私、ツインテール戦士になります。   作:阿部いりまさ

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FILE.79 佳境の修学旅行(終幕)

 倒れて無力となった奏に向かって光輪が迫る。

 だが、今まさに奏の体を捉えようとした瞬間ジャックエッジが光輪へと衝突し、粉々に粉砕した。

 そしてエンジェルギルディはこうなる事を予見していたかのように、既に視線はテイルシャドウへと向けられている。

 

「そうですわよね。 貴女なら少しくらいは抵抗してくれると、信じていましたわ」

「あなたからの信用なんて、ドブに捨てる方が地球のためになるわね」

 

 シャドウは地面に座り込んでいるフレーヌに対して、アイコンタクトをとる。すぐにフレーヌは涙を浮かべながら頷き、倒れている奏の元へと駆けていく。

 エンジェルギルディの真横を通ったが、特にフレーヌに対して手を出そうとはしなかった。

 

「貴女は属性力から生まれた存在……。ワタクシが貴女の属性力を頂いた時に、果たしてテイルシャドウは存在できるのか……見ものですわね」

「さあね。 ただ、私も簡単にやらせるつもりはないことは……わかってるはずよね?」

 

 体力の限界を迎えていながら、シャドウは強化装甲を手にする。

 

「アンリミテッドブラ!」

 

 滑らかに胸の上へと被せるとテイルギアと一体化、速やかにアンリミテッドチェインへの変身が完了した。

 チェインエヴォルブしたことでテイルギアも放電が収まっていた。

 

「貴女には感謝していますのよ。ワタクシを最終闘体へと導く手助けをしてくれましたものね」

 

 最終闘体になる直前の実力は、完全にシャドウが上回っていた。 だがそれはエンジェルギルディがお嬢様の花嫁衣裳(ウェディング・セラフィム)に覚醒した事で再び覆っている。

 

「ですけれど、それ以上に屈辱的でしたわ。 まさかオルトロスギルディの影に、このワタクシが……このワタクシがっっ!!」

 

 エンジェルギルディは叫声をあげると同時に翼を使いシャドウへ急迫すると、怒りを乗せた蹴撃を繰り出した。

 

「くうっ!」

 

 エクセリオンブーストから属性力を放出させ、ノクスアッシュトリリオンの刃でなんとか蹴撃を防御するも完全には防ぎきれなかった。斧にヒビが入り、シャドウ自身も踵で地面を抉りながら後退していく。

 エンジェルギルディは、怒りを湧き上がらせながらも静かに地面へと着地する。

 

「手心は加えませんわよ。 潰しますわ、潰しますわ! 貴女だけは絶対に許せない……貴女だけは絶対に……!」

 

 激怒し、感情を高ぶらせているエンジェルギルディに対してシャドウは冷静に斧を構えた。

 再びシャドウへ突貫し、強烈な回し蹴りを繰り出すエンジェルギルディ。 それを見たシャドウは今度は防御することなくブレイクレリーズさせた斧で迎え撃つ態勢をとる。

 

お嬢様の聖水(エリシオン)を使うまでもありませんわ! 貴女はワタクシがこの手で……!」

「奇遇ね。 私もあなたを倒すのは私しかないと思っていたわ!」

 

 ブレイクレリーズした斧と強烈な回し蹴りがぶつかり合うと大地が震え、周囲に突風が巻き起こる。

 だが実力が拮抗することなく、弱っていたシャドウは押し負けると岩壁に叩きつけられてしまった。

 

「貴女如きがワタクシに勝てると思いまして?」

 

 エンジェルギルディは跪くシャドウへ敢えて歩いて近づいていく。 その手には属性力奪取のための光輪が握られていた。

 しかし、絶望的な状況ではあるはずのシャドウの表情は明るい。

 

「ええ……確かに''私だけ''じゃ無理かもしれない」

 

 刃こぼれした斧を握りしめ、立ち上がるシャドウ。

 

「だから、私は繋ぎ……本命のための繋ぎよ」

「何を言っているのかさっぱりです……っ!?」

 

 笑みを浮かべた、その笑みを見てエンジェルギルディが疑問を感じたその時、彼女の腰の装飾が爆発し紫電を放った。

 

「っうう……これ……は!?」

 

 シャドウの振るった斧は、しっかりとエンジェルギルディへと届いていた。

 頭に血を登らせ、怒りに身を任せて攻撃をしていたエンジェルギルディの隙をついたシャドウの斬撃は、確かなダメージを与えることに成功している。

 ただ初めてまともにダメージを与えることに成功はしたが、その事でさらにエンジェルギルディの怒りを買ってしまった。

 

「ワタクシの体に傷を……! もう知りませんわ、知りませんわ! そのツインテール……切り捨ててさしあげますわ!!」

 

