LYRICAL TAIL   作:ZEROⅡ

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今回の話で分かると思いますが、エドラス編にはアニメエピソードも加えておりますのでご了承ください。

感想お待ちしております。


希望の星と鍵

 

 

 

 

 

別の世界…エドラスへとやって来たナツたちは、この世界にも存在していた妖精の尻尾(フェアリーテイル)に遭遇した。

 

王国からの攻撃など色々あったが、とりあえずひと段落ついた面々は、彼らに事情を説明した。

 

 

「つーと何か? お前らはアースランドとかいうもう一つの世界から、仲間を救う為にこの世界(エドラス)に来たってのか?」

 

 

「そっちの世界にも妖精の尻尾(フェアリーテイル)があって……」

 

 

「そっちじゃエルザやハヤテは味方だって?」

 

 

「ざっくり言うとね」

 

 

「あい」

 

 

彼らにとって突拍子もない話にザワザワと騒ぎ立つギルドの面々。

 

 

「どうにも信じがてえ話だが……」

 

 

「確かにこのナツはオレたちの知ってるナツじゃねえしな」

 

 

「似てるのは顔くらいだよなァ」

 

 

「この子がそっちの世界の私……!!?」

 

 

「ど…どうも」

 

 

「で…このガキがオレだぁ!!?」

 

 

「は…はい……」

 

 

「………チビ」

 

 

「あうう…ハッキリ言わないでください」

 

 

そうしてざわついている面々に、ナツが本題を切り出す。

 

 

「つー訳で、王都への行き方を教えて欲しいんだ」

 

 

「私たちの仲間は、この世界の王に吸収されちゃったんです。早く助けに行かないと、みんなが〝魔力〟に……形のないものになっちゃう」

 

 

ナツとウェンディの頼みに対して、エドウェンディを筆頭にそれぞれが口を開く。

 

 

「小っちゃい私には悪いけどさ、やめといた方が身の為よ」

 

 

「エドラスの王に歯向かった奴の命はねえ。そんだけ強大な国なんだ」

 

 

「この世界じゃ魔力は有限、いずれなくなるものなんです」

 

 

「それを危惧したエドラス王は〝魔力〟を独占しようとした。だよね、ジュビアちゃん」

 

 

「結果…全ての魔導士ギルドに解散命令が出された」

 

 

「もちろん初めのうちは抵抗した。だが王国の魔戦部隊に次々と潰されて…残るギルドはここだけになっちまった」

 

 

エドウェンディ、エドエリオ、エドスバル、エドグレイ、エドジュビア、エドユーノの順でそう言い放つ。

 

 

「もちろんオレたちだって無傷じゃない」

 

 

「仲間の半分を失った……」

 

 

「マスターだって殺されちまった」

 

 

「逃げるのが精一杯なんだよ」

 

 

「だから近づかん方がいい、元の世界とやらに戻りな」

 

 

次々とそう言うギルドメンバーたちだが、それでもナツは引き下がらない。

 

 

「頼む!! 道を教えてくれ。オレは仲間を助けるんだ!!!! 絶対にな!!!!」

 

 

その言葉を聞いたギルドの面々は、全員面食らったようにポカーンっとしていたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第百五話

『希望の星と鍵』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エドラス王都・統合参謀本部。

 

そこには魔戦部隊総隊長であるハヤテと、その側近であるナノハとフェイト……そして同じく第二、第四の魔戦部隊隊長を勤めるエルザとシュガーボーイに加え、もう1人の男の姿があった。

 

 

「スゲェよ!! 見たかエルザ、フェイト、あのデケェ魔水晶(ラクリマ)

 

 

「来るとき見たよヒューズ、キレイなモンだな」

 

 

「ボクも見た!!! すっごくおっきいよね!!!」

 

 

「あれは何万ものアースランドの人間の魔力なんだぜ」

 

 

「正確にはアースランドの魔導士約100人分と、その他大勢の生命です、ヒューズ」

 

 

「細けェ事はいいんだぜ? ナノハ。オレが言いてェのは、スゲェって事さ」

 

 

このテンションが高く、白いメッシュの入った髪に矢印のような眉毛が特徴の青年の名はヒューズ。王国の第三魔戦部隊の隊長である。

 

 

「いいか? オレの言うスゲェはハンパなスゲェじゃねえ!!! 超スゲェって事」

 

 

「チョースゲェ!!!」

 

 

「んーーー超スゲェ」

 

 

「やかましいぞ、うつけ共。少しは静かにできぬのか」

 

 

一同がそんな会話をしながら通路を歩いていると、そこに1人の老人が現れる。

 

 

「エルザしゃん、妖精の尻尾(フェアリーテイル)はまだやれんのでしゅかな?」

 

 

「バイロ」

 

 

