題に花を咲かせ、会話を続ける。

ちなみにあのアニメと言うのはこの世界の夕方にやっている、天元突破メルル☆モニカと言うアニメである。

小さい女の子が熱いハートで仁王立ちして敵を倒していくというすごいアニメ。

とにかく女の子が熱いんですよ、なめんじゃねぇ!って叫んでパンチですよ?夕方アニメしゅごい。

 

そんなアニメを高町氏も見てるとか意外と人気なのな、あのアニメ。

最初見たときなんぞこれって思ったほどだ。

 

「私もあの女の子みたいに、真っ直ぐになれたらな……」

 

「いきなり辛気臭くなったなおい」

 

アニメだからこその性格と言えばあれだけど、この歳の子はああいった物に憧れるものか。

かく言う俺も、最初の生では特撮にはまって、大きくなったら戦隊モノのヒーローにーって息巻いてたな。

まあ結局、登場人物と変身後の中身は違うって知って諦めたが。

あれだよね、小さい子ってそういうこと知らないから純粋で自分もなれるって思えるもんね。

今の大人にはない純粋な願いってものがあるよね、それを忘れなければ夢をかなえられたりするんかねぇ。

 

「熱血少女なのはになりたいの?」

 

「う、うーん……そう言う事ではないの……」

 

なめんじゃねぇ!って言って、相手の顔面殴る高町氏……何だろう、色々ダメな気がする。

将来的な意味で。戦闘民族高町だから、出来なくもなさそうだけど。

とりあえず高町氏がそうなったら、俺は喧嘩だけは売らないように気を付けようと思う。

ドリルとかで貫かれたくないからだ。

 

とりあえず、落ち込んだ高町氏をなだめようと思う。

ああ、今もまた泣きそうな顔してるし……やれやれ…一度子を持った経験があるからか、子供が泣いてるのは捨て置けんなまったく。

 

「そう思うってことは、何か悩み事があるってこと?」

 

「……うん……」

 

小さくうなずき、俯いてしまう。

ふむ……。

ここら辺は詳しく覚えてないので、とりあえず高町氏から話を聞こうと思う。

原作何てざっくりとしか覚えてないから、こういう時は困りますな。

 

「ふむふむふーむ?じゃあ特別にこの俺が相談に乗ってしんぜよう」

 

「いい…の?」

 

「おう。仲良くなったことだしな」

 

「…えっとね……」

 

高町氏はぽつりぽつりと話し始めた。

高町氏の家は店を営んでいて、そこの店長であるお父さんが大怪我で入院してしまった。

なので、必然的にお母さんが仕事をしていかなければいけない。

そして、高町氏よりも歳が上のお兄さんとお姉さんはお母さんの手伝いをしているので、この時間は家には誰もいないとのこと。

なので、迷惑はかけられないので、いい子でいようとこの公園で夕方になるまで時間をつぶしているとのこと。

 

おおう、何ともへヴィーだぜ。

とりあえず返答待ちなのか、ここから無言になる高町氏。

これはこれで返答に困る……さて、なんて言ったらいいものか……。

 

「…ご、ごめんね……?こんな事相談されても、迷惑だよね……」

 

「んー…別に気にしてはないよ。まぁ、高町氏も難儀な性格してるなぁ」

 

「な、なんぎ…?」

 

「ああ、気にしないで。まあ、良いんでない?迷惑かけちゃえば?」

 

この時期の子供は、親に迷惑をかけてなんぼだ。

俺は例外だけど、実際高町氏の同世代の子は、ここまで考えることはできない。

大体、遊んで、飯食って、わがまま言って、泣いて、親を困らせて、愛情を受けて育つ。

だから全然、それが駄目なわけではないと思う。ただ、この子はいい子であろうとするあまり、そう言った考えを強いられてしまったんだろう。

 

お父さんが大怪我をし、入院してしまい。

お母さんは仕事をしなければならない。

お兄さんはその手伝いを。

お姉さんも手伝いを。

仕方ない、自分はまだ子供で手伝いもできない…だから迷惑をかけないように、いい子でいる事を仕事としよう

大方そんな感じか。

 

「……出来ないよ……。いつもみんな忙しそうにしてるのに…そんな事……」

 

