Infinite Stratos ~白き龍騎士と海を掛ける少女達~ 作:夢の翼
ランスロットが飛翔したその頃、長門達第一艦隊と深海棲艦達は空を駆け巡るIS二機をそれぞれの主砲を向けて海水面を走り抜けていく。
「全艦隊に告ぐ、目標は敵ISの撃墜である。この様な過ちを犯す愚か者を許してはならない!全艦、この長門に続け!!!」
『了解!』
そして空母以外の艦娘がそれぞれが装備している主砲をラファール・リヴァイブ二機に狙いを定める。
「全主砲、斉射!って――ッ!!」
「Burning Love!!」
「シズメッ!!!」
その瞬間、全艦娘と深海棲艦達の主砲から大きな爆音と共に火を噴いた。放たれた全砲弾は二機のラファール・リヴァイブに直撃するが煙が晴れるとそこには両手を前に出した無傷のラファール・リヴァイブが浮遊していた。
「ちっ!やはりそう簡単にはダメージは与えられないか」
「それでも!」
すると後方に居た陸奥が長門の前に出ると自身の46㎝三連装砲を向け砲撃を続ける。だがラファール・リヴァイブも的になるわけもなく、すぐに回避し手に持ったアサルトライフルを長門達と深海棲艦に向け攻撃してくる。だが。
「嘘!?」
「生身でISの銃弾を防いでる!?」
防御の体制もせず堂々とISの弾を生身に受けているのにも関わらず、長門達と深海棲艦は堂々と海水の上を走る。
「我々は艦娘だ、そんな玩具など効かん!」
「かんむす?」
「何わけわかんない事を!!」
すると今度はアサルトライフルを収納し代わりに荷電粒子砲を展開した。
「っ!全艦!荷電粒子砲が来るぞ!」
『っ!?』
「消えなさい!!!」
流石の長門達も対レーザー装甲などの特殊装甲は積んでいない。レーザーをそれも荷電粒子砲クラスのものを喰らえばどうなるかわからない。そして荷電粒子砲を展開したラファール・リヴァイブは長門達に向けて緑色に光る荷電粒子砲を放った。
『っ!』
荷電粒子砲は真っ直ぐと長門達へ向かって行く。そして荷電粒子砲が長門達に直撃しようとした、その時。
雲一つない大空から一つの機影が長門達の元へ降り立った。
ドカァァァァァァァァン!!!
荷電粒子砲のレーザーが長門達の前で爆炎と爆風に包まれた、同時に水しぶきも上がり雨の様にその空域に上がった水しぶきが落ちて来る。
「やったわね」
「男なんかに従えてるからよ」
勝ったと少女達は爆炎と爆風に包まれた場所を見てそう言う。しかし彼女達は見えていなかった。
「う、嘘……」
「何……あれ」
自分達が誰を相手にしていたのかを、そして”誰”に喧嘩を売っていたのかを。煙が素早くその場から消えるとそこにいたのは、長門達を守る様にそれは浮遊していた。
『・・・・・・・・』
ライトグリーンに光輝く光の翼を広げた《円卓の騎士》名を持つ白い騎士だった。
そしてその頃、IS学園から出撃した専用機持ちこと箒達は警備府がある島へと向かっていた。
「それにしても、本当なのか?」
「何がだ」
「一夏さんの『白式』の反応がその島から出ているというのは?」
箒の『紅椿』を先頭にラウラ、セシリアそして白式の反応が出ていると知って部屋から出て来た鈴やシャルロットが箒を追うような形で空を飛行していた。
「あぁ。この紅椿が確かに一夏の『白式』・・・いや、『白騎士・刹羅』と反応が出ていたんだ。間違いない」
「一夏さん・・・」
「一夏・・・」
一年前のあの日から誰もが一夏の生存を絶望的だと思っていた、しかし一年後の今彼の専用機だった『白式』の反応が出ていると聞いた彼女達はその徐々に一夏の生存を信じ始めていた。
「見えたぞ・・・ん?あれは」
「あれは・・・っ!?」
警備府周囲に近づいた箒達が見たのはラファール・リヴァイブ二機と艦娘、そしてランスロット・アルビオンが激しい空中戦繰り広げていた。
「な、あれは……」
「あのリヴァイヴは確か…」
「例の女性権利団体に所属している連中だ」
それを聞いて箒達は顔を歪ませる。自分達がISを動かせる女性=自分達は偉いと勘違いを大きく増大させこのような女尊男卑の世界を作った元凶、そのせいで多くの男性が虐げられ中には無実の罪を着せられ終身刑にもなった男性がいるほど。後にその男性は釈放されたが自殺したという。女尊男卑の思想で調子に乗る女性達の影響で良識を持った女性達が男性に怖がられるだけでなく避けられるようになってしまって男女の交友が激減した事もあり少子化が過去最悪の記録を更新してしまった程。一夏がいたころはまだそんなにひどくなかったのだが、一夏がMIAとなってから女尊男卑の女性達がさらに調子に乗り現在の状況にいたる。
