遊戯王ARC-Ⅴ 夜天の来訪者   作:ドロイデン

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Episode48 夜天vsお怒りの風

「う、うん……」

 目を開けて見たのは、見知った天井だった。

「漸くお目覚めね」

 どうやら隣に座っていた凛さんが、読んでいた小説を閉じてこちらを向く。

「…………どれくらい寝てました?」

「そうね…………二日ぐらいは寝てたわよ」

 凛さんの言葉に少しだけ驚く。気絶して眠ったとは思ったが、まさかそこまで寝てるとは思ってもみなかった。

「…………レヴィは?」

「アレなら昨日の夜にどっかに行っちゃったわよ。まるで電みたいにね」

 呆れたようにそういうが、私には何となく分かる気がする。

 マテリアル達は私やなのはちゃん、フェイトちゃんに似た姿をして、全くの逆の性格をしてる。

 冷静沈着なシュテル、元気溌溂なレヴィ、そして傲岸不遜を絵に書いたようなディアーチェ、それぞれの個性に合ってる行動だと思った。

「あ、所ではやて、貴女にお客さんが居るの」

「お客さん?」

 私はふと首を傾げるが、次の瞬間に背筋が凍る思いに陥った。なぜなら…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこには黒い悪魔がそこにいた。黒い衣装に黒い翼を持った、悪魔のような笑みを浮かべる彼女が。

 

「り、リインフォース…………」

 私は逃げるようにベットの奥へ這い寄る。が、それでも彼女の黒い笑みは止まらない。慌てて凛さんの方を

「それじゃ、私はここで失礼するわよ」

 助けを求める前に出ていってもうた。うん、絶対に凛さんも逃げたんや、そうに違いない。

「主はやて…………」

「り、リインフォース、ひ、ひひ久しぶりやね……」

「そうですね……久しぶりです。久しぶりに…………こんなにも隠しきれない程の怒りを覚えたのは」

「ひぃ!?」

 酷く怖い声音に、私は体を震わせる。ていうか、リインってこんなに声がおっかなかっただろうか。

「さぁ…………立って下さい、主はやて」

「……」ガクガクブルブル

「早く、絶って、ください?主はやて?」

「は、はい!!」

 私は恐怖に怯えて素早くベットから降りて立ち上がる。

「主はやて、私は今凄く怒ってます。この怒りをどこへぶつけて良いのやら、分からないくらいに怒ってます」

「は、はい!!分かります!!」

「そういうわけで、これからデュエルしましょう。私のストレスを発散させてください」

「は、はい!!」

 私は怯えながら自分のデュエルディスクを構える。リインフォースも、どうやら自分のを買ったのか銀色のディスクを左手に構える。

 

「「デュエル!!」」

 

はやて LIFE4000

リイン LIFE4000

 

「先行は主はやて、貴女に差し上げますよ」

 

「な、なら私のターン!!私は手札の『星因士 ベガ』を通常召喚し、手札の『星因士 デネブ』を特殊召喚!!」

 

『星因士 ベガ』 ☆4 A 1200

『星因士 デネブ』 ☆4 A 1500

 

「『デネブ』の効果で、デッキから『星因士 アルタイル』を手札に加える!!さらに私は2体のモンスターでオーバーレイ!!エクシーズ召喚!!現れろ『輝光士 パラディオス』!!」

 

『輝光士 パラディオス』 ★4 A 2000

 

「私はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

 

はやて 手札三枚(『アルタイル』)  LIFE4000

フィールド

『輝光士 パラディオス』 A 2000

伏せカード一枚

 

「私のターン、ドロー!!……私は魔法カード『積み込み』を発動!!デッキのカードを五枚選択して、そのカードを好きな順番でトップへ置く」

 

「そのカードは…………」

 

「さらに魔法カード『手札断札』を発動!!互いに手札を二枚捨てて、その後に二枚ドローする!!」

 

