IS〜新たなガンダム〜   作:ゼロインフィニティ

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新型機の戦闘描写は余りないです。何故なら、映画を観た人なら分かると思いますが、殲滅をするのではなく対話が目的だからです。
まぁ、元々、戦闘描写を書くのが苦手というのもありますが。

さて、今回は意外な人物が出てきます。
それと、途中ちょっとだけ台本形式にしました。分かりにくいかと思ったので。


ELS

アリアside

 

私達はシュンとライナと輸送艦を回収した後、搭載予定の各機体に太陽炉を載せ、トレミーと合流すべく、新造艦であるCBS-SA81 《アマタノオロチ》で向かっていた。ちなみにダブルオークアンタとイアンさんとリンダさんは先に行っている。

 

「シュンの容態は?」

 

「脳細胞にダメージを受けているわ。ヴェーダから送られてきた情報で脳細胞の再生処置はしたけど、記憶に障害が残るかも」

 

サリーからの答えに私はショックを受けた。もしかしたら、シュンが私の事を忘れているかも知れないのだ。

そんな時、ライナが慌てながらこちらに来た。

 

「おい!トレミーからの情報だ。刹那もシュンと同じ事をして、脳細胞にダメージを受けたらしい」

 

「何ですって‼︎それはどういうことなの?」

 

「どうもこうもない。事実上、現状況下でELSと対話できるイノベイターが二人も戦線離脱中だ。それとアリア、間違っても今のままELS対話を行おうとするなよ。シュン達の二の舞になる」

 

「ならどうやってELSと対話をするの‼︎」

 

私は思わずライナに八つ当たりしてしまった。今の私は、シュンのことで一杯一杯なのだ。

 

「それは……………『それには僕が答えよう』誰だ、お前は」

 

いきなりモニター画面に一人の男?が現れた。

 

『僕の名前はリジェネ・レジェッタ。ティエリアと同じ、塩素配列パターン0988のイノベイドさ』

 

「そのイノベイドが何の用だ。こっちは今忙しいんだ」

 

『そんな事はわかってるさ。僕はティエリアの頼みで君達の所へ来ているんだ。それだけが理由じゃないけどね』

 

「何?ティエリアの頼みだと」

 

『そう、それにシュン・エルガスターの脳細胞治療のデータを送ってあげただろう』

 

「あれはお前が送ってきたのか。それは確かに助かった。礼を言う」

 

『僕は純粋種のイノベイターへと覚醒している刹那・F・セイエイ、シュン・エルガスター、そしてアリア・フィルネスト。君達がどのようにELSと対話をするのかを近くで見たくもあったからね」

 

「成る程な。ELSと対話する方法はあるのか?さっき俺たちの会話に入り込んできた時に方法があるような言い方をしていたが」

 

『それはあるよ。今、ダブルオークアンタにもしている事で、イノベイターが乗る機体にヴェーダの小型ターミナルユニットを搭載するのさ。それによって、ヴェーダの演算能力で対話をサポートする。イオリア・シュヘンベルクが望んだ《太陽炉》《ヴェーダ》そして《イノベイター》これらによって対話を実現する。ティエリアも同じ事を言っていたよ』

 

「成る程。アリア、サリー作業はどれ位で終わる?」

 

「そうね………一機あたり一週間弱位かしら」

 

「アリアの見立ても同じか?」

 

「ええ、大体それくらいだと思う。あ、そうだ。ねぇ、リジェネ。私の作ったAIをヴェーダの小型ターミナルユニットとリンクさせる事ってできる?」

 

『いきなり呼び捨てかい?まあいいよ。質問の答えはYESだ。調整さえすれば、対話の時にサポートが出来るようになる』

 

ELS襲来まで残り約二週間。AIは………私の分までは無理ね。

 

「ライナさん、サリーさん、私は先にAIの調整作業をします。その間の作業はお願いします」

 

「それはいいがどうする?シュンの機体は良くても、アリアの機体は間に合わないだろう?一から作るんだから」

 

『なら、今回だけは僕が一緒に行ってあげよう。僕の意識をヴェーダの小型ターミナルユニットに移せばサポート出来る』

 

「なら、その線で行こう。もう時間がないんだ。急いで作業にとりかかろう」

 

「「はい(ええ)」」

 

