れいむとシロ   作:ねっぷう

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第13話 「シロ」

シロ「という事だ、お前はすっこんでいろ…」

 

霊夢「わかったわよ…」

 

紫「藍、少しでも危険な者は排除しようと思う気持ちはわからなくもないわ。じゃあこうしましょう…シロと貴方が一対一で闘う!方法は『スペルカードルール』」

 

霊夢「な…」

 

シロ「おい霊夢、すぺるかっどとは何だ?」

 

霊夢「それはシロには不公平よ!シロはスペルカードも器用に弾幕も撃てないのよ!?」

 

シロ「なぁ、すぺるかっどって何だ?」

 

紫「あら、こういう時の為にスペルカードルールを作ったのは…霊夢のハズよ?」

 

シロ「なぁ、スペルカッド…」

 

霊夢「もう!相手の撃ってくる弾幕って言う攻撃を避けまくりながら相手をぶん殴ればいいって事!!」

 

シロ「ほう、ならばこっちの姿の方がやりやすいという事だな」シュル

 

シロは前までの白い女の姿に変わる。

 

紫「藍が勝てば藍の好きにしてよい、もしシロが勝てば今後一切シロには手出し無用の事!それでいい?」

 

シロ「…ああ」

 

藍「異存はないです。この八雲藍が500年も眠っていたなまくらに負けるものか!」

 

藍は戦闘が開始した瞬間、自分の周囲からシロに向けてレーザーを放つ。

だがシロはそれを上へ飛んで避ける。

 

シロ「当たるモノかよ!!」

 

だがもう一本のレーザーがシロの顔面に当たり、シロは地面に叩き伏せられる。

起き上がろうとするシロの頭を踏みつけ、顔に怒りを表情を浮かべながら言う。

 

シロ「ぎっ…」

 

藍「何故私がここまで白面の者を憎むか分かるか?それはな、風評被害よ!!」

 

文「風評被害…?」

 

藍「その白面の者がこれまで行ってきた悪行…。それは私のモノよりも凶悪で残忍で、とてつもなく大きい。そしてな、昔はよく言われたよ…」

 

『九尾の妖怪!我らが憎む白面の者だ!』『殺せ!仲間の仇を討つのだ!滅ぼせ!!』

 

藍「お前のせいで…白面の者とやらのせいで私がどんな思いでどんなことをされたのかお前に分かるか!?」

 

シロ「…」

 

文「…」

 

藍「式弾『アルティメットブディスト』!!」

 

シロ「ぐ…」

 

無数のレーザーによって行動範囲に制限のかかったシロに、さらに弾幕が当たる。

その勢いで吹き飛んだシロの胸にレーザーが突き刺さる。

 

シロ「おぎゃあああああ!!」

 

霊夢「シロ!!」

 

霊夢はシロを助けようと前に出ようとする。

だがそれを紫が遮る。

 

紫「これは1対1の勝負…手出しは許されないわ」

 

藍「喰らったか、私の長年の恨みを!!」

 

シロ「…んくくく、気に入らんな…我を憎むのなら大いに結構!だがな、確かに我の起こしたことでお前が粕共の標的にされたのは、人が言う気の毒ってやつだなぁ…。だけどその憎しみを妖怪共に向けず我に向けてくるのが気に入らんな!!」

 

シロは自らの尾で藍を突き飛ばす。

そしてそこに向けて特大の火柱を吐きつける。

 

藍「がぁ…ッ…!」

 

シロ「もう終わりか…?」

 

藍「くそおお!!」

 

シロに反撃しようと攻撃を構えをとる藍。

しかし、シロは元の獣の姿に変化し、大きな手で藍を叩き伏せる。

 

藍「ぬッ…まだまだァ!これだけで私の恨みがはらせるかあ!!」

 

藍は同じ九尾でも禍々しいシロとは真逆の神々しさを放つ金色の九尾の獣の姿へと変貌する。

そして9本を尾を使って攻撃するが、それらは全てシロの尾に防がれる。

 

シロ「…」

 

藍「はぁ…はぁ…負けないぞ…白面の者…」

 

シロ「何度言ってもわからんのだな、我を『白面の者』と呼ぶんじゃあない…」

 

ズム

 

シロの拳が藍の顔面を捉える。

そしてそのまま力を込め殴りぬけながら、シロは叫ぶ。

 

シロ「我は『シロ』だ!!」

 

藍「か…」

 

霊夢「おぉ…」

 

文「つ、強い…」

 

シロ「ふう…」

 

地面に伏した八雲藍の上に足をかけ、そのうえで息を吐くシロ。

それはこの勝負にシロが勝ったことを現していた。

 

紫「決まったようね、この勝負はシロの勝ちとして、シロを正式に幻想郷の住民として迎え入れる!妖怪の山の天狗及び妖怪たちは博麗霊夢とシロに今後一切手出し無用のこと!これ以降、シロを追い滅ぼそうとすることをやめなさい」

 

文「…はい…」

 

霊夢「…」

 

 

次の日─

 

霊夢「じゃあ帰るわね、私たち」

 

チルノ「じゃーねー!」

 

リグル「さようなら~」

 

文「私たちはもうシロさんを追いませんが、まだ幻想郷には貴方に恨みを持つ妖怪が多いはず…もし危機が迫れば私に通達をください、すぐに駆けつけますよ」

 

霊夢「じゃあね」

 

霊夢は空へ飛び立っていく。

 

白狼天狗「おのれ、我々の仲間を侮辱しおって…」

 

鴉天狗「そうだ、許すまいぞ…」

 

椛「だけど、噂に聞くような悪い奴には見えませんね」

 

鴉天狗「そうだな、しばらくは許してやってもいいか…」

 

シロ「くくく、我を殺したいのならばいつでも来るがいい…。さ、我も行くか」フワ

 

藍「待て、白面…何故、昨日私を殺してしまわなかった…?昔のお前なら嬉々として殺したはず…」

 

包帯を巻いて杖を突きながら藍がそう尋ねる。

 

シロ「ほう、嬉々としてか…間違いないな。だけどな、我も500年ぶりに眠りから覚めて少しは変わったのだ…それとな、よいか?」

 

シロは斜め上を見て、そして空へ飛び立ちながら悪そうな笑みを浮かべて言った。

 

シロ「よいか、我をもう白面の者と呼ぶんじゃあない…我の名前は『シロ』だ!」

 

藍「な…シロだと…?」

 

紫「藍もいつか気づくかもしれないわね…あの白面の者が500年ぶりに復活して…いや、この幻想郷に来て霊夢に出会って…どう変わったのかをね…」

 

 

妖怪の山の上空を飛んで山を下っている霊夢とシロ。

前を飛ぶシロの背中を霊夢は見つめる。

 

霊夢(…シロの目はいつも何かを恨めしそうに見上げている…。それにあの目には憎しみが多く込められているけど、じっと見てればわかる…嫉妬と悲しみも入ってる…。シロには色んなことが合ったのを、私は知ってる…)

 

シロ「…なんだじろじろと気持ち悪い…我は後ろから行くぞ」

 

霊夢「うん」

 

霊夢(今までシロはずっと一人だった…でも、今は私たちが居るから!)

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