ラブライブ! ~少年とμ'sが出会えた奇跡~ 作:ハイドレンジア
僕はかよちん推しなので、今日はとても良い日でした。
と言うわけで、久々の更新です。それではどうぞ!
ziririririri・・・・・・・・
「ったく・・・・・うるさいなぁ・・・・・」
また今日もうるさい目覚ましに叩き起こされた。安眠を邪魔された俺は目覚ましに向かって枕を投げる。すると、うるさい目覚ましは静かになり、朝恒例の小鳥のさえずりが聞こえてくる。
今日の予定は特になかったような気がするようなしないような気がしたが、昨日の俺が残したメッセージを見れば、今日の予定が分かる。
俺は現在絶賛厳重警戒中の棚にある秋葉原で偶然手に入れた、[でんでんでん]と言う非常に高価で貴重な物を保管しているプラスチックのケースを寝ぼけまなこで見た。
やはり俺の予想通り、昨日の俺からのメッセージがプラスチックケースに付いている付箋に書いてあった。どうやらその付箋、いや、俺からのメッセージによると、俺は花陽とUTXのスクールアイドルを見に行くと約束していたらしく、絶対に忘れるな!!と大きく書いてある。
昨日何かあったかな・・・・・、と制服に着替えながら、昨日あったことについて思い出してみる。
昨日、理事長室に寄り道し、遅刻しそうになった俺は、学校を走り回っていた。その理由は、教室の位置情報をいつの間にか脳が自動削除ーと言う名のドわすれをしてしまい、完全に迷ってしまったのだ。
どうしよう、と悩んだ末に何も思いつかず、途方にくれていた俺の視力の悪い両目に、二人の女子学生の姿がぼんやりと見え、一年の教室の位置どこ?と聞こうと近くまで駆け寄ってみたところ、俺の気配に気づいたのか、振り向いた人がまさかの花陽だった。それに凛の姿もあり、俺達は再会を喜ぼうとした。だが、その時は遅刻ギリギリだったので、また後でと後回しにした。
この後普通に入学式に出て(俺はほぼ寝ていたが)、昼飯を何事もなく食べ終わり(唐揚げをひとつ落としたのはかなりショックだった)、無事放課後となった。そして俺はそこであのツンデレとご対面したのだ。
制服に着替えるまでの短時間で結構思い出すことが出来た。昨日の事をここまで覚えていたとは、正直俺もビックリだ。何も無かった日の記憶は次の日の朝になるときれいさっぱりに無くなってしまっているため、よく約束や稽古などをすっぽかす時が多く、親によく怒られる。
そこで考えついたのが、朝俺が必ず見るでんでんでんーちなみにだがこの事はまだ花陽に言っていないーにメッセージを張り付けておこうと考えついたのだ。さすがに箱にそのまま張り付けるのは気が引けたので、ここから少し町の方に出るとある、ダ○ソーに売っている150円位のそこそこ大きめのプラスチックケースを購入した。その中に厳重に俺の秘宝を保管し、今日の朝のように約束+昨日の出来事を思い出すことが出来るようになり、怒られることも少なくなった。
俺は準備後すぐに下におり寝癖を直すのももどかしく、朝の食料を胃に突っ込んで、今日の活動エネルギーへと変換する。今日の用事はアイドルが関わっているからか、朝から活発に活動できそうな気がする。だからと言って調子に乗り、盛大に空振る様なマネはしたくない。それにもうそのことに関しては経験済みなので、いくら俺でも同じ事を二度繰り返すような事はないと信じたい所だ。
ごちそうさまと手を合わせ、使った食器類をカチャカチャと片付け始める。まだ俺の胃が足りねーぞ!と言っているが、俺は自分の飯より用事の方が大事だ。今から約五時間後位に、学校で販売されていると言うパンが食べられるのだから、別に食べなくても死にはしないだろう。
せっせと寝癖を直し、歯を磨き、顔を洗ってから家を出る。今日はいつもより三十分ほど早く家を出ているためUTXに着くのに遅れることはないだろう。花陽がA-何とかに気を取られて遅刻しないといいが・・・・・。
「俺、集合場所の事聞いたっけ・・・・・」
家を出てから三分たった時、集合場所の事を思い出し、ポツリと呟く。そう言えば俺は昨日花陽に何時何処に行けばいい?と聞いていなかった。これは単純に俺がアホなのか、お互い気がつかなかったのか、その理由は恐らく誰にも分かるまい。
ーとにかくUTXに行こう、もしいなかったら電話すればいいさ
と、自分に言い聞かせ、俺は地味に鼻歌を歌いながら足を進めた。
もう春になり、けっこう暖かい気温になってきた事を改めて実感する。今年の正月はかなり寒く、俺はこたつ生活を余儀なくされた。春も結構寒いんだろうな、と考えていたが、寒いどころかかなり暖かい。いつもならこの時期はまだポケットに手を突っ込んでいるのだが、今日は突っ込んでいたら暑いだろう。
