「う~悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しいく~や~し~い~!!」
レヴィは負けたのがショックだったのか、ジタバタと床に転がって地団駄を踏んでいた。その様子は正しく、おもちゃを買ってほしいと強請る子供のようやった。
「なんでなんでなんで~!?」
「いや~、お風呂の時も思ったけど、レヴィは阿呆の娘みたいやったからやな」
「そんなの理由になるか~!!僕はマテリアルだぞ!!強いんだぞ~!!」
「いや、それこそ知らへんわ…………」
軽く嘆息しながら、私は『アルカディアス』を取り出して確認する。
(アルカディアス…………ホントにありがとうな…………)
「しかしはやて、そのカードどこで手にいれたの?」
凛さんはそう聞いてくる。
「結構昔やな~。多分、『私が生まれる前から有ったカード』やから」
「生まれるまえ?どういうこと?」
私の言葉に彼女は首を傾げて聞いてくる。
「もともと、このデッキ自体は私が最初から組んだものやないんや。両親…………多分お父さんのやと思う」
「はやての父親の?」
「せや。私、早くに両親亡くしたんやけど、何の気無しに昔お父さんの書斎に入ってな、その時偶々デッキを見つけたんよ」
「あ、ごめん…………聞いちゃ不味そうだったわね」
「別に良いんよ。お父さん、星座が好きやったのか天文学者だったのか分からんけど、書斎には宇宙関連の難しい本や資料がいっぱいあって、そんなんやったからか星座をモチーフにした『テラナイト』デッキを作ったんやろな~」
「ふーん、てことははやてのデッキはお父さんのデッキを引き継いだデッキってこと?」
「まぁ、有り体に言えばそんな感じやろな。私のサブデッキも、もとはといえばお母さんの部屋で見つけたデッキだから、唯一、私と両親の絆の証なのかもしれへん」
お父さんとお母さんの部屋は、今はもう私の家族である炎剣の将と湖の騎士の二人が使ってて、もうほとんど昔の面影はないから、あっちに置いてきた家を除けばホントに唯一のものなのやろう。
「……あれ、じゃあはやてって一からデッキ作ったこと無いの?」
「まさか、このデッキ以外にも私自身が作ったデッキはあるけど、どれも今使ってるのより回しにくくて、結局これに収まっとるだけなんよ」
実際、『先史アーティ』に『銀河光子』、エクシーズ以外だと『ライトロード』や『代行天使』なども何回か作ったけど、どれもこれもデッキの回し方が慣れ親しんだ『テラナイト』や『聖刻』と掛け離れ過ぎて使いにくかった。逆に『セイクリッド』や『光天使』はほとんど流れが『テラナイト』と回し方が被りすぎてて作る気にならないし、結局今のスタイルに落ち着いたという訳やった。
(何せ作らないのはどっちもテラナイト組み込んだガチデッキがあるくらいやからな……特に『セイクリッド』と組み合わせたら最悪相手のカードのバウンス祭りになってまうし)
「つまり、他のデッキも作ったは良いものの、今まで使ってたデッキに馴染みすぎて自分じゃ使えない……そういう解釈で良いのね?」
「そういうことやな」
「…………」
凛さんはそれを確認すると、何を思ったのか、部屋から黙って出ていってしまう。そして5分ぐらいして戻ってくると、その手にはデッキらしきものが握られていた。
「これ、回してみなさい」
「これ?…………!?」
私はデッキの中身を確認すると、余りの内容に絶句した。というか、このデッキのカードを見て驚かない方がどうかしている。
「凛さん!?これはいったい……」
「知りたかったら私に勝ってみなさい、そのデッキで」
そういうと、凛さんはデュエルディスクを構える。私はカードを確認し、それをセットする。
「「デュエル!!」」
はやて LIFE4000
凛 LIFE4000
