契約者と契約獣の魂融合   作:高島京佑

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契約武装

 優里とレイアが、神獣種の狂獣(バーサーカー)シムルグと接触する少し前、優里とレイアは建物の上を足場にして別の建物に跳び移り、それを繰り返しながらシムルグの場所に向かって走っていた。

 

「新城そろそろ狂獣が見えて来る筈だ。ここでもう戦闘準備をしといた方がいいだろう」

 

「分かりました」

 

「「(契約武器《アーティファクト)》」」

 

 優里とレイアの2人は契約武器を顕現させる。2人の聖痕(スティグマ)が片方は黄金に、もう片方は白銀に輝く。そしてレイアの前に黄金の大剣が、優里の前には、白銀の双鉤爪が現れる。

 

「新城お前は契約武器には、もう一つ上の段階があることは知っているか?」

 

 レイアの言葉に優里は、言葉を返さない。レイアは話しを長くすることを出来るだけ避けたかったので、話を進める。

 

「それは、契約している契約獣(アスラ)との信頼関係と一定以上の契約者(ミスラ)の実力が無ければ習得することが出来ない。契約者の中でも、その領域に辿り着けず死んで行く者の方が、多く存在する。テスタメント学園の生徒も最低でも1割ぐらいは到達することができないだろう。今からその契約武器の上の段階を見せる」

 

「《契約武装グリンブルスティ》」

 

 レイアの聖痕と契約武器が黄金に光り輝いて、その輝きはレイアの身体に纏っていき、そして次第に輝きが収まった。レイアは黄金の鎧を纏っていた。レイアが纏う鎧は重装甲のフルアーマーではなく、フルアーマーだが動きを阻害する所の鎧は薄い装甲の鎧だった。

 

【契約武装】

 契約武器の上の段階にして最終段階。契約者と契約獣との信頼関係と契約者の一定以上の力量が無くては習得することが出来ない。

 

「これが、契約武器の上の段階、契約武装だ。新城お前もできるなら契約武装で狂獣と戦え。話は終わりだ」

 

 レイアはそう言うと直ぐに狂獣に向かって建物から別の建物に乗り移りながら跳んだ。優里は、レイアの後を直ぐに追いかけた。

 それから直ぐ狂獣と戦っているアウローラの姿が見えた。そして狂獣が、アウローラの全力の攻撃を受けて無傷の狂獣が、双翼で風を起こそうとしているところが見えた。

 

「新城!アウローラを頼んだ。私は、あの狂獣の攻撃を止める」

 

「分かりました」

 

 2人は言葉を言い終わった瞬間、2人はその場から消えた。いや、消えるように見える速度で、レイアは狂獣に、優里はアウローラに向かった。

 

 そうして現在に至る。

 

ー俺の契約獣の名前、知られたくなかったが仕方ないか。

 

(ウル、お前の力を使うぞ)

(いいよ、マスター)

 

「《契約武装フェンリル》」

 

 優里の聖痕と契約武器が白銀に光り輝き、優里の身体も白銀に光り輝き、その輝きが収まる。そこにいた優里は、取り除ける箇所を全て取り除いた、スピード特化型の鎧だった。そして双鉤爪を装備している。

 

「私達に連携は無い。だからお互いの邪魔をしないように動け」

 

 レイアは、レイアに切られた傷が完全に治ったシムルグに向けて大剣を構え、襲い掛かる。レイアは、シムルグに襲い掛かりながら神威を気力に変換し、気を使う。

 

「剛力斬!」

 

 気の初歩の剛力の力を武器に纏わせ、シムルグに切りかかる。普通の契約者たちがすれば、弱い攻撃だが超越者を除き世界トップクラスの実力者が使えばその威力は、桁違いだ。だが、シムルグはレイアの攻撃を翼で飛んで上空に退避することによって攻撃を避けた。

 シムルグが避けたことによってレイアは、剛力斬を地面に直撃させた。地面に剛力斬が当たった瞬間、衝撃の音が鳴り響き、地面にクレーターができ、地面付近の建物数件がその衝撃で粉砕された。

 

「剛脚、天歩」

 

 レイアの攻撃を避けたシムルグに向かい、優里は気で脚の威力を上げシムルグの上空に向う。その速度は、契約武装を発動させているため、契約武器の時の速度とは、次元が違い、シムルグとレイアには姿を捉えることは出来なかった。その時の優里の速度は、超越者を除いてトップクラスの速度だった。

 そしてシムルグに踵落としを決め、シムルグは地面に落下する。レイアは、急に落下して行くシムルグに驚いた。

 

(まさか、新城が、私に見えない速度で移動するとは)

 

 そんなことを思いつつレイアは、落下して地面に倒れているシムルグに追い討ちを掛ける。気を高めシムルグに気を大剣に纏わせ斬撃を無数に起こす。シムルグの身体は切り刻まれていくが、直ぐにシムルグの再生能力で回復していく。

 

「やはりあの再生能力が厄介だな」

 

 レイアは、現在も攻撃し続けている箇所が回復しているところを攻撃しながら見ていた。攻撃を受け続け、回復している途中のシムルグも成すがままのはずが無い。レイアの攻撃を無防備に受けていたのは、行き成り自分が落下したことに驚いて動けなかっただけだったのだ。

 少しして驚きが収まり、シムルグはレイアに風の起こし攻撃する。シムルグの起こす風は巨大なかまいたちをになり、レイアを襲う。それをレイアは回避しながら、自身に直撃するかまいたちを大剣で斬る。

 レイアに攻撃しているシムルグを優里は上空から狙う。一気に急降下し、鉤爪に気を纏わせる。そして、シムルグにゼロ距離で腕をクロスになるようにし斬撃を放つ。シムルグにゼロ距離で放ったので直撃する。

 そして、シムルグは斬撃と共に地面に直撃し、新たな巨大なクレーターが出来る。斬撃の範囲は広く、クロス状の斬撃に巻き込まれた建物も斬られている。

 

「あれを使うか」

 

 レイアは、優里の斬撃の傷を再生させているシムルグを見ながらレイアはそう呟いた。

 

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