道化師タクさん感想ありがとうございました。やはり料理とは奥が深いものなのですね。
料理の知識は皆無ですが某レシピサイトや家庭科の教科書、過去の経験などをフルに活用いきます。
では14話目です。
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第四問
以下の英文の( )に単語を入れて正しい文章を作りなさい。
『You( )me. あなたは私を癒す。』
姫路瑞希の答え
『(heal)』
教師のコメント
正解です。
吉井明久の答え
『(hoimi)』
教師のコメント
それは某ゲーム回復呪文です。
木村秀頼
『(repair)』
教師のコメント
・repair…修理する
貴方の身体は機械なのですか。
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「それでは、調理大会本戦を始めます。先程とは違い見た目も審査基準に入りますので気をつけて下さい。よーい始め!」
本戦からは調理大会は人目につく特設会場で行われ、試合開始の銅鑼が響く。
「常夏コンビめ…」
常夏コンビの営業妨害で遠のいた客足を取り戻すため、ムッツリーニの提案により今日1日メイド服で接客する事になった。
「…やるか」
重い足取りで調理台に向かい、箱から実家の仕送りの食パンとチーズを取り出し、パンは耳を切って食べやすい厚さにし、チーズを少し大きめに切り分ける。
「後はこれを軽く炙って、少しとろけ始めたらパンと焼けば」
チンッ
オーブンのタイマーが鳴り完成を告げる。
「上出来だ」
オーブンを開けると濃厚なチーズの香りが会場に広がる。
「温かいうちに審査頼む」
審査員の目の前に完成品を置く。
「料理名は『ハイジパン』だ」
名前の通りこのパンは、あのアルプスの少女が食べていたあのパンをモチーフにして作ったものだ。
『ハイジパンだと!?』
『日本人が一度は食べてみたい物を再現するなんて…』
『でも、あれって料「冷めないうちにどうぞ!」
審査に影響がでないためにも不穏な発言はかき消しておく。
「そうですね、では頂きます」
船越先生と高橋先生がハイジパンを手に取り口に運ぶ。
「見た目の完成度が高いだけでなく味も良い…20点」
「少女時代の思い出が…20点」
それぞれ満点の札が上がる。
「じゃ、片付けて帰るわ」
使い切れなかった食材を再び箱に入れる。
「使ったにしても軽すぎるような……気のせいか」
持ち上げた時に違和感を感じたが気にせず、そのまま教室に戻ることにした。
☆
「…ありがとうございました。…またのご来店お待ちしてます」
付け焼き刃ではあるが秀吉から裏声のレッスンを受け、なんとか客にはバレないまま仕事をしている。
「木村もよくそんな格好するわね」
「…別に好きでやってる訳じゃない…」
脱げるなら今すぐにでも脱ぎたいが明久の必死の頼みと、雄二のお願い(物理交渉が後ろに控えた)により渋々受けているだけだ。
「それでも瑞希の為に手伝ってくれてありがとね」
「その笑顔は明久にも向けてやれ…」
「な、なんのことかしらね!」
真っ赤な顔で言われても説得力がない。
「ただいまー」
「噂をすればだな、ほら行って来いよ」
姫路の手伝いをしているんだ、これくらいの手助けはいいだろ。
「…ありがと」
「頑張れよ」
明久の方に島田が向かったのを確認し、仕事に戻る。
「ア~ネ~キ!」
いきなり後ろから抱きつかれよろけるがなんとか持ちこたえる。
「…その声、陽菜?」
「そうだぞアネキ。友達とわざわざここまで来てやったぞ!」
小学生だけでくるなんて、やはり陽菜の行動力は侮れない。
「それにしてもこの姿なのに俺だと分かったんだ?」
「匂い!」
「(お前は警察犬か!?)」
ここで声を張り上げる訳にもいかず心の中で叫ぶ。
「それよりも遊びに行こうぜ!」
「今仕事中だから無理だ」
出来るだけこの格好で出歩きたくないため断る。