「私のターン、私は魔法カード『テラ・フォーミング』を発動!!デッキから『アドバンス・ダーク』を手札に加えてそのまま発動!!さらに手札から永続魔法『宝玉の樹』を発動し、『宝玉獣 サファイア・ペガサス』を通常召喚!!効果でデッキから『エメラルド・タートル』を永続魔法扱いで魔法・罠ゾーンに配置!!」
『宝玉獣 サファイア・ペガサス』 ☆4 A 1700
「そして『宝玉の樹』の効果を発動!!『宝玉獣』が永続魔法扱いで魔法・罠に置かれた時、このカードにジェムカウンターを置く」
「上手い使い方するな~」
『宝玉の樹』 JC 0 → 1
「そして『宝玉の樹』の効果を発動!!このカードをリリースすることで、デッキから『宝玉獣』モンスターを永続魔法扱いで魔法・罠ゾーンに配置する、私は『コバルト・イーグル』を配置!!」
「(このタイミングで使うってことは……手札に『宝玉の導き』か……もしくは)」
「私は魔法カード『レア・バリュー』を発動!!永続魔法扱いの『宝玉獣』モンスターが魔法・罠ゾーンに二枚以上あるとき、相手は1枚選択して破壊し、私はカードを2枚ドローする」
「……なら私は『コバルト・イーグル』を選択する」
凛 手札 1 → 3
「そして私はさらに魔法カード『愚かな埋葬』を発動!!デッキから『宝玉獣 アメジスト・キャット』を墓地へ送る」
「これでフィールドと墓地の宝玉獣は4体……」
「私はカードを二枚伏せてターンエンド」
凛 手札0 LIFE4000
場
『宝玉獣 サファイア・ペガサス』 A 1700
『アドバンス・ダーク』 フィールド魔法
『宝玉獣 エメラルド・タートル』 永続魔法
伏せカード二枚
「私のターン、ドロー!!私は『熟練の黒魔術師』を召喚!!」
『熟練の黒魔術師』 ☆4 A 1700
「そして魔法カード『サイクロン』を発動!!『アドバンス・ダーク』を破壊する」
「カウンター罠発動『魔宮の賄賂』!!効果を無効にして破壊する」
「く……効果で1枚ドロー、私はさらに『熟練の黒魔術師』の効果で魔術カウンターをこのカードに置く」
『熟練の黒魔術師』 MC 0 → 1
「そして魔法カード『二重召喚』、このターンもう一度だけ通常召喚を行える。『黒魔術師』の効果でさらにカウンターが一つ乗る。わたしは『魔導戦士 ブレイカー』を通常召喚!!」
『魔導戦士 ブレイカー』 ☆4 A 1700
「効果で『ブレイカー』にも魔導カウンターを乗せて、さらに効果発動!!フィールドの魔法・罠カードを破壊する。私は今度こそ『アドバンス・ダーク』を破壊する!!」
「く……」
「そして装備魔法『ワンダー・ワンド』を発動し魔法使い族の『ブレイカー』に装備!!この時再び『黒魔術師』にカウンターが置かれ、さらに効果を発動!!このカードをリリースしてデッキから『ブラック・マジシャン』を特殊召喚する!!現れよ、古の伝説の魔術師、『ブラック・マジシャン』!!」
『ブラック・マジシャン』 ☆7 A 2500
「序盤から『ブラック・マジシャン』とは……やっぱり高速で回すのは得意みたいね」
「茶化さんといてください。私はさらに『ワンダー・ワンド』の効果を発動!!このカードと装備モンスターをリリースして、デッキから二枚ドロー!!そして魔法カード『ナイト・ショット』発動!!残りの伏せカードを破壊する!!」
「ち、『宝玉の集結』が落ちたか……」
「バトル!!『ブラック・マジシャン』で『サファイア・ペガサス』に攻撃!!ブラック・マジック!!」
「ぐぅ!!」
凛 LIFE 4000 → 3200
「けど『サファイア・ペガサス』は破壊された時、永続魔法扱いで魔法・罠ゾーンに置く」
「私はカードを一枚伏せてターンエンド」
はやて 手札1枚 LIFE4000
場
『ブラック・マジシャン』 A 2500
伏せカード1枚