 全身から属性力を迸らせ、その影響か山脈の天気を僅かな時間で晴れから雨、雨から雪、雪から晴れと目まぐるしく変化させていった。

 

「''私だけ''じゃエンジェルギルディには勝てない。 だから、お願いね……!」

 

 シャドウは変わりゆく天気の中、右手に斧、左手にジャックエッジを握りしめてエンジェルギルディへと疾駆していった。

 

 

 シャドウに促され、奏の元へと駆け寄ったフレーヌは彼女の闘いを固唾を呑んで見守っていた。

 エンジェルギルディが紫電を散らしたのを見た後、フレーヌは奏に視線を移す。

 仰向けに倒れた奏の頭を正座した自分の脚に乗せるようにして、フレーヌは瞳から涙を流しながら謝り続ける。

 

「奏さん、あなたをここまで傷つけることになったのは全て私のせい……。私がテイルギアを作らなければ……」

 

 フレーヌの頬を伝って流れた涙はやがて奏の頬へと滴る。

 

「私がこの世界に来なければ……」

 

 フレーヌの脳裏に蘇るのは、一年近く奏たちと過ごしてきた生活の日々。

 

「私が奏さんにテイルギアを渡さなければ……」

 

 くだらないことで笑ったこと、奏に本気で怒ったこと、エレメリアンと闘うという未知の経験を共にしたこと。

 

「私が……居なければあぁぁ!」

 

 フレーヌにとって楽しかった日々だが、最後は奏に瀕死の重傷を負わせてしまった自分を激しく責める。

 自分が居なければ奏は本当にツインテールの戦士に選ばれたかはわからない。自分が居たからツインテールの戦士として担ぎ上げられ、この状況になってしまった。

 

「くうっ……ううっ……うう……!」

 

 大粒の涙を流しながらフレーヌは嗚咽する。

 その時、涙で濡れたフレーヌの頰に温かい手が添えられた。

 

「何言ってんの……それだけは……言っちゃ……ダメだよ」

「え……か、奏さん……!?」

 

 自分の頰に添えられた手をフレーヌは咄嗟に両手で支える。

 

「フレーヌが居て……嫌だったことは一度もないよ……。 フレーヌの自分を責めるとこ……悪い癖」

 

 フォトンアブソーバーのお陰で、なんとか無事だったことを察したフレーヌの瞳から再び涙が溢れでる。

 だんだんと意識もはっきりしてきた奏はフレーヌの膝枕から上体を起こしてから反転し、フレーヌと向かい合った。

 

「フレーヌの声、聞こえてたよ」

 

 奏は右手を伸ばしてフレーヌの頭に触れると子供をあやすように頭を撫でる。

 

「〜〜っ!! 奏しゃああああんっ!!」

 

 我慢できず、フレーヌは奏に抱きつき押した倒してしまった。

 

「い、痛い! フレーヌ、痛い。いたたたた痛い痛い痛い!!」

 

 大怪我を負っている奏にフレーヌの抱擁は強すぎたようで、大声をあげてなんとか離してもらった。

 

「ぶ、無事で……! 無事で良かったでしゅうううう……!」

 

 先ほどでは声を殺して涙を流していたフレーヌだが奏の無事を知って安堵し、今度は大声で泣き叫んだ。

 

「全部のエリシオンが爆発する直前に、勝手にバイザーが起動してたの。 マキシマムチェインになれたからなんとかこの怪我で済んだのかも……いたた」

「え……?」

 

 強固な防護膜を張っていたとしても、奏は大怪我をしていることに変わりはない。

 

「もしかしたら、カエデが私を助けてくれたのかもね……」

 

 マキシマムチェインの力を手にした時、カエデは消えてしまったが……奏は自分を助けてくれたと、そう信じていた。

 

「さて、と」

 

 痛みが若干引いたところで、奏はヨロヨロと立ち上がり数百メートル先の闘いを見据える。

 

「私さ、勝手にフレーヌたちのことを守ったと思ってたんだよね」

「え……」

「フレーヌたちを……みんなの属性力を守るためにはやっぱりエンジェルギルディを倒さないと、ダメでしょ」

 

 そう言う奏の右手に白銀のテイルブレスが可視化された。

 それを見たフレーヌは焦った様子で奏の前へと立つ。

 

「ダメです、奏さん! あなたは今こうしてられるのも奇跡なんですよ!? もしまたエンジェルギルディの重い攻撃を浴びてしまったらあなたは……!!」

 

 今度は命を落とす可能性もある、フレーヌはそう感じ必死になって奏を説得しようとする。しかし奏は笑みを浮かべて宣言した。

 

「ここじゃ、私はテイルホワイト。ツインテールの戦士は属性力を守るのが役目でしょ」

「そんな屁理屈を言ってる場合ではありません!」

 

 両手を広げ先へ進ませまいとするフレーヌの頰に、奏は両手を添える。

 

「私を、信じて!」

「あ……」

 

