急に始まります。
詳しくはあらすじをお読みください。
それではどうぞ(*´∀`)つ
「ナルトっお帰りなさい‼」
(くたばれバケモノ)
「よく頑張ったな」
(さっさと死ね)
「お前は里の英雄だ!!!!」
(お前は里の面汚しだ)
ナルトがペインに勝利して、里に帰ってきたとき、里は今までの憎悪をけろりと変えて、歓喜に溢れていた。
そんな里の様子を見て、一番喜びそうなナルトは、顔色ひとつ動かさずにただ佇んでいた。
「どうしたのよナルト。どこか怪我でもしていた?」
心配になった同期のサクラが、ナルトの顔を覗き込み訪ねる。
ナルトはちらりとサクラを見ると――本当に一瞬だった――、形のよい唇を歪める。
【うるさいんだよ】
――――え?
【俺は里の民のために動いたんじゃない。亡き三代目と四代目であった親父が造った里だから守ったんだ】
――――ナルト…?どうしたのよ?
【それをまるで今までの愚行がなかったかのように強者に媚を売るような人間、誰が守ろうって思うか?】
――――いつものナルトはそんなこと言わないでしょ?
そういって彼が凍える瞳を向けてきたとき、木の葉の里の民は自らが犯してきた罪の大きさを思い知った。
【……話はそれだけか?】
黙りこんでしまった里の民に言葉を返す者はいなかったが、ナルトはそういい、歩きだした。
―――あのとき、待ってと呼び止めていれば、あんなことにはならなかったのかな………。
ペイン戦から一週間が過ぎた。
あれ以来姿を消したナルトを探して、同期は里中を駆けずり回った。しかし、どんなに探しても、ナルトのいた痕跡は爪先ほども見付からなかった。
「ナルト…どこにいるの…?」
夕暮れ、小高い丘にある小さな公園のベンチに座り込んで、サクラは途方にくれていた。
サスケが三年ほど前に里抜けしてから、サクラはナルトに依存するようになった。
しかしそのナルトさえも、サスケの里抜けから2ヶ月も立たぬうちに、三忍の一人である自来也との修行の旅に出てしまった。
――おいていかれると思ってしまった。努力をすることもせず、ただ絶望してしまった。綱手様がいなければ、私は忍を続けることは出来ていないだろう。
「ナルトっ…帰ってきて……!」
サクラは寂しさに耐えきれず膝を抱えた。
自らが崩壊しないように。周りと調和するために。
儚い桜の花びらは、夜の戸張の彼方へと吸い込まれていった。
サクラが公園にいたとき、当のナルトは、火影邸であった場所の地下奥深くにある古ぼけた、しかし整えられた部屋にいた。
『……』
小さな蝋燭の火が揺らめくなか、ナルトは蒼い瞳を瞼の下に隠していた。
――いつかお前の事を分かってくれるやつが表れるじゃろう…耐えてくれ、ナルトよ…
三代目…
――僕はナルトの味方だからね…どんなときでも…
親父…
――私はナルト、お前をずっと信じてるよ…多くの仲間は必要ない。ただ信頼できるヒトを作りな…
綱手ちゃん…
――「お前は里の英雄だ!!!!」――
ギリィッッ!
【くそ人間が…‼】
ナルトは唇を噛み締め、言葉を絞り出す。
悔しかった。こんな里を守るつもりなんてなかった。自来也の仇討ちと、綱手ちゃんを守るために戦っただけだった。人間に祭り上げられるために戦ったんじゃない。あんなやつらに……‼
『落ち着けぃ、主(あるじ)』
【玖王(クオウ)……】
ナルトを静めたのは玖王。木の葉のやつらに憎まれてる、九尾の化け狐だ。しかし、実際はうちはの者に操られていただけであり、彼の本意ではなかった。
それをひどく悔いた九尾、九喇嘛(クラマ)は、ナルトと和解したとき、ナルトから名を貰った。それが玖王なのだ。
【だってさ、玖王。俺はこの世に生まれてきただけなんだよ?なのになんで憎悪にまみれた人間なんかに殺されかけた挙げ句に祭り上げられそうになってるの?】
『何が起ころうとも、主には微塵とも関係がないだろう?』
【そうだけどさぁー】
聞いてるとイライラすんのよねぇー
ナルトが言いたいことが分かっているのか、玖王はそれ以上なにかを言うことはなかった。
ふとナルトは、此の部屋に近づくチャクラを感知した。
【此のチャクラは……綱手ちゃんだな…】
知っているもののチャクラだったので放っておくことにした。
コンコンッ
扉を叩く音が響いた。
【どーぞ?】
首だけ軽く動かし、入室を促す。
「入るよ、ナルト」
律儀に挨拶をする綱手にいーよいーよと手を降り、己の前の椅子へと勧める。
勧められた椅子へ腰掛け、部屋をぐるりと見回した綱手は、ふぅと息をはいて、感慨深げに言葉を発する。
「ここは壊れなかったんだね…」
【もちろん、俺の聖地だもん。ココ】
当たり前だとふんぞり返るナルト。
それをみた綱手は、顔を曇らせ、俯いた。俺は
「……すまなかったな…ナルト…」
「私がもっとちゃんとしていれば」
こんなことにはならなかったのに。
その言葉はナルトが唇にかざした指先によって遮られた。
【気にするな、綱手ちゃん。元々バラすつもりだったんだ。】
だから、あの反応は間違っちゃいないんだよ?
そう言い、ナルトはふんわりと笑った。
「ナルト…」
綱手は何も言えなくなってしまった。
幼少期の頃より、数多の暗殺者から逃れてきたナルトは、5歳を過ぎる頃には暗部に匹敵する強さを手にいれていた。
闇に侵されないように、自らが闇に染まったのだ。
綱手は後悔した。もっと早くに手をさしのべてやりたかったと。
「後悔先に立たずか…」
【どうしたのよ、綱手ちゃん?】
「いや、なんでもない」
【ふーん?】
通りすぎていった事実は決して変わることはない。変わらない事実に懺悔をしても意味はないのだ。
ならば懺悔とはなんのためにある?誰のために…?
答えは、誰も知ることはないだろう。
もしかしたら続くかも……知れないですね( ・`д・´)キリッ
読んでくださりありがとうございました。