その老人は、王国軍の幕僚長…バイロであった。

 

 

「ぐしゅしゅしゅ、妖精狩りの名が廃りましゅなァ。残るギルドはもはや妖精の尻尾(フェアリーテイル)のみ。確かに一番逃げ足の速いギルドでしゅがね、陛下はそろそろ結果を求めておいでだ」

 

 

そう言うバイロを、エルザは静かに睨む。するとハヤテが威厳のある瞳でバイロを見据えながら口を開いた。

 

 

「ふむ、バイロよ……その発言はエルザと共に出撃した我に対しても言っておるのか?」

 

 

「いえいえ、滅相もありましぇんよハヤテ姫」

 

 

「我を姫と呼ぶな下郎」

 

 

「王…しばらく」

 

 

バイロを睨むハヤテをナノハが宥める。すると、残った3人も口を開く。

 

 

「そう慌てんな、女神が妖精を狩り尽くす日は近い」

 

 

「そうだよ、エルザの剣はスゲェっつーか、スッゲェんだヨ」

 

 

「何だったら強くて凄くてカッコいいボクが、残った妖精どもを襲撃(スラッシュ)してきてやってもいいんだぞ!!!」

 

 

「ぐしゅしゅしゅ」

 

 

すると、そこへまた新たな人物が現れる。

 

 

「その不気味な笑いをやめろ、バイロ」

 

 

「!!」

 

 

「パンサー・リリー」

 

 

鎧を見に纏い、左目に傷のある黒豹に似たこの人物は…第一魔戦部隊隊長のパンサー・リリーである。

 

 

「うるせえのは好きじゃねえ。ヒューズ、フェイト、お前らもだ」

 

 

「オレたちもかヨ!? てめ…自分が一番スッゲェとか思ってんべ、ぜってー」

 

 

「ちょっと大きくて強そうだからって、チョーシに乗るなよー」

 

 

「少しは口を閉じろ」

 

 

そう言ってヒューズとフェイトを睨むリリーを、帽子を被った1人の女性が宥める。

 

 

「リリー、落ち着いてください」

 

 

「フン」

 

 

そしてそのまま、リリーは通路を歩いて行った。

 

 

「んーーーー彼、機嫌悪いね…リニス」

 

 

そう言ってシュガーボーイは先程リリーを宥めた女性……王国の第一魔戦部隊隊長補佐であるリニスに声をかける。

 

 

「申し訳ありません。リリーは最近の軍備強化が不満のようで……」

 

 

「何故でしょう、軍人なら喜ぶべき事なのですが」

 

 

「しかし我が国は、ほぼ世界を統一した。これ以上軍備を強化する理由が見当たらないのも事実……」

 

 

「んーーーまだ反抗勢力が残ってるからじゃねーのか」

 

 

「その程度ならば、今の戦力のままで十分おつりがきます」

 

 

「わかんねっ!! スッゲェ難しい話してるだろ!? 全然わかんね!!」

 

 

「ボクもムズカシー話キライ!!!」

 

 

そんな会話をしている面々を、バイロは不気味な笑みを浮かべながら眺めていた。そんなバイロに、ハヤテがボソリと話す。

 

 

「……バイロ、気持ちは分かるがあまり顔には出すな。父上の計画は、今のところ奴等にも極秘なのだ」

 

 

「ええ…心得ておりましゅハヤテ姫。ぐしゅしゅしゅ……」

 

 

「姫と呼ぶなと言うておろう」

 

 

そう言いながらも……ハヤテも邪悪な笑みを浮かべていた。

 

 

「(父上の計画が実行されれば、この国は本当の意味で世界を手に入れる事が出来る。誰にも邪魔はさせんぞ……誰にもな)」

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

王の間。

 

 

ピポピポピポピポ!

 

 

「陛下!!! 陛下ーー!!!」

 

 

奇妙な足音を立てながら王の間を走り回っている1人の少女。

 

 

「予定通り4日後にはあの巨大魔水晶(ラクリマ)から魔力を抽出できるとの事です、やりましたねっ!!!」

 

 

そう言って目の前にいる王に向かって敬礼する少女の名はココ……王国軍の幕僚長補佐である。

 

そしてその報せを受けた王は、静かに言い放つ。

 

 

「足りんな」

 

 

「ほへ?」

 

 

それを聞いたココは首を傾げ、何故か部屋中を走り回った後で王に問い掛けた。

 

 

「陛下……今…何と?」

 

 

「あれでは足りぬと言っておる」

 

 

「お言葉ですが陛下ーーー!!! あの魔水晶(ラクリマ)はアースランドの魔法都市1つ分の魔力なのですよー。この先10年相当の我が国の魔力として、利用できるのですよー!!!!」

 

 

世話しなく走り回りながらそう言うココに、王がゆっくりと口を開く。

 

