ToLOVEる もしナナに許嫁が居たら 作:M.K
かなり短いですが……どうぞ
「はぁ?バイト!?」
連載が開始した作画ミューリ脚本ナナの漫画『スペースアニマル』(連載するにあたってタイトルを少し変えた)の最新話の入稿が終わってから、ナナの仮想空間に入って動物たちと戯れていたらナナにそう言われてミューリは声を返した。
「バイトなんかして平気なのかよ」
「平気だ平気、やるのはたったの三時間だしな」
ちなみにナナがやるバイトの内容は、神社で巫女装束を着てお守りやお札などを売るというものである。
「だがなぁ……」
「ミューリがなんて言ってもアタシはやるからな、バイト」
ミューリはナナの顔を見て反対しようとすると、ナナはじっとミューリを見つめ返していた。
「ミューリが反対しようとも。このバイトは絶対にやるからな」
「はぁ……分かったよ」
これは何を言っても絶対にやめないだろうなと思ったミューリは折れることにした。
「でもなんで急にバイトするなんて決めたんだ?」
「ミューリばっかりしててなんかアタシもやってみたいなぁって思ったから」
今やっている漫画の連載も十分バイトに入ると思うんだけどなぁ……とミューリは思ったがナナはあれはバイトとは思っていないらしい、いったいなんだと思っているのだろう。
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ナナのバイト先の神社は彩南町内にある少し大きめの神社で、半年に一度、少し規模の小さなお祭りのようなものが行われる。
まぁ、規模が規模なので地元の人間しか知らないような行事なのだが、それなりの人がぽつぽつと来て、お札やお守りを買っていく。
となると人手が足りなくなるのでお祭りが来るたびに売り子のアルバイトを募集して、ナナはその売り子をすることになったのだ。
ナナは売り場の裏に行くと白い着物と赤い袴の巫女装束が用意してあった、着物と袴を着ると気持ちが引き締まり神社の神主さん(女性)がナナに尋ねかけていた。
「髪も結い上げておく?」
「あ、よろしくな……です」
いつもの癖でタメ口で話そうとしてしまったが、寸でのところで敬語?にして返事をする。
神主さんがナナに鏡を渡し、どうかしら、と語りかける。
鏡に映ったナナは、何時もの明朗快活な感じはあまりせず、しゃべりさえしなければ母であるセフィ・ミカエラ・デビルークと見間違えるのではないかと思われた(一部を除けば)。
「それじぁ、今日はよろしくね。ナナさん」
「ああ、任せとけ……です」
そう殊勝にナナは肯いた。
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「ナナ、ちゃんとやれてるかなぁ……」
ナナのバイトの様子が気になったミューリは神社の鳥居に身を隠しつつ、顔だけを出して売り場の様子を窺っていた。
敷き詰められた玉砂利、大きな鳥居、その空間の中にある売り場ではナナの騒々しい声が響いていた。
「健康運金運仕事運何でも効くお守りあります!お札もおみくじもありますよ!」
八百屋か魚屋になったのか……この神社は
そんなことを思いつつミューリはナナのことを見守っていた。
見守って三時間程たった時、その日は日差しが良く暖かい日であったので急に眠気が来たミューリは眠気を覚ますために鳥居に一番近い自動販売機で冷たい缶コーヒーを買ってそれを飲み、眠気を無理やり覚ました。
「なんでさっきはあんあに眠かったんだろうな……あ、ナナが居ない、どこに行ったんだ?」
どうやらミューリが缶コーヒーを買いに行っている間にナナはどこかに行ってしまったらしい、どこに行ったのかを探していたら、その直後、背中になにかひんやりとしたもの……玉砂利がいくつも背中に入れられていた。
「うわぁっ、冷た!なんで背中に!?」
「ハッハッハッ、引っかかったな」
背中に玉砂利を入れたのは、先ほどまで神社で巫女装束を着てお守りなどを売っていた、私服に着替えたナナだった。
「ナナ!お前何するんだよ、まったく……」
こんな子供みたいな悪戯して笑いやがって……ナナじゃなかったら本気でキレてたかもしれない。
「それよりほら、これ見ろよ」
そう言ってナナが見せてくるのは、茶封筒。
先ほどまでバイトをして稼いだバイト代が入っているものだった。
「バイト代だ、これで今日はミューリになんか奢ってやるよ」
「お、マジで?ありがとうな」
そう言ってつい手を合わせて拝んでしまう、そしてナナは得意げに笑っていた。
「よし、なんか腹減ったからスイパラでも行って食べまくるか」
なんか奢る、と言ってもスイパラのスイーツ限定らしいということミューリは悟るのであった。
なぜか今回はナナのバイト回でした(時期は多分正月)
三時間バイトしただけではスイパラで食べ放題など出来るわけがありませんが、そこはあれでね……足りない分はミューリがばれないように茶封筒のバイト代の中にいくらか入れて足りるようにしたってことで
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