そのくせ文章が少ないって、ホントに申し訳ありません!!
そんなわけで本編どうぞ!!
5月13日 次元渡航艦 提督室 視点グレアム
「今日の仕事はここまでだな…………」
私は毎日貯まる書類の山々を消化させつつ、デスクのホロタイマーを確認すると、既に夕刻を過ぎていて食堂が満席に成りそうな頃合いだった。と、その時メールが
「…………アリアからの提示連絡か」
生真面目な彼女らしいと思いつつ、私はメールを開いて確認する。そこにはどうやらロッテと共に親友二人とその娘二人、そして現在彼らの家で居候をしている彼を連れて温泉に向かった物のようだった。猫ベースなのに温泉とはこれいかにと思いつつ、私は報告の続きを読み進める。
「…………『闇の書』の情報は一切ない……か」
そう一人ごちりながら、ため息と共に椅子の背に体を持たれかける。
そもそも、幾ら友人とはいえ管理局のエース局員であるアリアとロッテの二人を管理外世界である地球に向かわせるのは、普通の方法では無理だった。が、私はそれを皮肉なことに『聖王教会』の預言者である彼女の予言で出た『闇の書』の暴走が予知された事で何とか長期滞在を漕ぎ着けられたのだ。
それでもマスターである私と別行動になる事によって起きる障害も考えられたが、それも地元の友人である流や茜のお陰で何とかパスできたのだ。成果がないのでは話にならない。
「…………クロード、私は……」
同日夕方 温泉 視点流
かぽーん。
「はぁ~極楽とはこういったことを言うのかね~」
僕は実質貸切状態の露天風呂の湯に浸かり、もうそれはゆるっゆるな声でそんなことを言うと、
「そうでしょうね。この湯加減といい雰囲気といい、私の星では考えられないほど風流です」
隣で頭に手拭いを乗せてゆったりしてるアプラ君がこれまた少し緩い感じに返してくる。そして仕切り板一つ挟んだ先からは、妻や娘、親友達がキャッキャと少し燥いでる声が聞こえる。
「……しかし、ロッテもアリアも確か猫だよな。よく風呂に入れるもんだ」
「使い魔ですからね。尻尾と耳さえ隠してしまえば普通の人間とさほど変わりませんし、何より女性という名のご都合主義ですから」
「メタい発言やめなさい。そんなもんか?」
「そんなもんですよ」
そういうと彼はお盆と共に置いてあるお酒とお猪口を湯の上でこちらへ流してくる。それを受けとると、お酒をついでグイっと飲み下す。
「くはぁ~、一度でいいからこういうことやってみたかったんだよな」
「そうですか。…………ところで、例の件ですが」
彼がそういうと、僕は少し真面目な表情へと変化させる。
「前に相談された娘さん二人の魔力鑑定、お世話の隙に少し調べてみたのですが、二人とも揃いも揃って高い数値でした」
「そうか…………確かグレアムが追ってる闇の書とかいうのは」
「ええ、高い魔力資質を持つ人間に取り付きやすい性質にあります。八神さん達の周辺には、リーゼさん達がいるため取りつかれる前に何とかできるかもしれませんが…………」
「取り付かれたが最後、魔導書の暴走と共に担い手は死に至る……か」
話を思い出しただけですら憂鬱だ。勿論別の世界の別の人間に渡る可能性も無きにしもあらずだが、グレアムの使い魔であるリーゼ姉妹がこっちに居ることからして、かなりの確率で来るだろう。
「…………隣よろしいですか」
とその時、別のお客さんが僕の横から現れ同意を求めてきた。
「ええ、どうぞ」
「それでは、しかし今日は人が少ないですね」
「そうなんですか?自分はここに初めて来たものでよく分からないですが」
「まぁゴールデンウィークも大分過ぎてますからね。温泉も冬とか秋じゃないからそこまで来るお客さんは少ないだろうね」
「ええ」
隣のお客さんは肯定すると朗らかに笑う。
「
「「!!??」」
突如男から発せられた殺気に僕らは飛び退いた。そして男は狂ったように笑い出すと、奴から左腕から見たことの無い紋章が浮かび上がった。
「なんだよ、テメェ」
「自己紹介はしないよ。何故なら、
そういうと男はどこからともなく一枚のカードを取り出し、そこからとてつもない光が発せられた。
「ぐ!!」
私が目を隠し、再び目を開くと、奴はその場には居なかった。
『さぁ、闇のデュエルの始まりだ!!』
そう書かれた紙がただ僕らの前に置かれてるだけだった。
「……いったい」
「流!!」
途端にロッテが柵を乗り越えてこっちに現れる。
「大変だ!!茜が!!はやてときらりが!!」
「落ち着け!!いったいどうした」
「連れ去られたんだよ!!三人が、変な野郎に一瞬で!!」
「「な!!」」
僕らは驚愕に表情を強ばらせる。
「そっちでなんか突然光ったと思ったら、いきなり男が三人の後ろに現れて、私らが動く前に消えちまったんだ」
「ぐっ…………ロッテはアリアと一緒に娘達の魔力反応を辿ってくれ!!」
「ちょっと待って!!流はどうするのさ!!」
「そんなの決まってるだろ」
僕はロッテに目向け、
「僕は急いで車で出る、売られた喧嘩は買ってやる。愛するものへ手を出した奴には、相応の報いを受けてもらわないと、僕の気がすまない」