 

「我が偉大なるエドラス王国は、有限であってはならぬのだ。よこせ…もっと魔力をよこせ……」

 

 

そう言ってゆっくりと玉座から腰を上げるエドラスの国王……ファウスト。

 

 

 

 

 

「ワシが求めるのは永遠!!!! 永久に尽きぬ魔力!!!!」

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

「ウゲロ…ウゲロ…」

 

 

「とらぁ!」

 

 

「ウゲロ」

 

 

「待てー!」

 

 

「何やってんのよアンタ……」

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)で王都のへの道を教えて貰い、さっそく出発したアースランド組一行だったが、ナツはその道中で見つけた奇妙なカエルを捕まえようとしていた。そんなナツを見て、呆れたようにそう言うシャルル。

 

 

「王都まではまだまだ掛かるのかな」

 

 

「さっき出発したばっかりだよハッピーちゃん」

 

 

「5日は歩くって言ってたよね」

 

 

「まだまだ先は長いね」

 

 

「何か(エーラ)の調子も悪いし、歩いていくしかないわね」

 

 

「オイラたち、魔法を使えなくなっちゃったの?」

 

 

「わからない……先が思いやられるわ」

 

 

ナツ以外の5人がそんな会話をしている間にも、未だにカエルを追いかけているナツ。

 

 

「ハッピー、エリオ、手伝ってくれ!! 見た事ねえカエルだぞ!!! これルーシィへのおみやげにしようぜ!!」

 

 

「絶対喜ばないと思いますけど……」

 

 

「あい」

 

 

そしてナツがカエルを捕まえようと飛び掛ったその時……

 

 

ボニョン

 

 

「んがっ」

 

 

「「「!」」」

 

 

何か柔らかいモノにぶつかったナツ。

 

その正体は、先程のカエルの親であろう……とても巨大な体を持つカエルであった。

 

 

「どわーーーーっ!!!」

 

 

「でかーーー!!!」

 

 

「「きゃああああっ!!!」」

 

 

「ウゲローー!!!」

 

 

すると、その巨大カエルはナツたちに向かって手を伸ばしてくる。

 

 

「ナツ!! 襲い掛かってくるよ!!!」

 

 

「よーし!!! 火竜の……」

 

 

襲ってくるカエルを迎え撃とうと、魔法を発動させようとするナツだが……どんなに力を込めても炎が出なかった。

 

 

「魔法が使えねーーーっ!!!!」

 

 

「ええーーーーっ!!!!」

 

 

「うわぁぁああ!!!」

 

 

「ひゃあーーー!!!」

 

 

魔法が使えないとなるとナツたちに打つ手がなく、その場から一目散に逃げる。

 

 

「どうなってんだ!!?」

 

 

「わ…私も!!!」

 

 

「僕も魔法が使えません!!!」

 

 

「私もです!!!」

 

 

「これがエドラスの影響なの!!?」

 

 

そうして巨大カエルから逃げ続けていると……ナツたちの目の前に、1人の影が降り立った。

 

 

「ど…りゃあ!!!!」

 

 

「ウゲローーー!!!!」

 

 

その人物が振るった電流が流れている鞭は、見事に巨大カエルを撃退した。

 

 

「おお!!!」

 

 

ナツは助けてくれた人物……エドルーシィの姿を見て、感嘆の声を上げた。

 

 

「怖いルーシィ!!!」

 

 

「「怖いルーシィさん!!!」」

 

 

「イチイチ怖いとかつけんなっ!!!」

 

 

怖いルーシィと呼ぶハッピーとウェンディとキャロの3人に怒鳴るエドルーシィ。

 

 

「何でアンタが?」

 

 

「まあ…その…この辺りは危険だしな。なんつーかその……し…心配してる訳じゃねーからなっ!」

 

 

シャルルの問い掛けに対して照れ臭そうにそう言い放つエドルーシィ。そんなエドルーシィの肩を、ナツが笑顔でポンッと手を置く。

 

 

「何だかんだ言っても、やっぱルーシィだなお前」

 

 

「どんな纏め方だよ!!!」

 

 

「そーゆーツッコミとか」

 

 

ナツの言葉に、エドルーシィは軽く嘆息しながら、再び口を開く。

 

 

「ついてきな、武器(まほう)も持たずに旅をすんのは自殺行為だ」

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

その後……エドルーシィの案内で、ナツたち一行は近場の街……ルーエンの街へとやって来た。

 

 

「ちょっと前までは魔法は普通に売買されていたんだ。けど…王国のギルド狩りがあって、今は魔法の売買は禁止されている。それどころか、所持しているだけでも罪になるんだ」

 

 

確かにエドルーシィの言う通り、街のあちこちではかつて魔法を売買していたであろう店が、廃れた状態で放置されていた。

 

