一色いろはは宣言する。   作:材木島

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メインヒロインいろはす。

八幡が総武高卒業するまでの物語をオリジナルで書きます。

八結厨、八雪厨はブラバ推奨。

原作既読推奨。



第1話

「どーしよー、先輩にメールしてみたいけど、先輩返してくれなさそうだしな、いつからこんな先輩好きになってたんだろう」

一色いろはは自宅で小さく独り言を呟く。

それは自分の想い人には届かない言葉だった。

いろはの先輩というのは1個上の比企谷八幡である。困ってる時はいつも助けてくれる人だ。

目つきと性格悪いけど…

「ちょっとメールしてみよ」

時刻は午後22時。

 

『先輩へ、明日の昼休み、生徒会室集合です☆

生徒会主催の新しいイベントをやるんですけど、その書類整理で仕事が溜まってまして仕事が片付かないんですよー

生徒会長にさせられた可愛い後輩がお弁当作って待ってますよ♪』

 

文を打ってからいろはは送るのを躊躇った。

「どうしよう…送ろうかな。えい!」

携帯には送信完了の文字が書かれている。

「なんて返してくれるかな、え!?返信早い!」

 

『それを言われたら手伝うしかないだろ

それと文面があざとい。

返信不要。

じゃーな、早く寝ろ』

 

『そーゆー事言うんですかー?

うぅ…本物が欲しい…』

 

『わかりました、手伝わさせていただきます。おやすみなさい。一色さん』

 

『はーい♪おやすみでーす♪』

 

「なんやかんやいって先輩は心配してくれるし、あざといのは先輩だよもう

早く寝て早く起きて明日のお弁当の準備しよ!

早寝早起き大事!」

そう言っていろはは布団に潜り瞼を閉じ眠りについた。

 

〜朝〜

「体がだるい…これは学校行きたくない症候群ってやつだなうん」

そう言いながら目つきが悪い比企谷八幡は起きた。正確には起こされた、と言うべきか。

小町が部屋に入ってきて八幡の上に乗ってきたのだ。

「小町に起こされるならどんな起こされ方でも許すまである」

「何馬鹿な事言ってるのお兄ちゃん…早く起きてご飯作ってあるから一緒に食べよ?って小町は小町はあざとい笑顔を武器にお兄ちゃんを誘惑してみる!」

「どこのちっちゃい妹達だよ、いや可愛いけど、小町がやるとちょー可愛いけど。今の八幡的にポイント高い」

「はいはい、お兄ちゃんは小町の事好きなのわかったから早く行くよー」

うちの天使小町にここまで言われたら起きるしかない。台所に行くとパンとトマトとスクランブルエッグとレタスが置いてあった。

「俺、トマト嫌いなんだけど知ってるよね?わざとなの?」

「何好き嫌い言ってるのお兄ちゃん」

「好き嫌い言って何が悪い、人間好き嫌いで生きてるんだ、俺は人間が嫌いだけどな」

「こんなお兄ちゃん持って小町悲しい……」

というやりとりをして、朝ご飯を食べる八幡はいろはとの約束をすっかり忘れていた。

朝ご飯を食べ終わり支度をして2人は学校に行く。小町は朝礼があると早めに出て行った。

「寒い…今何月だよ……あ、2月後半か」

「せーんぱい♪」

その声がする方を向くと一色いろはが笑顔で立っている。

「あ、これはあれだ、不幸だー」

「なんですかそれどゆーことですか?」

「いいんだよ、そんな事は。何だ用か?」

「先輩、今日の約束忘れてませんよね?♪」

「約束?知らん」

「ひどいですー!生徒会の仕事手伝ってくれるってメールしてくれたじゃないですかー!」

そうだった、こいつから昨日メールが来て眠いから適当に返したのをすっかり忘れていた。

「あーわかったよ、生徒会室に行けばいいんだろ」

「そーです♪それでいいんです♪」

「その笑顔と仕草が可愛いけどあざとい、俺じゃなかったら好きになってるぞきっと」

「先輩に好きになって欲しいのに」

いろはのその声は、か細く聞こえないくらいの声であった。

「え?なんだって?なんか言ったか?」

「なんでもないでーす」

2人は話してる間に学校の門についた。

「それじゃお昼休みよろしくです♪」

「はいはい、わかったからもう行け」

八幡はそう言いながら一色いろはの姿が消えるまで見ていた。

 

〜昼休み〜

「(ふぁーあ…よく寝た。そういや今日はベストプレイスにいけないんだな。さっさと終わらせて寝よう)」

八幡は生徒会室に行く前に自販機に寄り、マックスコーヒーを2缶購入した。これ八幡的にポイント高いなうん。

〜生徒会室〜

「(ひゃぁぁ、先輩来ちゃうよ、髪とか顔とか大丈夫だよね?)」

コンコン…

「ひ、ひゃい!」

「なんでお前噛んでんだ」

「べ、別に噛んでないですよ!先輩来るの遅かったじゃないですか!」

「ここに来る前にマッカン買ってたからな、ほらよ」

「ありがとうございます、先輩これ好きですよね」

「まあな、人生は苦すぎるから

コーヒーくらいは甘いほうがいいだろ」

「何言ってるんですか全く、ほら、手伝ってくださいよー!次のイベントについての資料まとめなくちゃいけないんですー!

あ、それとお弁当です♪」

「飴と鞭が一気にきたな…俺がまとめるまでもない量じゃないか?とりあえずお弁当いただきます」

鮮やかな色が入ってるいろはのお弁当箱に八幡は驚いた。

「これお前が作ったのか?すごいな」

「はい!頑張っちゃいました♪」

「うまい…?うまいぞ一色。小町と母ちゃん除いたらお前が1番まであるぞ」

いろははその場で顔を真っ赤にしている。

「先輩、ずるいです、あざといです」

「なにがだよ、俺は素直な意見を言っただけだろ、すげーうまい卵焼き」

なんやかんやで食べ終わって2人で作業をしている。

「(ここで言わなかったらいつ言うの、一色いろは、勇気を振り絞って)」

「せ、先輩!ってえ?」

「ほら終わったから俺帰るぞ」

資料は纏められて置いてある。

だが一色いろはは逃さない。自分の気持ちを伝えるのが今一瞬しかないのなら今伝えるのだ。

「先輩……待ってくださいよ…」

一色は袖を引っ張り上目遣いをしてこっちを見ている。

「一色……?(こ、こいつやばい、かわいい、だけど変な期待をしてはダメだ)」

「先輩…私先輩の事好きなんです、胸が痛くなるくらい好きなんです……」

「一色、俺は……」

「だから宣言します!私一色いろはは先輩の事、卒業するまでに彼氏にしてみせます!」

「は……?」

「まずこれは第一歩です!」

そう言うといろはは八幡の襟を掴んで背伸びをして唇と唇を重ねた。

「なっ……!?お前…」

「もう止まらないんです…先輩覚悟してくださいね♪」

いろははそう言うとその場から立ち去った。

八幡は少しの間思考が停止をしていた。

一色が…俺の事を好き?なんかの罰ゲームか冗談だろ。

彼の心の声は誰にも聞こえない。




初めて書いたんで最後まで読んでくれた人ありがとうございます。まだ続きがあるので付き合ってもらえたら幸いです。

>>それと文面があざとい
お前の方があざとい。ヒロインよりあざとい主人公さすが八幡

>>小町は小町は
>>どこのちっちゃい妹
打ち止め(ラストオーダー)。学園都市第三位のクローン

>>え?なんだって?
難聴系主人公。結局日和って完結した小鷹は死((ry


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