もうそろそろUTXが見えても良いはずなのだが、高いビルなどに隠れたりしているのか、まだ見えない。
ふと今、ある事を思い出し、歩みを進めていた俺の足を止める。ある事と言うのは、あの二人のことだ、もしかしたら俺が知らない集合場所でまだ俺の事を待っているのかもしれない。もしくはもうUTXに到着し、A-なんとかを見ながら海渡くん何してるのかな?などと、話しているのだと思われるが、まだ出発していない可能性もある。
このまま行ってしまおうかと思ったが、それではあの二人がかわいそうだ。そこで俺は、ペースをゆっくりにする事にし、花陽達が先に着いていたとしても、俺が後から来るとしても、ちゃんとUTXに着けるようにした。
今は午前七時半、いつもの俺が起床する時間だ。俺が中学の時なら、今家を出た頃だろう。
俺は中学の時、弓道部に入っていた。そこの部活は毎年大会で何か記録を出しているらしく、何気に部員も多かった。正直、人が多い場所はあまり好きではない。俺は弓道など、日本のスポーツは静かであまり人が多くない場所でやりたいタイプなのだ。あらゆる所に人がひしめき合う(ひしめいてはいなかったが)ような場所では、集中したくても集中できず、何本も矢を外し、園田家の不良生徒として矢を外したことに大きな屈辱を味わった。
思い出すこともなくなり、いよいよヒマになってしまった。昨日充電をし損なった6を取り出し、最近始めたばかりのアプリを起動する。電池残量は50%しかないが、俺のコイツは電池が異様に持つのであと12時間は持つだろう。
ーやっぱり・・・・・音楽聴こうかな・・・・・?
立ち上げたばかりのアプリを閉じ、音楽を聴こうと鞄に入っているイヤホンを取りだそうとする。
「あぁ、イヤホン忘れた」
いつもより早く起きて寝ぼけていたからか、いつも持っているハズのイヤホンを忘れてしまい、大きく落胆する。
もうさっさとUTXに行ってしまえ!と、ダッシュで向かおうとした瞬間だった。
「あ、海渡く~ん」
と声が掛けられ、後ろを見てみると、俺のよく見知った女の子が元気にこちらに手を振りながら走ってきている。恐らく、このまま俺に飛びついてくるだろう。
「おはようにゃ!」
「おっと、おはよう凛。あとさ・・・・・再会できて嬉しいのは分かるけど、こんな町中で抱きつくのは・・・・・」
朝から元気な凛が飛びついてくるのを受け止め、あまり大きくなく、囁くような声で語りかける。
「町中だからって、抱きついちゃいけない法律はないにゃ」
「そうか・・・・・あさから元気だよなぁー。それでさ、花陽は?」
「かよちんならあそこだよ?」
俺の質問に即答し、凛は自分がきた方向へ指を指す。指さした方を見てみると、疲れてヘトヘトになりながらも懸命に凛の後を追いかけている花陽の姿があった。
「ヘトヘトじゃん」
「かーよちーん、早くー」
「はぁ・・・・・海渡くんも・・・・・凛ちゃんも・・・・・は、早いよ・・・・・」
「小泉さん、かなりお疲れのようですね」
と他人事のように言う俺と
「海渡くんに追いつけたし、ちょっとペース落とそうか?」
と言っている優しい凛の姿だった。
途中からあまり良くない形で合流した俺たちは、花陽のペースに合わせながら少し急ぎ目にUTXへと走っていく。俺と凛は結構体力があるので、遅れそうになったときは全速力で走っても少し余裕だが、花陽はHPがほとんどないのですぐに置き去りのようになってしまう。
逆に凛は、俺でもビックリするほど運動神経が良い。恐らく今の俺よりHPがあるだろう。
俺は最近運動をしていない。したくても外の寒さが家に帰れと怒り、稽古無いの?と言っても勉強しろ!と怒られる。運動能力はこの四ヶ月で大きく低下してしまった、元に戻せるかは俺の気力とやる気次第だろう。
「って、UTX何処だよ」
「凛に言われても困るにゃ」
「もう少し先に行って曲がった所だったよ」
「おぉ、もう少しか」
いつまで経っても学校らしきモノが見えない事に少しムカっと来たが、花陽のナイスフォローで気が静まり、代わりにある可能性が俺の頭の中に現れた。
もうUTXは見た目が学校ではないのかもしれない、と思ったが、見た目が学校じゃない学校ってどんなのだよ!と、ツッコミが入り、俺の考えは一瞬で却下される。
突然二人が止まり、花陽がここだよと、指をさす。
そして、俺が見たものとは・・・・・。
「で、でかすぎる!!」