私達は残りの時間で私とシュンの乗る機体を、対話をするのに万全な状態まで仕上げていった。その作業が開始して一週間強の頃にトレミーと合流した。私達は、トレミーと合流後更にペースを上げた。本当はシュンのところに居たかった。でも、側にいてもできる事は何もない。だったらシュンが目覚めた時に万全な状態にして、前回の二の舞にならないようにしようという思いで作業をしていた。その作業の合間を縫ってシュンの様子を度々見に行ったけれど、変わる事はなかった。治療自体は既に終わっているのだけれど、昏睡状態から変わらない。それでも、目覚めると信じてながら、時には徹夜を何日間もライナ達として、何とかELS襲来前に作業を終わらせる事ができた。

 

 

それから数日後、ELSは地球圏へ飛来し、地球連邦軍との交戦を開始していた。

 

 

 

 

 

IN アマタノオロチブリッジ

 

 

モニターに超望遠レンズによって映し出された、連邦軍とELSの交戦の様子が映っていた。

 

「ELSと地球連邦軍が交戦状態に入ったか」

 

「ええ、私達もトレミーと一緒に援護に向かわないといけないわね」

 

「肝心のイノベイターが二人も戦線離脱しているのは痛いがな」

 

『彼女、アリア・フィルネストだけでも理論上は対話には問題ないさ』

 

「いや、アリア一人ではやらない。イノベイター三人で別々の交戦宙域で同時に対話を開始する事で、地球圏に襲来しているELS全てと対話をする。これが俺達CBが決めた方針だ」

 

『だが、彼等が目覚めなかった場合の事も「彼らは目覚めるさ。真に純粋種のイノベイターとして覚醒しているならな」………好きにするといい。今回の僕の役目は、アリア・フィルネストのサポートをするだけさ。さて、それそろ僕の意識データをアリアの乗るGNF-GX777《ガンナーストライク》に搭載されたヴェーダのターミナルユニットに移してもらおうか』

 

「分かったわ。データ転送開始。ライナ出撃準備をしに行きましょ」

 

「ああ。サリー、後は頼んだぞ」

 

「船の事は任せて」

 

そして私とライナはパイロットスーツに着替え、私達はシュンのところにちょっとだけよってからモビルスーツ格納庫に行き、機体内で静かに待った。

 

 

 

 

ライナside

 

『コンバットストライクガンダム、発進準備完了。射出タイミングをライナ・ヴェザリウスに譲渡します』

 

「了解。アリア、俺から離れ過ぎないようにな。お前は今回が初の実戦だ。いくらイノベイターで訓練したとしても、新兵なのに変わりはないからな」

 

『わかりました』

 

アリアの決意に満ちた声を聞いて俺は少し安心したが、それとは別に気負い過ぎなければいいなと思った。

 

「ライナ・ヴェザリウス、コンバットストライクガンダム、出撃する」

 

俺の後に続けてアリアの乗る機体のガンナーストライクが出てきた。

 

「俺たちは連邦軍の右翼を援護する。トレミーのガンダムは左翼に展開するそうだ」

 

『了解』

 

アリアの返事を聞くと同時に戦闘に入った。

 

 

無数に存在するELSの突撃と、ELSが合体して連邦軍のジンクスⅣになったものからのビームを躱しながら俺はGNソードⅡ改を抜刀し、切り掛かった。一機?を切り裂き、二機目を破壊しに行こうとすると狙った奴がアリアからのビームで撃ち抜かれた。

 

「アリア、その調子だ。とにかく無理するな」

 

『わかってます。ライナさん、ポイントD57が押されてます』

 

「よし、そこに応援に入る。ついて来いよ」

 

『了解』

 

アリアからの報告でポイントD57に向かった。索敵能力、戦況把握能力は、アリアの機体の方が上だ。それから俺たちは特に劣勢な宙域に援護に向かうという事を繰り返した。

 

 

 

 

シュンside

 

 

「なんだここは?」

 

ボーッとしながら意識が戻るとそこは一面真っ白で他に何もなかった。俺の意識がハッキリしてくると目の前が光り、思わず目を閉じた。次に目を開けるとそこは新アマタノオロチのブリッジと思わしき場所と、トレミーのブリッジだった。

 

『艦隊がELSに突破されたですぅ(ました)』

 

サリー 『砲撃の数を増やして』

 

スメラギ 『ラッセ』

 

ラッセ 『おうよ』

 

みんなが戦ってる。そして次はライナとアリアの戦闘の様子だった。アリアの機体が被弾した。装甲性能のおかげ煙が少し出ているだけだが、俺の背筋がゾッとした。

 

「『アリア‼︎』」

 

『大丈夫。シュンと刹那が来ると信じてるから。それまでちゃんと持ち堪えてみせる』

 

「アリア!ライナ!みんな!俺は………」

 