「それにしても、あの海水を上を走っているのは何だ?見た事ないタイプのISだな」
「装備もまるで旧世代の戦艦の主砲の様なものを使ってますわよ?」
「ていうかあれ。コスプレにしか見えないのはあたしだけ?」
すると女尊男卑に染まった少女二人が乗っているラファール・リヴァイブ二機がまるで化け物から逃げる様な怯えた表情を浮かべてその空域から逃げていた。
「た、助けてぇぇぇぇ!!!」
「いやぁぁ!!し・・・死にたくないィィィィ!!!」
無様に涙をこぼしながら何かから逃げる二人に箒達は彼女達が見ている方を見る。そこにはライトグリーンに光輝く光の翼を広げたランスロットが瞬間移動しながら少女達を追っていた。
「な、なんだあの機体は!?」
「は、早い!?」
ラウラと鈴が驚くランスロットは左手に持ったスーパーヴァリスを金髪の少女の方へ向けスーパーヴァリスを放つ。スーパーヴァリスから放たれた光輝く弾はリヴァイヴの非固定ユニットに直撃し爆発を起こす。
「く、来るなァァァァァァ!!!」
血迷ったのかユニットを撃たれた金髪の少女がランスロットに向けて近接ブレードを投げた。だがランスロットは両手に持ったスーパーヴァリスを手放し飛んで来たブレードを両手で掴むとブレードの刃をへし折り投げ捨てると背面の装甲に装備させていたMVSを両手に持つと両手のスラッシュハーケンを発射。スラッシュハーケンは金髪の少女が乗るラファール・リヴァイブの肩部装甲に突き刺さると勢いよくリヴァイヴはランスロットの元へ引っ張られていく。
「や、やめ――――」
『対話を選ばなかったはお前たちだ』
ランスロットに乗る一夏は冷たい声でそう言うと途中でスラッシュハーケンをリヴァイヴから切り離すと体を左へ回り始めると陽昇流誠壱式旋風脚を勢いよく少女の横顔に入れ込み金髪の少女が乗ったリヴァイヴは無様にそのまま海へと落ちていった。ランスロットの戦闘を見て一早く動いたのはラウラだった。
「これ以上はやらせん!」
『っ!』
ラウラはランスロットへ向けて対IS用徹甲弾を放った。しかしランスロットはMVSで飛んで来た徹甲弾を見事に真っ二つに斬り裂きその場から離れた。
「無事か、一年」
「せ、先輩……」
「貴様には拘束命令が出ている。無断でISを使用した罰だ、貴様にはそれ相応の処罰を与えると学園長直々の命令だ、覚悟して置け」
「くっ…」
「シャルロットは先ほど落ちたもう一人の一年を救助してくれ」
「ラウラ、多分それは無理みたい」
シャルロットが指さす方を見るとそこにはランスロットに蹴り落とされた少女を空母ヲ級がその白い触手で少女を拘束しているのが見えた。
「な、何だ?あの女は」
「本当に人間なのかな……?」
するとラウラ達が浮遊している下の海中から同じく深海棲艦達が姿を現し続いて第一艦隊の長門達もラウラ達を囲む様に包囲する。
「貴様たちは一体…」
「全艦隊、砲撃用意」
長門のその冷たい言葉にこの海域にいる全艦隊がラウラ達専用機持ちに主砲を向ける。
「大人しく投降してもらう。さもなければ、此処がお前たちの墓場になるぞ」
「ちょっと待ちなさいよ!」
「そうだよ!僕達は戦いに来たんじゃ!」
すると長門へランスロットが声を掛ける。
『長門。大丈夫だ、さがれ』
「しかし…」
『大丈夫だから、心配すんな。それにお前も写真で見たろ』
「……了解した」
長門は納得いかないといった表情を浮かべる。同じく加賀と陸奥も同じ表情を浮かべ金剛と榛名、そして赤城はそんな三人を連れて後ろへ後退する。そしてランスロットこと一夏はフェイスマスクを部分収納した。
『っ!!?』
「みんな、その……たたいま?」
気まずく頬を指でかき専用機持ちの顔を見ない様に目を合わせない様にする一夏の顔を見て専用機持ちは涙を浮かべ叫んだ。
『一夏!!!』
「あ、あぁ……心配かけちまった…な?」
その瞬間、専用機持ちは勢いよく一夏へ抱き着いた。その様子を羨ましそうに深海棲艦達は頬を膨らませていた。
うし!第五話じゃ……感想お願いします!