ラブライブ! ~少年とμ'sが出会えた奇跡~ 作:ハイドレンジア
後二人でやっと全員が出ますね。
それではどうぞ
今日も朝から色々と大変なことがあった。それは、昨日花陽に誘われた件のことだ。
俺は朝早く起き、いつもよりも何倍も早く家を出て、今日始めのミッション、花陽の用事に付き合うと言う任務を遂行した。何事もなく無事にミッションは成功し、遅刻ギリギリで学校に到着した。
そして今は三時間目が終了し昼飯の時間となっていた。
驚いたことに、ここは昼飯を食べるところが自由なのだそうだ。ある人は「外で食べない?」「いいねー」とか言ってたり、「日当たりの良いあそこで食べよう!」など、色々な意見が展開されている。しかし、俺のような男子は食べる場所がごく限られており、外で食べる事すらままならない。もう少し男子が入ってきて欲しかったが、今更嘆いても変わることはない。
「共学か・・・・・大変なこったなぁ」
呟いてから、席を立ち上がり、ヒマつぶしでもと思って教科書の後ろの方にある、凛や花陽では恐らく解けないだろう計算を解いていた数式がズラーッと書いてあるノートを閉じ、鞄へとブチ込む。それと同時に、弁当を取り出そうと少し中を荒らしてから今日はパンを買うんだったと思いだし、鞄の横についている小さいポケットに入っているサイフを取りだし、金の残量はまだ余裕があると思うが、一応確認してみる。でんでんでんを買ったときはサイフの中が絶望的な状況になり、死ぬのか・・・・・と感じたがあれはもう中学に入ったばかりの時なので、俺にとっては遙か昔の遠い記憶だ。
サイフの中を確認し、制服のポケットに突っ込んで、バッグを放る。
「海渡くん・・・・・?弁当、忘れたの?」
俺がバッグを放り投げたのを見て、忘れたのかな?と思ったのか、花陽が俺に話しかけてくる。
「いやいや、そう言う訳じゃないんだ、今日はパンを買おうと思っててよ」
「そっか・・・・・よかった・・・・・」
安心した表情を見せた花陽の左肩に軽く手を置き、そんな事するワケないだろ?、と言う。すると花陽は俺にとってはもう遠い記憶と言える場所からイヤな記憶を引っ張り出す発言をする。
「でも遠足の時に忘れてたよね・・・・・?」
「ウッ、それは・・・・・まぁ昔の事だ!気にする程の事でもないさ!アハハハ」
何がアハハハだ!・・・・・自分で自分にツッコむとは・・・・・。
「おっと、早くいかないとパンが売り切れちまうな、悪いな花陽~また後で~」
なぜさっきのような気になったのかは正直俺にも意味不明だ。恐らく腹が減っているからだろう。
そうだそうだ、そうなんだ。
俺は朝全力疾走したように廊下を走り、階段を全段飛ばしをしながら外にあるパン売場へと向かっていった。
一階に着いたときは足痛くてマジで死ぬと思った・・・・・
「うへー混んでたなー」
パンを買いにきたのだが、何故か売場の周りが混んでおり、俺のHPを四分の三くらい削り取られた。どうやら今日は数量限定のスーパーブレッドと言うらしいパンが販売されている日らしく、混みが治まるのを待っていたのだが、全くそのような気配がしなかったので思いっきり飛び込んでやったら見事にはじき返され、超必殺(程のことでもない)横入りを使ったら、クリームパンとアンパン(アレじゃないぞ?)を簡単に手に入れることができた。だが、戻るために再び超必殺を使った結果、人ごみの中から出ることには成功した。でもパンが潰れてしまい、俺は「うぅ」と悲しみを味わった。
潰れたパンを交互に見やり、どちらから先に食べるか考えながら近くの木の下にあるベンチへと腰掛ける。
「あーあ、潰れちゃった」
俺はアンパンの袋を開け、一口食べる。
ームムッ!潰れたにも関わらずこんなにウマイとは・・・・・!
