ラブライブ! ~少年とμ'sが出会えた奇跡~   作:ハイドレンジア

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タイトルがちょっとアレ(?)ですが、至って普通の話です。


ファーストライブ編-Second Season-
第八話 階段から突き落とされる


今日は昨日とは遙かに比べ物にならないほど目覚めが悪い。例によって花陽のモーニングコールに起こされるなんて、誰も想像すらしていなかった。今日はあの目覚ましによる爆発的にうるさいベルの音にはたたき起こされてはいないため、枕または掛け布団を投げつける事は出来ない。第一に俺のモットーがそうさせてくれない。

「あ゛ぁ~、ねみぃ~……」

安眠を妨害され、少々不機嫌ながらも着替えを終了し、日本の定番朝飯、白米、しゃけ、味噌汁を僅か二分でたいらげる。

適当に食器を片づけ、身支度を済ませてから家から高速で発進する。

園田海渡、行きまーす!!

 

ふざけはここまでにし、俺は昨日花陽、凛と電話でやり取りし集合場所となった所へと向かう。小学生の時まで集合場所であった公園は、高校までの距離がかえって遠くなってしまうとの事で新しく決まったのだ。

俺が集合場所につく頃にはもう既に二人の姿が確認できる。視力が両方0.3なのだがきれいにあいつらの事は見える。これがエコーロケーションなのだろう。

「へーい、花陽~凛~」

「おはよう海渡くん、今日はちょっと早めだね」

「まぁな、花陽のモーニングコールで寝起きはあまりよろしくなかったけど、気持ちの良い朝になったさ」

「それ良い朝って言わないにゃ」

まさかの凛に正論を言われ、俺はウッと言葉に詰まる。今日は寝起きが悪いせいか、ギャグセンスと言い、色々な物が光らない。

どちらかと言うと、俺はギャグセンスがない方だ、だが自分の事に自信を持たなくてはこの先生命活動を続ける事が困難になる。俺は普通に弓道の全国大会でベスト3に入れたのだ、腕の良さだけは自信を持っている。

「それよりさ、早く行かないか?遅刻するぞ」

集合場所に着いてから、かれこれ五分は経過した。これ以上話していると三日連続で遅刻ギリギリ登校と言うのもあり得てしまうため、今日は早めに起こされたのだろう。

だからと言いモーニングコールはさすがの俺でもなかなかにキツイ。弓道部の引退式の日は完全に記憶の中から引退式の情報が抹消されていたのだが、アノ顧問がモーニングコールーではなくタダの電話をしてきたせいで、海未には怒られ、弓を忘れるわで痛い目にあった。以後、電話など一度や二度くらいしか使ったことがない。メールはヤバいほど使用しているが、どうでも良い事に対しては定型文しか返していない。

「……うん、それじゃあ行こうか」

「行っくにゃ~!」

俺は何かとても大切な事を忘れているような気がしたが、なにも気にせずに学校へと向かっていった。

 

 

 

 

 

「なぜ朝早く起きなかったのですか!昨日あれほど言ったはずなのにどうしてです!」

「うぅ、ごめんなさい……」

やはり気にするべき事だったのだ。

昼飯を食い終わってからはもう寝る事しか考えていなかったのだが、いざ睡眠!と腕を枕にして寝ようとした途端に今俺の隣にいるお姉様が教室にまでやってきて俺を連れ、高坂さんとこに行くのかな?と思うと、いきなり朝の事で俺を叱責なされた。

「仕方ないだろ、人は物を忘れてナンボだからな。物を忘れない人間なんて俺は知らないね」

「いくら何と言おうと、用事を忘れた言い訳にはなりませんよ。……海渡が毎日こんなのでは、私が心配です」

「そ、そうですか……別に大丈夫ですよ?俺は俺の道を突き進むだけですから?」

このまま「毎日私が朝に海渡を起こしてあげます!」なんて言われたら、俺の人生が大和撫子に踏みにじられてしまう。俺が今の今までずぅーっと集めていたアイドルのCDやら信じたくはないがでんでんでんも全て焼却炉行きになってしまうかもしれない。

それだけはゼッタイヤダ!!