「私のターン、ドロー!!私は魔法カード『一時休戦』を発動!!相手のエンドフェイズまで、一切のダメージを無効にして、互いに1枚ドローする」
凛 0 → 1
はやて 1 → 2
「そして魔法カード『宝玉の導き』を発動!!デッキから『宝玉獣 ルビー・カーバンクル』を特殊召喚!!」
『宝玉獣 ルビー・カーバンクル』 ☆3 D 300
「そして『ルビー・カーバンクル』の効果でフィールドの『サファイア・ペガサス』と『エメラルド・タートル』を守備表示で特殊召喚し、さらに『サファイア・ペガサス』の効果でデッキから『宝玉獣 アンバー・マンモ』を永続魔法扱いで魔法・罠ゾーンに配置!!」
『宝玉獣 サファイア・ペガサス』 ☆4 D 1200
『宝玉獣 エメラルド・タートル』 ☆4 D 2000
「私はこれで、ターンエンド」
凛 手札0枚 LIFE 3200
場
『宝玉獣 ルビー・カーバンクル』 D 300
『宝玉獣 エメラルド・タートル』 D 2000
『宝玉獣 サファイア・ペガサス』 D 1200
『宝玉獣 アンバー・マンモ』 永続魔法扱い
「私のターン、ドロー!!……私は『マジシャンズ・ヴァルキュリア』を攻撃表示で召喚!!さらにリバースカード『闇の誘惑』を発動!!デッキから二枚ドローして、手札の『ブラック・マジシャン』を除外する。バトル!!『ブラック・マジシャン』で『サファイア・ペガサス』を、『マジシャンズ・ヴァルキュリア』で『ルビー・カーバンクル』を攻撃!!」
「2体とも、破壊されたときに墓地ではなく永続魔法扱いで魔法・罠ゾーンに置く」
「さらに魔法カード『ティマイオスの眼』を発動!!フィールドの『ブラック・マジシャン』をリリースして、現れろ『呪符龍』!!」
『呪符龍』 ☆8 A 2900
「ぐぅ!!」
龍騎士が現れた途端、私の体に強い重力のような何かが体にのし掛かる。
「……『呪符龍』の効果発動!!墓地の自分と相手の魔法カードを除外してその数100、攻撃力を上昇する!!私は私の墓地の『ナイト・ショット』、『サイクロン』、『ティマイオスの眼』、『ワンダー・ワンド』、『二重召喚』、『闇の誘惑』の合計六枚と、凛さんの墓地の『アドバンス・ダーク』、『テラ・フォーミング』、『宝玉の導き』、『宝玉の樹』、『レア・バリュー』、『一時休戦』、『愚かな埋葬』の合計七枚を除外して合計1300攻撃力をアップ!!」
『呪符龍』 A 2900 → 4200
「がぁ!!」
能力が発動した途端に、今までより重くなってきて、思わず言葉が出てしまう。
「はぁ…………はぁ…………私は……カードを一枚伏せて……ターン…………エンド…………」
はやて 手札0枚 LIFE 4000
場
『呪符龍』 A 4200
『マジシャンズ・ヴァルキュリア』 A 1700
伏せカード一枚
「私のターン、ドロー!!私は再び『レア・バリュー』を発動!!」
「…………『ルビー・カーバンクル』を選択……する」
「私は二枚ドロー。そして魔法カード『禁じられた召喚術』を発動!!自分のモンスターフィールドにモンスターが1体だけの時、このターンの通常召喚権を放棄する」
「通常召喚の放棄やと……そんなことして……なんの得があるんや?」
「その代わりに、自分フィールドのモンスターの攻撃力が相手フィールドのモンスターの最大攻撃力よりも低い時、その差の数値分まで、デッキからモンスターを特殊召喚する」
「な!?私のフィールドのモンスターの攻撃力の最大は『呪符龍』の4200……」
「私のフィールドには攻撃力200の『エメラルド・タートル』、よってその数値の差4000までのモンスターをデッキから特殊召喚する!!私は攻撃力1600の『トパーズ・タイガー』、攻撃力1400の『コバルト・イーグル』、攻撃力300の『ルビー・カーバンクル』を守備表示で特殊召喚!!」
『宝玉獣 トパーズ・タイガー』 ☆4 D 1000
