遊戯王ARC-Ⅴ 夜天の来訪者   作:ドロイデン

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Episode10 夜天vs反逆者(後編)

「俺はこれでターンエンド」

 

ユート LIFE 4000 手札0枚

『幻影騎士団ブレイクソード』 ★3 A2000

『幻影騎士団プリセントランス』 ★4 A1900

 

「く……私のターン……ドロー!!」

 私はダメージが残る体に鞭を打ちながら立ち上がる。が、ドローした瞬間に体が崩れるように倒れた。

「……なんや、なんで体が……」

「恐らくお前は最初に吹っ飛ばされた時に体のどこかを傷つけたんだ。ソリッドヴィジョンとはいえ衝撃は本物だ、まだ体が出来上がっていない女の子の体には酷というものだ」

 ユートは淡々と語る。すると何故か瞼まで重くなってきた。

(体が……動かへん……何も見えへんようになってく……嫌や……そんなの)

 私は心の中でそう思うが、体は言うことを聞かない。

(また何もできへんようになる……もうそんなの……絶対に嫌や)

 その時だった。私の視界が一気に暗転し、私の体を不思議な浮遊感が襲う。と、不意に何かの声が聞こえた。

(チカラガ欲シイカ?)

(なんや……どこから声が……)

(我ハ汝ニチカラヲ与エヨウ、汝ノ心ヘ)

(力?……私に力をくれるんか?)

 その声はノイズが掛かってるような掠れたものだったが、どこか懐かしくも感じた。

(汝ニ問ウ、汝ハチカラヲ欲スルカ?)

(私は……欲しい、みんなを守れる為の力を、何もできへん弱さを越えたい!!)

(……良カロウ、我ハ汝ノチカラデアリ、汝ノ闇ナノダカラ)

 その言葉を最後に私は意識を覚醒させる。不思議と痛みは少なかった。

「はぁ……はぁ……」

「……起き上がったか……」

「私にやって……貫きたいものが……あるからね」

「ならば見せてみろ、貴様の覚悟とやらを!!」

「あぁ!!私は手札から『夜天の宝札』を発動!!自分フィールドにモンスターが居ないから、墓地の『デネブ』、『オリオン』を除外して三枚ドロー!!」

 引いたカードを確認すると、私は不思議と笑みを浮かべた。

「私は『星因士 アルゴラ』を通常召喚して効果発動!!召喚、特殊召喚、反転召喚に成功したとき、デッキから『テラナイト』と名のつくモンスターを2体特殊召喚する!!私は『星因士 ベガ』と『星因士 ウヌク』を特殊召喚する!!」

 

『星因士 アルゴラ』 ☆4 A 500

『星因士 ベガ』 ☆4 A 1200

『星因士 ウヌク』 ☆4 A 1800

 

「ただし、この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できないうえにエンドフェイズ時に破壊される。そして『ウヌク』、『ベガ』の順番で効果発動!!『ウヌク』の効果でデッキから『星因士 シャム』を墓地へ送り、さらに『ベガ』の効果で手札から『星因士 アルタイル』を特殊召喚する!!そして『アルタイル』の効果で墓地から『シャム』を特殊召喚して効果発動!!相手に1000ポイントのダメージ!!」

「く!!」

 

ユート LIFE 4000 → 3000

 

『星因士 アルタイル』 ☆4 A 1700

『星因士 シャム』 ☆4 A1600

 

「これで彼女のフィールドにはレベル4のモンスターが5体……」

「私は5体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!!悲しみという星の夜を越えて、今こそ夜天の主に祝福を!!エクシーズ召喚!!」

 5体のモンスターが渦のなかに消えると、中から漆黒に塗られた女騎士が現れる。その姿はまるで光を飲み込む闇のようでいて、それ以上に星光のために生まれた夜天のような輝きを纏う。

 それでいて白銀に揺れる髪と漆黒に揺れる翼は、まるで悲しみに揺れる堕天使のようだった。

「現れろランク4!!『夜天の滅騎士(メテラナイト) ナハトヴァール』!!」

 

