やはり趣味を極めるのは間違っていないはずだ 作:hideo99777
夏休みも終盤に差し掛ったとき、俺は館山市辺りにいる。
なぜ時間の浪費を嫌う俺がこんなところにいるか。
それは確認作業のためだ。
そのために俺は不味いスパゲッティを口に頬張っている
「なぁ、三上、本当にここら辺でいいのか?」
眠たそうな様子で聞いてくる男は従順な相棒兼運転手の高田。
相当喧嘩が強いが、できることなら一日中寝ていたいという変わり者である。
また、バイクの免許を持っており、愛車はボロいHONDAのスーパーカブである。
中学時代、一緒になって色々やらかしたが、今ここで語る必要はないだろう。
「あぁ、ここら辺の小さい工場だ。間違いねぇ」
「そうか、グッドラック」
「お前も行くんだよ」
軽快な突っ込みを入れる。
その後、俺達は二手に分かれて行動を始めた。
相棒の高田はどこかで寝ているであろう一方で、俺のほうはメタルスラッグ3をやっていた。
ソル・デ・ロカは機嫌が悪いのか発狂黄弾をバカスカ飛ばしてくるため、小銭がものすごい勢いで吸い込まれて行く。
「おい」
中学生だろうか、ガラが悪く目つきも悪い、クソガキ共だ。
「変われ」
「わかんねぇのか、今やってんだよ」
「なめた真似してると、ボコボコにするぞ」
馬鹿なガキの扱いは面倒だ。そう思いながら、クリアに四苦八苦する。
「この野郎…」
途端に俺の胸倉をつかんでくる。そいつの足をすかさず踏みつける
「ぎゃぁぁ!」
怯んだ隙に、頭突きを食らわせ、跪いたところで、膝蹴りを食らわしてやる。
「ぐえっ!」
倒れこみ、そのままうずくまる。
「やりやがったな!」
カッとして殴りかかってきたところを、肘でブロックし、すかさずもう一方の、肘で顎をぶん殴る。
「ぐぁ!」
すかさずわき腹に蹴りを入れ、回し蹴りで相手のみぞおちを打ち抜く。
あと一人だ。
持っていたハンカチで錯乱させ、すかさず不意打ちとして、両耳を思いっきり叩く。
「くそっ!」
カッなって殴りかかってきた所を肘でブロック、すかさずカウンターをかける。
「ぐぁぁ!」
パンチをブロック、顎を打ち抜く
「ぐげっ!」
あばらを砕き、次にみぞおち
「ぐほっ!」
とどめは腹に前蹴り。
「ぐぁぁぁ!」
クソガキは後ろに吹っ飛んだあと、うずくまりそのまま動かなくなった。
再び戻って確認したものの、もちろんゲームオーバー、財布を確認すると、もうコインがない。
「クソ…」
ガキ共の呻き声を無視し、その場を後にした。
ふと、スマホに着信が入る。
「三上か?」
高田の気怠そうな声が耳に入る。
「どした、なんか分かったか」
「奴さんもう居ないみたいだ」
「居ない?」
「ああ、2,3ヶ月前に、海から遺体で発見されたってよ」
「そうか、まあどうせ両親が螻蛄にでもなったんだろ」
こうして、確認作業が終わり、俺達は千葉市に戻った。
夏休みが終わり、神経ベルトサンダーの刑が執行される。
その中で、俺は地獄の底に落とされていた。
俺は実行委員の補佐をさせられる事になる。
まぁ良い、俺を知るやつも意に介す奴もいないはずだ。
居なくなったところで何の弊害もない。
会議に一応参加する。最初の会議だ。
5,6回辺りで音もなく消えて行く。
これほど簡単なことはない。
「あれ?三上君だ~」
計画が音を立てて崩れ去る。
城廻先輩だ。
「どうも」
「三上君も実行委員?」
「いえ、補佐です」
「へ~意外だね」
おい。どういう意味だ。
「とりあえず、もう始まります、もう戻ったほうがいいんじゃないかと」
「そうだね、じゃぁね~」
「はい」
俺は城廻先輩と別れ席に座る。
大きくため息をつき、スマホでMGSVのコンパニオンアプリを開く。
さぁーて時間つぶしだ。
ファントムシガーがあればいいのに。
そんなことを思っていると、もう会議が始まっていた。
委員長決めが議題となり、俺は知らぬ存ぜぬの姿勢を貫いていた。
そんなもん誰がやるか。
内申目的か相当な物好きしかいないだろう。
もしくは構ってちゃんだろうな。
どれにせよ、やるやつの思考回路が俺には永遠に理解はできないはずだ。
正直にいうと理解できなくてもいいのだが。
「あの…うち…誰もやらないなら…」
あちゃー寄りにもよってこいつかー絶対失敗するな。
俺の内申に響かなけりゃどうにでもなれだが。
会議が終わり、奉仕部に顔を出す。
もう忙しくなってきた。中止にならないかな。
そんなことを考えていると、比企谷が本を閉じ、思い出したかのように口を開く。
「俺、文化祭実行委員になったから部活に出れないわ」
「ちょうどいいわ、私もそのことで話があったのだけれど」
中止か?中止か?
「文化祭が終わるまで部活を中止しようと思うのだけれど」
よっしゃ!中止だ!
おっと、ついVault-boyのような笑みがこぼれてしまいそうになった。
「そうだね…文化祭終わるまでそのほうがいいかも」
「んじゃまぁ、今日はここで終わりだな」
良し、帰宅だ。そしてFall outだ。
ドッグミートマジ有能。
Vault-boyのようなにこやかな表情を悟られないよう家路につこうとしていると部室の扉が開く。
「あのー奉仕部ってここでいい?」
こいつはあれだ、あの物好きだ。
名前?そんなもん脳みその無駄遣いだ。
「そうだけど…何か?」
「いやー、うち実行委員長になったけどさ、自信がないっていうか…だから…助けてほしいんだ」
死ねぇぇぇぇ!!!チクショーーー!!!
吐き気を催すほどの嫌悪感を覚える。
「……分かったわ、その依頼を引き受けるわ」
「私も実行委員なわけだし、その範囲から外れない程度なら手伝えるわ」
「ありがとー!」
キャッキャウフフと五月蠅いもんだ。
気づいた時にはもう奴らは居なくなっていた
「部活…休むんじゃなかったの?」
そうだ、こんなの最悪なもんだ。人をおいそれと巻き込むんじゃないよ。
「私個人でやることだから…あなたたちが気にすることはないでしょう?」
え?マジで?
YATTA!これは彼女個人の問題だからかかわらなくてもいいぞ!
YATTA!人生最高だ!
YATTA!テンションがおかしい!
とにかく、今帰ってもばれなさそうなのでそっと、部室のドアを閉め、帰ることにした。
終わりだ、帰ろう。
そんなことを思い、夕日に照らされる廊下を、一人で歩いた