 自信満々に歯を見せて笑う奏に何も言い返せず、フレーヌは両手を下ろす。

 奏はその横を通り過ぎる時、フレーヌの肩に手を置いてからテイルブレスを胸の前に構え━━━━

 

「━━━━テイル、オン!!」

 

 力強く呟かれた変身コードが聞こえすぐに振り返ったフレーヌだが、既に奏の姿はそこにない。

 変わって立っていたのはこの世界を守るツインテールの守護者━━━━テイルホワイトだった。

 

 

 マキシマムチェインになり無事でいられたが、大きなダメージを受けたテイルギアは所々放電していた。 ただ、装着して特に違和感がないということは普通に闘うことはできるはず。

 エクセリオンブーストから属性力を放出し、エンジェルギルディとの距離を一気に詰める。

 

「貴女は……!?」

 

 こちらに気づいたエンジェルギルディは驚愕の表情を見せる。

 やがて掴んでいたシャドウから手を離し、私と対峙した。

 

「まったく……なぜ貴女方はワタクシをこうもイライラさせますの? 同じことですわ、同じことですわ! たとえ貴女が何度立ち上がろうとも、ワタクシには届きませんのよ」

 

 かなり頭に血が上っているエンジェルギルディは、怒り任せに横の岩に拳を叩きつけると粉々に粉砕する。

 

「私はあんたとは違う。 私は私一人で闘っているわけじゃない!」

「そうですわねえ。 ワタクシとしては二対一は大歓迎ですけれど、もう一人のパートナーはもう動けませんわ」

 

 私はシャドウを一瞥する。

 確かに体に傷がついてはいるが、変身が解けていないということはそこまでの重傷ではないはずだ。 シャドウのことはフレーヌに任せるのがいいだろう。

 だけど……大切な友達をここまで傷つけられて、怒らない人がいるだろうか。

 心の奥底から怒りの感情がふつふつと湧き上がり、自分の冷気を溶かしそうになる。

 

「気合い入れな、エンジェルギルディ。 私は今、めちゃくちゃ怒ってるんだからっ!!」

 

 アバランチクローを装備する前にエンジェルギルディへと飛び掛かり、蹴りのフェイントを入れてから渾身の右ストレートを顔面へと叩き込む。

 決まったと思ったのも束の間、掌で拳を受け止められていることに気づく。

 

「無力ですわ、無力ですわ! ワタクシのお嬢様の花嫁衣裳(ウェディング・セラフィム)の前では、貴女は何もできませんのよ!」

 

 エンジェルギルディがお返しというように拳を突き出すのに反応できず、私は大きく後ろへ吹き飛ばされる。

 

「くっ……!!」

 

 衝撃で身体中が痺れる。

 わかってはいたが、さすがにエンジェルギルディの最終闘体だけあって一撃一撃が重い、かなりの威力だ。

 だけど、ここで私が倒れたら全てが終わってしまう。ここまで来て……ゴール目前に来て、諦めるのは最高に気分が悪い!

 ここからが本番だ。

 私の全てを出しきって……私の世界の属性力を守り抜く!

 

「志乃!!」

 

 テイルブレスを上へ掲げるとコアの部分のエンブレムが変化し、私は光に包まれる。

〈三つ編み〉

 機械音声が流れ、光から解放されるのと同時に、フロストバンカーで光球を何発も発射した。

 

「無駄だと、言っていますわ!」

「まだまだ……!ブレイクレリーズ!!」

 

 いとも容易く光球を弾くエンジェルギルディに向かい、今度は最大出力で解き放つ。 そしてそれとほぼ同時に、三つ編みの必殺技を繰り出した。

 

「クレバスッ! ドラ━━━━━━━━イブッ!!」

「はああああ!」

「きゃ……!」

 

 光線で動きを封じていたにも関わらず、エンジェルギルディはクレバスドライブを弾き返し、私はそのまま地面を転がっていく。

 フロストバンカーを地面へと叩きつけなんとか止まると、腰のマキシマムバイザーへと手を伸ばしブレスへとジョイントさせた。

 そしてこの形態最高の技を、解き放つ。

 

「クレバスドライブ━━━━ッ! マキシマムウゥゥゥッ!!」

 

 不規則に絡み合いながらエンジェルギルディに向かって伸びていく巨大な光線。

 直後に命中し巨大な爆煙をあげるが、すぐにその中から現れると強かに腕を振るいフロストバンカーを粉々に破壊させてしまう。

 私は大きくバックステップし、同じように天へとブレスを掲げる。

 

「嵐!!」

 

〈ポニーテール〉

 再び私は光に包まれ、機械音声が流れた瞬間ブライニクルブレイドで自分を包んでいた光を斬り裂いてエンジェルギルディへと疾駆する。

 剣を振るえば素手で弾かれ、再び振るえばまた弾かれを繰り返す中、必殺技を決める態勢に入った。

 