「(『積み込み』からの『断札』?)私は手札の『シャム』と『フォトン・スラッシャー』を捨てて二枚ドロー!!」

 

「では私は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 手札の『()()()』二枚をリリースして二枚ドロー!!」

 

「ファ!?『アテナ』!?しかも二枚!?」

 

「さらに私は手札の魔法カード『暗黒界の取引』を発動!!互いに一枚ドローして手札のカードを捨てます!!」

 

「な、なら私はドローして、『手札断札』を捨てるで」

 

「私は一枚ドローして、『堕天使 スペルビア』を捨てる!!」

 

「(し、しまった!!この布陣は間違いなく!!)」

 

「そして仕上げに『神の居城―ヴァルハラ―』を発動!!そして『ヴァルハラ』の効果で、手札から三枚目の『アテナ』を特殊召喚!!」

 

『アテナ』 ☆7 A 2700

 

「(や、やっぱり握ってたぁ!!)」

 

「そしてトドメに、手札から『シャイン・エンジェル』を通常召喚し、『アテナ』の効果を発動!!『シャイン・エンジェル』をリリースして、墓地から『堕天使 スペルビア』を特殊召喚!!」

 

『堕天使 スペルビア』 ☆8 A2800

 

「この瞬間、『アテナ』の効果が発動し、さらに『堕天使 スペルビア』の特殊召喚時効果がチェーン発動!!」

 

「ト、罠発動!!『レインボーライフ』!!手札の『幻蝶の刺客オオルリ』を捨てて、このターン受けるダメージを無くし、受けるダメージ分の数値ライフを回復するようになる!!」

 

「……なら『スペルビア』の効果で、墓地の『アテナ』を特殊召喚し、主はやては合計で1200ポイント、ライフを回復します」

 

はやて LIFE 4000 → 5200

 

「私は『アテナ』で『パラディオス』に攻撃!!」

 

「く、私は『レインボーライフ』の効果で受けるダメージ、700ポイントライフを回復。さらに『パラディオス』の破壊時にデッキからカードを一枚ドロー!!」

 

はやて LIFE 5200 → 5900

 

「私はこれでターンエンドです」

 

リイン 手札0枚 LIFE4000

フィールド

『アテナ』×2

『堕天使 スペルビア』

『神の居城―ヴァルハラ―』 永続魔法

 

「く、私のターン、ドロー!!……私は手札の『星因士 アルタイル』を通常召喚!!さらに効果で墓地から『ベガ』を特殊召喚!!さらに効果で手札から『プロキオン』を特殊召喚!!『プロキオン』の効果は使わずに、3体のモンスターでオーバーレイ!!エクシーズ召喚!!現れや『星輝士 トライヴェール』!!」

 

『星輝士 トライヴェール』 ★4 A 2100

 

「『トライヴェール』の効果で、フィールドのカードを全て手札に戻す!!けど私はその前に罠カード『リビングデッドの呼び声』を発動して、墓地の『デネブ』を特殊召喚!!」

 

「なるほど、私はフィールドのカードを合計4枚戻します」

 

「私は『リビングデッドの呼び声』と『デネブ』を手札に戻し、特殊召喚された『デネブ』の効果で、デッキから『アルゴラ』を手札に加える!!そして『トライヴェール』の効果発動!!ORUを一つ使って、相手の手札をランダムに捨てます!!」

 

 私はどれを選ぶか悩んだ。もし『ヴァルハラ』を墓地へ送ることができなければ、私の勝ちは限りなく無くなる。

 

「……私は、左から二番目のカードを選択!!」

 

 リインは私の言葉に従ってカードをリリースし、私は恐る恐る確認する。そのカードは――

 

「……『スペルビア』」

 

「残念でしたね、主はやて」

 

「く、けどまだ攻撃が残ってる!!私は『トライヴェール』でダイレクトアタック!!」

 

「ぐぅっ!!」

 

リイン LIFE 4000 → 1900

 

