いつもより一時間遅くてスイマセン。
だらしない作者でスマナイ……。
主人公IS登場までいくと言ったな……言ったよね?
アレは嘘だ。 スイマセン、精進します。
「お前のせいだ!」
「なんでだよ……」
午前中に山田先生に六回。鬼に二回も怒られていた篠ノ之さんが一夏を責める様に詰め寄っている。授業中に上の空だったのだから怒られても仕方ないだろう。
一夏に昼食を奢る事で許していただいた俺はそんな二人を遠い目で眺めている。どうして一夏は気付かないんだろうなぁ。でも詰め寄ったら篠ノ之さんの竹刀が火を吹くから何も言わないけれど。
「夏野さん、どうかしましたか? キモチワルイ顔をして」
「容赦も何も無くなってるのはイイ事だけど、もう少し俺を労わってもいいんじゃないッスかね? オルコットさん」
「どうせ調子に乗るじゃありませんか」
「そりゃぁ、美少女に煽てられたら頑張るのが男の子ってヤツですからなー」
調子に乗って失敗するまでが俺の常識だ!
オルコットさん並みの美少女に「頑張って!」とか言われたらそりゃぁ頑張るだろう。その後に「お疲れ様」とか言われたら頑張った疲れなんて吹き飛ぶし、きっとその後には「頑張ったご褒美ですわ」なんて言って頬にキスとかされて俺の息子がエレクトするに決まってる。ああ、そんな事態になればいいのに!
「待ってたわよ、一夏!」
「お、ツインテ美少女じゃん」
「び、美少女……」
「あー、鈴。コイツは女の子全員にソレを言ってるから真に受けるなよー」
「失敬だな。俺は思った事がスグに口に出るんだ。決して女の子全員に言ってる訳じゃない。つーか、お前の周りに美少女が多いからそう聞こえるんだよ」
そういう話は昨晩にしたばかりだからか、一夏は何かを考えた後に「ふーん」と実に味気ない反応を返した。美人も三日で飽きるというけれど、美人が普通の人であれば飽きもしないのだろう。ともあれ、女性関係において恵まれすぎている一夏は本当に羨ましい。その弊害か、恋愛感情に随分と疎いけれど。
「ツインテさんも一緒に食べる? 一夏を待ってたんだろ?」
「当たり前じゃない! というよりツインテさんって何よ?」
「名前聞いてねーし。まあ立ち話もアレだから席を取っといてくれよ。一夏も一緒に行ってこい」
「なっ!? 夏野! こんな誰とも分からないヤツと一夏を二人きりになど――」
「へいへい。んじゃ、篠ノ之さんもヨロシクネ。食券は俺が持ってくから」
「箒が行くなら、俺は残ってもいいんじゃないか? さすがにお盆を三つも持てないだろ」
「ココで立ち往生してる方が全体的に迷惑だし。一夏が行かねーとツインテさんが一人で可哀想だろ? それにオルコットさんもいるから三つは持たねぇよ?」
「女の子に持たせるつもりでしたの?」
「……そうやって女を強調させて、俺がなんでもすると思ってるんスかね? まったく、俺がそんな安い男に見えてるだなんて――」
「…………しませんの?」
「――オルコットさんのヤツも持つに決まってんじゃないですか! だから是非ともお褒めの言葉がほしいなぁ!」
「頑張ってくださいませ」
「ハイ!」
「安いヤツだなぁ……」
一夏が可哀想な物を見る目で俺を見ている。決して俺は安い男ではない。オルコットさんのお褒めの言葉が高すぎるのだ。そうに決まってるだろう。
俺に食券を渡した一夏と篠ノ之さん、それに既にラーメンを持っていたツインテさんを見送って、お盆を受け取る。
日替わりランチが二つときつねうどん、そして洋食ランチのお盆を持って移動する。
「なかなか器用ですわね」
「腕の上に乗っけてるだけだけどなー」
「わたくしのは冗談でしたのに」
「ま、ちょっとぐらい格好をつけさせてくれ」
「カッコよくはありませんけどね」
「まあ尽くすのも見せ場ってね。こういう所で評価上げとかないとすぐ下がるからなぁ」
「下げてるのは自分ですわよ?」
「自覚してるんだゼッ」
「なお性質が悪いですわね……」
そりゃぁ、俺だって取り繕うぐらいは出来る。出来る筈。出来るんだろうか……無理だな。
そもそも可愛い女の子がISスーツなんてエロい服装で運動しているんだから、我慢なんてする方がむしろ失礼というヤツだろう。だから俺は自重なんてしない。まあ、流石に変質者扱いはされたくないから実技中は実技に集中してるけど。
「ごっめーんッ、待ったぁ?」
「遅い」
「気持ち悪い」
「二人の反応がシビアすぎて泣きそうです、オルコットさん」
「泣くならどこかに行って下さいます? 目障りですわ」
「……ぐすん」
酷い扱いを受けた気がする。その証拠にツインテさんが凄い残念なモノを見るような目で俺を見ている。ヤメテ! そんな目で俺を見ないで!