「ブレイクレリーズ!!!」

 

 ブレイドの刀身が伸び、空いた隙間から美しい刃が現れると三度エンジェルギルディへと斬りかかる。

 

「ブライニクルウゥゥ!! スラッシャァァァァ!!!」

 

 上から、下から、横から、斜めから、あらゆる角度からエンジェルギルディを斬りつけていく。

 

「言ったはずですわ、ワタクシへは絶対に届きませんの! 所詮それが、貴女の限界なのですわ!!」

 

 エンジェルギルディが大きな翼を羽ばたかせると突風が発生し、私は軽く吹き飛ばされる。

 

「私の限界はあんたが決めるもんじゃない! 今ここで証明してみせる! 私に限界なんてものは存在しないってことを!!」

 

 先ほどと同じようにバイザーを起動させると、握りしめていたブレイドの刀身が伸びていく。

 光の刃を地面へと突き刺して両足を着けると、すぐに剣を上段へ構えた。

 

「!?」

 

 流石のエンジェルギルディも表情を変えた。今や私が手にするブレイドの光の刀身は数十メートルにも及んでいたのだ。

 一瞬だけ動揺を見せたその瞬間、私は構えたブレイドを勢いよく振り下ろし渾身の一斬をお見舞いした。

 

「ブライニクルスラッシャアァァァァ!! マキシマムウ━━━━━━ッ!!」

 

 振り下ろした衝撃で周囲の地面が陥没する。

 確かに手応えはあったが、この技も以前は楽々と耐えられてしまった。

 今度はそうはならないと、間髪入れずに両手でブレイドを握りしめて体ごと回転させてもう一斬、真一文字に振り抜いた。

 だがやはり、エンジェルギルディは強かった。

 

「埃と、少々……傷を負ってしまいましたわ」

 

 自分の肩についた土を払いながら、煙の中から現れた。

 それと同時に光の刃は力を失い、伸びていた刀身は霧散していった。

 

「次はどうしますの? ワタクシはまだ本気を出せていませんわ!」

 

 攻めあぐねている私をおいて、エンジェルギルディは急接近し軽く腕を振るった。

 

「っ!?」

 

 咄嗟にブレイドで防御しようとするも、ブレイドは破壊され私はその勢いのまま大きく吹き飛ばされる。

 

「それなら……!」

 

 飛ばされた状態で両腕を交差し、意識を高めていく。

 

「お願い、みんな。もう一度だけ……あれを!」

 

 刹那、髪型がツインテールへと戻ると私の手にはブライニクルブレイドと漆黒の剣ジャックエッジが逆手に握られていた。

 属性力融合形態━━━━エレメーラフュージョンを再び顕現させたのだ!

 

「その姿は……!」

 

 私のエレメーラフュージョンを見るとエンジェルギルディは明らかに顔付きが変わった。 自身の右手に禁戒なるお嬢様の純潔(レーヴァテイン)を握りしめる。

 腰に追加装備された小型のフロストバンカーで光線を発射する事で体制を立て直し、先程よりも何倍も速くエンジェルギルディへと接近、今度は二本の剣で攻撃していく。

 ブライニクルブレイドが禁戒なるお嬢様の純潔(レーヴァテイン)によって弾かれればジャックエッジで斬りつける。 ジャックエッジが弾かれればブレイドで斬りつける。

 僅かながらエンジェルギルディへ確かなダメージを与えていった。

 

「ブレイクレリーズ!!」

 

 攻撃に耐えられなくなったのか、エンジェルギルディが大きく後ろへ跳躍したその瞬間に属性力を解放した。

 

「ユナイテッドオォォ!ドラ━━━━イヴッ!!」

 

 空中で黒と白の剣を交差させ体に属性力を纏わせると、流星の様にエンジェルギルディへと迫っていく。

 

「っあああああ!!」

 

 最初は必殺技を受けきろうとしていたエンジェルギルディだったが、すんでのところで回避する事にしたらしい。

 だが、判断が遅すぎた。回避しようとしたが、防御する体制を崩してしまったせいで擦り気味だが必殺技を受けてしまい、エンジェルギルディは地面をゴロゴロと転がっていく。

 初めてまともにダメージを与える事が出来た……!

