べ、別にバレンタインなんて興味ないです!!どうせアルバイトが忙しいうえに女友達なんて居ないんだから……
ズーン……(言ってて悲しくなった
そういうわけなので、どうぞ( ゚д゚)ノ
「バトル!!『RR―レボリューション・ファルコン』でダイレクトアタック!!」
「きゃぁぁぁぁ!!」
どうも、スタンダード次元でゆっくり(?)してる八神はやてです。夕方現在私は同居人の隼とデュエルしてあっという間に負けてしまって吹っ飛ばされていて、現在進行形で庭の芝生で寝転がっている。
「う~ん、これで四連敗~!!悔しい!!」
「こればかりは場数の差だからな。仕方あるまい」
隼はいつものようにクールに決めているとはいえ、少しデッキを確認している。
ここ数日間で私はユートと隼と共に模擬戦をこれでもかとやっているが、結果はそれぞれ四回ずつやってどっちも全敗、ユートに至っては後攻1ターンでフィールド更地にされた上にエクシーズ召喚3回という、女の子泣かせなことまでされた。え?テラナイト使ってるから別に良いやんって?そう思ってるやつちょっとおいでや、ユニゾンしてラグナロク射ってあげるから。
「そういえば我が主、今日の買い物に行きませんか?確か卵が三割引ってチラシに書かれてましたよ?」
「ホンマか?じゃあ私とユートの二人で行くとするわ」
そういって袋を取りに家に戻ると、既にいつものコートを着たユートが買い物袋片手にスタンバっていた。私も騎士服を展開(服だけ)させ、靴をスニーカーへ履き替える。
「……主、もしやその格好でお出になられるのでしょうか?」
「ん?どうしてや?」
リインフォースの言葉に私は首を傾げて聞き返す。
「いえ、ただこの世界には魔法の文化は存在しないので、もし何かしらの事でバレてしまったら……」
「それ言うならデュエルで毎回変身してるんやからもう後の祭やろ」
「そうですが……主はもう少し可愛い服が似合うのでは……」
「そんな初デートやあるまいし、別にかまわへんやろ」
「……でしたら」
そういうとリインフォースはなにやら魔方陣を展開させ、白い光が視界を覆った。そして気付くとリインフォースは…………縮んでいた。姿はさっきとそのままだったが、私の家の末っ子とほぼ同じサイズにまで肉体が縮んでおった。
「へ?なに?どうなってんのや!?」
「主の記憶にあった妹のプログラムを私にも組み込みました。こうして主のポケットに入れば目立たず一緒に出掛けられますので」
「いや、むしろなんでそんなことしてんのや?」
「主、今回ばかりは何も聞かないでください……」
そういうとリインフォースは何も言わずに騎士服のポケットに入り込んだ。
「…………まぁええか。ほんなら行こうか?」
「あぁ」
そんなこんなで、私とユート(ついでにリインフォース)の買い物が始まった。余談だが隼は自分のデッキの調整をするといって自室に籠ってしまった。
~数時間後・川原~
「うん。今日はこんなもんやね」
「それは一向に構わないが、良かったのか?あれ」
私は軽く伸びをしていると、横からユートが後ろを指さす。そこには通常サイズに戻って大量の荷物を持たされた私の家族、リインフォースがそこにいた。両手はとうにふさがれ、大きなレジ袋五個ずつ握られている。
「大丈夫だユート。主に持たせるくらいなら私が全て持つ」
「いや、そもそも物量と質量で少しずつふらふらしながら歩いているやつに言われても説得力というかないというか……」
「あぁ、気にせんでええよユート。リインフォースは鉄板でも仕込んどるかいうくらい頑固やからな。まぁ楽できると思うておけばええん……よ?」
私が笑いながらそう言ってると、目の前に見知った女の子二人が目に写る。
「あれ?柚子ちゃんにアユちゃんやん」
「あ、はやて……って遊矢!?なんで」
私が声をかけると柚子ちゃんが気付いて後ろを振り返る。
「ん?あぁ、ユートって言ってな、家で一緒に暮らしてるんよ」
「……ユートだ。はやてには世話になってる」
「あと私の家族のリインフォースや。よろしくしたってや」
「リインフォースと申します。よろしくお願いする」
「「あ、どうも」」
二人はペコリと挨拶する。
「それでどないしたんやこんなところで?」
「それが、はやては沢渡って覚えてる?」
「ん?確か市議会議員だかなんだかを親に持ってる親の七光りで、LDSのへっぽこデュエリストやろ?」
柚子の話を概略すると、沢渡の取り巻きらしきのを偶々見かけて、色々とO☆HA☆NA☆SHIしたらその沢渡だか沢蟹が遊矢に対して復讐しようと画策してるらしい。
「はぁ……面倒なことになってもうたな」
実際、彼のデュエリストとしてのセンスは悪いとは全く言えない、直情的で暑くなりやすい性格だが、むしろ沢蟹……もとい沢渡自身の完成度が高い『ダーツデッキ』に無理矢理とはいえ遊矢の『時読みの魔術師』と『星読みの魔術師』を組み込んだバランスが崩れたデッキで遊矢を敗北寸前まで追い込んだほどだ。
もしの話だが、沢渡自身が遊矢のデッキを使った場合、恐らく遊矢以上に使いこなしてみせたかもしれない。まぁ私の『テラナイト』デッキの前では無力やろうけどな。
「分かった。とりあえず私と柚子ちゃんが行ってくるからユートとリインフォースはアユちゃん連れて家に向かってくれへん」
「……良いだろう」
「分かりました」
そう言うと二人はアユちゃんを連れて家のある方向にさっさと行った。
「……さて、ほんならチャッチャと潰しますか」
「そうね!!」
というわけで、私ら二人は早足で沢渡がいる場所へと向かうのだった。
~倉庫街の一角~
「ここやな……」
「ええ」
到着した頃には夕日もだいぶ落ちてきて、沢渡が居るであろう倉庫の中では話し声が聞こえる。
「じゃあ早速突入して……」
「待ってや、その前にやることがある」
そう言うと私は首に掛けておいたシュベルトクロイツの端末をちょいちょいと弄くる。
「?何してるの」
「それは秘密や。さて、そんなら……殲滅しに行こうか?」
私は倉庫のドアを開け、居るであろう奴等と対峙するのだった。