「ならここでアネキのこと『アニキ』って呼ぶよ?」
とても恐ろしい脅迫だ。
「わかった、少し待ってろ」
一旦仕事を離れることを伝えるため島田を探すが見当たらず辺りを見渡す。
「どうしたのじゃ秀頼?」
「島田見なかったか?」
「島田ならさっき明久たちと昼食に行ったのじゃ」
確かに言われてみると島田も明久もいない。
「もしかして休憩のことかの?」
「そのつもりだったが、アイツ等が帰ってきてからで良いぞ」
流石にこれ以上人数が減れば一人当たりの負担は増えるから抜けることはしたくない。
「気にするでない。待ち人がいるのじゃろ?店のことは任せておくのじゃ」
やはり、秀吉は天使なのではないだろうか。
「ありがとう」
お礼を言い待たせていた陽菜を迎えに行く。
「許可がとれたし行くか」
「ヨッシャァ!遊ぶぞアネキ!」
「(コイツと一緒にいるためには勝たないとな…
)」
陽菜を失いたくない気持ちがより強くなる。
「どうした?早くいくぞ」
「ああ、でもまずは優子を迎えに行くぞ」
Fクラスを後にし優子がいるAクラスに歩き出した。
☆
「おかえりなさいませ、お嬢様」
カシャ
「オイコラ工藤、なにやってるんだ?」
「写真撮影だよ?」
なんの詫びれもなくそう言いながらシャッターを再び切る。
「安心して、ムッツリーニ君みたいに売らないから」
それを聞いて安堵する。
「ただ、無料配布はするかも」
「お前は悪魔か!」
どうやら慈悲は無いらしい。
「冗談だよ木村君。それにしてもFクラスは面白い人が沢山いるね」
こいつが姫路のようにFクラスに落ちてきたら明久の命は無かったのかもしれない。
「優子呼んできてくれないか?」
これ以上話を続けると体力が無くなりそうなので本題に移る。
「いいよ。奥に吉井君たちもいるからそこで待っててね」
言われた通りの場所に着くと、霧島がメイド服を脱ぎ始めていた。
「……お邪魔しました…」
「まて秀頼、誤解だ!」
顔を真っ赤にした雄二が弁解の言葉を告げる。
「霧島、お祝いは紅白餅でいいか?」
「…ありがとう木村」
「勝手に話を発展させるな!それにさっきのは、予備があったら貸してくれって意味だ!」
「……今、持って来る」
すごく残念そうな顔をして予備を取りに行った。
「それにしても、雄二があんな大胆な行動にでるとはな」
「お前こそ、そんな格好でよく出歩けるな」
「「…………」」
お互いの傷口を開ける結果になった。
「雄二も秀頼もバカなことしてないで常夏コンビの対策を考えてよ」
バカ代表にバカと呼ばれたのは屈辱であるが常夏コンビの言葉に反応する。
「ソイツラドコニイル」
「殴りたい気持ちは分かるが、一旦落ち着け」
「オレハ、イタッテレイセイ」
今なら無表情で殴り続けれる自信がある。
「姫路のゴマ団子が欲しいか?」
「話を聞こうか」
生物兵器を前に理性を取り戻した。
「秀頼。アタシに何か…「優子のアネキ綺麗だぜ!」陽菜ちゃん!?ちょっと止めなさいよ!」
メイド服姿の優子は陽菜に抱きつかれ必死に剥がそうとするが一向に離れる気配がない。
「陽菜。ちょっと俺は用事があるから優子と遊んで…「折角の休憩だ遊んでこい」
雄二の言葉に驚きを隠せずにいる。
「今から常夏コンビを制裁するんだろ」
「ああ、だがお前にはもっと大事な役割がある。だからここでお前はここから離れろ」
俺が聞こえるギリギリの音量で耳打ちされ、その声は真剣そのものだ。
「理由は?」
「言えない」
余程重要な事らしく無闇に教えることが出来ないらしい。
「わかった。よし優子に陽菜遊びに行くぞ」
「アタシまだ休憩時間じゃないわよ!」
「それは俺から翔子に伝えておく」
こういう細かい根回しは元神童だけのことはある。
「ほら、行くぞ」
まだ渋っている優子の右手を左手で引っ張り無理矢理Aクラスの外に連れ出す。
「俺も手、繋ぎたい!」
反対の右手を陽菜が握り、三人で文化祭の喧騒に紛れた。