バカと農家と召喚獣   作:暁魔

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選択肢はありそうで意外に無いもの

リアルの都合でかなり遅れました、ごめんなさい。

あと、8話目の最後に書き足しがあります。

では9話目です。

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第九問

問 以下の問いに答えなさい

『女性は(  )を迎えることで第二次性徴期になり、特有の体つきになり始める』

 

姫路瑞希の答え

『初潮』

 

教師のコメント

正解です。

 

吉井明久の答え

『明日』

 

教師のコメント

随分急な話ですね。

 

木村秀頼の答え

『人生の春』

 

教師のコメント

コメントを控えさせてもらいます。

 

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結局なにも解決策が無いまま次の日になりFクラスの教室に着いてしまった。

 

「秀頼、おはようなのじゃ」

 

「お、おはようございます」

 

「どうしたのじゃ?明らかに挙動不審じゃぞ」

面と顔を合わせず、言葉にも詰まり敬語になりいきなり隠し通すことに失敗する。

 

「き、気のせいだよ秀吉!」

 

「なら、よいのじゃが…」

そうは言っているものの疑いの目は向けられたままだ。

 

「よし、皆揃ったな。Aクラスの作戦の説明をする前にまず礼を言いたい。ここまでこれたのは、他でもない皆の協力があってのことだ。感謝している」

 

素直な礼の言葉に驚いたが、今までを振り返ってみると雄二がそう言うのも頷ける。

 

「対Aクラスの作戦についてだが、一騎打ちで決着をつけたいと考えている」

 

「一騎打ちって霧島と姫路か?」

このクラスで霧島に勝てる可能性のあるのは、クラストップの姫路くらいしか思い浮かばないが、操作には慣れ始めたとはいえ絶対に勝てる保証はない。

 

「いや、一騎打ちは俺と翔子でやる」

 

「馬鹿の雄二が勝てるわけなぁぁっ!?」

野次を飛ばした明久の頬をカッターナイフがかすめる。

 

「まぁ、明久の言うとおり確かに翔子は強い。上限ありの小学生並みの日本史でなら勝てる」

 

「確かにそれならカンニングがしやぁぁっ」

顔面直撃コースの彫刻刀をマトリックス顔負けの動きで回避する。

 

「俺がこのやり方を採った理由は秀頼が言う姑息な手を使うためではなく。問題に《大化の改新》がでれば、アイツは確実に間違えるからだ」

 

「あの、坂本君」

 

「ん?なんだ姫路」

珍しく姫路が会話に割り込み

「霧島さんとは、その………仲が良いんですか?」

と質問した。

 

「言われてみれば、さっきから霧島のことを《翔子》や《アイツ》って親しい呼び方をしてたな」

 

「ああ。アイツとは幼なじみだ」

 

「総員、狙えぇっ!」

明久の号令で無意識に上履きを構えてしまった俺はFクラスに段々と染まってきたらしい。

 

「なっ!? なぜ明久の号令で皆が急に上履きを構える!?」

 

「黙れ裏切り者!」

雄二までがフラグがたってるとなるとイツメンで彼女がいないのは俺とムッツリーニになる。

 

「俺が何を裏切ったと!?」

 

「遺言はそれだけか?……次の僕の合図で総攻撃を仕掛ける」

 

「了解です隊長」

明久は手を上に揚げてFクラス男子はいつでも攻撃に移れる状態だ。

 

「あの、吉井君」

 

「ん?なに、姫路さん」

 

「吉井君は霧島さんが好みなんですか?」

 

「そりゃ、まぁ、美人だし」

思いっきり地雷を踏み抜き、姫路と島田が明久に臨戦態勢をとる。

 

「まぁまぁ。落ち着くんじゃ皆の衆」

いよいよ収拾がつかなくなってきた所に秀吉が手をパンパン と2回叩いて場の空気を元に戻す。

 

「冷静になって考えてみるが良い。相手は霧島翔子じゃぞ?男である雄二に興味があるとは思えんじゃろうが」

 

