問題児たちと光暗の翼が異世界から来るそうですよ? 作:鴉紋to零
まあ、理由は黒ウサギの説明を入れたから何ですけどね
「お、お仕置き?な、何をするのかしら?」
飛鳥さんは額に冷や汗をかきながら、僕に尋ねる
「さあ、何だろうね?それより飛鳥さん」
「は、はい!」
飛鳥さんは緊張のあまりに声が裏返っていた
緊張している飛鳥さんに、僕は単純な質問をする
「FとP、どっちがいい?」
「因みに内容は………」
「教えると思うかい?」
「デスヨネー。じゃ、じゃあ、Fで」
「了解」
そう答えると僕はとても細い光の矢を弓に掛ける
狙うのは飛鳥さんの頭、具体的に言うならとある感覚神経
「ちょ、ちょっと!?」
慌て出すも、もう遅い僕は矢を引き居ぬいた
細い矢は吸い込まれるように飛鳥さんの頭に飛んでいき刺さった
この描写だと勘違いしそうな人が多いので補足しておくと、さっき放った矢はとても細く光と同じなので人を傷つけることは出来ない。傷つけることは、だが
「あれ?痛くな……アハハハハハハハハハハハハハハ!」
そう、さっきの矢は笑う感覚神経に影響を与える矢
僕が矢を消さない限り永遠に笑い続ける恐ろしい矢
笑い地獄とはまさにこの事だ
因みにさっきのFとPというのはおもしろいのと痛いのどちらがいいと聞いたのである
「お、お願いハハハハ、と、止めて、アハハハハハハハハハハ!」
「もうしない?」
「し、しないわ!ハハハハ、だ、だから、ハハハハ、と、止めてぇ!」
「ハイハイ。わかったよ」
その言葉を聞くと僕は指を鳴らして矢を完全な光にした
飛鳥さんは息を切らして体を折り膝に手を当てていた
飛鳥さんが息を整えるまで、閑話休題
数分後、飛鳥さんの息が整い黒ウサギの説明会が始まった
「そ、それでは言いますよ?定例文で言いますよ?さあ、すいません。言いますのでさっきの矢は勘弁してください!
ようこそ、゙箱庭の世界゙へ!我々は御四人様にギフトを与えられた者達だけが参加できる『ギフトゲーム』への参加資格をプレゼントさせていただこうかと召喚いたしました!」
「ギフトゲーム?」
春日部さんが、頭にクエスチョンマークを浮かべる
「そうです!
既に気づいていらっしゃるでしょうが、御三人様は皆、普通の人間ではございません!
その特異な力は様々な修羅神仏から、悪魔から、精霊から、星から与えられた恩恵でございます。
『ギフトゲーム』はその゙恩恵゙を用いて競いあう為のゲーム。
そしてこの箱庭の世界は強大な力を持つギフト保持者がオモシロオカシク生活できる為に造られたステージなのでございますよ!」
身ぶり手振りで箱庭のアピールをする黒ウサギ
「まず初歩的な質問からしていい?貴方の言ゔ我々゙とは貴方を含めた誰かなの?」
久遠さんが挙手して発言した
「yes!異世界から呼び出されたギフト保持者は箱庭で生活するにあたって、数多とある゙コミュニティ゙に属して頂きます♪」
十六夜が脊髄反射で答える
「嫌だね」
「十六夜?」
僕は軽く笑みを浮かべる
「冗談だ」
「ならよかった。黒ウサギ、続けて」
「イ、yes。『ギフトゲーム』の勝者はゲームの゙主催者゙が提示した商品をゲットできるというとってもシンプルな構造となっております」
成るほど。シンプルイズザベストというものか
1人勝手に理解していると、春日部さんが疑問をぶつけていた
「……………゙主催者゙って誰?」
「様々ですね。
暇を持て余した修羅神仏が人を試すための試練と称して開催されるゲームもあれば、コミュニティの力を誇示するために独自開発するグループもございます。
特徴として、前者は自由参加が多いですが゙主催者゙が修羅神仏なだけあって凶悪かつ難解なものが多く、命の危険もあるでしょう。
しかし、見送りは大きいです。゙主催者゙次第ですが、新たな恩恵を手にすることも夢ではありません。