「テレビで見た夏野穂次とはまったく別なのね」
「あー、アレは、ほらメディア用つーか、上の人にある程度注意を受けてたから」
「上? アンタ、企業にでも勤めてたの?」
「いんや。まあ、ソコラも含めた自己紹介をするけど。
政府に戸籍とか色々抹消されて、新しい名前を得た夏野穂次でーす。上って言うのは政府の人ね」
「……」
「あー、鈴。冗談だぞ? というか穂次の発言の八割ぐらいは冗談で残り二割は嘘だ。真に受けるだけ無意味だ」
「ネタバラシ早すぎぃ……つーか、それだと俺の言葉に真実がなくね?」
「あったのか?」
「いや……どうだろ……。ん? つまり、俺が公然とセクハラ発言をしても冗談と思われるってことか! オルコットさん! おっぱいを触らせてクダサイ!」
「近くに寄らないでもらえます? 不潔ですわ」
「なあ一夏、冗談として思われてないんだけど……」
「言っていい冗談と悪い冗談があるだろ……」
「なるほど、大体わかったわ。単なる変態なのね」
優しくされないのが確定した。クッ、一夏! 俺を謀ったな!
少なくともツインテさんにセクハラする程俺は落ちぶれちゃいない。安心してくれ、ツインテさん。君の一部分が成長するまでは俺は常に紳士的だ。
「あたしは凰鈴音。中国の代表候補生よ。そして一夏の幼馴染」
「おさななじみ……?」
「ハハッ、篠ノ之さんの思考が停止してんのか知らねーけどスゲー馬鹿っぽい発言してる」
「夏野、黙ってろ」
「アッハイ」
「あー、えっと。箒が引っ越したのが小四の頃だろ? 鈴が引越してきたのは小五の頭だから面識はないのか。 中二まではコッチにいたからちょうど一年ぶりだな」
「へー。愛称で呼ぶぐらい仲がいいんだな。実は付き合ってッテェ!!」
「HAHAHA! 夏野、どうした大丈夫か?」
「脛を誰かに思いっきり蹴られた……対面にいる篠ノ之さんが一番有力――」
「ん?」
「だと思ったけどたぶん超常現象だな! イヤーコワイナー! チクショー!」
スゲー今まで見たことないステキな笑顔だった。ただしもう一発蹴りが飛んできたけど。
そんな机の下のやり取りなんて一夏が知る訳もなくかなり怪訝な視線で俺のことを見てきた。隣の巨乳さんが原因なんだぞ!
その逆サイドにいる凰さんは少しだけ顔を赤くして――
「べ、べべ別に付き合ってたりなんて――」
「そうだな。ただの幼なじみだ」
「…………」
一気に顔が険しくなった。中々忙しいな、この少女も。
まあ、一夏に恋をしたのが全ての原因なのだ。確かに俺から見てもカッコいい男だけど、如何せん唐変木過ぎる。
容姿もよくて、家事も出来て、気も利いて……超人か何かかな?
「あー、うん。南無」
「なんだよ穂次。そんな残念そうな目をして」
「別にィ! 羨ましいとか思ってねぇよ!?」
「なんでそんなに必死なんだよ……」
「うっせー! バーカ! バーカ!」
「お前にだけは言われたくねぇよ!」
必死な理由も分からないお前に言われたくもねーよ! この野郎!