 

「ワタクシがさらに傷を……!?」

 

 ダメージを与える事は出来たとはいえ、やはりこれだけじゃエンジェルギルディを倒せない。

 間も無くエレメーラフュージョンが解けた私はマキシマムバイザーのついたブレスを胸の前に構える。

 

「全部終わらせる、エンジェルギルディ。 私のこの''最高の力''で!!」

 

 変身プロセスを素早く踏んで、私は最終形態マキシマムチェンへと再び変身した。

 両腕にアバランチクローユニバースを装備すると相手の眼前へと接近、エンジェルギルディの禁戒なるお嬢様の純潔(レーヴァテイン)交錯し火花を散らした。

 両者ともに互角と思われていた中、ここに来て少しずつだが私が押しはじめた。エンジェルギルディにも焦りが見えはじめる。

 

「ワタクシは……首領様のために尽くしてきましたの! ワタクシは貴女の属性力を頂いて……ワタクシを認めさせてさしあげるのです! 絶対にワタクシの邪魔はさせませんわ!」

 

 秘めた胸の内をさらけ出したエンジェルギルディは再び力を取り戻し、今の闘いを互角へと戻すと、その勢いのまま今度はエンジェルギルディに押されはじめる。

 徐々に防戦へと戦況が変わっていく中、バイザーから煙と火花が散りはじめた。

 

『奏さん! マキシマムバイザーはもう限界に近いです!』

「わかってる……!」

 

 バイザーの異常はどうやらフレーヌにも届いているらしい。

 もちろんエンジェルギルディはそんなことは気にも止めず、攻撃をやめない。

 

「あんたの思いはわかった。 でも、私にも負けられない思いがある! くだらない闘いを終わらせるため、私が育ててしまったツインテール属性を奪われないため、ツインテール属性を奪われないため、みんなの希望の証である……ツインテールを守るために!! 私は、私達は……ぜーったい負けられないんだからっ!!」

 

 ありったけの力を込めて振るったクローユニバースが禁戒なるお嬢様の純潔(レーヴァテイン)の柄頭についた斧に直撃すると、とうとうその神聖な杖は持ち手ごと砕け散った。

 

「ブレイクウゥッレリ━━━━ズ!!!」

 

 低空にジャンプするとクローユニバースが右脚の装甲へジョイントされ、私は体から溢れる属性力を纏いながらエンジェルギルディへと向かっていく。

 

「クライマックスッ!!ドラ━━━━━━━━イブ!!!」

「負けませんわ、負けませんわ━━━━!!」

 

 先程の反省を踏まえた上で、エンジェルギルディは逃げも防御せず、私の渾身の蹴撃を回し蹴りで迎え撃った。

 蹴撃と蹴撃がぶつかり合い、拮抗し、激しくスパークする。

 

「ワタクシが負けることなど……絶対にあってはなりませんのよ!」

 

 エンジェルギルディが裂帛の気合いとともに身体に力を入れると均衡が崩れ、私と私から外れた一つのクローが大きく弾き飛ばされる。

 

「残念ですわね、勝負ありですわ!!」

 

 エンジェルギルディが再び回し蹴りを仕掛けようとしてくる。

 絶望的な状況にも関わらず、私はいやに落ち着いていた。

 だって、私は一人で闘っているわけじゃない事を知っているから!

 

「━━━━私だって……''私たち''だって負けるわけにはいかない!!」

 

 その瞬間、空を待っていた一つのクローがエンジェルギルディの横腹を掠めた。

 クローはアンリミテッドチェインとなったテイルシャドウの左手へと装備されている。

 

「っ!? あなた、動けたんですの!?」

「限界ギリギリよ!」

 

 驚愕のあまり、エンジェルギルディは大きく後ずさる。

 

『奏さん、これ以上バイザーを使用すると本当に壊れてしまいます!』

 

 フレーヌの言う通り、バイザーは先程よりも大きくひび割れ、間から煙が噴き出し始めている。

 

「部下を道具と言ったり、全てを一人でやろうとしていたあんたとは違う……私達は''仲間''と闘ってるの!!」

「戯言を!!ワタクシは……ワタクシだけが強ければいい! 仲間など要らない! 首領様に認めていただけたら、それで充分ですわ!!」

 

エンジェルギルディが背中の翼を広げると、より一層ウェディングドレスのような鎧が白く輝き始める。

 

「行くよ、テイルシャドウ!」

「ええ、テイルホワイト!」

 

 シャドウが素早く移動し、私と距離を取ると私達は右手のクローと左手のクローを同時に天にかざす。

 

「「ブレイクレリ━━━━━━━━ズ!!」」

 

 私とシャドウ、二人ともクローを胸の前へと持っていき、逆の手でクローを支えながら前へと突き出す。

 クローが眩い光に包まれるとそこから光の道が現れ、私たちが進むべき道を教えてくれた。この形は……私がここまでの数ヶ月間最も身近にあったものだ。

 

「ワタクシは……ワタクシは!!! どうすればよかったんですの!? こんな……こんなあああああああああああ!!」

 

 お嬢様たるエンジェルギルディが教えを請うように慟哭し、絶叫した。

 光がエンジェルギルディへと届いた時、今までにない強固なオーラピラーで拘束、ありったけの属性力を解放すると進むべき道を辿りはじめる。

 この世で一番強い属性力が、あたりを包み込み最後の審判を下した。

 