後者は参加の為にチップを用意する必要があります。参加者が敗退すればそれらはすべで主催者゙のコミュニティに寄贈されるシステムです」
「後者は結構俗物ね……………チップには何を?」
「それも様々ですね。金品・土地・利権・名誉・人間…………そしてギフト掛け合うことも可能です。新たな才能を他人から奪えばより高度なギフトゲームに挑むことも可能でしょう。ただし、ギフトを賭けた戦いに負ければ当然ーーご自身の才能も失われるのであしからず」
黒ウサギは笑顔のなかに黒いものを見せた
多分容易に恩恵を賭けるなと言いたいのだろう
「そう。なら最後に一つだけ質問させてもらっていいかしら?」
黒ウサギはさっきとは異なる愛嬌のある笑顔を浮かべ
「どうぞどうぞ♪」
「ゲームそのものはどうやったら始められるの?」
「コミュニティ同士のゲームを除けば、それぞれの期日内に登録していただければOK!商店街でも商店が小規模のゲームを開催しているのでよかったら参加していってくださいな」
僕はこの会話の中で一つ疑問が浮かんだ
「ということはギフトゲームはこの箱庭の法、もしくはそれに近いものという認識でいいのかい?」
軽く黒ウサギが驚いた
「ふふん?中々鋭いですね。しかしそれは八割正解二割間違いです。
我々の世界でも強盗や窃盗は禁止ですし、金品による物々交換も存在します。
ギフトを用いた犯罪などもってのほか!そんな不逞な輩は悉く処罰します
ーーが、しかし!『ギフトゲーム』の本質は全くの逆!一方の勝者だけが全てを手にするシステムです。店頭に置かれている商品も、店側が提示したゲームをクリアすればタダで手にすることも可能だと言うことですね」
黒ウサギの説明を理解した僕はさっきの説明で出た新しい疑問も一応聞いておく
「へぇ。となると少し野蛮な気もしないでもないが、やりたくないならやらなければいいということだね」
「yes!」
黒ウサギの説明はそこで終わりのようで、一枚の封書を取り出した
「さて、皆さんの召喚を依頼した黒ウサギには、箱庭の世界における全ての質問に答える義務がございます。が、それら全てを語るには少々お時間がかかるでしょう。新たな同士候補であふ皆さんを何時までも野外に出しておくのは忍びない。ここから先は我らのコミュニティでお話させて頂きたいのですが…………よろしいですか?」
十六夜がいつもの笑みを消し、威圧的な声色で言いながら立った
「待てよ。まだ俺が質問してないだろ」
ああ。そういうことか
僕は十六夜の立った理由を理解し、十六夜と同じく立ち上がった
「確かに一番大切な質問をしてないな」
軽く身構えた黒ウサギが聞き返す
「………………どういった質問です?ルールですけ?ゲームそのものですか?」
僕らは綺麗に揃った声で
「「そんなのはどうでもいい」」
十六夜と声が被るのはよくある話なので十六夜は気にせず続けた
「腹の底からどうでもいいぜ、黒ウサギ。ここでオマエに向かってルールを問いただしたところで何かが変わるわけじゃねえ」
「世界のルールを変えるのは革命家等の仕事だよ。プレイヤーの仕事じゃない」
「「俺(僕)が聞きたいのはただ一つ」」
「「この世界は…………面白いか?(かい?)」」
そう。これを聞いておかなければ意味がない
世界の全てを捨てこいと言いながら、こちらの世界の方がつまらないなんてのはごめんだ
黒ウサギは自信を込めた声で答えた
「ーーyes。『ギフトゲーム』は人を超えたもの達だけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界より格段に面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」