「私はカードを一枚伏せてターンエンド!!」

 

はやて 手札4枚 LIFE 5900

フィールド

『星輝士 トライヴェール』

伏せカード一枚

 

「私のターン、ドロー!!私は『神の居城―ヴァルハラ―』を再び発動し、手札の『アテナ』を特殊召喚!!」

 

「く……(けど、残りの『アテナ』は手札に一枚と墓地に一枚、高レベルモンスターしか手札にない状況だと、私に利がある!!)」

 

「そして二枚目の『暗黒界の取引』を発動!!」

 

「この場面で『それ』を引いたやと!?いったいどういう引きを……いや、違う」

 

 リインの『積み込み』の後から引いた枚数は、『手札断札』で二枚、最初の『暗黒界の取引』で一枚、そして今回のドローで四枚目、つまりは――

 

「こ、ここまでの展開を、全部読んどったの!?」

 

「主の性格からして、『トライヴェール』等の効果でフィールド全てバウンスするのは明白、それを逆手に取らせて貰いましたよ」

 

 良く見てると思う反面、今回ばかりはそれは勘弁して貰いたかった。

 

「私はデッキから一枚ドローし、『アテナ』を捨てる!!」

 

「……私もドローして、手札の『神の警告』を捨てる……」

 

「そして最後のカード、『死者蘇生』を発動!!墓地の『堕天使 スペルビア』を特殊召喚し、さらに『スペルビア』の効果で『アテナ』を復活し、合計1200の効果ダメージ!!神罰発令ニレンダァ!!」

 

「アギャァァァ!!」

 

 リインの声に呼応するように、ソリットヴィジョンの電撃が私の体を襲う。てかめっちゃ痺れるし!!

 

はやて LIFE 5900 → 5300 → 4700

 

「さらに『アテナ』の効果発動!!『スペルビア』をリリースして、『スペルビア』を再特殊召喚!!その効果で、3体目の『アテナ』を特殊召喚し、合計2400ポイントのダメージ!!神罰発令ヨンレンダァ!!」

 

「アビャァァ!!ギョェェェ!!」

 

はやて LIFE 4700 → 4100  → 3500 → 2900

 

「さらに二枚目の『アテナ』の効果発動ゥ!!再び『スペルビア』をリリースして、『スペルビア』を再特殊召喚!!そして『スペルビア』の効果で、『シャイン・エンジェル』を特殊召喚して、『アテナ』3体の効果で合計3600のダメージ!!神罰発令ロクレンダァ!!」

 

「ラ,ラメェェェェェェ!!トンジャウ!!テンニメサレチャウゥゥゥ!!」

 

はやて LIFE 2900 → 2300 → 1700 → 1100 → 500 → -100 → -700

 

「まだまだ!!私の怒りは収まりません!!3体目の『アテナ』の効果発動!!『スペルビア』をリリースして、『スペルビア』を再特殊召喚!!フィールドが埋まってるため、『スペルビア』の効果は発動しない、けど『アテナ』3体の効果発動!!神罰発令サンレンダァ!!」

 

「ーーーー!!(声にならない叫び)」

 

はやて LIFE -700 → -1300 → -1900 → -2500

 

「これで最後!!『スペルビア』で『トライヴェール』を攻撃!!さらにモンスター全てで攻撃ィ!!」

 

「…………(沈没)」

 

はやて -2500 → -3300 → -6000 → -8700 → -11400 → -14100 → -15600

 

 

 

 

 

 

 

リイン視点

 

「さて、私のストレス発散に付き合わせてもらってありがとうございます主…………主?」

 私がスッキリとした気持ちで問いかけるが、主はやてからなんの返事もなく、振り返ってみる。

 そこには真っ黒焦げで、アフロヘアーとなって俯せに横たわる我が主がそこにはいた。しかもピクピクと震え、口からは泡を……って

「あ、主ぃぃぃぃぃ!?」

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