 

「魔法を所持してるだけで罪になるなんて……」

 

 

「元から魔法を使える人はどうなっちゃうんだろうね?」

 

 

エリオとキャロのそんな会話を聞いていたエドルーシィは、目を丸くする。

 

 

「どう…って、魔法を手放せばいいだけだろ? つーか、魔法を元から使える人って、何だよそれ」

 

 

「「「…………!?」」」

 

 

エドルーシィとの魔法に対する認識の違いに、ナツたちは顔を見合わせる。すると、その会話を聞いて何かを理解したシャルルが口を開く。

 

 

「どうやら、こっちの世界じゃ〝魔法〟は〝物〟みたいな感じらしいわね」

 

 

「物?」

 

 

「魔力が有限という事は、私たちのように体内に魔力を持つ人はいないって事よ。魔力を持つのは魔水晶(ラクリマ)等の物質。それを武器や生活用品に組み合わせる事で魔法の道具を造る。その総称を〝魔法〟と括ってるようね」

 

 

「となると……こっちの魔導士は所持(ホルダー)系の魔導士のみで、能力(アビリティ)系の魔導士はいないって事だね」

 

 

「着いたよ」

 

 

一同がエドラスの魔法に対しての認識を改めていると、エドルーシィの目的地へと到着した。

 

 

「この地下に魔法の闇市がある。旅をするなら必要だからね」

 

 

「闇市……」

 

 

「ちょっと怖いね……」

 

 

「しょうがねえ、この世界のルールにのっとって魔法使うか」

 

 

「あい」

 

 

「でしたら僕は、ストラーダの代わりになる槍が欲しいですね」

 

 

「順応……早いわね」

 

 

こうしてナツたちは、魔法を手に入れる為に闇市へと足を踏み込んだのであった。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

その頃……同じルーエンの街に、アースランドからやってきた3人の魔導士たちの姿があった。

 

 

「さてと……何から始めっかな」

 

 

「やっぱ情報収集だろ。まずは魔水晶(ラクリマ)にされたギルドの連中を見つけねえと話になんねえからな」

 

 

「……………」

 

 

その3人とは……ガジル、ルーテシア、アギトの3人であった。

 

滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)であるガジルはその特殊な魔力によって……召喚魔導士であるルーテシアはキャロと同じく自分の召喚蟲の逆転召喚魔法によって別空間に匿われ、アニマによる難を逃れたのである。因みにアギトが助かったのは偶然ルーテシアの近くに居たので、逆転召喚魔法に巻き込まれた為である。

 

そしてその後……とある人物により事情を聞かされてこの世界へと放り込まれ、ナツたちとは別ルートでこの街へとやって来たのである。

 

 

「ま、アギトの言う通りだな。手っ取り早く聞いてみっか」

 

 

そう言うとガジルたち3人は、さっそく情報収集の為に、近くの通行人に声を掛けた。

 

 

「よう、ちょっと聞きてえ事があるんだがよ」

 

 

「……………」

 

 

「? おい待てよ!!」

 

 

ガジルの問い掛けに通行人は何も答えず、その場を去っていく。それどころか、周囲に居た人達もガジルたちを避けるように放れていってしまう。

 

 

「ほーう…中々親切そうな奴等が多い所じゃねえか、このエドラスって所も……!!!」

 

 

「ただ単にオメェの顔が怖ェからじゃねーの?」

 

 

「うっせ!!!」

 

 

無視していく町民に対してガジルがイラだっていると、ルーテシアが彼の着ているローブをクイクイッと引っ張る。

 

 

「ガジル」

 

 

「んあ? どうしたルーテシア」

 

 

「あれ」

 

 

「?」

 

 

そう言ってルーテシアが指差す先には……いかにもガラが悪そうな3人の男が、ガジルたちを見てニヤニヤと笑っていた。

 

 

「ギヒヒッ……でもどこにでもいるモンだよなぁ、手っ取り早くオレの相手をしてくれそうなニーチャン達がよ」

 

 

「類は友を呼ぶってか。程ほどにしとけよガジル」

 

 

「わーってるよ、ちょいと話を聞くだけだ」

 

 

「そうは見えねえんだが……」

 

 

アギトの呆れたような声も無視して、ガジルはその3人の男へと歩み寄る。すると、そんなガジルに対して、男たちは忌々しそうに口を開いた。

 

 

「何かオレたちに用かよ?」

 

 

「このハエ野郎が!」

 

 

それを聞いたガジルは目を鋭く細める。

 

 

「ハエ野郎? そりゃオレの事か?」

 

 

「お前以外に誰がいるってんだよ」

 

 

「ハエが嫌ならうじ虫だぜ!!」

 

 

「「「ぎゃはははははっ!!!」」」

 

 

「……………」

 

 

「あーあ……知ーらねっ」

 

 

ガジルと付き合いの長いルーテシアとアギトは、彼の次の行動が容易に想像ができた。

 

 

「笑えねえな」

 

 

「あ?」

 

 

バキィ!!!

