ToLOVEる もしナナに許嫁が居たら 作:M.K
「…………迷った」
ミューリはわたあめの店を見つけることが出来なかったのでそのように呟く。
ちなみにわたあめの店は後ろに50メートル程いった場所にあるのだがミューリはそれを見落としてずんずんと進んできてしまったために目の前を通ったことを覚えていない。
……きっとナナはもうついてるだろうな……、そう思ってミューリは決心した。
「仕方ねぇ……あんまりしたくねぇけど、見つけるにはもうこれしか無いか……」
ハァァ……、とミューリはため息をついてから眼を閉じる。
そして眼を閉じてから鼻を、スンスン、と鳴らして辺りの匂いを嗅いでナナのことを探そうとする。
ナナに知られたら確実に嫌われるであろうが、こうしないと見つけられないのでミューリは仕方なくこの行動をとった。
「…………何で後ろから匂いがするんだ?見落としてたのか?」
後方からナナの匂いがすることに疑問を持ったのでミューリはそう口にする。
「まぁ……見つかったから別にいいか」
少しそう疑問に思ったが、……別にいいか……、と思い、ミューリは匂いを辿ってナナの元に走った。
「……待たせたなナナ、ちょっと道に迷って遅れた……悪い」
「べ、別にそんなに待ってないから良いけどよ……それより迷ったくせに今回は早かったな……何時もはもっと時間かかるのに……」
ナナが不思議そうに言ってきたのでミューリは自身の胸を叩いて自信満々にこう答える。
「まぁ……最初のうちは迷ったぞ、でも匂いを辿って来たらすぐに見つけられたんだ!なんと言っても俺は鼻がい……」
……いからな……、と続けて言おうとした瞬間、ミューリの身体は空を舞った。
空を舞う前にミューリが見た光景は、ナナが自分の腹に向かって思いっきり拳を叩きつける光景だった……なので空に舞いながら自分はナナに殴られたのだと悟った。
「匂いを辿って探すな…………変態」
地面に落下したミューリのことをゴミを見るような目付きで睨み付けながらナナはそう呟いた。
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「ハァハァ……良い……良い写真が沢山撮れました………………あら、ナナからメールが来ていますね……どれどれ……なるほど……」
メールには、……ミューリが屋台のもの奢ってくれるって言うからモモも奢ってもらお~ぜ……、と書かれていた。
それを見たモモは、……行きましょうか……、そう言ってからもうスピードでナナの元に向かった。
モモが向かった先ではナナの足元に気絶して白目を剥いているミューリが居り、ナナはミューリのことを足で、ダンダン、と踏みつけていた。
その光景を見たモモは、……ちょっとやりすぎじゃないかしら……、そう思ってナナにこう言ってみる。
「ナナ……もうそれくらいにしてはどう?ミューリさんが死んでしまいますよ……」
「良いんだよモモ、ミューリはちょっと痛い目に遭った方がいいからな……変態だし……」
……だからってそれはやりすぎじゃない?……、モモはナナにそう言いたかった。
そして、あっ、っと眼を輝かせていいこと思い付いた、という顔をしたナナは気絶しているミューリの両頬を交互に、バチバチバチ、と叩いて、起きろ~、と言う。
数分後、両頬をパンパンに腫れ上がらせたミューリは、ムクリ、と起き上がった。
「なぁナナ……どうして俺はこんなに頬をパンパンに腫れ上がらせてるんだ?」
「知らね~、それよりミューリよ。あたしとモモに屋台で好きなもの買ってくれよ、地球通貨結構持ってるだろ?」
「まぁ、それなりにはな……でもあんまり必要ないものは買いすぎるな……」
……よ……、と言おうとした瞬間、ナナの尻尾から電撃が走り、ミューリの腫れた頬を横を数ミリ離れたところで通りすぎる。
そしてナナのことを見ると、凄い笑顔でこう告げてくる。
「なぁ、良いだろ、好きなだけ買わせてくれよ♪」
「ハイナナサマ、ドウゾスキナダケ、オシナモノヲオカイクダサイ、ダカラデンゲキヲウツノハドウカカンベンシテクダサイ」
逆らったらまた電撃が飛んできそうだと思ったミューリは、今日だけは素直にナナの言うことに従おうとそう思った。
