アークスシップから他惑星へ移動を行うための小型ランチポッド――通称キャンプシップ。それが幾多も存在し、がまるで大都市の空港のようにアークスシップへと着艦や離陸を繰り返す
そのキャンプシップへ搭乗するためのエリア、「ゲートエリア」の出入口を示すゲートになにやら旅で必要な道具を纏めたカバンを提げているLAYZNER、以下「レイ」とシャオの姿があった
『すまないな。シャオ』
「なに、これくらいはお安い御用さ。あとなるべく旅行中はなるべくその姿でいること。いきなり元の姿で行ったらたまったもんじゃないよ」
そう、今のレイの体は屈強な漆黒なボディではなく人間のような服を纏っていた。頭はそのまんまではあるが、実はキャストも改造次第では人間に近い姿になることもできるのだ。だがレイはどちらかというと服ではなくパーツを着用する主義ではある。彼曰く「これでは俺じゃない」だとか…
『分かったさ。まぁ一人でいるときはパーツを着けさせてもらうぞ』
「はぁやれやれ。分かったよ。じゃあそろそろ出発時刻だから。行っておいで」
シャオはそう言いながら手を振る。レイもそれに応えるように手を振り返して、ゲートの中へと消えていった
「……」
「あなたは忘れてしまうでしょう」
「ともに過ごした日々と私のことを…」
『…お前は…誰だ…?』
「私は忘れない。あなたの声、温もり、……その強く、優しく純粋な心を…」
『……』
「どれほどの時が経っても…あなたがすべて忘れてしまっても…私は決して忘れない」
「本当にありがとう…」
『…どこへ行く…?』
「いつかまた、きっと私たちは出会えるから」
「今は、さようなら…LAYZNER」
『なぜ俺の名を…!?待てッ…!?』
「もしもーし。あのー…」
『はっ…!?』
レイは体を素早く起こした。そして彼は周囲を見渡す。目の前には探検家のような服装、黄緑色の髪をした女性、あたりはなにやら乗り物の内装が視界に入ってくる
「あ、やっと起きましたね。」
女性はレイが目覚めたことを確認するとにっこりとやわらかな笑顔を作る
「ジャパリパークに着きましたよ♪」
『ジャパリパーク…』
レイは思考を巡らせる。記憶が蘇る。彼はキャンプシップから降り、空港から出発するジャパリパーク行きのバスに乗り、そのまま寝てしまったのだ
『そうか…俺はそのまま寝てしまったんだな…』
『しかし…さっきの夢は一体…』
「あのー?」
『あ、いや。なんでもない…とりあえずバスから降りようか』
「はい!ところで…」
彼女はレイの顔を不思議そうに見つめる。
『どうした?俺の顔になにかついてるのか?』
「ついてるというかなんというか…それって、お面か何かですか?」
そう、今のレイの顔は人間のものではなくあの特徴的なバイザーを持つ頭部パーツの状態であったのだ。こんなことならはやめに顔を変えておくべきだったと思ったレイであった
『そ…そうだ!これはいわゆる…ファッションだ!』
「ほうほう…変わったファッションですねぇ…とりあえずバスから降りましょう!」
女性に続いてバスから降りたとレイの顔にふっと、爽やかな風が吹く
そして次に目に飛び込んだのは広大な草原であった。こういった大自然な風景は過去に行った惑星で目にしたがここまで広々とした大自然を見るのは初めてであったのだ
『すごい…』
「レイさんはこのジャパリパークに招かれてきたのです。ジャパリパークというのは…」
女性が説明をしようとしたとき、女の悲鳴が響いた。しかも女の子のだ
『悲鳴…!?』
「たーすーけーてー!!」
二人の前に一人の女の子が泣きながらこちらに走ってきたのだ。だがその女の子には他の人間にはない特徴が備わっていた。
頭部にはネコのような耳、そして腰には柔らかそうな毛並みをした尻尾が生えていたのだ
「わわわっ!サーバルさん!いったいどうしたんですかって…モンスターに追われている!?」
女性の言葉通り、彼女の後ろには黄緑色や青色をし、まるでウツボカズラのような外見をした生命体が獣耳の少女――サーバルの後ろを追いかけていたのだ
『なんだあれは…!?ダーカーとも違う…原生生物か!?』
レイはその生命体を見ながら言った。そして彼の拳がギリギリと握られた
「へっ!?レイさん、いったいなにを言ってるんです?」
『おのれ!どこのだれかは知らんがか弱き女の子を泣かせる奴はこの俺が許さんぞ!!』
するとレイの胸元から眩い閃光が迸った。彼はなんだと思いながら胸元のポケットを弄った。すると彼の手にはなにやら紐でくくられたオレンジ色の水晶が握られていた
『これは…?』
「それって…お守りですか?」
すると、同時にサーバルの体も光のオーラで包まれ始めたのだ。まるでこの水晶とサーバルが共鳴するかのように
「不思議な光…なんだか力が湧いてきたみたい…」
『これは…一体…』
レイは不思議な現象でたじろいでおり、サーバルはふと、レイに近づく
「あなた、レイっていうの…?これはレイとそのお守りの力…?」
サーバルはレイの持つお守りを指しながら言う
『分からん…けど、なぜかそう感じるのだ…』
「これは…まさか…レイさん!どうやらモンスターを撃退できるかもしれません!」
『本当か!』
レイは女性を見つめながら言った。が、なぜか彼女は難しそうな顔をした
「けれどサーバルさんだけではさすがに難しそうです…あともう一人誰か仲間がいれば…」
『仲間なら…ここにいるさ』
レイは親指で自分を指しながら言った。すると。そのあとに先ほどサーバルを追いかけたモンスターを睨みつけるかのように視線を送った
『シャオ、どうやら緊急事態のようだ。使わせてもらうぞ!はぁ!!』
するとレイの体が光りだした。そして光がだんだん収まっていくとそこにいたのは漆黒のような黒い鈍重なボディ、背中にはジェットブースターと思しきユニットが。そして太陽のごとき、オレンジ色の蛍光色が彼のボディを彩っていた
「レイ…あなたは…」
「一体…?」
唖然とするサーバルと女性にレイは横目で見つめ、そのあと、右腕を天へ掲げ、中腰になって右腕をモンスターへ突き出した
『俺こそがship5の鉱石戦士の石炭…「LAYZNER」だ!!モンスターめ!!ゆるさんぞ!!』