LYRICAL TAIL   作:ZEROⅡ

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悪魔の島編
悪魔の島


 

 

 

 

 

ナツとハッピーとスバル、そしてルーシィを加えた四人が無断でS級クエストに行ってしまった翌日。

 

 

「たいへーーん!! マスター!! 2階の依頼書が一枚なくなっています!!!」

 

 

ミラのその言葉に、マカロフは酒を噴出し、ギルドに居た者は騒然とする。すると、2階に居たラクサスが口を開く。

 

 

「オウ…それなら昨日の夜、どろぼう猫がちぎって行ったのを見たぞ。羽の生えた…な」

 

 

それを聞いた一同はさらに騒然とする。

 

 

「ハッピー!!?」

 

 

「つー事はナツとルーシィも一緒か!!?」

 

 

「何考えてんだアイツ等!!」

 

 

「バカだとは思っていたけど、ここまでとはね……」

 

 

「S級クエストに勝手に行っちまったのか!!?」

 

 

「これは重大なルール違反だ。じじい、奴らは帰り次第破門……だよな。つーか、あの程度の実力でS級に挑むたァ…帰っちゃこねぇだろうがな。ははっ」

 

 

そう言いながら楽しげに笑うラクサス。そんなラクサスにミラが怒鳴る。

 

 

「ラクサス! 知っててなんで止めなかったの!!?」

 

 

「オレにはどろぼう猫が紙キレくわえて逃げてったふうにしか見えなかったんだよ。まさかあれがハッピーで、ナツがS級行っちまったなんて思いもよらなかったなぁ」

 

 

わざとらしいラクサスの言葉にミラは怒りを表した表情をする。

 

 

「マズイのう……消えた紙は?」

 

 

「呪われた島、ガルナです」

 

 

「悪魔の島か!!!」

 

 

悪魔の島と聞いて、ギルド内がざわつく。

 

 

「ラクサス! 連れ戻してこい!!」

 

 

「冗談……オレはこれから仕事なんだ。テメェのケツをふけねぇ魔導士はこのギルドにはいねぇ。だろ?」

 

 

「今ここにいる中で、お前以外誰がナツを力ずくで連れ戻せる!!?」

 

 

すると、その言葉を聞いて、一人の人物が立ち上がった。

 

 

「じーさん……そりゃあ聞き捨てならねぇなぁ」

 

 

立ち上がった人物…グレイは静かにそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第十一話

『悪魔の島』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、ナツ達一行はハルジオンの港に着ていた。

 

 

「うわーなつかしいっ!!! ここってあたしとナツたちが出会った街よねー」

 

 

「へぇ~…そうなんだ」

 

 

「なつかしい……って、そんな昔のことでもねえだろ」

 

 

「ルーシィ、ばーちゃん。ぷっ」

 

 

ハッピーのバカにするような言葉を無視して、ルーシィは話を進める。

 

 

「いい? まずはガルナ島へ行く船を探すの」

 

 

「船だと!? 無理無理!! 泳いでいくに決まってんだろ!!」

 

 

「そっちのほうが無理だから」

 

 

「んじゃあスバルのウィングロードを渡っていく!!」

 

 

「いや、さすがに私の魔力がもたないよ」

 

 

ナツの言葉にルーシィとスバルがツッコミを入れながら、一同は船探しを始めた。

 

 

「ガルナ島? 冗談じゃねえ。近寄りたくもねーよ」

 

「勘弁してくれ。名前も聞きたくねえ」

 

「この辺の船乗りはあの島の話はしねえ」

 

「呪いだ…何だって縁起が悪ぃったらありゃしねえ」

 

「何しに行くかは知らねえが、あそこに行きたがる船乗りはいねえよ。海賊だって避けて通る」

 

 

一同はガルナ島に向かう船を探し回ったが一向に見つからず、それどころか船乗り全員が行きたくないと声を揃えて言っているのだ。

 

 

「そんなぁ~~」

 

 

「決定だな。泳いで行くぞ」

 

 

「もうそれしかないよねぇ~」

 

 

「あい」

 

 

「泳ぐ? それこそ自殺行為だ。巨大ザメが怖くねえなら別だがな」

 

 

「オウ!! 怖かねえや!! 黒コゲにしてやるよ!!」

 

 

「海じゃ火は使えないでしょ。はー…どうしよう」

 

 

「だから泳ぐっての」

 

 

「頑張ればなんとかなるって」

 

 

途方に暮れるルーシィと、準備運動を始めるナツとスバル。すると……

 

 

「みーつけた」

 

 

「「「「!!!」」」」

 

 

突然背後から肩を叩かれ驚愕する一同。振り向くとそこにはグレイが立っていた。

 

 

「グレイ!?」

 

 

「どうしてここに!?」

 

 

「連れ戻して来いっていうじーさんの命令だよ」

 

 

「どわーー!! もうバレたのかぁっ!!!」

 

