さて、それはさておき。今回はIS世界でMSを持っている者達に焦点を当てました。正体をバラさないようにしたら????sideが多くなってしまいました。
上手く書けてるといいですが……
某国大統領side
「何!軍が全滅だと!」
机を勢いよく叩いた為に、手が痛い。きっと真っ赤になっているだろう。
「はい。ですが幸い死傷者は出なかったようです」
私は、手が痛いのを我慢しながら報告の催促をした。
「詳しく聞かせろ」
「はっ。我々軍とゲリラの戦闘中、突如として現れた者がいました。それは、全身装甲(フルスキン)タイプのISで、そのISはまだどこの国も開発に成功していないビーム兵器を搭載していたようです。性能は、我々が使っている第二世代ISを軽く凌駕し、更に相手の操縦者もこちらの操縦者を軽く凌駕していた、と報告を受けています。まるで、手加減されていたと感じる者もいるそうです。また、先の戦闘を世界各国のスパイ達がそれぞれの国に報告したらしく、世界中の国々がその機体を捕獲しようと捜索を開始した、という未確認情報も入っています」
「なら、我々も遅れを取るわけにはいかん。諜報部隊を動かし、どこよりも早く、見つけ次第捕獲しろ」
「了解しました」
そして我が軍の士官が去っていた後、私の秘書がやってきた。
「今度はなんだ」
私の声には、イライラしている感情を多く含んでいた。なぜなら、我が国のIS部隊のISが損傷レベルCにさせられ実質使えなくなっているし、軍の損害も酷い。これでは、我が国の防衛力は半減する。この為私は今現在、相当イラついていたのだ。
「はい。大統領のお耳に挟んでおいた方が良さそうな話題がありまして」
「何だ、言ってみろ」
「わかりました。大統領は、モビルスーツという名をご存じですか?」
私の頭の中はクエスチョンマークで一杯になった。
「何だそれは?私は初めて聞いたぞ」
「実は、最近になって裏世界で出てくるようになった言葉でして。詳細は不明ですが、ISとは違い男性も動かせるようです。また、ビーム兵器を実用化している、などという噂もあります」
「何処からの情報だ。それと誰が作っているんだ?」
「我々のハッカーが見つけたようですが、製作しているものまでは不明という事です」
ふむ。わたしは、今まで行ってきた政策が国民の大半に受け入れられてきたからこそ、この女尊男卑の中で男性でありながら大統領に居座っている。もし、モビルスーツという物が存在するなら、男性の地位回復に役立つかもしれないし、軍備増強にも繋がるかもしれんな。
「よし、それならこちらの情報も、並行して集めるよう軍に伝えておけ。詳しく分かり次第接触を試みる。他国の動きにも注意しろと、念を押しておけ」
「わかりました」
秘書は、それを伝えに再び退出した。
INとある企業
????side
くそ、この世界にミノフスキー粒子がない為に安全な核融合炉エンジンが作れんとはな。しかも、それじゃあ核エンジン搭載モビルスーツではなく、非核エンジン搭載モビルスーツにしろか。ったく、無茶を言ってくれる。だが幸い数機のバッテリータイプの試作機が完成したからよしとするか。
「チーフ!」
部下が走ってこちらにやってくる。
「どうした?」
「この映像を見てください」
「ああ」
私はその映像を見て目を疑った。ISとはいえビーム兵器を使い、なおかつ通信障害まで起こしている。これではまるでミノフスキー粒子じゃないかと思った。
「何とかしてこいつの情報を探すんだ」
「しかし、軍も動いているらしく迂闊に手を出すのはマズイかと」
部下は気まずそうに言ってくるが無視して答えた。
「なら、軍に手回しをしておけばいいだろう。いくらISが軍の主力になっているとはいえ、軍には男性の方が多いんだ。モビルスーツの完成度が上がって完成すれば男性の地位が上がる、とでも言えば回してくれるだろう」
「わかりました。そのように伝えてきます」
「よし。なら、社長には俺から話しておく」
俺は、そいつの情報が手に入った時の事を思い浮かべながら、社長の元へと向かった。
「というわけでして」
「いいだろう。それに、どこから嗅ぎつけたかはわからんが、発表前の我々を嗅ぎつけた、ISの量産機のシェアが世界三位の企業から次世代ISの開発を合同でやらないか、と言われていたんだ。IS分野にもゆくゆくは進出しようと思っていた我々には、丁度いい機会だろう。ISの技術は向こうが、ビーム兵器の技術などを我々が提供することになるだろうがな」