「確かにな、それよりも……」

Aクラスを天井裏から覗いた時に霧島はFクラスの話題を取り上げていて、話題になるほど有名なのは明久を除き姫路以外にいない。

 

「な、なんで皆さんこちらを見るのですか?」

霧島のターゲットになってるなんて口が裂けても言えない。

 

「とにかく、俺は一騎打ちでアイツに勝つ。そしたら俺たちの机は『システムデスクだ!』では今から宣戦布告に行く各班の代表は俺に着いてきてくれ」

 

「そのことなんじゃが…秀頼は外してやってくれんかの」

 

「別にいいが、なぜだ?」

 

「なぜか朝から姉上が怖い目で秀頼を捜しているのじゃ」

 

「俺は恨まれるようなことは……」

心当たりがありすぎて最後まで言い切れない。

 

「なら、秀頼以外のメンバーで宣戦布告に行く」

少し仲間外れになってしまった気もするが命の為なら仕方がない。

 

☆

決戦は交渉の結果五本勝負となり、ハンデとして教科の選択権を三教科貰った。

 

「(いよいよか…)」

場所はAクラス俺はハンターから身を隠すため最後尾に陣取る。

 

「では、両名共準備はいいですか?」

学年主任である高橋先生が最終確認をとる。

 

「ああ」

 

「……問題ない」

両クラスの代表が了承し戦いの火蓋が切って落とされる。

 

「それでは一人目の方、どうぞ」

 

「アタシが出る」

いきなりハンターの登場。

 

「そこにいるのは分かってるのよ。出て来なさい木…「ワシならここにおる、勝負じゃ姉上」チッ まあ、良いわ」

木の所で秀吉が名乗りを上げたおかげで俺が引きずり出されることが防がれた。

 

「(助かった秀吉)」

好意を無駄にしないため心の中でお礼をする。

 

「ところでさ、秀吉」

 

「なんじゃ?姉上」

 

「Cクラスの小山さんって知ってる?」

 

「はて、誰じゃ?」

明らかに木下姉からどす黒いオーラが滲み出ている。

 

「明久、小山と木下姉になにかあったのか?」

 

「実はね、Bクラスとの試召戦争中に攻め込まれない為に秀吉に姉さんの振りして挑発してもらったんだ…」

ただでさえ瓜二つであるのに秀吉の演技まで加われば見分けがつかない、だから矛先は木下姉に向いて今に至るわけだ。

 

「じゃーいいや。その代わりちょっとこっちに来てくれる?」

 

「うん?ワシを廊下に連れ出してどうするんじゃ姉上?」

秀吉に拒否権が無いまま引きずられていく。

 

『姉上、勝負は……どうしてワシの腕を掴む?』

 

『アンタはCクラスで何してくれたのかしら?』

 

『はっはっは。ただ姉上の本性を推測して演……あ、姉上っ!その関節はそっちには曲がらなっ……!』

 

頬に付着した赤い液体を拭いながらFクラスを見て、

「秀吉は急用があるみたいだから代理で木村秀頼くん出してくれる」

後ろからクラスメイトに突き飛ばされハンターの前に捧げられた。

 

「薄情者!!!」

クラスメイトが1人として目をあわせてこない。

 

「高橋先生。教科は英語でお願いします」

 

「わかりました。では始めて下さい」

 

『Aクラス  木下優子  英語 398点

      VS     VS

 Fクラス  木村秀頼      21点』

 

フィードバックの痛さで死んでしまわないだろうか。

 

「コンチクショォォォォオ」

こんな点差では防御も回避も意味がなく、突撃の1択しかない。

 

サク

 

木下姉のランスが脇腹に刺さり一瞬で決着がつく。

 

「ぐぁぁぁぁ」

フィードバックの痛みで床を転げ回る。

 

「コイツ借りてくわよ」

 

「お、おう。煮るなり焼くなり好きにしてくれ…」

 

「お前ら覚えとけ…」

足首をつか掴まれ ズルズルと引きずられながら教室から離脱させられた。

 

☆

 

誘拐の終着点はFクラスだった。

 