「ンンンッ! わたくしの事を忘れてもらっては困りますわ、中国代表候補生凰鈴音さん?」
「……誰?」
「なっ!?」
「凰さん! この方をご存知ないのか!? この方こそイギリスの代表候補生であり、IS学園の入試で一夏を除いて唯一教官を倒した美少女! まさに天に二物も三物も与えられしエリート中にエリート! 才能も、美貌も、そして美乳まで与えられた――」
「夏野さん?」
「スイマセンスイマセンスイマセン、黙ってますからスターライトmkⅢだけは勘弁シテクダサイ」
途中までは俺の言葉を可愛いドヤ顔で聞いていたのに、解せぬ。やっぱりおっぱいを褒めるよりも太股を褒めた方がよかったのだろうか……。
「ふーん。まああたしは他の国に興味ないし」
「興味があるのは一人だけ! って?」
「ぶっとばすわよ?」
「俺の扱いが浸透するのが早過ぎないッスかね?」
肩を落として溜め息を吐いてみてもどうやら扱いが変わる事はないらしい。一夏に至っては我関せずを貫いてるのか日替わりランチの鯖をつついていた。
「つーか、他国の代表候補生って全部覚えてるのが普通なの?」
「当然ですわ! 代表候補生としての義務みたいなモノですわ」
「らしいけど、どうなの? 凰さん」
「別に義務じゃないわよ。そんな事言われなかったし」
「という事は、オルコットさんの努力の賜物なのか。凄いなー。やっぱオルコットさんは才能にモノを言わせず常に研鑽を積む素晴らしい美少女だったんだな……スゲー」
「ふ、フフン。べ、別に普通の事でしてよ」
「ちょれー」
「何か言いましたか?」
「気のせいじゃないッスかね?」
素直に凄いとは思うけれど、すぐに調子を戻すのはどうかと思うよ、オルコットさん。ソレに助けられてるから何も言わないけれど。
「ま、どうせ戦ったらあたしが勝つから知らなくても問題ないんだけどね」
「その自信、いつまでもつか楽しみですわ」
自信たっぷりに言う凰さんに余裕を持って返したオルコットさん。嫌味っぽくない言い方だからこそ、オルコットさんも相応に返しているのだろう。同時に代表候補生として相手のことを知っている筈のオルコットさんが警戒する程度には実力を有している事を意味している。
……って事は本当に強いんだろうなぁ、凰さん。ちっさいのは伊達じゃない! とか言ったらマジで殴られそうだ。やめよう。
「それで、一夏。アンタってクラス代表なんだって?」
「ああ。成り行きでな」
「ふーん……あ、あのさぁ。ISの操縦、アタシが見てあげてもいいけど?」
「そりゃ助か――」
言いそうになった言葉を察して、俺は遠い目をしてしまう。出来れば耳を塞ぎたかったけれど、そうする前に始まってしまったのだから仕方ない。
「一夏に教えるのは私の役目だ! 頼まれたのは、私だ!」
「貴女は二組でしょう!? 敵の施しは受けませんわ!」
「あたしは一夏に言ってるの。関係ない人は引っ込んでてよ」
「二人は怖い顔をしてても可愛いなぁ」
「穂次、今日の鯖は美味しいなぁ」
「そうだなー」
言い争いを始める三人を余所に俺と一夏は現実逃避を始める。慣れたものだ。
正論っぽいモノを吐き出してるオルコットさん。間違ってはいけないのはソレは正論っぽいモノで実は突く穴が沢山あったりする。正論にも穴はあるんだよなぁ……。
そして篠ノ之さん。コッチはもう何も言うまい。正論なんてない感情論である。一夏が本当に言ったかどうかなんて知らないけれど、まあ論を覆すのは容易そうだ。
対して凰さんはオルコットさんの正論っぽいモノの穴を突いて、感情論に対しては同じ条件なら別にいいよね! と言った風に返している。
しかし、味噌汁うめー。
さて、そろそろ一夏が要らないことを言うだろうから、その前に俺がこの論争を静かに鎮めて進ぜよう。なんせ俺は男なのだから、その利点を有効に使わなくてはいけない。
「そういう一夏。お前の好みの性格ってお淑やかで喧嘩とかしない性格だよなー」
「なんだよいきなり。 ん? 三人ともいきなり止まってどうしたんだ?」
「…………いや、そうだな。こうして言い争うのも馬鹿らしい。ハッハッハッ」
「そうですわ。オホホホホ」
「んじゃ、あたしが一夏のIS操縦を見るって事で」
「いい訳がないだろう!」
「ふざけてますの!?」
「スマン、一夏。俺には無理だった……」
「お、おう……。というか俺が穂次に教えてもらえばそれでいいんじゃないか?」
コイツ……簡単に俺を戦地に放り投げやがったな。三人とも俺を睨んでるじゃねぇか。
断れよ、という念が非常に伝わる。怖い。
俺は両手を上げて首を横に振る。
「無理無理。俺は専用機持ってねーし。男の俺が訓練機を使うって事になるとデータ取りとかで結構な申請が必要なの」
「そうなのか?」
「ソウナンデス。だから、一夏の特訓にも俺は参加してねーだろ? まあ大凡は鬼とおっぱい先生の手伝いだけど」
「また人のことをそうやって言う! 私は許しませんからね!」
むっとして頬を膨らませている山田先生が後ろから現れた。いい年して頬膨らませて怒るとか考えてはいけない。イイネ? 可愛ければいいのだ。
「ハッハッハッ! 可愛い顔で凄んだってただ可愛いだけですよー。そのまま「メッ」ってやってくれたらもう言わないかも知れませんよ?」
「夏野君、メッですよ」
「なあ一夏。俺って死んでるのか? ここは天国か何かなのか?」
「少なくともセシリア達がお前に『死んでくれ』って思ってるのは俺でもわかる」
「ヒエッ……」
三人を見ると家畜でも見てるような目で俺を見ているんですが……。俺の何が悪かったって言うんだ!