俺の決意を言葉にして言おうとした次の瞬間には新アマタノオロチの医務室の医療用カプセルにいた。

 

「こ、ここは?俺はさっきまでみんなの戦いを見ていたのか?」

 

俺はまだ少し混乱していたが、艦に伝わってくる振動でそんな場合じゃないと思いブリッジに通信を入れた。

 

「サリー」

 

『シュン、あなた目が覚めたのね』

 

「心配をかけました。ウイングストライクで出ます」

 

『わかったわ。後はお願いね。後、この戦いが終わったらアリアに謝っておきなさいよ。また心配をかけたんだから』

 

「わかってます」

 

そして俺は通信を切り格納庫へ向かった。

 

 

 

『リニアボルテージ上昇、230から730で固定。射出準備完了。射出タイミングをシュン・エルガスターに譲渡します』

 

「了解」

 

『シュン、刹那も目が覚めたそうだから同時に出撃する事になったわよ』

 

「了解です。ウイングストライク、シュン・エルガスター出るぜ」

 

カタパルトから出ると、隣にいるトレミーから刹那の乗るダブルオークアンタがほぼ同時に出てきた。

 

「刹那」

 

『ああ、わかっている。』

 

『ELSとの対話には、一人がELSの中枢に行かなければならない』

 

「ティエリア!無事だったのか。復活して直ぐにまた無茶したって聞いて、心配していたんだぞ」

 

ティエリアの声に驚きつつも俺は答えた。

 

『心配をかけてすまない。だが、シュンも人の事を言えないだろう』

 

「ああ。っと、そんなことを話してる場合じゃない。ELSの中枢にはどっちが行く?」

 

『それは俺(僕)達だ』

 

「わかった。それなら俺は左翼に行く。だが、ELSの中枢に行くまでが大変だぞ」

 

『俺に任せな!』

 

ロックオンの声が通信機から聞こえてくるとガンダムサバーニャとガンダムハルートが来た。そして、サバーニャは、GNライフルビットⅡを使い戦場を縦横無尽に駆け抜け、GNホルスタービットとGNライフルビットⅡを組み合わせて放つ大出力ビームを放ち、ハルートはマルートモードを起動し、GNシザービット、GNミサイル、GNソードライフル、GNキャノンを使い一気にELSを殲滅していく。

 

『行け!刹那!』

 

「俺の方は何とかする。こっちは気にすんな」

 

『了解』

 

サバーニャとハルートによって開けた道を通ってダブルオークアンタが先行していった。俺も左翼へ向かうべく動いた矢先、アリアから通信が入った。

 

『シュン!』

 

「アリア。心配かけてすまなかった」

 

『本当よ。凄く心配したんだから』

 

「だが今は、話をしている場合じゃない」

 

『私は、このまま右翼で刹那がELSの中枢につき次第対話を行うわ』

 

「俺は左翼だ。だが、アリア。それまで持ち堪えられるのか?」

 

『心配すんな、シュン。アリアの事は俺に任せろ』

 

「ライナ……」

 

『シュン、私達が道を作るわ。大型艦船GNバズーカ発射準備』

 

サリーからの声でアマタノオロチの艦首から大型砲が出てきた。

 

「ライナ、アリアの事、頼む」

 

『任せな。きっちり守り切ってみせるさ』

 

通信を切った直後、アマタノオロチから大出力ビームが放たれ道が出来た。そして俺は、その道を通って左翼の中心辺りへ向かった。向かう途中にいるELS達をGNマルチビームライフルⅡ、GNマルチビットⅡ、GNマルチライフルビット、GNキャノンⅡを乱射したり、GNロングビームサーベルで遠くのELSを切ったりしながら向かった。

刹那がELSの中枢に到着するまでの時間が長く感じた。ELSは落としても落としても次々湧いてくる。NT-Dを使いたいが対話の時に必要な為使えない。

 

そんな時だ。ようやく待ちに待った刹那の対話を開始しようとする脳量子波を感じた。最大望遠でアリア達のいる辺りをチラリと見ると、アリアの方も対話を開始しようとしていた。

 

「NT-D起動。アリス、ストライクシステム起動。対話のサポートよろしく。」

 

機体の装甲がスライドし、IVサイコフレームが赤く光り出す。

 

“了解です。ELSの能力は未知数な為、最大出力を推奨します。』

 

「わかった。トランザム‼︎そして、ストライクバースト‼︎さあ、人類の存亡と可能性をかけた、対話の始まりだ‼︎」

 