『宝玉獣 コバルト・イーグル』 ☆4 D 800
『宝玉獣 ルビー・カーバンクル』 ☆3 D 300
「この瞬間、速攻魔法『スペシャル・サモンドロー』と『ルビー・カーバンクル』の効果発動!!『ルビー・カーバンクル』の効果で魔法・罠ゾーンから『サファイア・ペガサス』を特殊召喚!!そして『スペシャル・サモンドロー』の効果で自分もしくは相手がモンスターを複数同時に特殊召喚されたとき、デッキからその数×一枚ドローし、ドローした枚数分、私はドローフェイズをスキップする。私は三枚ドロー!!」
凛 手札 0 → 3
「『サファイア・ペガサス』の効果は発動しない。そして魔法カード『ブラック・ホール』を発動!!私は宝玉獣の効果を『一切使わない』」
「く!!まさか!!」
「私は墓地に『宝玉獣』が七種類存在するため、手札の『究極宝玉神 レインボー・ドラゴン』を特殊召喚!!」
『究極宝玉神 レインボー・ドラゴン』 ☆10 A 4000
「バトル!!私は『レインボー・ドラゴン』で『マジシャンズ・ヴァルキュリア』に攻撃!!オーバー・ザ・レインボー!!」
「ぐぁぁぁぁ!!」
はやて LIFE 4000 → 1700
「私はこれでターンエンド」
凛 手札1枚 LIFE3200
場
『究極宝玉神 レインボー・ドラゴン』 A 4000
「く……私のターン……ドロー!!バトル!!『呪符龍』で『レインボー・ドラゴン』に攻撃!!」
「させない!!『レインボー・ドラゴン』の効果発動!!墓地の『宝玉獣』全てを除外して、互いのフィールドのカードを全部デッキへ戻す」
「なら罠カード『強欲な瓶』を発動!!デッキからカードを一枚ドロー!!」
〈除外したモンスター〉
『トパーズ・タイガー』
『コバルト・イーグル』×2
『アメジスト・キャット』
『ルビー・カーバンクル』
『サファイア・ペガサス』
『アンバー・マンモ』
『エメラルド・タートル』
『呪符龍』が消えた途端に、今まで覆っていた重力のようなものが一切消える。
「……私はモンスターを裏守備表示でセット、カードを一枚伏せてターンエンド」
はやて 手札0枚 LIFE 1700
場
裏守備モンスター
伏せカード一枚
「私のターン、『スペシャル・サモンドロー』の効果でドローフェイズはスキップされる。私は手札の『宝玉獣 サファイア・ペガサス』を攻撃表示で特殊召喚!!」
『宝玉獣 サファイア・ペガサス』 ☆4 A 1700
「効果でデッキから『コバルト・イーグル』を永続魔法扱いで魔法・罠ゾーンに置く」
「それにチェーンして永続罠カード『永遠の魂』を発動!!効果で墓地の『ブラック・マジシャン』を特殊召喚する!!蘇れ、『ブラック・マジシャン』!!」
『ブラック・マジシャン』 ☆7 A 2500
「……私はこれでターンエンドよ」
凛 手札一枚 LIFE 3200
場
『宝玉獣 サファイア・ペガサス』 A 1700
『宝玉獣 コバルト・イーグル』 永続魔法扱い
オリカ紹介
『禁じられた召喚術』 魔法カード
自分フィールドにモンスターが1体しかいないとき、相手フィールドの最も攻撃力の高いモンスターと自分フィールドのモンスターを選択し以下の効果を発揮する。
・相手のモンスターより攻撃力が低い時、自分はモンスターの攻撃力の差分まで、デッキからモンスターを特殊召喚できる。
・相手のモンスターより攻撃力が高い時、相手はモンスターの攻撃力の差分まで、デッキからモンスターを特殊召喚できる。
この効果を使用したターン、プレイヤーは通常召喚できない。
『スペシャル・サモンドロー』 速攻魔法
お互いのフィールドにモンスターが複数同時に特殊召喚されたとき、プレイヤーは特殊召喚されたモンスター1体につき1枚ドローする。また、この効果でドローした枚数×1ターン、自分はドローフェイズをスキップする。