東方人形録   作:BATTU

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初めて主人公と出会った日から香霖堂での幽香視点です


花妖怪のお悩み事情

太陽の畑

風見宅

 

 

「・・・・はぁ」

 

 

花屋の前で出会った紳士の青年とわかれた後、花の妖怪こと風見幽香は自宅で溜め息を吐く

 

 

「またやってしまった」

 

 

ズーン、っと重い音がなりそうな位に落ち込んでいた

 

 

「なんであんな事しか言えなかったのよ。言っておいてなんだけど別に見られて困ってはいなかったって言うかあそこまでジッと見られたのは人里で初めてだし・・・」

 

 

風見幽香は幻想卿でも名が知れた古参の妖怪の1人に入り、その実力も凄まじい

しかし、強すぎる力を持つ者を人は快くは思わない。さらに外の世界と違い情報社会が発達していない幻想卿では噂などが唯一の情報源などだ

 

 

つまり、この幻想卿では風見幽香は恐ろしい妖怪と人里の花屋の店員以外のほとんどが認識してしまっている

 

 

「いくら妖怪が人間から恐れられる存在とは言え、別に取って食べるような妖怪じゃないわよ・・・あの青年、外来人よね。服装からして」

 

 

あんな事を言ってしまいながら顔色一つ変えずに自分の方から謝罪してくれた優しい青年

名前も聞き忘れてしまった性で顔を思い出しても青年としか呼べない

 

 

「また会えたら、謝らないと。いつまでもうじうじしてはいけないわ・・・あっ」

 

 

謝ろうと決意をしたのはいいが一つだけ幽香には問題があった

 

 

「彼・・・どこに住んでいるのかしら?」

 

 

今の幽香にとって一番の問題である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

香霖堂に到着する前

 

 

「今日もいい天気ね」

 

 

空を見上げながら、ゆっくりと歩く幽香。今日は香霖堂で探していた品が入っているか見るために出掛けている

そしてもう一つの目的がこの魔法の森に昨日の青年がよく目撃されていると花たちから聞いたのだ

 

 

(でも、いくら魔力を持つ人間だからと言ってこの魔法の森に住み着くかしら?考えられる可能性があるとすればこの魔法の森に住む誰かの家に居候している、くらいしかないわよね)

 

 

♪~♪♪~

 

 

「あら?何かしら」

 

 

もうすぐ香霖堂に着きそうな時、どころからともなく音楽が聞こえてきた。よく耳を澄ませると音楽は香霖堂の方からだった

 

 

「また店主が珍しいものでも見つけて動かしているのかしら・・・え?」

 

 

香霖堂が見え始めた瞬間、幽香の目にはいったのは美しいダンス披露だった

三人の黒服を来た人間が楽器で音楽を奏で、その音楽に合わせ二人の男女が華やかに舞っている

 

 

「・・・綺麗。あれって人形よね」

 

 

楽器をひく三人と踊っている女性から見える細い魔力が流されている糸が踊っている男性から伸びているのが幽香の目にはっきり写っていた

 

 

幽香はよく目を凝らして男性を見てみると、彼は人里で出会った外来人であるのがはっきり見えた。そしてもう一つ気づいたことがあった

 

 

「あの女性の人形、私?」

 

 

外来人と踊っていた人形は赤いドレスを着た緑髪の女性、その姿が何故か自分によく似ていると気づいたのだ

 

 

「え、で、でもなんで私に似せた人形が・・・ま、まさか!い、いえそんな筈・・・で、でも」

 

 

幽香は昨日の彼の台詞をもう一度思い出した

 

 

『花を愛でる貴女の姿に少し動かない胸がときめいてしまいまして』

 

 

(や、やはり一目惚れ!?///じゃ、じゃなかったらあんな事言った私に似た人形なんて・・・う、うぅ。どうしたら)

 

 

酷い勘違いの中、赤面しながら思考を巡らせる幽香

 

 

「・・・ふぅ」

 

 

音楽が終わり、踊りきりゆっくりと呼吸をする青年

 

 

「と、とりあえず謝る為にも声を掛けなきゃ!」

 

 

服を整え、よしっと自分に言い聞かせ一歩踏み出す幽香

 

 

「さす「流石だったわ」おや?」

 

 

「?」

 

 

ゆっくりと歩みより、青年の人形劇を称賛する幽香

出だしはバッチリである

 

 

「おやおや、まさか見られてしまうとはお恥ずかしい限りです」

 

 

と、とにかく、謝る前に何か話題・・・こ、この人形の事を聞こうかしら

 

 

「その人形、私を模したのかしら?」

 

 

頭の中はいっぱいいっぱいでありながらそれを表情に出さないのはやはり大妖怪だからこそなせる業か

しかし、口調が徐々にきつくなり始めている

 

 

「いえいえ、これは幻想卿に来る前に製作した人形でして。私も最近貴女に似ていると気づきましてね」

 

 

「ふーん・・・まぁ、いいわ(あ、そうなんだ。最近作った人形じゃないんだ・・・でも嫌われては無いのよね)」

 

 

とりあえず、嫌われてはない事を確認できた。霖之助が目的の品が入ったと告げるが今日はこれ以上話すのは困難と判断して一旦帰る事にした

また、次の機会があると思ったその時だ

 

 

「お待ちをMis.風見。ちょっとよろしいですか?」

 

 

「何?あまり暇じゃないんだけど(え?な、なに?不意に呼ばれたからまた何時もの口調で話しちゃった)」

 

 

「そちらがよろしければ今度、貴女のご自宅へ赴いても宜しいでしょうか?是非、貴女とお話したい事があるんです」

 

 

え、えぇ!わ、私の家に来たいってこと!?ど、どうして向こうから!?と、とにかく返事をしないと・・・ふぅ

 

 

「あら、私の事は聞いてる筈でしょう?なに、飼われたい願望でもあるの?(なに言ってるの私は!?)」

 

 

「どうでしょうね。で、どうですか?」

 

 

「・・・いいわよ。いつでも来なさい」

 

 

そう言い残して、自宅に戻っていった幽香

 

 

その日ずっとベットの上で足をバタつかせながら悶えていたそうだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

幽香が去った後の香霖堂の木々の上

 

 

「これは、面白そうな事を聞いちゃいました!今度の記事のネタに使えますね!」

 

 

黒い翼を羽ばたかせその場から飛んでいった一つの影があった




・・・いろいろ酷く壊れた気がする、乙女ゆうかりんは難しいな

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