 

 

「ぎゃあっ!!!」

 

 

次の瞬間、ガジルは真ん中に立っていた男に頭突きを喰らわせて倒す。

 

 

「なっ!?」

 

 

「や…やんのかコラァ!!!」

 

 

残った2人はそう言ってガジルに殴りかかるが……

 

 

ガキンッ!!

 

 

「……ギヒッ」

 

 

ガジルの鋼鉄の体には通用しなかった。

 

 

「「いってぇーーー!!!」」

 

 

「オラ!!!」

 

 

「ガフッ」

 

 

「ゲフッ」

 

 

そして2人に一発ずつ拳を叩き込み、最初に頭突きを喰らわせた男の胸倉を掴む。

 

 

「ひっ」

 

 

「よォ、最近ここらにデカい魔水晶(ラクリマ)が現れただろ? それがどこにあるか教えろっ!!!!」

 

 

「し…知らねえよ!!!」

 

 

ガジルの質問(という名の脅し)に対して、必死に首を横に振って答える男。

 

 

「そうか……じゃあもう一発だな」

 

 

「ひいっ!!! ま…待ってくれ!!! 本当に知らねえんだよ!!! なっ? なっ?」

 

 

他の2人の男も「うんうん」と頷いている。

 

 

「おいガジル、そいつら本当に知らねえみたいだからもう勘弁してやれよ」

 

 

「チッ……しょうがねえ、別の奴に聞くか。お前ら、もう言っていいぞ」

 

 

その必死な様子に、彼らは本当に知らないのだと確信したアギトはガジルを止め、ガジルも舌打ちしながら男を解放した。

 

そして解放された男たちはホッと息を吐いた後、再びガジルに声をかけた。

 

 

「しかしガジル、お前いつからそんなに強くなったんだ?」

 

 

「ア?」

 

 

「そうだよ、お前つい最近までケンカなんてカラっきしだったじゃねえか」

 

 

「いつもお前の近くにいて喧しいルーテシアも今日は何か大人しいし、アギトも何か雰囲気が違うしよ」

 

 

「?」

 

 

「は?」

 

 

まるで以前から3人を知っているかのような口振りに疑問符を浮かべる3人。しかしすぐに合点がいった。

 

 

「(もしかして、エドラスにいるもう一人のオレたちって奴か)」

 

 

エドラスに居る自分とは同じようで違う存在……その事を事前に聞かされていたガジルは、再び男たちに問い掛ける。

 

 

「よォ、こっちのガジルたちは何をしてるんだ?」

 

 

「「「ハァ?」」」

 

 

「オレたちはただのそっくりさんなんだよ」

 

 

「ウソだろ? まったく同じ顔だぜ」

 

 

「いいから答えろ! ガジル、ルーテシア、アギトの3人は普段何をしている」

 

 

ガジルの問い掛けに訝しげな表情をする男たちだが、素直にその問いに答える。

 

 

「あいつらは、エドラスじゃ悪名高いフリーの記者だぜ」

 

 

「記者?」

 

 

「雑誌や新聞に、国王に批判的な記事ばっか書いてんだよ」

 

 

「だから街の者にも嫌われている」

 

 

それを聞いて、ガジルは先程の町民の態度に合点がいった。

 

 

「どうりで誰も相手をしてくれねえ訳だ」

 

 

「どこの世界でも嫌われモンだな、アタシら。なっ、ルールー?」

 

 

「どうでもいい」

 

 

「しかしフリーの記者とはな、一度会ってみてえモンだ……ギヒヒッ」

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

一方……魔法の購入を終えたナツたちはカフェで一休みしていた。

 

 

「あははははっ!!! あーはっはっは!!! あたしが小説書いてんの? ひーーっ、そんでお嬢様で……鍵の魔法使って……あーはっはっはっ!!!」

 

 

「やかましいトコはそっくりだな」

 

 

「やましい言うな!!!」

 

 

アースランドでの自分の話を聞いて腹を抱えて笑い飛ばすルーシィ。

 

 

「さっき買ったコレ……どう使うんですか?」

 

 

「こっちの世界の魔法はよくわからないんです」

 

 

「バカ!!! 人前で魔法を見せるな!!!」

 

 

カプセルのようなアイテムと、鎖のような武器を手にしながら疑問符を浮かべているウェンディとキャロに、エドルーシィが怒鳴る。

 

 

「今現在、魔法は世界中で禁止されているって言っただろ?」

 

 

「「ごめんなさい」」

 

 