「必ずしもさ、いい子である事が良いって事はないと思うな。俺も君も子供じゃん?だったらさ、寂しい時は寂しいって、悲しい時は悲しいって言わないとさ。お母さんもきっと、心配してるし、申し訳ないって思ってるんじゃないかな?」

 

「……そう、なのかな……?」

 

「まあ、俺は君のお母さんじゃないから、よく分らないけどさ」

 

「……」

 

「でも」

 

でも、子を持ったことのある俺だからわかる。

もし自分の子供が、親に迷惑をかけない、いい子でいようって思ってこんなことしてるんなら、抱きしめてやると思う。

そんで、謝ると思う。

不甲斐ないし、そんな事をさせてしまった自分を恥じると思う。

自分の子供だ、可愛くないわけがない。甘やかしたいし、可愛がったりしたい。

 

「家族だし、何も思わないわけないと思うんだ」

 

「………」

 

高町氏は、何も言わない。

俺の問いに、静かに耳を傾ける。

やれやれ……がらでもないのに、何言ってんだろうな俺。はっずかしーぃ。

 

「ま、怖いなら今のままでいればいいさ。でも、自分で動かなきゃ、何も手に入らないよ」

 

ぽんっと、高町氏の頭に手を置いて、数度ぽんぽんっとしてやる。

懐かしいなぁ、自分の娘にも、何度こうやって挙げただろう。

娘は元気でいるのかな……ちょっとばかしホームシックになりそうでござる。

家ちゃんとあるのにホームシックとはこれいかに。

 

「あう……」

 

かぁっと顔を赤くして、また俯いてしまわれた。

何?やっぱり恥ずかしかった?

この歳の子って意外とこういうこと恥ずかしがったりしないもの何のになぁ、つくづく、この子は難儀な性格してると思う。

周りの環境のせいだろうけど、普通はここまで大人びた子供にはならない筈なんだけど。

 

「あの…ありがとう…りょーすけ君…何だか、お父さんみたい」

 

「ん?俺は何もしてないよ、ただ話を聞いて、それに意見しただけ。そして俺は君と同い年なのでそれはないっ」

 

確かに子を持っていた元親ではあるが、今は同い年だ。

同い年の子にお父さんと呼ばれるのは、なんだか心に来るものがある……。

 

「あはは……ごめんね?でも、りょーすけ君のお陰だけどなぁ…」

 

「いやいや、まだ何も変わってないでしょ?」

 

まだ何も行動を起こして、何も変わってないうちにお礼を言われても、俺としては困ってしまう。

これでもし、高町氏が行動を起こしても間違いで何も変わらなかったら、俺は起こられるべき立場になるわけでして。

成功も何もしてない内にお礼を言うのは、早計ってもんだ。

ま、ここまで言ってあれだけど、俺は何もしてないのだけども。

 

「……うん、そうだね……。よしっ、今日お母さんに言ってみるの!」

 

高町氏はそう言ってブランコから立ち上がる。

 

「そうと決まれば、行動を起こすの!」

 

「い、今から?」

 

「うん!」

 

高町氏は、意外にも行動派だったらしい。

思い立ったが吉日とはよく言うけど、よくまあ、まだあって数日の男の話なんか鵜呑みにしますなぁ。

おいちゃん、貴女の将来が今から心配でたまりません。

と言うわけで、今日はお開きかな?

 

「そか、そんじゃ、また明日かね?」

 

「うん、また明日!」

 

そう言って高町氏は、この数日では見せなかったいい笑顔で、公園から出て行った。

さーって、おいちゃんも家に帰って、のんびりゲームでもしましょうかねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

次の日。

ポケーっとブランコに座ってゆらんゆらんしてたら、珍しく高町氏は俺よりも後に公園に来た。

何だか付き物が落ちたような表情をして登場してきた当たり、悩み事は解決したと見える。

いやぁ、がらでも無い事はしてみるものだねぇ。

 

「隣良いかな?」

 

「良いと思うよ?」

 

俺は高町氏の問いにそう答えると、苦笑しながら俺の隣のブランコに座る。

苦笑してる当たり、初めて会話した時の事を思い出したのだろう。意趣返し成功なのであろうかこれは?

