ナイトレイドの黒き翼   作:針ヶ谷

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友人に頼まれ書き上げた作品です。
若干のキャラ崩壊があるかもですが、ご容赦下さい。


第1話

「おぉーい、そろそろ起きろよぉ」

 

聞きなれない声だ。

 

「起きないと食べちゃうぞぉ」

 

「アホか、姐さん」

 

「むぅ…アホとはなんだよ、タツミ」

 

なんだこの状況。

あれ、さっきまで自分ん家で魔術書読んでたはずなんだけど。

どうしてこうなったんだっけ…

 

「ッ!!」

 

自分の体を起こそうとすると、背中に激痛が走る。

 

「無理に起きるなよ、当分起き上がれないぐらいの怪我してるんだぜ、お前」

 

タツミと呼ばれた少年に支えられながら体を起こす。

…私と同じ位の年齢だろうか、よこの女性に比べ、少し身長が低い気がする。

 

「しっかし、運が良かったなぁ、私が通りかからなかったら絶対死んでたよ」

 

「えっ、とぉ」

 

「あぁ、自己紹介がまだだったな」

 

そう言うと女性は立ち上がった。

 

「私の名前はレオーネ、それで、横にいるちっちゃいのがタツミだ」

 

「ちっちゃいって言うな!」

 

そう言ってタツミは立ち上がったが…小さい。

 

「ふふっ」

 

「おっ、受けたみたいだぞ、良かったなぁ、タツミ」

 

「なっ…」

 

私に笑われたのがショックだったのか、タツミはしょんぼりする。

しばらく笑っていると、おもむろに扉が開かれ、女性が入ってきた。

 

「おい、さっきの子はもう目を覚ま…してるな」

 

入ってきた女性は細いウエストに整った顔をしており、かなりの美人だが、顔に眼帯をしており、なにより左腕に重機械のようなものを付けている。

…義腕?

 

「あ、この人は私たちのリーダーで、ボスって言うんだ」

 

レオーネがそう説明すると、ボスが呆れた顔をしながら

 

「それだと私の名前がボスになっちゃうだろ、私の名前はナジェンダだ、よろしく」

 

「あっはい」

 

レオーネは座ると、少し落ち着いたようすで言った。

 

「私達の自己紹介は済んだな、次は君が自己紹介する番だぞ」

 

「はい、えっと、私の名前はサクヤって名前です」

 

どぎまぎしながら答えたせいか、少しおかしな言葉になってしまった。

…コミュ障に自己紹介とハードル高いよ。

 

「サクヤ…か、変わった名前だな」

 

「あはは…よく言われます」

 

タツミの言われたドストレートな言葉が、私の胸に突き刺さる。

サクヤ、それは私がお世話になっていた養護施設の施設長から貰った名前だった。

…漂うキラキラネーム感が否めない。

 

「それで…ここはどういう…」

 

聞きたいことは山ほどあったが、まず先にここの場所が知りたかった。

 

「ここか?ふむ、どう説明すればいいものk」

 

「ナイトレイドの本拠地だよ」

 

「おい、レオーネ!言ったら駄目だって最初に言っただろう!」

 

ボスの言葉に被せるように、レオーネが答えた。

 

「ナイトレイド…?」

 

全く初耳だった。

会社名?にしては少しキツいよね…

そんな事を思っていると、タツミが驚いたように声を上げた。

 

「えっ、もしかしてお前、外来人か!?」

 

「なんだタツミ、この子のこと知ってるのか?」

 

レオーネが問う。

 

「ああ、最近帝都で噂になっている奴だ」

 

「詳しく聞かせろ」

 

ボスがタツミに問う。

なんだこの空気、私はなにをすればいいんだ。

 

「…それは後で話すよ、ボス、それよりまずこの子をどうするかだよ」

 

気を利かしてくれたのか、そう言うと、タツミは私の背中に目をやる。

…なにか付いてるのかな?

そうだったら少し恥ずかしい。

 

「あぁ、そうだったな…サクヤ」

 

「はっはい」

 

「そのぉ、なんだ、その背中に生えてるやつなんだが…」

 

少し気まずそうにボスが私の背中を指差す。

 

「へ?」

 

生えてる?

疑問に思い、自分の背中に手をやろうとすると、途中で柔らかい感触の物に当たる。

なんだろこれ…

 

「あ、生えてるのに気が付いてなかったのか、ほら…」

 

レオーネがそう言うと私の横に鏡を置いた。

…そこに映っていた私には、背中に黒い翼が生えていた。

 

「へ、ななっ、な…なにこれぇっ!」

 

これが、私とナイトレイドとの出会いだった。

 

 

 

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