「ですが、魔法は元々生活の一部だったんですよね?」

 

 

「そうだよ……王国の奴等、あたしらから文化を1つ奪ったんだ。自分たちだけで独占する為に」

 

 

「じゃあ、王国の奴等やっつければ、また世界に魔法が戻ってくるかもな」

 

 

ナツのその言葉に、目を丸くするエドルーシィ。

 

 

「な…何バカな事言ってんだよ!!! 王国軍となんか戦えるわけねーだろ!」

 

 

「だったら何でついて来たんだ?」

 

 

「王都までの道を教えてやろうと……た…戦うつもりなんかなかったんだ!!!」

 

 

「そっか、ありがとな」

 

 

「…………!!」

 

 

ナツの感謝の言葉に、エドルーシィは調子が狂ったかのように顔を歪める。

 

すると……

 

 

「いたぞ!!」

 

 

「「「!!」」」

 

 

「街の出入り口を封鎖しろ!!」

 

 

「王国軍!!?」

 

 

「えーー!?」

 

 

突如として、鎧を着た王国軍の兵士に見つかってしまった。

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士だな!? そこを動くな!!」

 

 

「もうバレたの!?」

 

 

「うあああ!」

 

 

すると、迫り来る王国軍兵士に向かって、ナツとエリオが飛び出す。

 

 

「よーし!! さっそくさっき手に入れた〝魔法〟で…」

 

 

「戦ってみます!!!」

 

 

「よせ!!」

 

 

エドルーシィの制止も聞かず、ナツは剣のような武器…エリオは槍のような武器を構えて、魔法を発動させる。

 

 

「行くぞー!! ファイアー!!!!」

 

 

「サンダー!!!!」

 

 

そして剣先と槍先から、強力な炎と雷を放つ。

 

 

「えっと…えと……!!」

 

 

「シャルル!! これどうやって使うんだっけ!?」

 

 

「知らないわよ!」

 

 

そんな2人とは対照的に、魔法の使い方がわからずモタモタとアイテムを弄っているウェンディとキャロ。

 

 

「はっはーっ!!! あ?」

 

 

「あ…あれは……盾!!?」

 

 

炎と雷が止むとそこには、魔力の盾により無傷の王国兵たちがいた。

 

 

「んにゃろォ…もう1回!!!」

 

 

それを見てもう一度炎で攻撃しようとするナツだが……武器からはふしゅーっと気の抜けた音しか発せられなかった。

 

 

「僕のももう雷が出ません!!!」

 

 

「魔力は有限って言っただろ!!? 全部の魔法に使用回数が決まってるんだ!」

 

 

「1回コレー!!!」

 

 

「出力を考えれば100回くらい使えたんだよ!!!」

 

 

「捕らえろーーっ!!!」

 

 

「オオオーーッ!!!」

 

 

「くっ……ハァァアアア!!!」

 

 

向かって来る王国兵に対して、エリオが槍を振るう。

 

 

「ぐあっ!!!」

 

 

「このガキ!!!」

 

 

「ストラーダと違って使い辛いけど、槍には変わりない。行くぞォ!!!」

 

 

普段から雷槍ストラーダを使って戦っているエリオにとって、使用する武器が変わっただけでいつもと変わりない為、1人王国兵相手に奮闘する。

 

しかし、使い慣れない槍の上にいかんせん数が多い為、徐々に追い込まれてしまう。

 

 

「マズイよ!!!」

 

 

「えーと、えーとっ!!!」

 

 

すると、ウェンディが弄っていたカプセルのようなアイテムが、スポンッと音を立てて2つに分かれる。その瞬間、そのカプセルからフワリと風が吹き……

 

 

 

ドゴォォォォォオオ!!!!

 

 

 

「「「あああああぁぁぁ……!!!!」」」

 

 

次の瞬間、巨大な竜巻が出現し、ナツたち全員はそれに巻き込まれてしまう。

 

 

「何したウェンディー!!!」

 

 

「ごめんなさ~い!」

 

 

「うあああ!」

 

 

そしてそのまま竜巻によって、ナツたちは遠くに吹き飛ばされてしまった。

 

 

「あの先だ!! 何としても捕らえろ!!!」

 

 

「「「はっ!」」」

 

 

ナツたちが飛んでいった方向へと向かって行く王国兵。

 

 

その後…結果として逃げれたナツたちは、1軒のボロ小屋に身を隠していた。

 

 

「何とか撒けたけど、このままじゃ街を出られないよ」

 

 

「不便だなァ、こっちの魔法」

 

 

「「「ですね」」」

 

 

「どうしよう」

 

 

「別の出入り口ない?」

 

 

「難しいな」

 

 

ボロ小屋の中でそんな会話をしていると……

 

 