コックピットの網膜スキャンがイノベイターとして覚醒している俺の目を読み取り、発動した。その瞬間、俺は前回と同じ様にELSからの膨大な情報量に苦しめられた。

 

「ぐっ、ぐぁぁぁぁあああああ」

 

“シュン、余計な情報はこちらに流して下さい。私とヴェーダの演算能力で処理します”

 

アリスが言ってくるがそれに反応するのも辛い。

 

“ELSの本質を探して、見て下さい”

 

俺はアリスからのアドバイスを元にELSの"本質”を探した。その間は、膨大な情報の前に前回の二の舞になりそうだった。だが、見つけた。ELSの本質を……。

 

 

 

アリアside

 

『さぁ、僕達も対話を開始しよう』

 

「ええ、ライザーシステム作動。トランザムバースト‼︎」

 

私のイノベイターとして覚醒している目を網膜スキャンで読み取ると、トランザムバーストが発動した。

 

「き、キャァアァァァァ」

 

私はELSの膨大な情報量に押し流されそうになった。これが、前にシュンが対話を行った時のものなの?

 

『余計な情報は流すんだ。余分な情報はこっちで処理する。さぁ、ELSの本質を見るんだ!』

 

私は膨大な情報の中で探した。そして、見つけた………。それはELSの起源とも言うべき情報だった。

 

「ELSの母星は滅びようとしていたのね。」

 

『そのようだ。そして、これこそが、イオリア・シュヘンベルクが望みしものか』

 

「あなたはもう満足なの?」

 

『ああ。じゃあ僕はこれで失礼するよ』

 

満足した様な顔をしながらそう言うと、リジェネ・レジェッタは私の機体の中からいなくなった。

 

 

 

 

シュンside

 

俺はELSの本質を見た後、現実の世界に戻った。

 

「そうか……ELSの母星は滅びようとしていたのか。なら、俺達には争う理由がない。ELSに人の可能性を見せないとな。そして、俺達は分かり合えると」

 

“ELSにも理由があったのですね。人の可能性……、マスターを見ていると信じたくなってきますね。機械が言うのは変ですけど”

 

「そんな事はない。最初の頃より随分と人間らしくなった」

 

“そうですか。そう言われると嬉しいです”

 

アリスと話していると、ダブルオークアンタの反応が出てきたので、刹那と合流した。

 

「刹那、ELSの母星に行って、俺達人の可能性をELSに見せ、そして分かり合わないと」

 

『分かっている。俺達も同じ事を考えていた』

 

「なら早速sy『いや、シュンはアリアと共に残ってくれ』何でだよ!刹那。同じイノベイターじゃないか」

 

『お前達二人には、これからの地球の事を頼みたい。お前達に地球を託し、俺は人類が将来、また別の異性体と接触する時の道標となる」

 

「刹那………」

 

俺は刹那の強い決意を感じていた。モニターに映る刹那の目はとても力強かった。そしてその役目は、誰にも譲らないことも。俺は、次にいつ会えるともわからないその別れに、泣きそうになるのをぐっと我慢して、刹那達が安心出来るように力強く答えた。

 

「わかった。地球の事は任せてくれ。そして安心して行ってきてくれ。いつか、またどこかで会おうな」

 

『ああ、行ってくる』

 

それを最後に、刹那は量子テレポートをしてELSの母星へと旅立った。

 

その直ぐ後、地球に来ていたELS達は月に集まり花の形になった。

これで俺達の戦いは一先ず終わった。だけど、これで終わりじゃない。ここからまた新たな戦いが始まる。ELSと人類の共存を模索する戦いが。俺は刹那からこの後の地球を託された。だから、これからどの様に人類が向かっていくのかを、CBにいながら見守っていく事になるだろう。

 

そんな考えをしていると、アリアとライナの乗る機体と、サリー達の乗ったアマタノオロチが近づいて来る。どちらもボロボロだ。俺は、この後に待ち受ける困難を思いつつも、決して暗くはない、むしろ明るい未来を思い浮かべながら、アリア達の方へと向かった。

 

 

《A wakening of the Trailblazer-Shun END 》




ようやくOO世界編が終了しました。映画編はたった2話だけですけど、合計文字数はおよそ12,000字です。これは、私が大体1話辺り3000字前後で書いているので、約4話分にあたります。長いですね〜。
新型機の戦闘シーンが少なくて申し訳ないです。ですが、冒頭でも述べた通り、ELSとは対話がメインだと思うのであまり書きませんでした。原作のOOもダブルオークアンタの戦闘シーンが余りないですしね。

次回は、この映画編での機体設定です。
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