あれから結構な時間書類と格闘していた。そこまで難しいものではなかったが量が量だったので中々終わらない。木曾も少し疲れが見えはじめた頃に執務室にアナウンスが鳴り響いた。
「新しい艦娘が着任しました。提督は工廠までお越しください。」
「もう2時間たったんだな。」
「結構集中してたからな。よし、行こうぜ提督。」
「おう。」
艦娘は今まで木曾と間宮さんしか会ったことがないしどんな艦娘がでてくるか楽しみだな。
そんな期待に胸を膨らませつつ、工廠へ向かった。
―工廠―
「やぁ、妖精さん。艦娘が着任したって聞いて来たぞ。」
「あ、提督。無事着任しましたよ。」
妖精さんがおーいと呼ぶ。すると工廠の奥のほうから女の子達が5人程走ってくるのが見えた。
「貴方が提督?」
「あぁ、俺はこの鎮守府の提督をやってる長志峻だ。よろしくな。えーと…」
「私は川内だよ。よろしくね、提督。」
「アイエエエエエ!?」
「ど、どうしたの?提督?」
「いや、何か言わなきゃいけないような気がして。」
「僕は時雨。よろしく、提督。」
「おう、よろしくな。時雨。」
「響だよ。これからよろしくね、司令官。」
「響は提督じゃなくて司令官って言うんだな。よろしくな。」
「私にはこっちのほうがしっくりくるのさ。」
「曙よ!こっち見んな!クソ提督!」
「…俺何かした?」
「絶対いやらしいこと考えてたでしょ!」
「んなわけあるかぁ!!」
「クマは球磨だクマ。よろしくだクマ。」
「姉さん!?」
木曾が驚く。何で姉さん?木曾のが生まれてるの早くね?
「あー…提督。わからないって顔してるから説明しておくと、俺、つまり木曾は球磨型軽巡洋艦の5番艦にあたるわけだ。んで、球磨姉さんは球磨型軽巡洋艦の1番艦に当たる。つまり、俺の姉さんってわけだ。」
「なるほど。」
そういえば服も木曾と似ている。姉妹だと服装とかも似るのかな。今度また建造してみたらじっくり監察してみるとしよう。…でもまた曙みたいになるのは嫌だから軽くにしておこう。
「おぉ、木曾。お前もう着任していたのかクマ。」
「あぁ、姉さん。色々あってこの鎮守府の初期艦が俺なんだ。」
「初期艦が軽巡って聞いたことないクマ…。」
「妖精さん。これで全員かい?」
「はい!これで全員です!」
「ふむ、ありがとう。」
そして俺は改めて艦娘達の正面に立つ。
「えー、先程も言ったが提督の長志峻だ。至らないこともあるだろうがこれからよろしく頼む。では着任した5人は木曾に鎮守府内を案内してもらってくれ。木曾、頼む。」
「了解だ。それじゃあついてきてくれ。」
木曾に連れられてわらわらと艦娘達が工廠からでていく。もういいかな?もういいよね?
「疲れたー…。」
「こういうこと慣れてないんですか?」
妖精さんが聞いてくる。
「だって今まで普通の高校生やってたんだぜ?あんな真面目なキャラでもなかったし、ましてや男友達ばっかだったから女子と会話するとこなんてあんまねーよ。」
「まぁこれからもこういったことが増えてくるので慣れてもらう以外ないので…。」
「そうだよなぁ…。まぁ多分慣れると思うんだけどな…。」
疲れた足取りで俺は工廠を後にする。ん?待てよ。暇ができたということはゲームできるんじゃね!?ひゃっほう!
そう思った瞬間足取りが軽くなった。さぁて!さっさと戻ってゲームやりますか!そう思いつつ、自室に戻るのであった。
―執務室―
「完全に忘れてた…こいつのこと…。」
そう。自室に戻る途中に工廠に来る前に何をしていたかを思いだし、テンションだだ下がりの中、書類を片付けはじめたのだった。ゲームしたいよ…。