『夜天の滅騎士 ナハトヴァール』 ★4 A 2500

 

「なんだ……そのモンスターは!!」

 ユートはモンスターを見て何を思ったか、かなり驚いていた。

「(ナハトヴァール……闇の書の闇……)」

 私はモンスターを見て少しだけ悲しくなった。それは名前こそ違うが、その姿が、私にとってあの冬に消えてしまった大切な家族と姿がそっくりだったからだ。

「(リインフォース、私らはずっと繋がってるんやね……一緒に行こうな)」

(はい、我が主)

 私はふと彼女の声がカードから聞こえた気がした。そしてふと笑みを浮かべる。

「行くで!!『ナハトヴァール』の効果発動!!このカードのORUの数につき最大で三つの効果を得る!!一つ以上の時、ORUを一つ使って、バトル時のダメージ計算の時に、相手のモンスターの攻撃力をこのカードに加える」

「バトル時に攻撃力上昇だと!?」

「ORUが4つ以上あれば、ORUを一つ使ってこのカードは相手モンスター全てに攻撃する。そしてORUが五つ以上あるとき、ORUを一つ使って、このターン、相手の発動する全ての効果を無効にする!!そして最初の効果は、ORUがある限り何度でも使える!!」

「な!!」

 ユートは驚く。ここまでの効果を持ったモンスターが現れるとは思っても見なかったのだろう。

「 私はまず一つ使って相手のモンスター効果を無効にする!!石化の槍ミストルティン!!」

 『ナハトヴァール』は取り出した槍を投げつけると、相手のモンスター全てが石の彫像となった。

「さらにORUを一つ使って、相手のモンスター全てに攻撃する!!バトル!!まず『ナハトヴァール』で『プリセントランス』を攻撃!!そしてORUを一つ使って、『プリセントランス』の攻撃力を、このモンスターに加える!!」

 

『夜天の滅騎士 ナハトヴァール』 A 2500 → 4400

 

「いけ!!ナハトヴァール!!」

「ぐぁぁ!!」

 

ユート LIFE 3000 → 500

 

「そして『ナハトヴァール』で『ブレイクソード』をORU一つ使って攻撃!!ディアボリック・エミッション!!」

 夜天の騎士は巨大な闇の塊を作り出すと、それを一気に放出した。それは大爆発に相応しく、石化した『ブレイクソード』を一瞬にして粉々に吹き飛ばした。

「う、うぁぁぁぁぁぁ」

 

ユート LIFE 500 → -2000

 

「勝った……」

 私は自分が勝った事に驚きぺたんと腰を抜かす。

「凄いな……君の勝ちだよ、はやて」

 ユートは体を抑えながらそう言って、先程まで見せなかった優しい笑みを浮かべた。

「私の勝ちか……」

 が、そこで私の体は地に倒れた。二人が急いで駆け寄るところまでを確認すると、私の意識はそこで途切れた。




オリカ紹介

『星因士 アルゴラ』
☆4 戦士族/A500/D0
このカードが召喚、特殊召喚、反転召喚に成功したとき、デッキから『テラナイト』と名のつくモンスター2体特殊召喚する。ただし、この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、エンドフェイズに破壊される。

『夜天の滅騎士 ナハトヴァール』
光 ★4 戦士族/A2500/D2000
テラナイトと名のつくモンスター×2体以上(最大5体)
このモンスターはORUの数につき以下の効果を得る。また、この効果は1ターンに何度でも使える
①1つ以上:このカードが攻撃した時、ORUを一つ取り除くことで、ダメージ計算の時のみ相手のモンスターの攻撃力を加える。バトル終了時に攻撃力はもとに戻る
②4つ以上:ORUを一つ使うことで、このカードは相手のモンスター全てと戦闘できる
③5つ以上:ORUを一つ使うことで、相手のモンスター全ての効果を無効にする。
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