類は友を呼ぶ
第一問
『調理の為に火にかける鍋を製作する際、重量が軽いのでマグネシウムを選んだのだが、
調理を始めると問題が発生した。この時の問題点とマグネシウムの代わりに用いるべき金属合金の例を一つ上げなさい』
姫路瑞希の答え
『問題点…マグネシウムは炎にかけると激しく酸素と反応する為危険であるという点。
合金の例…ジュラルミン』
教師のコメント
正解です。合金なので『鉄』では駄目という引っかけ問題なのですが、姫路さんは引っかかりませんでしたね。
木村秀頼の答え
『問題点…調理する時に素材が鍋に引っ付いてしまうという点
合金の例…セラミック』
教師のコメント
鍋に素材が引っ付いてしまうのも問題ですが、着眼点はそこではありません。
あと、セラミックは金属ではありません。
吉井明久の答え
『合金の例…未来合金(←すごく強い)』
教師のコメント
すごく強いと言われても。
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「明久、桜が満開だな」
「そうだね~」
そんな会話をしながら坂道をゆっくりと俺と明久は歩いているが、別に花見のためではなく、俺達の通う文月学園の通学中の出来事である。
「でも秀頼、なんで俺達以外の生徒がいないの」
「みんな新学期だから早めに登校してるだけだよ」
「でもあの時計では…」
明久は校舎に備え付けられている時計を指した。
「きっとあの時計が壊れてるんだよ」
「そうだよね」
「吉井、木村、遅刻だぞ」
現実はやはり残酷である…
「やっぱり秀頼の腕時計壊れてるんじゃんか!」
「うるせぇ!目覚まし時計が電池切れで起きれない明久を起こしてやっただけありがたく思え!」
そんな言い合いも俺達の頭に落ちてきた拳骨で止められた。
「イテテ…なにも拳骨で止めなくても良いじゃないですか鉄け…ゴホゴホ、西村先生。あと、おはようございます」
「そうですよ鉄じ…ゴホゴホ、西村先生。あと、おはようございます。」
俺と明久は拳骨が落とされた頭をさすり軽く不満を言いながら鉄拳こと鉄人先生に挨拶をした。
「挨拶とってつけたようだったが気になったが、それよりも今鉄『気のせいですよ』まだ何もいってないのだが…まあいい。ほら受け取れ」
先生が箱から出した二つの茶色い封筒を一つずつ差し出してきて、それぞれに自分の名前が大きく書いてあった。
「明久、悪いがお前とはここでお別れだ、そして俺はお前の上に立つ!」
「僕だって今回は秀頼よりいい成績の自信があるよ」
「お前達今だから言うがな」
『なんです(か)?』
「俺はお前達を一年間見て『もしかすると、吉井と木村はバカなんじゃないか?』なんて疑いを抱いていたんだ」
「それは大いなる間違いですね。そんな誤解をしているようじゃ、更に『節穴』なんて渾名をつけられちゃいますよ?」
「そうですよ西村先生。不名誉な誤解やめてくださいよ」
「ああ。振り分け試験の結果を見て、先生は自分の間違えに気がついたよ」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
「だな、やっぱり誤解されたままは嫌だもんな」
無駄に堅く閉じられた封筒に悪戦苦闘し、隣で明久は上の部分をピリッと音を立て破き、
俺は真ん中に切れ込みを入れてコンビニとかの揚げ物の袋みたいにベリッと破いて
中からクラスの書かれた紙を取り出した。
「喜べ吉井、木村。お前達の疑いはなくなった」
封筒から取り出した紙を確認してみると。
『木村秀頼…Fクラス』
「お前達はバカだ」
こうして俺の2年目の学園生活は始まった