ダンジョンに転生者達がいるのは間違っているだろうか   作:真庭猟犬

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一部原作と違う流れ。オリキャラズの一部の登場があります。


地上への帰還後

「確かあいつらが話したとおりなら、ベルはギルドにいるはずだな」

 

 

脱兎の如く走り去ったベルを追いかけ、地上へと出た後、団員の転生前の知識を頼りにギルドへと向かう。あいつらが話していた内容ではベルがミノタウロスの返り血で体の殆どが赤一色だったが、俺が【妄想魔手(ザバーニーヤ)】で全て灰にしたのでベルは返り血を浴びていない。『原作とは違う流れにしたい』と言ってたからさっきのことを話したらどういう反応を示すのか楽しみだ。

 

 

「ま、原作の流れは結構前から崩れてるけどな」

 

 

あいつらの行動に比べれば俺がやった事は結構ショボイだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの、それで、ヴァレンシュタインさんのことを……」

 

 

ギルドに向かう途中、狼人(ウェアウルフ)の少女―ニアがベルを捜していると言うことで同行させ、ギルドに到着すると、ベルとそのアドバイサーであるエイナが会話をしていた。少し割り込むか。

 

 

「う~ん……ギルドとしては冒険者の情報を洩らすのはご法度なんだけど……」

 

「現状レベルや所属ギルドなど公然になっている情報だけならいいじゃねえか?」

 

「あ、アーマンさん」

 

「さっきぶりだな、ベル。同じ眷属(ファミリア)を置いていくなよ」

 

「そうだよ! 私ずっと探し回ってたんだから!」

 

「ご、ごめんなさい…」

 

「アーマン君。キミはお説教しに来たの? 横槍を入れに来たの?」

 

「両方」

 

「…ハア」

 

 

素直を応えるとエイナにため息を吐かれた。俺は変態思考の持ち主ではないので美人にため息を吐かれると若干傷つく。

 

 

「ま、それはおいといて。恋愛云々はファミリアが違うだけで色々と厄介なことになるからまずは冒険者としての腕を磨いておけ。俺やシャロが所属しているファミリアに顔を出すのもありだからな。地図は渡しておくぞ」

 

 

ベルにファミリアの拠点をしるした地図を渡し、部屋から出てカウンターへと向かう。本来の用事を済ますためだ。

 

 

「うーす、アサシン君。今回は何用で?」

 

 

カウンターにいたインドラファミリア担当のアドバイザーである白羽(しろは)(りん)は頬杖をつきながら応対していた。相変わらず普段がだらしない。

 

 

「相変わらずのやる気0な態度だな蓬莱人。用件はダンジョンにイレギュラーが現れたのをウラノスに伝えといてほしい、だ」

 

「へえ、随分と面白い話だね。闇派閥の残党共かい?」

 

「そこまでは分からん。ただ、悪意は闇派閥と同等かそれ以上だな」

 

「ふーん。それじゃ、そのイレギュラーが関わってる証拠品はコピーしてるよね? それを出してくれるかな?」

 

「そういうのは聡いな。まあ、渡すけど」

 

 

周囲に気付かれないよう小声+高速詠唱をして証拠品となる魔石を出す。鈴は見慣れたチェシャ猫風な笑顔でそれを受け取ると専用の袋へと入れた。

 

 

「情報提供をありがとう。ウラノス様以外に側近君とかにも伝えておくよ」

 

「他の職員には隠しとけよ」

 

「分かってるよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま~」

 

「やあやあ、おかえ・り!」

 

ヒュン! ス… ドゴォ!

 

「ゲブッハァ……!」

 

「相変わらずだな二重人格の殺人鬼」

 

 

【インドラ・ファミリア】に帰って直ぐに殺意と刃が迫ってきたのでかわしてからボディに拳を叩き込む。襲撃者は漆黒の長髪と黒いセーラー服(夏服仕様)が特徴の少女だ。

 

「ねえ、もう一人の私が悪いのは分かってるけど。女の子にレバーは駄目だと思うの……」

 

「それくらいしなきゃあいつは止まらんだろ? つうか、殺人鬼の人格の衝動をどうにかしろ」

 

「それができたら苦労しないよ」

 

