「……さて、どうしたものか……」
氷山エリア、ペンデュラムカードを手に入れたは良いものの、それはすぐにどうでも良くなってしまった。何故なら、
「ひっひっひ!!早速スタンダードの屑デュエリスト発見ってな!!」
私はすでに、五人ものオベリスクフォースに囲まれていたからだ。
「全く、愚かというかなんというか……」
主はやてどころか、私の足下にも及ばない実力とはいえ集団で狙われれば少し厳しい。が、負けないことはない。
「……一つ聞く。貴様らがオベリスクフォース……で間違いないか?」
「あぁ?なんだ、スタンダード次元で知ってるやつが居るとは思わなかったがな……」
「別にカードにするんだから関係ねぇよ!!さぁ、さっさとデュエルディスクを構えな!!」
やれやれ、まさかここまで無能が集まってることに悲しく思いながら、私はデュエルディスクを――
「――アインスさんストップ!!」
その時、私に掛けられた声に振り返ると、そこには聖王……高町ヴィヴィオが大人モードで立っていた。
「な!!ヴィヴィオ、君はバトルロイヤルに出てないはずでは!?」
「クリスが変な気配を感じたから……それより五人も一緒に相手するのは厳しいですよ!!」
「心配ない。寧ろヴィヴィオ、君は少しだけ離れていて欲しい。これから私は
「んだと!!」
その言葉にオベリスクフォースが憤慨する。
「いいぜ、そこまで言うならやってみろや!!」
「デュエル!!」
リイン LIFE4000
オベリスクフォース×5 LIFE4000
「私のターン、私はフィールド魔法『始皇帝の領墓』を永続魔法扱いで発動!!さらに永続魔法『神の居城―ヴァルハラ』を発動!!これにより自分フィールドにモンスターが存在しないとき、手札の天使族を特殊召喚できる。さらに手札から永続魔法『王家の神殿』を発動これにより私は罠カードを伏せたターンに使用できる」
「一気に魔法罠ゾーンを三枚も埋めて……それでどう何もさせないってんだ?」
「何、ここからが本番さ、私はカードを一枚伏せ、魔法カード『命削りの宝札』を発動!!互いに手札が五枚になるようにドローする……が、そちらは初期の手札だ、一枚もドローはできまい?」
「ちっ、そうか、だがそのカードの効果で5ターン後に手札を全て墓地に送らなければならない……殆ど意味がねぇがな」
「さらに私は『ヴァルハラ』の効果で、手札から『創造の代行者ヴィーナス』を特殊召喚!!」
『創造の代行者 ヴィーナス』 ☆3 A 1600
「『ヴィーナス』の効果発動!!ライフを1000払い、デッキから『神聖なる球体』を二体特殊召喚!!」
リイン LIFE 4000 → 3000
『神聖なる球体』 ☆2 A 500
さて、これでほぼ役者は揃ったわけだが……あとはあのカードを引けば……
「そして私は『始皇帝の領墓』の効果で、ライフを2000支払い、手札から『ダーク・シムルグ』を特殊召喚!!」
リイン LIFE 3000 → 1000
『ダーク・シムルグ』 ☆7 A 2700
「ダーク・シムルグ?そんな昔のカードで何ができる!!」
オベリスクフォースの連中は笑い飛ばしているが、ヴィヴィオはその怖さが分かっているのかガクガク震えている。
「――さらに私はフィールドの『ヴィーナス』と『神聖なる球体』二枚をリリースし、このカードを特殊召喚する!!現れろ『D―HERO Bloo D』!!」
『D―HERO Bloo D』 ☆8 A 1900
「D-HEROだと!!」
「な、なぜエド司令のカードを貴様が!?」
「(エド?エド・フェニックスか……?)誰だそいつは」
「……我がアカデミアの最高戦力の一人であり、現在はエクシーズ次元の司令官として活躍してる方、それがエド・フェニックスだ」
なるほど、どうやら私の予想は当たっていたらしい。
「まぁどうでも良いがな、私は魔法カード『手札断殺』を発動!!手札を互いに二枚墓地へ送り、二枚ドロー!!」
引いたカードを確認して、私はニヤリと笑みを浮かべる。それを見たヴィヴィオがさらに震え始めた。
「私の墓地に天使族が4枚あるとき、手札の『大天使クリスティア』を特殊召喚できる!!」
「なに!!貴様の墓地には天使族は三枚しか……まさか!!」
「そうさ、今墓地に送ったカードのうち一枚、それは天使族モンスター『オネスト』だ!!よって特殊召喚条件を満たして、特殊召喚!!」
『大天使クリスティア』 ☆8 A 2800
「『クリスティア』の効果で、墓地の『オネスト』を回収。さらに『王家の神殿』の効果で、伏せていた罠カードを発動する!!永続罠『魔封じの芳香』!!これにより互いに魔法カードは伏せて次のターンからでしか発動できない……もっとも、貴様らはもう何もできないがな」
「なんだと!?どういうことだ!!」
「すぐに分かるさ。私はこれでターンエンドだ」
リイン LIFE1000 手札二枚(オネスト)
フィールド
『ダーク・シムルグ』 A 2700
『D―HERO Bloo D』 A 1900
『大天使クリスティア』 A 2800
『王家の神殿』 永続魔法
『神の居城―ヴァルハラ』 永続魔法
『魔封じの芳香』 永続罠
『始皇帝の領墓』 フィールド魔法(永続魔法扱い)
「俺のターン!!……(魔封じの芳香が一番厄介だが、次のターンまで凌げればおなじだ)俺はカードを一枚伏せ『ピィー!!ピィー!!』な!!警告音だと!?」
「『ダーク・シムルグ』の効果で、相手はカードをセットする事ができない!!」
「んな!!てことは罠カードも使えないだと!!くそ、俺は『古代の機械猟犬』を召喚!!」
『古代の機械猟犬』 ☆4 A 1500
「『古代の機械猟犬』の効果!!相手に600のダメージを『ピィー!!ピィー!!』また警告音だと!!」
「『D―HERO Bloo D』が存在する限り、相手フィールドのモンスター効果は無効になる!!」
「なんだと!!」
「もののついでだ、『大天使クリスティア』には相手の特殊召喚を封じる効果がある。よって貴様らは魔法、罠カードは愚かセットも特殊召喚もできない」
これこそが外道デッキと呼ばれる由縁であり、このデッキの強みだ。『ダーク・シムルグ』と『クリスティア』だけでも充分に機能はする。が、それでも抜け道はある。『グラン・モール』や『異次元の女戦士』など手札に戻されることや、除外されれば何もできない。
が、そこで『D―HERO Bloo D』の効果に繋がる。これによりその二体のような天敵ですら無効にし、文字通り相手に
さらに余談だが、この陣形を作るとアクション魔法も相手は使えなくなる。あれも結局は魔法カードだからな。
「何もできないならターンエンドしろ。時間が惜しいからな」
私はこれ以上ない笑みを浮かべて見せると、だいの男であるやつらはガタガタ震え始めた。ヴィヴィオはヴィヴィオで『シムルグ……クリスティア……blood……アア……』と譫言のように呟いている。
数分後、オベリスクフォースはまさしくトラウマを植え付けられて帰っていったのは言うまでもない……