「「パーフェクトツインッ!! ドラ━━━━━━━━イブッ!!」」

 

 遥かなる世界へも届きそうなクローによる突撃。

 私達が走り抜けた地面にツインテール属性を表すエンブレムが描かれていた。

 中央の部分に立っていたエンジェルギルディを完全に捉え、ついには貫く。

 

「あ、あああああああああああああ……!!」

 

 上手く着地できずに地面を転がっている最中、エンジェルギルディの咆哮が聞こえた。それと同時に装備していたバイザーが砕け散ってしまう。

 私は通常の形態に戻りながら、黒羽は変身が解除されながらエンジェルギルディを確認すると身体中から火花が散り、その場に倒れ込んでいるのが見えた。

 とうとう私達は、勝った……のかな。

 

 

 そのまま爆発して終わりかと思った矢先、なんとエンジェルギルディは立ち上がり、エンジェルレディースピアーツをその手に握りしめた。

 

「あんた……まだ闘う気なの?」

 

 肩で息をしながら問いかける。

 正直私もなんとか今は変身していられるが、いつ解除されてしまうかわからない状態だ。

 私の問い掛けにエンジェルギルディは弱々しく答えはじめる。

 

「私のお嬢様の花嫁衣裳(ウェディング・セラフィム)を敗ったのはお見事でしたわ……。見ての通り、もう私は……最終闘体へなる事は出来ませんもの……」

 

 フラフラになりながらも翼を展開し、エンジェルギルディは弓を構える。

 

「ですが……それは貴女も同じ事ですわ。 さあ、私はまだ闘えます。 本当の……決着をつけましょう、テイルホワイト」

 

 黒羽は変身も解除されてしまってとても闘える状況じゃないし、ここは私一人でやるしかない。

 私は黙ってフォースリボンを叩き、アバランチクローを両腕へと装備する。

 

「……」

「……」

 

 一瞬の間を置いてから、エンジェルギルディに向かって疾駆した。

 

「お受けなさい!」

 

 光の矢を何本も放ちエンジェルギルディは間合いの中に入らせないようにする。 が、私は光の矢を次々と弾き飛ばし、クローが届く距離まで接近するとクローを叩きつけた。

 武器と武器がぶつかり、鈍い音が辺りに響く。 エンジェルギルディが弓でクローを押さえつけていた。

 だけど、私のクローはもう一つある。

 左のクローで同じようにエンジェルギルディに向かって振るった。しかし、手応えが感じられなかった。

 驚愕する私の目に飛び込んで来たものは……。

 

「それは、マッスルクロー!?」

 

 なんとエンジェルギルディの腕には私のクローとよく似た武器、ノームギルディが使っていたマッスルクローが装備されていた。

 

「ノームギルディ……私は貴方に酷い事をしたと言うのに……!」

 

 腕に装備されたマッスルクローを見て、エンジェルギルディは悔しむように歯噛みする。そして自身の弓を捨てると、今度は空いた手に水色の鞭を出現させた。

 

「それは……ウンディーネギルディの武器!」

「本当に不出来な部下達……いえ、仲間達ですわ。 散々な扱いをした私に、協力してくれるだなんて……」

 

 今までは自分の部下達を都合のいい道具だと、自分が力を得るための駒だとしか思ってなかったエンジェルギルディが……初めて仲間を認識する事が出来たみたいだ。

 

「……まったく、ツインテールのおかげで苦労してばっかり」

 

 仲間の武器を手にしたエンジェルギルディへ、再び疾駆しクローを振りかぶる。

 エンジェルギルディはそれを見てマッスルクローで防御すると、ウンディーネギルディの鞭を使い私を拘束しようとする。

 

「くっ……! オーラッピラー!!」

 

 自分の周りにあった鞭を吹き飛ばし、三度エンジェルギルディへと迫る。

 クローを振るうが、エンジェルギルディは間一髪でかわし、片手から炎を放つ。 これは……サラマンダギルディの技だ!

 なんとかクローの手甲で炎を防いだと思えば、今度はシルフギルディのように羽を器用に使い攻撃してきた。

 

「っあ……!」

 

 脇腹を掠め、フォトンアブソーバーを超えて私の身体が痛めつけられる。

 なんとか体制を立て直してドロップキックをお見舞いしエンジェルギルディを怯ませると、同じくクローを振るいウンディーネギルディの鞭を破壊した。

 

(私は、私がいればいいと……私が最後に立っていればいいと思っていましたわ)

 

 今度はエンジェルギルディの後ろから伸びてきた羽をクローで叩くと、辺りに白い羽が舞い散る。

 

(ですが、仲間を持つ人間がこれほど恐ろしい者だったなんて……。 私も、早く気づく事ができれば……)

 

