「う、うん?あれ?ここどこだ?」
眼が覚めると視界はある一点を除いて真っ白に染まっていた
壁も床も天井も白一色で通気口も扉も無い本当に白い箱に閉じ込められたかの様だ
そんな何も無い空間で俺の視線が唯一の異物であるその物体
寿司屋などで順番待ちでテーブルかカウンターかを選択して順番待ちをする際に使用する様なタッチパネル式の機械に向かって歩を進めたのは当然の流れだろう
そこにはサイコロが映っていたそれをタッチしてみると画面の中でサイコロが回りだし、4の目で止まった
うーん、何となく不吉な数字である
そして画面のには俺のプロフィールが映っており、右下には『Now loading...』と文字があるだけで正直訳がわから無い
なので暇つぶし感覚で自身のプロフィールを再確認する
『星野響
身長185cm体重68kgの痩せ型
血液型はA型で生粋の日本人である為黒髪黒目
性格は基本的に楽観的であるが極度の面倒臭がりで興味の持て無い項目に関しては極力避けるスタイルを通している
しかしその反面、友人関係や趣味に対しては妥協点が高い傾向がある
・・・か。へぇ、意外と結構調べてるじゃん(ガクガク)
それで続きは・・・』
その後は家族構成、読んでいる漫画や小説、ゲームのタイトルなどが挙げられており、家族や親友ですら知らない性癖、性感帯の箇所まで記されていた時には背筋がゾクリとしたが、とりあえず最後まで読んだところで画面が切り替わった
「やべーよ。俺やっぱりストーカーに拉致られたんじゃないか?」
画面が変わって記されている文字よりも今現在の自身の貞操とかの危機に背筋が凍りそうだぜ・・・
この寒気は今年の春にガチホモのお兄さんに告白された時以来だぜ・・・!!
っとまぁそんな全力逃走して2時間の死闘の末に逃げ去った過去のトラウマ擬きは置いておくとして・・・何々?
『質問コーナー♪
この部屋を訪れたラッキーな少年少女たちよ
この部屋で目覚めて訊きたいことは多々あるだろう
うんうん、そうだろうそうだろう
だが、安心してくれ給え
こちらも君たちの質問に関しては可能な限り答える所存だ
(君たちの質問できる回数は君たちの運次第だけどね〜)
では、レッツラゴー♪』
うーん。何ともハイテンションで面倒くさそうな相手だな
というか少年少女たちってことはこの誘拐犯もしかして両刀なのか!?
というか運次第で何でも答えるって何なんだろ・・・
とりあえず最初の質問は
『この機械分解して脱出路もしくは中の人とか居ないか確認したいので工具貸してもらえますか?』
よし、これで工具を借りられれば変態が来たとしても撃退出来るぞ!!
『貴方のような質問をされた方は初めてですが、徒労に終わるので諦めてください』
え?それだけ?まぁ流石に誘拐してきた相手が被害者に武器を与えるわけないかー
うーん、なら次の質問は
『貴方、貴女?が俺について詳しく知っているのは両刀で変態なストーカーだからですか?違う部分を俺が現状を正しく認識を出来るように訂正してください』
せめて貴方が貴女でありますように・・・!!!初体験が同性に掘られるとか死んでも嫌だ!!(未だ自分が死んでいることに気が付いていない)
『まず、私は男性です』
現実は非情である。
「終わったァァーーーーーーーー!!!!!!!!」""""orz""""(ズーーン・・・)
神は死んだようだ。
「失礼な方ですね。私はピンピンしてますよ、それはもう29人の女性たちと乱行三昧をしてて仕事を部下と端末に押し付けるくらいにピンピンしてますよ」
うん、コイツ最低だな
文字通り死ねばいいのに・・
俺みたいに拉致ってきた女性に乱行三昧とか・・・どんな顔してるのかみてみた・・・
「って、水原先生!?」
いつの間にか誰も居なかった筈の部屋の中に例の端末に腰掛けるようにして3対の白い羽根を生やした水原先生が存在していた
なので
「先生、見損ないました!!先生が同性の生徒を誘拐して連れ込んで調教するような鬼畜外道な変態だったなんて!!俺は心の底から失望しましたので女の子の知り合い紹介してください!!」
とりあえず、罵ると共に女性関係の知り合いを紹介して貰うことにした・・・え?おかしいだろうって?いやいや、何を言ってるんだ。29人の女性と関係を持って刺されないコツとか聞くいいチャンスじゃないか・・・うん、まぁおかしいよね
何がとか以前に全てが!!
そう、全てがおかしいんです!!(←ここ重要)
「だからその何故か妙に赤熱してる右の拳をどうかしまっ「罵るか頼むかどっちかにしろ!!」ですよねーーー・・・はぶぁっ!!」
そして殴り飛ばされた俺は
理不尽である。まさか何時もの拳骨じゃなくて・・み、右ストレートが顔面にくるとはっ!!(戦慄)
クッ・・・一撃で俺の意識を刈り取る寸前にまで追い込むとは・・・流石先生。しかし、これだけは・・これだけは言い切ってやる!!
