ToLOVEる もしナナに許嫁が居たら   作:M.K

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取り合えず書きました
投稿できてよかったな~と思いました



第一話

……落ち着かない

 

太陽が西に沈みかけた頃、ナナの手によって大幅に改造(後で聞いたがやったのは殆ど第三王女の方らしい)されてしまった部屋で寝転びながら、ミューリ(浴衣姿)はそう呟く。

 

彼は社会勉強のために地球に来てから今までずっと六畳間のワンルームに住んでいたのだ、その部屋が一日にしてその何倍も大きい部屋に急変わりしたのだ。

 

落ち着く方がおかしいだろう。

 

寝転がっていても落ち着くことはできないだろうと悟った彼は部屋の中をうろうろと動き回る。

 

そして気がついたときには彼は冷蔵庫の扉を空けてその中身を物色していた。

 

冷蔵庫の中身を見て彼は動きを止めて思う。

 

……ヤバイな……何も入ってないぞ、と。

 

そう思った矢先に彼は行動をとった、部屋の片隅に置いてあるエコバッグ(かなりでかい)を右手に、左手に福○○吉が十枚ほど入った財布を持つ。

 

そして私服に着替え直し、ベットに寝転がって携帯ゲームをしているナナ(ドレス姿)に向かってこう言った。

 

……買い物に行こう……

 

 

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「ったく、いきなり何を言ったかと思えば買い物に行こうって……一人で行っても良かっただろ……まぁ、別にお前と出掛けるのが嫌だったって訳じゃないけどな」

 

「お前、彩南町に来てからまだ一回も外に出てないだろ……折角だから町の案内でもしてやろうと思ったから連れてきただけだ……その……ついでに歩きながらデートしようなんて全く思ってねえからな」

 

歩きながらナナとミューリの二人はクダグダと大声で口論をする、そして互いに最後の一言だけは小声で呟く……互いに顔を赤くしながら。

 

「で、ミューリよ……どこに買い物に行くんだ?」

 

「今いるこの場所から南側に行くと商店街があってな……そこなら買えるものは大体売ってる。

取り合えずそこまで行ってから適当に買い物をする」

 

そうナナに言うとミューリは歩き出す……が、ナナは歩かないで呆れた顔をして、おーい、とミューリのことを呼ぶ。

 

「ミューリ、そっちは南じゃなくて北だぜ」

 

ナナの言葉を聞いてミューリは思う、……じゃあ、あっちが南だな、そう思って今度は南(西)に向かって歩き出す。

 

はぁ……、というため息をナナは吐いてミューリの元に走り出す。

 

「だからよ……そっちも南じゃ無いんだよ!」

 

近づいた瞬間、ミューリの耳に向かって大声でそう叫び、ついでに蹴りを食らわせた。

 

 

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「悪いなナナ、案内するつもりが案内されちまって」

 

「本当だよ、ったく……こんなに方向音痴なのに良く今まで生きてこれたなって感心しちまうぜ」

 

二人はそう言ってから互いにこう思った。

 

……まぁ、おかげで随分二人っきりで歩けたから良いか……、と

 

「それにしてもさっき通った場所より活気が良くなってるよなここら辺」

 

「デビルーク星の中心街とは違うが、一様この商店街は町の中心地みたいな所だから、それなりに活気はある」

 

そんな話をしながら二人はスーパーマーケットの中に入っていく。

 

「取り合えず良さそうな物だけ適当に買ってくか」

 

そう言って、ミューリはスーパーマーケットのかごを取ってから、袋に入っていないむき出しの野菜や魚の置いてある場所に行き、クンクンとそれぞれ匂いを嗅いでから、かごの中にボンボンと入れていく(全て質の高いもの)。

 

すげぇ……本能で物の良し悪しを見極めてやがる……あいつ。

 

その姿を見て、ナナは本心からそう思った。

 

「そうだナナ、お前今日はなに食べたい?リクエストあればそれ作ってやるよ」

 

ミューリはボンボン食材をかごの中に入れながらナナにそう訪ねる、ナナは、ん~、と唸りながら彼にこう答える。

 

「別に何でも良いぜ、ミューリの作る飯はハズレとかないし。

だから何でもいいけどよ、強いて言えばシチューとかが良いかな……べ、別に作らなくてもいいけどな」

 

「分かった……なら作ってやるよ、シチュー」

 

「べ、別に作らなくてもいいって言ってるだろ!」

 

「だからリクエストあったら作ってやるってさっき言ったろ!別にナナの好きなもの作ってお前の好感度上げようなんて全く思ってねーからな!」

 

そんな不毛な会話をしながら買い物を済ませ、商店街にある他の店などを一通り見歩いた後、二人は自宅に帰宅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日、この二人の会話を聞いていた人々は何故だか無性にブラックコーヒーが飲みたくなったらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

「それにしても……あの二人はいつ見ても初々しいものですね……フフ」

 

ミューリ達の二十メートル程離れた場所、そこに立っている電柱の影からデビルーク星第三王女、モモ・べリア・デビルークは二人のことを観察していた。

 

そして手元にある『かわいいナナの観察日記part52』と書かれたノートに

 

ナナは今日、婚約者のミューリさんとツンツンした会話をして顔を赤くしながらデートをしていた

 

と、書き込んでいた。

 

「ハァハァ……あら、これでまたノートを使いきってしまいましたね……早く新しいものを買わないと……書きたいこともまだまだ有ったのに」

 

そう言ってからチッ、とモモは舌打ちをしてその後にこう呟いた。

 

「大丈夫よナナ……貴女の結婚式の日までにちゃんとミューリさんとの思い出と貴女の成長記録は書き続けるわ……一字一句間違いなく正確に残しておきたいから、この前部屋を作ったときに内緒で仕掛けておいた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二千個の盗聴器と監視カメラは外さないでね」

 

ハァハァ……と荒い息をたてて顔を紅潮させながら、モモは二人が帰宅するまでずっと尾行を続けていた。

 

モモ・べリア・デビルーク……姉であるララと双子の姉であるナナに過剰な愛情を持っているデビルーク三姉妹の三女。

 

 

 

 




モモがちょっとシスコン化……どうしてああなった……


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