【雷】
おはよう!うーん、今日もいい朝ね!
私?雷よ!かみなりじゃないわ!
そこも含めて、よろしく頼むわね!
って、私誰に説明してるのかしら…。
はっ!いけない!
姉さんたちを起こさなくちゃ!
私達の部屋は四人部屋で、暁型で共有しているわ。
一番お姉ちゃんの暁お姉ちゃんを先頭に、響、私、電の順になってるけど、実際の竣工順とかだと、実はけっこうばらばらなの。
だけど普段そんなことは気にしないで生活してるわ。
うちの食堂はかなり早い時から間宮さんが来てくれてて、ご飯がとっても美味しいの!
普通なら、戦艦もいない鎮守府に間宮さんが来るなんてめったにないらしいんだけど…。
やっぱり、司令官が妖精さんとお話できるのが大きいのかしら。
妖精さんが見えない人や、妖精さんは見えるけど、何を伝えたいのかがわからないから身振り手振りでコミュニケーションを取る人が大半らしいけど、私達の司令官は平然とお話してるし。
あ、いけない!
そろそろ朝食が出来る時間じゃない!
暁ちゃん、響ー!
起きてー!
【天龍・龍田】
おはようございます。
ふふっ、天龍ちゃんたら、またお布団蹴飛ばしちゃってるわね。
うーん、このまま天龍ちゃんのかわいい寝顔をもうちょっとだけ見ててもいいんだけど~、そろそろ朝ごはんの時間だし…。
少し名残惜しいけど、起こしましょうか~。
耳もとに口を近付けて、囁くように声をかける。
「天龍ちゃん、朝ですよ~?」
「うーん…。くぁ…あ」
まだまだ眠そうな天龍ちゃん。
ほんとはもっとゆっくりさせてあげたいけど、間宮さんが朝ごはんを作って待ってくれているから、早くしてね~?
間宮さんが作るご飯はどれも美味しいけど~、それ以上に、間宮さんを待たせたくない理由があるのよね~。
間宮さんが私達のごはんを作るときに、私達が喜んでくれることを楽しみにしているのは、皆知ってるけど。
あれは間宮さんが来てすぐの頃だったかしら。
たしか叢雲ちゃんが、提督によく噛みついていた時。
間宮さんのごはんを少し残した叢雲ちゃんに、提督が残さず食べろと言ったことがきっかけだったわ。
最初はまたいつもの喧嘩かぁ、と思ってたんだけど、叢雲ちゃんヒートアップしちゃったのよね。
いつもならそこまで言うことはなかったのに、疲れてたのか、
「別に、ごはんなんて楽しみでも何ともないわ!」
って、おっきな声で言っちゃって。
間宮さんは涙目で走って行っちゃったし、提督は即座に間宮さんを追って食堂から出て行っちゃって。
ほんと、あの時は大変だったわ…。
あら、天龍ちゃん、準備できた~?
「おう!間宮さんを待たせる訳にはいかないからな!」
そう~、じゃあ行きましょうか~。
笑顔で私達を待ってくれている、間宮さんの食堂へ♪