「いたぞ!! 妖精の尻尾(フェアリーテイル)だ!!!」

 

 

「「「!?」」」

 

 

と言う声が外から聞こえ、見つかったのかと思いギクリと体を強張らせるナツたち。

 

 

「…………」

 

 

「あれ?」

 

 

しかし、いつまで経ってもボロ小屋に王国兵が現れない事に疑問符を浮かべる。

 

そして気になったナツたちは、こっそりと外の様子を窺うとそこには……

 

 

「こっちに来い!!」

 

 

「放してよォ!」

 

 

「何なのよ一体!!?」

 

 

「お前たちはルーシィとティアナだな」

 

 

「だったら何よ!!?」

 

 

自分たちのよく知っている、アースランドのルーシィとティアナの姿があった。

 

 

「ティア!!? ルーシィ!!?」

 

 

「あたし!!?」

 

 

「どうしてあの2人がここに……!?」

 

 

「ど……どういう事!?」

 

 

それを見たナツたちは驚愕し、戸惑う。

 

 

「助けねーと!!!」

 

 

「僕も行きます!!!」

 

 

「オイ!!」

 

 

しかし、仲間がピンチな事には変わりない為、ナツとエリオは小屋から飛び出す。すると……

 

 

「もうアッタマきた……!!!」

 

 

「開け……天蠍宮の扉!!」

 

 

ティアナは拘束を抜け出してクロスミラージュを…ルーシィは金色の鍵を構える。

 

 

「ティアナさん!!! ルーシィさん!!! こっちの世界じゃ魔法は使えないんです!!!」

 

 

魔法を使おうとする2人にウェンディがそう叫ぶ。しかし……

 

 

「スコーピオン!!!」

 

 

「ウィーアー!」

 

 

「「!!」」

 

 

そんな心配とは裏腹に、ルーシィはスコーピオンを召喚し、ティアナはクロスミラージュに魔力を集束している。

 

 

「ファントム・ブレイザー!!!!」

 

 

「サンドバスター!!!!」

 

 

ドゴォォォォオオン!!!!

 

 

「おおおお!!!」

 

 

「うあああ!!」

 

 

「ぎゃあああ!!!」

 

 

そして、ティアナの砲撃とスコーピオンの砂嵐が王国兵を吹き飛ばした。

 

 

「魔法!!?」

 

 

「何で!!?」

 

 

「使えるんですか!!?」

 

 

「こ…これは……」

 

 

ナツたちはティアナとルーシィが魔法を使った事に驚愕しながらも、彼女たちに駆け寄る。

 

 

「ティア!!! ルーシィ!!!」

 

 

「ナツ!!?」

 

 

「みんな!!! 会いたかった~~っ!!!!」

 

 

「何がどうなってるんだ……」

 

 

ナツたちを見つけて、嬉しそうに駆け寄ってくるティアナとルーシィだが……

 

 

「ルーシィ!!!?」

 

 

「あたしーーーーっ!!!!」

 

 

「ま…まさかこいつがアースランドの」

 

 

自分とまったく同じ姿のエドルーシィを見て驚愕した。

 

 

「逃がすなーー!!」

 

 

「捕まえろーー!!」

 

 

「話は後回しみたいだね」

 

 

すると、王国兵の増援が向かってきていた。

 

 

「ナツ!!! 早くやっつけて!!」

 

 

「オレたち魔法が使えねーんだ」

 

 

「えーーーっ!!?」

 

 

「ティアとルーシィは何で使えるんだよ!!!!」

 

 

「知らないわよ!!!」

 

 

「ティアナ!! ルーシィ!! お願い!!!」

 

 

「あいつらをやっつけて!!」

 

 

「お願いしますティアナさん、ルーシィさん!!」

 

 

「お2人しか魔法を使えないんです!!」

 

 

「お願いします!!!」

 

 

その場にいる全員から頼られるというかつてない状況に、ルーシィはポーっとしていた。

 

 

「もしかして今のあたしって最強?」

 

 

「アホな事言ってないでさっさとやるわよ」

 

 

ルーシィの発言に呆れながらも、ティアナはさっそく自分の周囲に無数の魔法弾を生成していた。

 

 

「クロスファイヤーシュート!!!!」

 

 

「ぐはっ!!」

 

 

「ぎゃっ!!」

 

 

「ぐえっ!!」

 

 

そのままティアナが発射した魔法弾の雨は、次々と王国兵へと降り注いでいった。

 

 

「いいぞティア!!!」

 

 

「このくらいチョロいわ!!」

 

 

「あたしだって!! 開け…白羊宮の扉…アリエス!!!」

 

 

「あ…あの……がんばります……」

 

 

そして先程まで呆けていたルーシィも、羊を模した気弱な女性の星霊……アリエスを召喚する。それを見たエドルーシィと王国兵は、アースランドの魔法を見て驚愕していた。

 

 

「アリエス!! あいつら倒せる!?」

 

 

「は…はい!! やってみます!!」

 

 

そう言うと、アリエスは王国兵に向かって自分の技を繰り出した。

 

 

「ウールボム!!!!」

 

 

モコォォオン!