 エンジェルギルディが最後に残っていたマッスルクローを突き出してきたのに合わせて、こちらもアバランチクローを突き出す。

 二対のクローが交錯し、火花を散らす。

 威力は拮抗しているように見えたものの、僅かだがアバランチクローの方が当たりどころが良かった。マッスルクローは徐々にヒビが入り、やがて砕け散る。

 

(貴方たちにした誤ちを許して欲しいだなんてそんな事を言う資格も私にはありませんが……少しだけ貴方たちといる事だけは、許して貰えないでしょうか……)

 

 武器が全てなくなったエンジェルギルディは本来の自分の武器である弓を握りしめる。

 

「ここまで辿り着けたのは私だけの力じゃない。 私を応援してくれた人達がいた、私を怒ってくれた人達がいた、サポートしてくれた人達がいた。いろんな人達に支えられて今の私があるの!」

 

 頭上でアバランチクローを合わせ、最後の必殺技へ向けて、力を込める。

 

「奏!!」

 

 私の後ろにいる黒羽が叫ぶ。

 

『奏さん!!!』

 

 フレーヌの声が聞こえた。

 本当に、迷惑な話だ。 ただの髪型のために、私が体を張らなきゃいけないなんて……ね。

 まったく、だから本当に━━━━

 

「━━━━私はツインテールが大っっっ嫌いなんだからあぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

 辺りに猛吹雪が吹き荒れ、ウラル山脈一帯は一瞬にして銀世界へと変貌した。

 

「アイシクルゥゥゥッ!! ドラアァァァァイブッ!!」

 

 エンジェルギルディの放った光の矢を粉々にしながら、その先にいたエンジェルギルディへと激突し……貫いた。

 

「なんと素晴らしき……ツインテールですわ……」

 

 身体中を放電させ、エンジェルギルディは満足気な表情で大の字に倒れこむ。

 今度こそ、私の世界のツインテールをかけた壮大な闘いは幕を閉じた。

 

 

 私は疲労のあまり膝をつくと、それと同時に変身も解けてしまった。

 

「奏さーん!!」

 

 通信機越しではなく、遠くからフレーヌの声が聞こえどんどん大きくなってくる。 フレーヌだけではなく、黒羽も一緒だ。

 私はフレーヌの肩を借り、立ち上がった。

 

「本当に……面白いですわね、人間は」

「エンジェルギルディ、まだやるの?」

 

 私たち三人が振り返るとエンジェルギルディは所々放電しているがしっかりと立ち上がっており、黒羽も警戒したのかブレスを構える。が、エンジェルギルディが闘う気のない事を察するとブレスを下ろした。

 お嬢様たる者、無様な姿は見せられないのだろう。

 

「敢えて本当の名前は聞きませんわ、テイルホワイト」

「そ。言う準備はしてたけど」

「ふふっ……。 テイルホワイトと貴女たち、誇りなさい。 貴女たちは数多ある世界の中で初めてアルティメギルを退けた戦士達なのですから」

 

 誇る相手なんかいないって……。

 

「二番目の戦士達はアルティメギルを退けるだけではなく、そのものを無くそうとしていますけれど……」

 

 もしかして、ツインテイルズの事だろうか。

 きっと紅音が……総二がやってくれているんだ。 さすがのツインテールバカ、私じゃ全然及ばないな。

 先程よりも一層、身体のあちこちから紫電を放ちはじめたエンジェルギルディ。

 

「最後に私も……良いものを見ることができましたわ。 人間、羨ましい生物ですわね」

 

 エンジェルギルディは積もった雪を掬い上げるが、その手を開くと新雪は重力に抵抗する事なく地面へと落ちていく。

 終わりが近い今、エンジェルギルディが何を思っているのか私にはわからない。 きっとエンジェルギルディ自身もわかっていないんだと思う。

 

「首領様……申し訳ありませんわ」

 

 目を瞑り、尽くしてきたであろう主の名前を呟くとエンジェルギルディは私たちから距離を取りはじめた。

 そして何メートルか離れたところで振り返り、最後に呟く。

 

「それでは皆さん、ごきげんよう」

 

 腰から垂れた布を両手で持ち上げお嬢様らしく一礼をすると、エンジェルギルディは大きく爆発した。

 お嬢様然とした立ち振る舞いでこの世を去ったエンジェルギルディ。

 煙の中から日焼け属性、筋肉属性、清楚属性、涙属性の属性玉が立て続けに私たちの元へと飛んできた。

 

「あとは……」

 

 四つの属性玉を追うようにして私の元へとやってきたお嬢様属性の属性玉。 五つの属性玉は離れることなくテイルブレスの中へと収納されていった。

 そして、煙の中から光り輝く粒子が溢れ出し空へと広がっていく。 エンジェルギルディが奪った属性力が持ち主の元へ帰ろうとしているんだ。

 光の粒子が無くなると、この場に残ったのはただただ広い雪原だった。

 これで、終わった。

 私の闘いが……テイルホワイトとしての闘いが終わったんだ。

 力が抜けて倒れこむが、私だけじゃなくフレーヌも黒羽も同じように仰向けに雪の上へと寝っ転がる。

 先程までの荒れた天気は何処へやら、ウラル山脈は遠くの山が見えるほどに晴れ、空気は澄みきっていた。

 