俺は、その事に驚いた。それではこちらの技術が流失するだけではないかと。さらに、発表前の我々を見つけるとは。その情報収集能力は脅威だ。
バン‼︎
俺は机を思いっきり叩いて言った。
「それでは、こちらに利益がありません。こちらを見つけ出した諜報能力も脅威です」
「わかっている。だが、諜報能力は脅威ではない。こちらを見つけたのは、たまたまだ。MSの野外テストを見られてしまったようだからな。それで、向こうは合同開発にあたって、ISコアを一基こちらに譲ると言ってきているんだ。そして、そのコアで新型を作ろうと言ってきているんだよ。損な話ではないだろう。どこの国も企業も、一基でも多くISコアは欲しいのだからな」
「わかりました」
俺は一応納得して、社長室から退出した。
INまたまたとある企業
????side
あの組織からの援助で大分形になった。それに例の物を貰ったおかげで、私の知っている機体より、武装は同じでも性能は大幅に上がった。残りは実践テストだけだが……それよりも、報告に合った所属不明ISの存在の方が気になる。MSとIS、違う分野だが全く違うというわけでもない。通信の撹乱、ビーム兵器搭載となると油断できない。一体どこが開発したんだ?
「ああ、そうだ。所属不明ISが介入したと思われる出来事は全てマークしておけ。油断はできん。あの組織との繋がりが世界にバレたら只ではすまんから気をつけないとな。それにうちとは別の企業もMSを開発した、という未確認情報もある。さっき入った情報によると、ISに搭載したビーム兵器を持っている組織があるという話もある。そして、現れたと同時に通信が使えなくなったという情報もあるんだ。もしかしたら、我々と同じく例の物を持っているのかもしれないな」
「あれを他の者達が持っているでしょうか?」
部下の一人は、全く信じていない様子で言ってくる。無理もないだろう。私達が作り上げたこれも、実際に見るまでは疑う者が多かったりしたのだから。
「話では、例の組織もISサイズで試作機を完成させたらしい。技術流失なんて起きていなければ、同じ技術を持っているところもあるのかもしれん。引き続き情報管理には気をつけ、可能な限りビーム兵器を持っているISの事も調べ上げろ」
「わかりました」
MSを開発した我々にとって厄介な存在になるであろう者達を調べる為に、我々も行動を開始した。もしかしたら、世界に我が社を公表する時期が早まるかもしれんな、などと思いながら、私はMSとISに乗る兵士を育てている、ドイツと共同で建てた施設へと向かった。
????side
私は、試験管ベイビーとして生み出された存在。男性、女性関係無く生み出され、同胞がここには沢山いた。だけど、その同胞達ももう居ない。残っているのは、私だけだ。なぜなら、女性はIS操縦の訓練という名の殺し合いと、MSというよくわからない物に乗っての訓練を男性に混じって行っているからだ。この生活での繰り返しの中、私は世界に絶望しつつも、誰かが助けに来ることを願っていた。
INとある組織
????side
ふふふ。どうやら彼らもこの世界に来たようだ。しかも僕達よりも早くISサイズのアレを作ってしまうとはね。僕は、世界各地の紛争地域にいる同胞からの情報で薄く笑みを零した。こちらも着々と準備が整ってきている。僕達と同じように別世界から来た者達にあのデータを与えて、別世界から来た者達の機体をより強化されるようにもした。
「今度こそ僕達が人類を導く存在になる為に、一度世界を壊さないとね。さぁ、始めよう。新たな世界を作り、導く存在を決める戦いを」
僕は、僕の背後にいる者達へ振り返りながら言った。いずれ会う時が楽しみだ。そんな事を思いながら再び向き直り、正面に見える大きな丸い球体の完成を待った。
だが、この者達以外にもこの介入した組織に見当をつけている一部の人間もいたのだった。
とある企業に登場した人物は、全てオリジナル人物です。一人は自ら起業し、もう一人は拾われた、という事にしています。某国は、代表して書いていますが、どこの国も似たような反応です。最後に出てきた人物は、誰だかわかったのではないでしょうか?ですが、それは心の中に留めておいて下さいね。感想にも分かったからといって書いてはダメですよ。