「昨日アナタの荷物が届いたの。なら私の荷物はそっちに届いたのでしょ。それで、中身みたの?」

どうやらあのBL本は秀吉の物では無かったらしい。

 

「見てないぞ」

 

「本当は?」

指をボキボキ 鳴らしてるのがとても怖い。

 

「見ましバァ「一発で我慢してあげる」それってやる前の言葉だよな!?」

世の中は大変理不尽である。

 

「どうせ変な趣味でアタシのこと軽蔑したでしょ…」

さっきまでの勢いはなくどこか自嘲気味で、他人に自分をさらけ出すことをおびえている。

 

「あのな、趣味なんて人それぞれだ。なんで軽蔑する必要があるんだ?」

 

「でも普通の趣味じゃないわよ…」

確かに多くの人から見ればその趣味は一般的ではないが、

 

「あのな、人に無理矢理合わせたものは趣味とは言わないぞ」

わざわざ自分の趣味を他人と同じにしないといけないことなんてない。

 

「………」

 

「まあ、少なくとも俺は軽蔑しないし、言いふらすようなことはしねえよ」

 

「…本当に?」

 

「ああ、約束する」

そう言ってBL本の入った封筒を渡す。

 

「そういえば木下。俺のプリンを研究してたよな」

 

「優子で良いわ。してたけど…それがどうしたの秀頼?」

不意に下の名前で呼ばれたことに驚き言葉が詰まる。

 

「どうしたのよ?」

 

「なんでもない」

深呼吸して一度落ち着きを取り戻す。

 

「園芸部に入部してプリンを作る気はないか?」

 

「なんでアタシなのよ、Fクラスにも手伝ってくれる人はいるでしょ?」

 

確かに明久たちは手伝ってくれるだろうが、手伝いは助っ人であっるだけで新たな物は作れない。

 

「あそこまで真剣に追及できる優子と一緒に作りたいんだ」

やっぱり、ずっと同じ物を作っているより新たな味を追及し美味しいものを作りたいからこそ優子は必要不可欠だ。

 

「わかったから、肩から手をはなしなさい!」

 

「あ、ごめん」

熱が入りすぎたみたいだ。

 

「じゃ、先戻ってるわよ」

Fクラスを足早に去っていった。

 

「やってしまった…あとで謝るか」

そう思いつつ優子のあとを追いかけた。

 

☆

Aクラスに戻ってみると、

 

「あ、おかえり秀頼」

 

「……無事で何より」

ボロボロの明久と輸血中のムッツリーニがいた。

 

「お前ら何があったんだ…」

 

「かくかく」

 

「…しかじかと」

それで何となく伝わってしまう辺りが去年の成果だ。

 

「それで今の状況は?」

 

「2対2で雄二と霧島さんの決勝だよ」

俺がいなくなった後も皆の頑張りで雄二にバトンが渡せたみたいだ。

 

「では今から上限100点の日本史のテストを行います」

教室の一番前に作られた特設ステージで雄二と霧島が横並びで座り、その横で高橋先生がそう告げる。

 

「なお、テストの問題はこのモニターで開示されます」

高橋先生が頭上を指差すと丁度ディスプレイに電源が入った。

 

「制限時間は50分。不正行為等は即失格です」

 

「……はい」

 

「わかってるさ」

 

「では始め!」

開始の合図と同時に2人の紙をめくる音が響く。

 

「いよいよじゃの」

 

「ああ」

 

ディスプレイに問題が映し出され、必死にあの問題を探す。

 

「あ……あった!」

明久の言葉にFクラス全員が反応する。

 

「と、言うことは」

 

「明日から僕らの卓袱台が」

 

『『『システムデスクに!』』』

それからはFクラスの歓喜の声の合唱が響きわたり。

Aクラスは膝を付き絶望的な表情を浮かべる。

 

 

 

《日本史勝負 限定テスト 100点満点》

 

《Aクラス 霧島翔子   97点》

 

《Fクラス 坂本雄二   53点》

 

 

Fクラスの卓袱台がみかん箱になった。

 

 

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