まず、この言葉が口からこぼれ出た。やはり、見た目が学校じゃない学校は存在していたのだ。いや、これは学校じゃないのかもしれない、これは何処かの会社の本社だ。まずアレが学校なら教室は何処だというのだ。俺があんな所に入学していれば、一日中あの中をさまよっているだろう。
「そんなに見てないで、早く行こ?」
「えっ?あぁ悪いな、ちょっと驚いちまって」
空中の一点を凝視していたらしい俺を見ていた花陽により、俺は軽いトランス状態から復活する。
後少し行けば、花陽が見たいというA-何とかをお目に掛かる事ができる。三年ぶりのアイドルだからか、俺も早く行きたいと思う所もあった。俺は少し走りながら何かの本社っぽい学校へと入っていった。
学校の校門らしき所には、東京駅の改札を連想させるモノが設置されており、相当な金をかけていると思われる。それに、校門前に大型のモニターが取り付けられている。いったいどれほどの金を学校の設備につぎ込んでいるのか、全く想像できない。そもそもココはもう学校ではないのかも知れない。
あの中には沢山のオフィスがあって、その中から資金を横領しているのか・・・・・。
いや、横領をしているわけでは無い。多分あの大型モニターに映っている三人組が金をがっぽがっぽ稼いでいるのだ。あの三人がどれだけ裕福な暮らしをしているのか、俺のような人間には全く想像できないだろう。
「なぁ花陽、あの方々ってなんて言う人達だっけ?」
「わぁー・・・・・」
俺の話を全く聞かず、花陽はモニターに映っているアレを目を輝かせながら見ていた。自分の好きなことに夢中になっていることは別にいいのだが、人の話を聞かないのはひどい(俺が言えたことではないが)。アイドルのグループ名が分からないのは、俺にとってはかなり歯痒い事だが、今聞こうと話しかけた花陽がこれではアレの名前を聞くのは結構後になりそうだ。今回はこの事に対して、目を瞑っておくことにする。
「うーん・・・・・A-何とかだったような気がすんだよな・・・・・」
「A-RISEよ、ア・ライズ」
おっそうか、ありがとな、と隣に来た人に口を開こうと、横を向いた瞬間、俺の目に飛び込んできたのは驚きの光景だった。
分厚いコート、サングラス、マスク、どれをとっても怪しい人間にしか見えない。それ以前に、なぜ春なのにそんなコートとマスクとサングラスを着用しているのか、全くの理解不能だ。
「あの・・・・・暑くないんですか?」
「はぁ?暑いも何も変装に決まってるでしょ!」
「何の変装だよ・・・・・大体、誰がお前を追いかけるんだ?」
「それは・・・・・パパラッチよ」
「ぱぱらっち・・・・・?」
今理解した、コイツはおそらく自称アイドルなのだろう。
自分をスーパーアイドルなのだと言う事に対しては、別に否定はしない。だが、あまり自分を美化しすぎるとかえってよくない事に遭う。
俺も自分のことをよくアイドル野郎だ!と言うが、どちらかというと、俺はゲームの方が好きだ。あまりにも自分を美化しまくるような奴は、俺は嫌いだ。
しかし何故か、隣にいるコイツの事は別に何とも思わない。むしろ、まあいいやと思う方が、俺の中では多い。その理由は、コイツが俺と同じく、アイドルが好きだからかも知れないが、他人の考えている事は、別の人には理解出来ない。
アイドル、好きなんだな、と小声で呟き、ポケットから携帯を取りだした。
俺はそこに表示されていた時間を見て目を丸くする。
俺はモニターを見続けているヤツに「時間やばいぞ!」とだけ告げ、その場を後にする。
「かよちん、おくれちゃうよ?」
「後ちょっと・・・・・」
「ダメだ!時間を見たまえ!」
学校行こうよー、と凛が腕を引っ張っいるのにまだだ!と粘っている花陽の前に俺の携帯を突き出す。
「こ、これは・・・・・!前に限定配信された超人気アイドルの背景・・・・・!!」
「だろ?結構俺も運があったんだって思ったぜ・・・・・じゃなくて!じ・か・ん!!」
「ふえぇええ!!凛ちゃん!海渡くん!い、急がないと・・・・・遅刻しちゃうよぉー!!」
時間を見た途端、花陽は猛烈な速度で走り出した。
「凛さっき遅刻するって言ったにゃー!!」
こうして俺達三人は、遅刻という物の恐さを思い出しながら全力疾走で音乃木坂へと向かっていった。
一回すべての文字が消えてしまい、あぁ~!!と思いましたが、根性で書いてみました。
かよちんの特別回を書きたかったのですが、この話を書き終わったのが、ついさっきで、書く時間がありませんでした。
あぁぁぁ!!海渡君とかよちんの絡みがあぁぁぁ!!
楽しみにしていた方、すいませんでした。
感想、ご意見、評価等、お待ちしております!!