いやあ、のんびり一日を過ごすのも楽しいもんですなぁ、あとでサッカーしようと思ってるやつの言葉とは思えないけど。

 

そう考えていたら、横から視線を感じた。

ちらっと見たら、高町氏が俺の事をじぃっと見ていた。なんでしょう?俺の顔に何かついてる?

また顔がブサイクだからって笑うの?そろそろキレるよ?俺フェミニストじゃないもん。

可愛い子でも関係なしに鼻フックの刑に処すよ??

 

「何か俺の顔についてる?」

 

「う、ううん、付いてないよ?」

 

「そう?」

 

「うん…っ」

 

「そっか…目も鼻も口も付いてないのか俺…新事実だよ!」

 

「それはちゃんと付いてるよ!?」

 

「知ってる」

 

「じゃあなんで言ったの!?」

 

特に理由はないのであしからず。

いやあ、やっぱりこの子からかうと面白いなぁ。主にリアクションが。

なのでついついいじりたくなってしまうのは、男の性と言えるかもしれない。

まあそんな事は置いといてって。

 

「それで、何か言いたいことでもあるの?」

 

「あ、そうなの!あのね、あのね!お母さんにちゃんと伝えられたよ!」

 

「お、おう」

 

いきなりテンションが天元突破したみたいに、大きな声ではしゃぎながら話す。

俺は高町氏の言葉に相槌を打ちながら、静かに聞き手に回る。

今まで感情を抑えていたのか、それを解き放つかのように、どんどん喜怒哀楽を俺に見せてくる。

昨日はたくさん泣いて、笑って、甘えて。

そんな、他愛もない子供の日常を、嬉しそうに、恥ずかしそうに、笑いながら、にこにこと。

 

うむうむ、子供はこうでないといけないねぇ。

そんなこんなで、日が暮れるまで高町氏の話の聞き手に回っていたのは言うまでもない。

 

「さて、そろそろ帰ろうか」

 

周りで遊んでいた子供もどんどん減って行って、気が付いたら俺と高町氏だけになっていた。

日が暮れるの速いなぁ、これが若さと言うものか……。

俺はブランコから降りてすたすたと帰ろうとする。

 

そして、ふいにグイッと、服の背部分を振っぱられ、後ろを振り向く。

案の定高町氏が俺を引っ張って引き詰められた。

一体何が始まるんです?

 

「あ、あのね…?よかったら一緒に帰りたいな…って…」

 

気恥ずかしそうに高町氏はそう言った。

ふむ、別に一緒に帰るのはやぶさかではないが、果たして帰り道は同じだっただろうか。

これで帰り道が逆、と言う変なオチに繋がったらどうしてしまおうか。

別段困ることでもないが、それはそれでどうかと思う。

 

「ん、構わないよ?」

 

その言葉でパーッと明かりが照らされたみたいに笑みを浮かべる。

何がそんなにうれしいのか俺にはさっぱりわからないけど、まあうれしいのならそれはそれでこちらも満足と言えよう。

そんなこんなで、高町氏と一緒に帰ったのでした、まる。

 

 

そして、帰り道はやっぱり逆だったけど、何も言わずに高町氏と帰った俺は偉いと思う。

だから少しばかり帰宅が遅くなったことは怒らないでもらいたい母上様。

そろそろ正座をしてから一時間が経過しているのですが、もう感覚がありません、どうかお許しくださいお母さま。

あ、だめ?はい……。




天元突破メルル☆モニカ
元ネタはドリルのあれと魔法少女を足したあれ
なのはがそんな熱血系魔法少女になられたら、フェイトちゃんが可哀想なのでやめておこうと思う(砲撃フラグがないとは言っていない)


顔面を殴る高町氏
ティアナァァァァァ!歯ぁ喰いしばれぇぇぇぇ!!!


戦闘民族高町
言わずもがな


高町氏の過去
何ともへヴィーだぜ……


お父さん
前世ではよく父だったので仕方ないね


目も鼻も口もない
涼介君はのっぺらぼうなのかなこれ
もしくはルルイエ的な何か



おかしいな、面白おかしく書きたいのにこうなった
次こそは面白おかしく書くはず
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