メッってしてる山田先生可愛いだろ! 童顔だから頬を膨らませて怒ってても可愛いだけなんだぞ!
「それで、山田先生。どうかしたんですか? また織斑先生に泣かされました? 俺の胸ならいつでも貸しますよ? ほら、泣いてもいいんですよ?」
「そんな毎回毎回泣いてませんよ!? 最近は夏野君も仕事を手伝ってくれてますし……前はもっと――」
「すげー遠い目で過去を思い返してますけど、落ち着いて下さい。んで、何か手伝いでも頼みにきました?」
「違うんです。夏野君のISが届いたので呼びに来たんですよ!」
「…………あー、そうッスか」
「どうしました? 嬉しそうじゃないですね」
「いや、嬉しいッスよ? 嬉しいけど、タイミングがスゲー悪いなぁーって」
「?」
首を傾げてる山田先生可愛いなぁ。後ろから浴びる殺意の睨みさえなけりゃぁ冗談の一つや二つや三つや四つ言えただろうけど、心が死にそう。
一夏に至ってはどんなISだろうな! ってちょっと楽しみにしてるし……この野郎。 お前はそこの美少女たちを抑えとけ!
「あー、そう! 俺のISって政府も関与してるから秘匿しないといけないんですよね!?」
「え? そんな事は聞いてませ――」
「いやいや! 前も申請書類が届いてないとかあったじゃないッスか! もしかしてまた情報が行き届いてないとかあるかもッスよ! イヤー、俺も一夏の特訓に付き合いたかったけど無理だわーザンネンダワー!」
決して三人を見ずに立ち上がって何かを言いそうになっている山田先生よりも先に言葉を吐き出す。無理、これ以上三人に睨まれてると俺の心が死んでしまう。
「さっ! 山田先生行きましょう! いやー、生徒の為に動いている山田先生はサスガダナー! よっ、教師の鏡!」
「そ、そうですか?」
「そうッスよ! 美人に案内されて俺は光栄ダナー! だから一刻も早く行きましょう!」
「え? わわっ」
コチラを向いている山田先生を反転させて背中を押して歩いていく。 だらしない友人ですまない……。でも大本の原因はお前にあるんだぞ、一夏!
>>箒「誰ともわからないヤツと~」
身元は保証されてるんだよなぁ……。
>>セシリー「しませんの?」
します!
是非とも言ってほしい一言だったので……後悔はしてません。
>>「ごっめーんっ! 待ったァ?」
一夏「今来た所だよ、ハニー」
穂次「ふぇぇ……」
>>席順
一夏を挟んで篠ノ之さんと凰さん。対面に変態とオルコットさん。
ツルペタ 唐変木 巨乳
ですわ 変態
みたいな感じ。
>>織斑一夏
容姿イイ。家事できる。身長もそれなりに高い。気も利く。IS操縦者という事で将来も安泰。
>>おるこっとさん「ふ、ふふん。」
ドヤ顔のオルコットさんは可愛い。可愛い
>>おっぱい先生「メッ」
可愛い
>>主人公のIS
いつ出るんでしょうね……、いや、決して設定が決まらなかった訳じゃないんですよ? ホントウですよ?
ヤダナー、私が準備してないと思います? ハハハ……
どうしようかなぁ……