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「それにしても旨いな~このわたあめってやつ」
「このフランクフルトもなかなかの味ですね」
モサモサ……ペリッ……、その様な音を発てながらナナはわたあめ、モモはフランクフルトを食べている。
他にもたこ焼き、かき氷等を買ってそれを食べながら二人は祭りの中を歩いていく。
「……ナナ……お前らこれはちょっと買いすぎだ……」
ナナとモモの後ろに二人の従者のように歩いているミューリはナナにそう言う。
ミューリのその手には、たこ焼きが入っているタッパーの沢山入った袋、焼きそばeat……等が入った袋が両手の指に一本ずつ、計十袋がかかっていた。
「……まぁ……そろそろ買わないでおいてやるよ♪……おっ……花火ってキレイだなぁ……姉上の言った通りだ!」
お許しをナナから貰った次の瞬間……三人の頭の上に花火が舞った。
花火が上がったときに言った台詞から、……ナナの花火の知識はどうやら
そして花火が空に上がった後、三人の目の前をよく見知った顔が通りかかる。
「えっと確か……コケ川!」
「貴女は確か……」
「一学期ぶりだな、古手川二年」
三人はそれぞれ少女――古手川唯のことを呼ぶ。
「古手川よ、えっと……ナナさんにモモさん……後、ミューリ先輩」
「ミューリと呼べと前から言っているだろう古手川二年……ここにいるということは小手川二年も花火の鑑賞か?」
……えぇ、そうですが……、と古手川はミューリの問いにそう答える。
「まぁそれはついでです……本命は、夏祭りともなると我が校の生徒も羽目を外しすぎる人も多いですからその指導もかねてですけどね」
「相変わらず固いな、古手川二年は……そういうのには少しは眼を瞑って貰いたいと思う……そうすれば飼育委員会で飼える動物の種類も増えるというのに……」
しみじみとした口調でミューリは古手川に言うが古手川はそれに反論する。
「貴方は少し飼育委員長という職権を乱用しすぎています!例えばこの前連れてきたサソリとマムシ!あれを飼うことを許したとしても、もし生徒が噛まれたらどうするつもりなんですか!」
「平気平易、あのサソリとマムシは俺が躾れば絶対に人のことは噛まないから」
「だから――」
それから数分ほどミューリと古手川はガミガミと口論を交わし続けていた。
「お、おいミューリ……お前コケ川と一体どういう……」
二人がどういう関係なのかミューリに問いただそうとナナが口を開いたとき、横の方から自分達を呼ぶ声が聞こえた。
叫ぶ声が聞こえた方を見ると、そこには焦った表情のリトと変身したヤミが此方に走って向かってきていた。
「古手川!!ナナ!!モモ!!危ねぇ~!!どいてくれ~!!」
リトとヤミはそう叫びながら四人の間を通りすぎていく……その際ヤミは変身させた髪で何かを防ぐように髪を刃の形にして動かしていた。
その動作をしているとき、……ガキィン…キィン……、という音が聞こえてきたので何かに教われているのかなとミューリ、ナナ、モモの三人は考えた。
「な、何なの?」
「誰かに攻撃されていましたね……」
「金色があれだけ手こずとはな……一体誰が相手だ?」
何も知らない古手川が言ってから、この手のことに少し耐性があるモモとミューリはその様に呟く。
誰が一体何で……モモがそう考えていたときにペケから伝言メッセージが携帯機器に届く。
嫌な予感を感じたモモはすぐに携帯機器のメッセージを聞く。
「モモ様!大変です!ラコスポがララ様たちを襲撃しています!そちらも気を……」
そこまで聞いたときには、モモはその場で自身の携帯機器を手で握りつぶして動かないでいた。
すぐそばでそのメッセージを聞いていたナナとミューリは、古手川に適当に話をつけてから、ナナとミューリはラコスポを潰しにララ達の元に向かい、モモはリトの後を追った。
古手川さん登場!
後、ララとリトとヤミもちょっとだけ
古手さんとミューリの関係は、世話がかかる先輩とそれに手を焼く後輩といった感じです
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