ToLOVEる もしナナに許嫁が居たら 作:M.K
「ついにこの日が来たか……花火大会にナナを誘えるこの日が……」
ミューリ(私服姿)は部屋に貼ってあるカレンダーの日付を見てそう呟いた。
「よし……今日こそはナナをデートに誘ってやる!」
そう意気込んでいる途中、携帯機器が、ブーブー、と電話音を鳴らす。
最初は無視してやろうとミューリは思ったが、段々と鳴る電話音が激しくなりイラついたので携帯機器を手に取る。
「もしもし此方ミューリです…………えっ、どうしてもですか…………はい……分かりました……ではまた」
ピッ、と電話を切った後、ハァァ……、とミューリはため息をつく。
……ナナとのデートはまた今度になるかもな、そう思ったとき、部屋の扉が、バーン、と開く。
「ミューリ!今日良かったらさ、一緒に花火大会観に行こうぜ」
扉を開けたナナはミューリにそう言う。
ミューリはその時単純に、嬉しい、と思ったが、残念ながら先程入った連絡で行けなくなったことをナナに伝えなければならないと思い、口を開いた。
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「ミューリのバカ野郎!折角……勇気だして一緒に今日の花火大会観に行こうって言ったのに……」
……悪いナナ、今日はどうしても外せないバイトがあるから行けそうにないんだ……、そう言われてその誘いは断られてしまった。
その結果、ナナ(浴衣姿)は怒っていた。
そう、例えるならば活火山が爆発、もしくは星が超新星爆発を起こしたかのように顔を真っ赤にしながら怒っていた。
「まぁまぁ……そんなに怒らなくても良いじゃない……それよりナナ、ちょっとこっち向いてくれないかしら?」
「……えっ?」
……何だよモモ?、とナナが言おうとした瞬間、パシャリッ、そういう音がモモの手元から聞こえた。
その音が何なのかナナは最初は分からなかったが、モモ(浴衣姿)の手元に握られているカメラを見た瞬間、何をされたのかが分かってしまった。
「盗撮は止めろって前に言ったよな……モモ」
「ふふふ、でも浴衣姿のナナなんて滅多に見れるものじゃ無いからちょっと記念にと思ってね」
「確かに初めて着た記念に写真を撮るのは良いかもしれないけどよ……」
……だからって盗撮するのは止めろよ、あたしの心に盗撮されたっていう消えないトラウマが残るんだからよ!、そう言ってから写真を消すか消さないかのナナとモモの口論が始まった。
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「んっ?何かナナの声が聞こえた様な気が……」
花火大会の屋台に使う骨組みや機材を運んでいたとき、ミューリ(ジャージ姿)はその様なことを言って一瞬立ち止まった。
立ち止まった直後……後ろから申し訳なさそうに謝る声がかけられた。
「ミューリ君、止まってないで早くその機材運んどいて。……それより悪かったね、彼女さんとの約束よりこっち優先してもらって」
「江崎さんの頼みなんですから良いですよ……、割りのいいバイト先見つけてもらうの付き合ってもらってますから、これで少しでも恩を返せるなら……」
そう言ってミューリは機材等を運んでいく、少し経ってそれらを全て運び終わったとき、江崎から、もう終わったから帰っていいよ……これバイト代ね、と声をかけられ封筒を渡される。
ミューリはそれを受け取ると、……ありがとうございます、また今度もよろしくお願いします、と言って自宅に帰っていく。
帰る途中ナナに、……バイト終わったから花火大会行けるぞ、とメールを送っる。
送ってから、……ナナの奴、絶対怒ってるよな……どうやってご機嫌取るか、と考えていた。
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「だから消せって言ってるだろ!」
「消さないわよ……フフフ」
ナナとモモは口論を続けていた。
……ブーブー、という音がナナの携帯機器から聞こえ、二人は口論を一旦止める。
「……ナナ、見なくていいの?」
「……勿論見るよ!」
そう言ってナナは携帯機器に届いたメールを見る、そして内容を見た直後……真っ赤にしていた顔がふにゃふにゃと緩み、満面の笑みを浮かべる。
そしてモモに対してこう告げる。
「モモ~早くその盗撮写真のデータ消してくれ……あたしちょっと予定できたからあんまり構ってる暇が無いんだ」
「分かりましたよナナ……今画像を消去(本当は違うファイルに移動させただけ)したけれども。何か良いことでもあったの?」
モモは先程までの態度が急変したナナに何があったのかが気になってしまいその様なことを言う。
「実は今ミューリからよ、花火大会に行けるようになったから会場内にあるわたあめの店の前で落ち合おう、ってメールが来たんだよ」
ナナの言ったことに、……なるほど、それならナナの機嫌がいきなり治るのも頷けますね、とモモは結論を着ける。
それから二人は、わたあめの店の前に向かった。
おまけ
「ったく……自分から場所を指定しておいて全然来る気配が無いじゃんか、本当にミューリの奴は来るのかよ」
あのメールが来た後、わたあめの店の前でミューリが来るのをナナはずっと待っていて。
「ハァハァ……浴衣姿でプンプンした表情で想い人を待っているナナの姿……素敵!……っヨダレが出ちゃいます」
パシャパシャパシャ、っとカメラでナナのことをモモは遠くから盗撮をし。
「……江崎さんが言うにはこのチョコバナナの店を右に曲がったところにわたあめの店が…………無い…………一体何処にあるんだ………」
わたあめの店を見つけることが出来ずに、ミューリ(浴衣姿)は迷子になっていた。
江崎さん
ミューリに何時も割りのいいバイト先を紹介してくれる商店街のおじさん、パパ聞きに出てくる佐古さん的な人(変態じゃない)
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