しばし俺は夢中で食べ続けた。そしてもう無くなっている事にも気づかず自分の指に噛みつき、知らぬ内に食べ終わってたのか、と二つ目のクリームパンへと手を伸ばした瞬間だった。
「おーい!海渡くーん!」
いきなり俺に声を掛けられ、危うくクリームパンを落としそうになるのを長年弓道で鍛えた反射神経で回避し、声を掛けた本人を見る。
音乃木坂学院唯一の男子である俺に好んで話しかけてくる人は大体俺の知り合いだ。まさに今遠くで俺に手を振っている人、オレンジ色の髪をサイドポニーで結び、太陽のような笑顔を浮かべている彼女、高坂穂乃果さんは俺がこっちを見たのを見届けるや、少し小走りこちらへとで向かってくる。
「音乃木坂学院への入学おめでとう!隣いい?」
「別にいいですよ。あれ?海未とことりさんはいないんですか?」
よいしょ、と高坂さんは俺の隣に腰掛け、何なのか分からないパンに大口を開けてかぶりつく。
「えーっと、多分教室にいるかな?」
「ものを食べながら喋るのは行儀が悪いですよ」
と言った途端、高坂さんが大きくむせだした。俺は突然の事に驚き、丁度あった俺の極少量のお茶を渡すと一気に飲み干し、カラになったボトルをこちらに投げてきた。
「うおっ!?あぶねー!俺を殺す気ですか!?」
「それはこっちのセリフだよ!本当に死んじゃうって思ったんだから!」
このまま言い合っていても確実に分が悪いのは俺の方だ、ここは降参した方がいいのかもしれない。むしろ降参しなければ、コレが延々と続くのだ。俺はそっちの方がイヤだ。
「・・・・・はい、俺が悪かったです、申し訳ありませんでした」
「あ!開き直った!」
俺が、必殺礼儀を発動させたのに高坂さんの反応は至って普通だった。いや、これが当然の反応なのかもしれないが、これをやる人によって効果はマチマチだ。
「今日もパンが旨い!」とパンを食べ続けている高坂さんを見てある事に気づいた。今日はやけに元気がいい事に。
彼女は昔から元気なのだが、何か良い事があると一層元気になり、元気すぎて海未が制止させていたのを覚えている。
「今日はいつもより元気が良いみたいですね、何か嬉しかった事でもあったんですか?」
「えぇ!?か、海渡くんエスパー!?」
「おっ、当たりですか?」
「当たり、だよ。それでね、突然で凄く悪いんだけどさ・・・・・」
さっきまで元気だった高坂さんがいきなり黙り込んだので、俺は何か悪いことでも言ったかな?と首を傾げる。
残念ながら俺はエスパーではないため人の思考を読む事は出来ない。
「ねぇ!アイドル、やってみない?」
「ん?アイ・・・・・なんと?」
「アイドルだよ!」
ピッキーン!!
俺の思考が氷のように固まり、情報処理能力を極限まで下げると同時に考えていた事も全て氷の中へと閉ざす。
ーアイドル!?ウソだよな!?
言おうとしていた事も全て忘れてしまったため、これ一つしか浮かばなかった。
今の高坂さんが言った事がウソなのではないか?と思い、俺はもう一度聞いてみることにした。
「あの・・・・・マジですか?」
「マジだよ?」
うぉお、本当かよオイ!
と、明らかに失礼な態度をとってしまいそうになったが、ギリギリの所でセービングに成功し、言葉は俺の頭の中で再生されるに留まった。
思ったのだが、これは俺がアイドルをやる必要は無いと思う、もしやるのなら俺はサポート役に回るだろう。だからと言ってやらない理由はないが、誘うなら海未やことりさんを誘った方がいい。
俺は「ウーン・・・・・」と考え、やるかやらないかを考えた。
手にあったクリームパンは消え、もう脳に糖分を補給する事も出来ない。
もうすぐ昼飯の時間も終わり、元気なヤツは外で遊び始める。いつもなら昨日の俺であれば今は教室でスヤスヤと寝息を立てているはずなのだが、今日は昼休みに寝ることは出来るまい。俺は少しため息をつき、同時にある一つの答えもやや呆れ口調ながら、しっかりと聞き取れるボリュームで話す。
「分かりました・・・・・ですが、俺は歌ったりはしません。あくまで高坂さん達のサポートに回ります」
これを聞いた瞬間、高坂さんの顔がパアッと明るくなり、うれしさのあまりか俺の手を握る。
「やった!海渡くんが入ってくれるのなら千人力だよ!早速海未ちゃんとことりちゃんも誘って来ようっと」
「それを言うなら百人力ですよ?」
何故先に誘っておかないのかい?と心の中で嘆き、言葉を間違えた高坂さんを訂正する。
「あっ、ちょっと待ってください!」
俺の声が届いていないのかこっちを振り向こうともせず、俺を置いてスキップまでし始める。
俺は溜め息をつきながら高坂さんの後を追いかけた。
やっと穂乃果ちゃんが出せました。
最近ラブライブを見ると海渡君の姿が簡単に想像できるようになってしまいました(笑)
活動報告に海渡君のプロフィールを載せておきました。
感想を誰でも書けるようにしておきました。
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