 

言わないように願っていると、海未はそんな俺を見て、溜め息をついた後俺を安心させる言葉を俺に掛ける。

「海渡が私にナイショで集めているアイドルのグッズを全て捨てたりはしません、むしろ今後の活動で必要なものですから」

ふぅ、よかったー全部捨てられるのかと思ったけど、そこまで悪い心は持ってないか……ん?まてよ、何で海未って俺が勝手にアイドルのCD集めてる事知ってるの!?

こ、怖い!もしかして……俺の部屋に隠しカメラを……

 

「無い無い!ゼッタイ無い!」

「海渡?どうしましたか?」

どうやらつい考えが広がってしまい、普通に口に出てしまっていたらしい。

あり得る訳がない、あの海未が隠しカメラなどとふざけた物を知っている事など、天地が二度ひっくり返ってもあり得ない。

あり得ないあり得ない、とずっと言っていたら鳥肌が立ってしまった。

「な、何でもない……」

ふーん、と海未に完璧に疑われてしまったが、詳しい理由は問い詰められなかった。これはある種のオマケと言う物なのだろう。俺はオマケと言った特典を一切貰った記憶が無いが、今回だけは幸運だったのだ。

今年のおみくじは大凶だったが……。

海未は身を翻し、階段方面へとスタスタと歩いていきながら背中で語る。

「それでは、穂乃果の所に行きましょう。恐らくパンを食べていると思います」

「ほぉ、ことりさんは?」

「ことりは何かステージ衣装を考えると言っていて、今も教室で作業中でしょう」

「ステージ衣装ねぇ……まあ二人はいいとして、問題はお前だ海未」

「……どう言う事です?」

「まだ気付かんのか……あのねぇ、衣装を考える人はことりさんだろ?ことりさん=アイドルの事に本気、スカート丈が異常に短くなっても、知らんぞ俺ァ」

俺が今放った言葉を聞いた瞬間、海未はトマトのように赤くなる。いや、顔が煮えたぎるマグマのようになりながら自分の足を見て、何故だかはわからないが俺の両腕を掴み、グンと顔を近づけて俺を至近距離で怒鳴る。

「いいですか海渡!私はスカート丈は膝下までないと履きませんからね!あなたやことり、穂乃果は良いかも知れませんが、私にはちゃんと礼儀という物があるのです!!」

「し、知るかよそんな事!大体俺スカート履かんし!お前が履いてるスカートだって膝下まで無いじゃないか!後そんな足太くないから!」

「何処を見て言っているのですか!!」

「痛い痛い!叩くな叩くな!」

ちゃんと俺は朝の凛と同じ正論を言ったはずなのに、正論を言った俺を褒めもせずに俺をぺしぺし叩いてくる。

このままでは俺と海未がシスコンとブラコンの野郎だと思われてしまう。それに海未はシスコンとブラコンの意味を知っているのだろうか?とは言え知らないとしても意味を知っている俺がいる、今のうちに離しておいた方が良いだろう。

「海未、近い近い」

「何がです……あっ!!」

ようやく俺に超接近していたことに気付いた海未はヤバい!とでも言うような目をして俺を突き飛ばした。

「ウォオッ!!タスケテー!」

階段から突き落とすだなんて酷すぎる、俺は死んでしまうのか……。

ーまだだ!まだ可能性はある!

俺は空中で体を足から着地するように捻り、同時に膝を着地の衝撃に備えて柔らかくする。海渡ー!と言う声が聞こえたが、落とした張本人が故意に落とした(訳無いが)人を心配していいのか、俺はバカだから分からない。

ドンッ!!

「おぉう!痛ぁい!!」

着地には成功したのだが、足への衝撃が思ったより強く、俺は哀れな断末魔をあげる。結局、俺はなんとも無いと海未に勝手に判断され、歩くのがキツい中無理矢理歩かされるのだった。




うーむ……どうも展開が遅いな……
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