「生きていた時代では[ジャック・ザ・リッパーの再来か!?]って新聞に載ったもんな」

 

「言わないでー!」

 

 

黒歴史を突かれたので悶える少女。彼女は【インドラ・ファミリア】所属の転生者の一人である桜川(さくらがわ)彩音(あやね)だ。転生前は良家のお嬢様だったが、二重人格者でその片割れの人格が殺人鬼である。

 

 

「またジャックが暴れたのか?」

 

「ああ。レバーに拳入れたから今頃彩音の精神内で悶絶してると思う」

 

 

続いて出てきたのは銀色の髪を肩まで伸ばした女性で名はレア・ノーヴィス。【インドラ・ファミリア】の団長で俺達は団長か翁。インドラ様はレアと呼んでいる。【インドラ・ファミリア】は3名を除く団員が転生者で団長やインドラ様も転生者だ。その転生者の中で前世が完全なる一般人なのはインドラ様と一人だけだ。あと、団長は外見はヒューマンだが、別種族である。

 

 

「ふむ。それはそうと、汝の持っている賃金がいつもより少ないが、それは何故だ?」

 

「ちょっとトラブルが幾つかあって……」

 

「厄介事か。ダンジョンではそのようなことが多々あるからそれについては深くは聞かん。だが、汝が記録した魔石については聞きたいのだが?」

 

「………」

 

 

oh.バレテーラ。

つくづく団長に隠し事はできないなと思いながらダンジョンであった事を説明する。団長の原作の知識は俺と同じにわかものだが、他の団員の知識を覚えているので変な魔石関連で思い当たる者達を思い出したのか若干目が鋭くなった。

 

 

「この件は他の若者達に伝える。汝は彩音を連れてインドラに伝えろ」

 

「委細承知」

 

「キュッ!? え、襟を持って引き摺らないで。首が、首が…!」

 

 

何か喚いているが知らんな。因果応報と思え。

 

 

 

 

 

 

 

 

コンコン

 

「インドラ様。アーマンです」

 

「いいよ、入って」

 

 

許可を貰ったので入る。部屋の中には暗い青色の十代後半の女性がジト目でこっちを見ていた。彼女がこのファミリアの主神であるインドラ様だ。このファミリアの転生者達の中で最も前世の記憶が薄れている。神としていきている以上記憶が薄れていくのは当然だが、学生時代の親友とその人を通してしったラノベ等の重要な部分を覚えているのは凄い。

 

 

「敬語はなしっていってるじゃん。今じゃ年齢の差はあるんだけど、転生者(私達)の殆どがほぼ同年代だし」

 

「形式くらいはちゃんとしておきたいんだが…」

 

「アッハッハ、そんなの糞くらえさ。で、ここに来たのはレアの指示?」

 

「ああ。ダンジョンで【ロキ・ファミリア】と共に巨大な芋虫型のイレギュラーモンスターの群れを討伐した。魔石は回収した上でウラノス様には蓬莱人を通して伝えたし、ロキにはイレギュラーが起きたってことを【ロキ・ファミリア】の団員に伝えるよう言っておいた」

 

「成程ね。あの阿呆共の残党が懲りずにやっているか、はたまたダンジョンの意思か…。どっちみち私達が動く必要はありそうだね」

 

「だな」

 

 

【インドラ・ファミリア】は表向きは探索及び他のファミリアの新入りの育成等を仕事としているが、本来は闇派閥の処分や追放処分もできない程の重罪人の処刑等一部メンバーの前世で言うところの裏の仕事を担当している。この事を知っているのは【インドラ・ファミリア】以外ではほんの僅かだ。

 

 

「うん、とりあえずは様子見。けど、他のファミリアから本来の仕事の要請があったらすぐに応えること。いいね?」

 

「了解」

 

「あと、彩音が命が危ないからそろそろ離してあげて」

 

「あ」

 

「………」←ほぼ物言わぬ何かになりかけている

 

「やっべ、ポルターー! 回復薬ー!」

 

 

 

ps.彩音はポルタが持ってきた回復薬でギリギリの所から全快しました。




軽いネタバレとなりますが、原作に登場した一部のファミリアや原作登場キャラも原作と違う状態となっています。
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