「先・・生・・・背中の羽根・・・・似合って無いで・・・「お前はこの状況でもそんなことしか言えんのか!!」ふぎゅ!!?」
踏み付けられて止めを刺された・・・解せぬ。いや、だって30過ぎの|巌≪いわお≫の様なオッサンが天使の翼っていうのは無しだと思うんだ
そうして俺はよく分からないうちに先生が手続きを終えて転生させられていたのだった
ただ・・・後になって気付いたんですが先生、転生後もマガジンとジャンプを自由に読めるような特典つけてくれてありがとうございました
ついでに視力を中学の頃の2.0まで戻してくれたご恩は忘れません
しかし、特典で厄介なものを与えてくれたことに関してはいつか必ず報復させていただきます
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次に眼が覚めるとそこは薄暗い路地裏だった
そして身に纏っているのは薄汚れた見覚えの無い茶色いフード付きのローブと無地の暗緑色のシャツと灰色のズボンといういつも着ていた服に比べて酷く着心地の悪い服だった
ついでに言うと木箱なんかもなんに使うのか大量にあり、座るのには困らない
・・・まぁ釘や木屑が飛び出してて刺さりそうだし埃だらけで汚いので座らないどね♪
「しっかし、先生も酷いことするな〜大事な教え子をこんな路地裏に放置するなんて・・・」
財布も無いしどうしたものか・・・とりあえず表に出よう
考えるのはそれから(ドサッ!!)・・・だ?
背後から物音がしたので振り返るとそこには見目麗しい同い年位(←ここ重要)の女性が買い物袋を落としていた
そして俺の足元にはリンゴらしき真っ赤な果物が転がってきていた
ここは日本人として拾ってあげる場面だろう
そう思ってしゃがんでリンゴを拾い上げ、彼女の袋を素早く持ち上げると笑顔で微笑みかけ
買い物袋を手渡そうとすると
「キャーーーーーーーー!!!」
耳をつんざくような悲鳴を上げて脱兎の如く走り去ってしまった
そしていきなりのことに呆然と見送るしかなかった。
「えぇーーー。・・・この買い物袋、どうしよう・・・」
もちろん、俺の言葉に答えてくれるものは居なかった。
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その後、俺は先ほどの女性の手掛かりとこの町について知るために周辺の人達に聞き込みを行ってみた
そうして聞き込みを行ってみると驚いたことに
「この町が何処かだって?迷宮都市オラリオに決まってんじゃないの。アンタも冒険者に夢見てこの町に来たって口じゃないのかい?」
なんて答えが返ってきたのだ
「いや〜そうなんですよ〜、でも自分、こう見えて凄い方向音痴なんで無事オラリオにつけた不安だったんですよ〜」
そして俺は内心やべーとこに来ちまったぜ・・・という焦りを隠し、不自然じゃないように取り繕い、妙齢の美女との会話を続けた
「ははは、面白い坊やだね」
「そうですか?いや〜そう言ってもらえるのは嬉しいですね。さっきなんて買い物袋を落とした女性に買い物袋を拾ってあげて渡そうとしたら何故か悲鳴を上げて逃げられちゃったんで」
「ん?坊やエッチなことでもしたんじゃないの〜?(ニヤニヤ)」
「いやいや、してないですよ。まぁそんな訳でこの買い物袋を件の彼女に返す為に街中を歩き回ってるんですよ」
「へぇ〜、最近の子にしてはずいぶん親切な性格してるわね。けど、大丈夫?オラリオって結構広いから土地勘とかないと人を探すの結構大変よ?」
「あぁ、それについては大丈夫です。なんかその子が来てた服がライトグリーンの給仕服っぽい仕事着だったんで同じ服着てる人に届けて貰えるように頼むつもりなんで」
「あぁ、一応手掛かりっぽいものはあるのね。安心したわ・・・それにしてもこの辺りでライトグリーンの給仕服って言ったら『豊饒の女主人』って酒場しかないわよ」
「そうなんですか〜。ちなみにそれってどっちですか?」
「ん?それならこの通りをまっすぐ行って左手にあるわよ」
「そうなんですか!?早速行ってみます!!」
そう言って指し示された方向に歩き去ろうとすると
「ちょっと待ちなさい!!」
「ぐえ!?」
歩き去ろうとした瞬間にフードの部分を掴まれて止められてしまった
「まぁ、その前に注意すべきことがあるから落ち着いて聞きなさいな」
どうやら話は終わっていなかった様だ
なのでもう一度振り返ると彼女は俺の服装をつま先から頭の先までじっくり観察をして一言
「アンタ、金あるの?」
「お金ですか?途中まで知り合いといた時は持ってたんですけど、知り合いの失踪と共に財布も何処かに落としたみたいで絶賛無一文です♪」
「アンタ、ドジね〜・・・なんだか騒がしい知り合いを彷彿とさせるわ」
「ついでに言うと泊まるところも無く、例の悲鳴で痴漢と間違われて武装した怖いおじさん達から逃げ回ってますね〜ハッハッハ〜♪」
「ハッハッハ〜って・・・アンタ、それ全然笑えない状況じゃないの!!」
「まぁ、誤解が解ければ良かったんですけど、生憎それをする前に俺の防衛本能がその集団の中に同性愛者っていう危機的本能を強烈に刺激する存在を感知してたんで全力で逃げざる終えなくてそれどころじゃなかったんですよ」
「ハァーーー・・・・」
という説明をひとしきり聴いた彼女は目元を抑えて深いため息をついた
「アンタ、
そう言って俺の手を取り、強引に引っ張る
「え!?ちょ、俺ファミリアとかよくわかってないんですけど!?」
「そんなのは後で教えてあげるわ」
「えぇーーーーーーー!!」
こうして俺、星野響は鍛冶の神である男装の麗人、ヘファイストス様のファミリアに入団することになったのだった。
ちなみに例の買い物袋の彼女はローブの背中のところに自分では見てなかったので気が付かなかったが黒い大きなシミがあり、刺されて死んでいた死体だと思っていた俺がいきなり立ち上がったのが怖くてその状態でテンパっているのに笑いながら近づいてきたのが余計に恐怖を誘ってしまったために逃げてしまったそうだ・・・解せぬ。
特典に関しては次回、ステイタスと一緒に改めてのお楽しみということで(^^♪