 

 

「あーん」

 

 

「やさしい~」

 

 

「気持ちいい~」

 

 

しかしそのモコモコとした攻撃は、ダメージこそ与えられていないが、その気持ち良さに王国兵の戦意を喪失させていった。

 

 

「あれ?」

 

 

「みんな、今のうちよ!!」

 

 

自分が思った効果じゃなかったのか、アリエスが首を傾げていると、ルーシィが全員にそう指示を出す。

 

 

「ナイス、ティア!! ルーシィ!!」

 

 

「楽勝よ」

 

 

「ああ♪ あたしも気持ちいいかも~」

 

 

「これが……アースランドの魔法……」

 

 

そうしてナツたちは、急いでその場から逃げて行ったのであった。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

その後……ルーエンの街から脱出したナツたちは、近くの森で腰を降ろし、ティアナとルーシィの話を聞いていた。

 

 

「……と言う訳で、アニマが街を飲み込む瞬間、ホロロギウムが助けてくれたの。空間の歪みを感じたとか言ってね。一時的に別空間に匿ってくれたみたい」

 

 

「で…ちょうどその時ルーシィの近くにいた私も、ホロロギウムに助けられたのよ」

 

 

「私の時と似た状況ですね」

 

 

ルーシィの説明を聞いて、キャロがそう言う。

 

 

「それで何もない荒野に2人で取り残された訳だけど」

 

 

「そこにミストガンとクロノさんがやってきたのよ」

 

 

「ミストガン!!?」

 

 

「…で、事情を聞かされ一方的にこっちの世界に飛ばされたの」

 

 

「あいつは何者なんだ? つーか何でクロノと一緒なんだ?」

 

 

「ミストガンについては何も言ってなかったけど、クロノさんは彼の協力者だって言ってたわ」

 

 

「協力者?」

 

 

それを聞いたシャルルは、ここへ来る前にミストガンが言っていた言葉を思い出す。

 

 

 

『大きくなりすぎた〝アニマ〟は、もはや私と…私の友の力では抑えられない』

 

 

 

「(なるほど、その〝友〟って言うのがクロノって奴な訳ね)」

 

 

シャルルは内心で1人、納得していた。

 

 

「でも、どうしてティアナさんとルーシィさんは魔法を使えるんですか?」

 

 

「うーん、もしかしてあたし……伝説の勇者的な「無いな」イジけるわよ」

 

 

キャロの質問に答えようとしたルーシィの言葉を、ナツが速攻で否定する。

 

 

「それは私たちにもわからないわ。でも、ナツたちが魔法を使えないとなると…これからの戦いは厳しいわね」

 

 

そんな会話をしていると、不意にエドルーシィが口を開く。

 

 

「てめーら、本気で王国とやり合うつもりなのか?」

 

 

「とーぜん」

 

 

「当たり前でしょ」

 

 

「もちろんです」

 

 

「仲間の為だからね」

 

 

「本当にコレ、あたし?」

 

 

エドルーシィの問い掛けに、口々に即答するナツたち。

 

 

「魔法もまともに使えねーのに…王国と…」

 

 

「ちょっと!! あたしは使えるっての!!!」

 

 

そう言うとルーシィは勢いよく立ち上がる。

 

 

「ここは妖精の尻尾(フェアリーテイル)(現)最強魔導士のあたしに任せなさい!!!! 燃えてきたわよ!!!!」

 

 

そしてこれ以上ない程のドヤ顔でそう宣言するルーシィ。

 

 

しかし……

 

 

「頼りにしてるぜ、ティア」

 

 

「あい。ティアナだけが頼りだよ」

 

 

「頑張ってください、ティアナさん」

 

 

「任せたわよ」

 

 

「ええ、任せて。アンタたちの期待に応えられる様にするわ」

 

 

ナツ、ハッピー、エリオ、シャルルはすでに、ティアナだけを頼りにしていた。

 

 

「コラァァアアーーーーーーーッ!!!!!」

 

 

「「あ…あはは……」」

 

 

それを見たルーシィは絶叫し、ウェンディとキャロは苦笑いを浮かべていた。

 

 

そしてその様子を見ていたエドルーシィは……

 

 

 

「(不思議な奴等だ……こいつらならもしかして…本当に世界を変えちまいそうな…そんな気がするなんて……)」

 

 

 

と…心の奥底で、彼らに言い知れぬ期待を寄せていたのであった。

 

 

 

 

 

つづく

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