ダンジョンに転生者達がいるのは間違っているだろうか   作:真庭猟犬

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前回からの続き(幾らか時間飛ばしてる)。名前の通りですね。

今回はリヴェリアに関わりがあるオリキャラが(ほんの僅かに)登場します。


その後のインドラ・ファミリアとロキ・ファミリア(初期メンバーのみ)

爆音と悲鳴が響き渡り、炎や雷、G18禁要素をも含むその他諸々が飛び交う。普通なら例え冒険者の皮を被った化け物でも死は免れない状況だが、それらの発生源となっているのは事情を知ってる者達が『彼処に常識を求めてはいけない』と言っている【インドラ・ファミリア】の常識外れな訓練場で、物言わぬ躯となった者達が訓練場から消え、隣接している部屋で復活して激痛に悶えていた。なお、現在訓練場にはG18禁要素を撒き散らした本人と壁にめり込んで絶命寸前の片目の部分が割れた仮面を付けた人間がいた。

 

 

「………」

 

「慢心はしていないが、まだまだだな」

 

 

何かを訴えるような目をしたまま仮面を付けた人間は訓練場から消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「イダダダダダダ!!」

 

 

沢山あるベッドの内の一つで復活(レイズ)直後の痛みにのたうつ。周囲からも痛みによる呻きや叫びが聴こえる。口から出るのは痛みを訴えるものだが、精神はとうの昔に慣れたから冷静に判断できた。

 

 

「……今までの記録を大きく上回っていた」

 

「そりゃ何年も続けてたら記録を更新できるけどさ、土手っ腹に内臓破壊の一撃は流石にキツッ!?」

 

 

は、(はらわた)ガァッ……!! 死んだ時のダメージが少ししか回復してないぞこれは。

 

「……婦長呼んでくる」

 

「…おう」

 

 

『帰って早々にこんなんってキツい』と婦長を呼びに行ったハイエルフの仲間を見送りながら俺は心の中で言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさかアーマンが真っ先にうちの眷属()達と会うとはなぁ」

 

 

時を戻し、【インドラ・ファミリア】の一部の眷属がボッコボコになっている頃、【ロキ・ファミリア】本拠(ホーム)、黄昏の館の一室にて、主神であるロキとフィン、リヴェリア、ガレスが対話していた。話題となっているのはアーマンである。

 

 

「彼が何者なのか知ってるのかな、ロキ」

 

「知ってるもなにもあの【七ツ夜の悪夢】の加害者側の一人や」

 

 

ロキの言葉で部屋の空気が変わる。それは剣呑なものでも張り詰めるようなものでもないが、普通の一般人なら腰を抜かす程の重圧があった。【七ツ夜の悪夢】は6年前にオラリオ中の闇派閥が七日間で全て壊滅。所属の団員達の8割が死亡していたことが発覚した事件で、神々が闇派閥に堕ちた者の末路として眷属に言い聞かせるようになった。因みにに闇派閥の殺人の犯人は闇派閥の被害者であることと、【復讐者(アヴェンジャー)】という二つ名しか一般には知られていない。

 

 

「彼があの猟奇的殺人の犯人か?」

 

「ちゃう。けど、人によっては猟奇的殺人の方がよっぽどマシと言えるで。アーマンは冒険者としての魂を殺し、社会的にも殺しとる。二つ名の由来もその殺し方と被害者の証言が由来や」

 

「【正体不明(アンノウン)】…」

 

「あの力がワシ等に向かなくてよかったわい」

 

「うちらはインドラんとこの標的にはならないで。寧ろ、情報提供や協力の依頼や頼みがくるくらいや。うちを含めて幾らかの神はインドラから信頼されとるし。もし、闇派閥やそれと同等の奴等が眷属(こども)達を殺ようなことがあったらすぐにインドラに依頼するで」

 

「【インドラ・ファミリア】に依頼?」

 

「このことは他言無用な。【インドラ・ファミリア】の活動は表向きは探索とギルド公認の新人冒険者の教育と一般市民向けのよろず屋やけど、裏では闇派閥やそれと同等の者を殺す、もしくは社会的に殺すのを仕事としとる。理由は団員の一人である【復讐者(アヴェンジャー)】の存在や」

 

「【復讐者(アヴェンジャー)】。【七ツ夜の悪夢】の主犯だね。その人物が【インドラ・ファミリア】の団員なのは驚いたけど、それだけじゃないでしょ?」

 

「ほんまフィンは鋭いなぁ。この情報も他言無用や。【復讐者(アヴェンジャー)】の正体はハイエルフ【トリニティ・ホロウ・イアルヴィズ】。100年前にクロッゾの魔剣に滅ぼされたイアルヴィズ王国の元王女や」

 

 

ロキが告げた【復讐者(アヴェンジャー)】の正体に最も反応を示したのはリヴェリアだ。彼女から殆どの色と感情が抜け落ち、呆然としていた。

 

 

「そんな…。まさか、あり得ん…」

 

「リヴェリアには残念やけど事実や。うちもリヴェリアの知り合いが【復讐者(アヴェンジャー)】とは思わんかった。あの憎悪に満ちた目はうちらに向けられてなくても恐ろしかったわ」

 

 

その時を思い出したのか、ロキが少し青褪めた表情で自分自身を抱いて軽く震える。

 

 

「ロキ。【インドラ・ファミリア】が彼女の身柄を引き取ったのは彼女が転生者だからかな?」

 

「それもあるけど、当時の彼女はインドラ以外のとこに預けてもかなり危険なものやったんや。オラリオ中の闇派閥が壊滅した後でもなお闇派閥とそれに関係ある者を皆殺しにすると言わんばかりの殺意を撒き散らすわ、ブツブツと呪詛を呟くわ、仮に牢屋に入れても追放してもユニークスキルで殺しまくって悪い意味で有名になるからってインドラが引き取ったってわけなんよ」

 

 

苦笑いを浮かべながら引き取りの経緯を話すロキ。理由が明らかになる度にリヴェリアの顔に負の感情(矛先は原因の者達)が露わになっていく。今の彼女なら魔法使いには不得手の近接攻撃でも気絶か殺害ができそうな雰囲気だ。今までにないリヴェリアの貌に普段とは違う意味に自分の親指が反応したフィンが早々に話題を変える。

 

 

「前世で思い出したけど、アーマンが僕たちに前世の話をしたのって信頼の証かな?」

 

「せやで。インドラんとこの訳ありや前世持ちが過去や前世の話をするのはその相手が信頼できるって思うとる証拠なんや。普段はインドラが信頼できる神とその神が話しといていいと判断できる眷属ぐらいにしか話さん。多分アーマンはうちのことを知ってるのと、まああの子自身が信頼できると判断しての行動やな」

 

「あと打ち上げには【インドラ・ファミリア】からアーマンとトリニティを呼ぶからな」

 

「それは決定事項かの?」

 

「流石に本人達には言っておくべきじゃないかな?」

 

「大丈夫大丈夫。インドラなら嬉々として参加させるわ」

 

 

本人達の知らないとこで打ち上げ参加が決まった。ちなみに翌日の午前中に自分の眷属二人を他のファミリアの打ち上げ参加させるのに対し、インドラは嬉々としてOKサインを出したとか。




新オリキャラとリヴェリアは面識ありでよく文通する程仲が良い関係です。

百合じゃないですよ。
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