 

 オーストラリアの時間で午後七時、奏たち修学旅行生を乗せた飛行機が空港から飛び立ち日本へと向かいはじめた。

 テイルホワイトととして闘い、エンジェルギルディに見事勝利した奏は一度フレーヌ基地へと戻り怪我の治療をしてから志乃や孝喜たちと合流。

 闘いの終わりを二人に告げ、手続きを済ませると再び日本へと向かうため皆と飛行機に乗り込んだのだった。

 機体が安定するとシートベルト着用のランプが消え、学生たちはそれぞれが自由な時間を過ごしはじめた。

 

「そういえばさー……空に映ってたあの怪物、どうなったんだろうね」

「テイルホワイトと闘うって言ってたやつね。 ニュースサイト見てもなんも書いてなくてわかんないね」

 

 機内のどこからか聞こえてくる話し声。

 ホワイトとシャドウとエンジェルギルディの闘いは、山奥で行われたこともあり最後までテレビクルーは到着しなかった。 その結果、勝敗がどうなったのか関係者以外知る人はいない。

 関係者の一人である志乃は、その話題が耳に入ると少しだけ笑みを浮かべた。

 

「ねえねえ、志乃はどうなったと思う?」

 

 前の席に座っている彩が振り返り、志乃に話をふってきた。

 

「勝ったと思うよ。テイルホワイトもテイルシャドウもね」

「やっぱりそう思う?」

「うん!」

「ふふ、志乃ホワイトが言うならそうかもね」

 

 文化祭で志乃がテイルホワイトとなっての熱演を思い出して演出だった彩は笑うと、その志乃の横に座る奏にも声をかけた。

 

「奏はどう思う? あ、でも奏はテイルホワイトあんま興味ないんだっけ」

「シー……!」

「え?」

 

 志乃が口に人差し指を当て、静かにするようにと言うので座席から身を乗り出し奏の様子を伺うと。

 

「え、もう寝ちゃってるの?」

「さっきまで大変だったみたいだから、たっぷり寝かせてあげよ」

 

 つい五分程前までは起きていた奏だったが、昼間の闘いで疲れたのか、全てが終わり気が抜けたのか……今はすっかり夢の世界へと入っていた。

 

「さっきまで具合悪かったんだもんね。確かに寝かせてあげるのがいいかも」

「うん」

 

 彩は平手を合わせると前を向き、隣に座っているクラスメートと小さな声で話しはじめた。

 一息つき、本でも読もうかと取り出した時に志乃のスマホから通知音がなった。 どこでも便利、フレーヌアプリからの通知だ。

 

『奏さんと黒羽さんのお誕生日会を開催しましょう!』

 

 その文言の後、いつのまにか作ったのかデフォルメされたフレーヌがウインクしながらサムズアップしているスタンプも送られてきた。

 

『もちろんね♪』

 

 志乃は売られていたテイルホワイトスタンプを使い、フレーヌに返信する。

 奏は友達に自分の誕生日を祝われるのは照れくさいと言い、親友の志乃ですら一緒に祝ったことはなかった。

 フレーヌや黒羽に孝喜もいれば、奏も祝うことを許してくれるだろうと考えると頰が緩む。

 スマホをスリープ状態にすると、志乃は隣で寝ている奏に視線を移した。

 ずり落ちかけているブランケットをしっかりと奏に掛け直し、寝息をたてる奏を見ると再び笑みがこぼれる。

 

「お疲れさま、奏」

 

 労いの言葉をかけた志乃は自身もブランケットにくるまり目を瞑る。

 長く厳しい闘いを終えた奏の寝顔。

 それは緊張が解けテイルホワイトではなく正真正銘、伊志嶺奏の安らかな顔をしていた。

 




これにて奏の闘いは終わりました。
このFILEと一つ前のFILEを書いていて、今までは特に意識していなかったのですが自分の中でメインヒロインはフレーヌなんだと認識しました。 もちろん、奏も志乃もヒロインの一人です!
話は変わりますが最後の飛行機内での志乃の場面は以前からずっと決めていたことであり、無事に書くことができて満足しています。
補足ですが、ユナイテッドドライ''ヴ''は誤字ではないです!

さて、アルティメギルとの闘いを終えて彼女達の思いはどうなのか。
奏たちは自分たちの進路に向けて本格的に歩き出すのはもちろんのことですが、異世界出身のフレーヌと黒羽は……。
長々と申し訳ないのでこれにて終わらせてもらいます。
次回、最終回です!
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