 

まさかこんなに早くバレるとは思わなかったナツは驚く。

 

 

「今ならまだ破門をまぬがれるかもしれねぇ。戻るぞ」

 

 

「破門!!!」

 

 

「やなこった!!! オレはS級クエストやるんだ!!!」

 

 

「そーだそーだ!!」

 

 

「オメーらの実力じゃ無理な仕事だからS級って言うんだよ!! ってかスバル!! 何でお前も居るんだよ!!?」

 

 

「ティアを見返すために決まってるよっ!!」

 

 

グレイの問い掛けにスバルは胸を張ってそう言うが、グレイは深い溜め息をつく。

 

 

「お前なぁ、今回は仕事で居なかったからよかったが、この事がエルザやなのはに知られたらオメェ……あわわ……」

 

 

「「「エルザに知られたらぁ……!!」」」

 

 

「な、なのはさんに知られたら……!!」

 

 

エルザとなのはの名を聞いた途端、四人は震え上がるが、それでもナツとスバルは決意を曲げなかった。

 

 

「オレはエルザを見返してやるんだ!!! こんな所で引き下がれねえ!!!」

 

 

「私も憧れのなのはさんに追いつく為にも、引き下がるわけにはいかない!!!」

 

 

「マスター直命だ!! 引きずってでも連れ戻してやらぁっ!!! ケガしても文句言うなよ!!!」

 

 

「それはこっちの台詞だよ!!」

 

 

「やんのかコラァ!!!」

 

 

「ちょ……ちょっと三人とも!!」

 

 

グレイは氷、ナツは炎、スバルは腕にリボルバーナックルを換装で装着し、三人は睨み合う。そしてそれを止めようとするルーシィ。

 

 

「魔法? あんたら……魔導士だったのか…?」

 

 

すると、そのやり取りを見ていた先ほどの船乗りの男性が口を開いた。

 

 

「ま…まさか島の呪いを解くために…」

 

 

「オウ!!」

 

 

「まーね!!」

 

 

「い…一応……自信なくなってきたけど…」

 

 

「行かせねーよ!!」

 

 

それを聞いた男はしばらく体を震わせ、そして……

 

 

「乗りなさい」

 

 

と言った。

 

 

「マジで!!」

 

 

「おおっ」

 

 

「やった!」

 

 

「何!?」

 

 

突然の乗船許可に驚く一同。それと同時に、ナツとスバルの目が怪しく光る。

 

 

「おりゃ」

 

 

「ていっ」

 

 

「ふんごっ!!」

 

 

その瞬間、グレイの顔面にナツの蹴り、腹部にスバルの拳が叩き込まれ、グレイは気絶した。

 

 

「乗せろ!!」

 

 

「ちょっと、グレイも連れて行くの!?」

 

 

「だってグレイさんが戻ったら次はエルザさんとなのはさんが来るんだよ!!」

 

 

「ひいいっ!!!」

 

 

それを聞いたルーシィも急いでグレイを船に乗せた。

 

 

「S級の島へ出発だ!!!」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

それから数十分後、船はすでに沖の方へと進んでいた。

 

 

「今さらなんだけどさ……ちょっと怖くなってきた」

 

 

「てめ……人を巻き込んどいて何言ってやがる」

 

 

「私は何だかワクワクしてきた♪」

 

 

「おぷ」

 

 

今さら恐怖を覚えるルーシィとそれに縛られながら文句を言うグレイ。そして楽しそうな笑顔を見せるスバルといつもの乗り物酔いをしているナツ。

 

 

「つーかオッサン!! 何で急に船を出したんだ。いいめーわくだ」

 

 

グレイの文句の矛先は男に向く。

 

 

「オレの名はボボ……かつてはあの島の人間だった……」

 

 

「え?」

 

 

「逃げ出したんだ。あの忌まわしき呪いの島を」

 

 

「ねえ……その呪いって?」

 

 

ハッピーが海を眺めていた視線を男…ボボに向けて問い掛ける。そしてしばらくの沈黙のあと、ボボはゆっくりと口を開く。

 

 

(わざわい)は君たちの身にもふりかかる。あの島へ行くとはそういうことだ」

 

 

「禍…?」

 

 

禍と言う言葉にスバルが首を傾げる。

 

 

「本当に君たちに、この呪いが解けるかね?」

 

 

その時、一陣の風が吹いてボボのローブを揺らし、ずっと隠れていたボボの左腕が露になった。

 

 

 

「悪魔の呪いを」

 

 

 

人間のモノとは違う……異形の腕が……

 

 

「オッサン…その腕……」

 

 

「呪いって…まさか…その……」

 

 

その腕についてグレイとルーシィが問い掛けようとしたその時、ボボの視線が船の前方を向いた。

 

 

「見えてきた。ガルナ島だ」

 

 

その視線の先には、目的地であるガルナ島が見えていた。

 

 

「ねえ…オジさん…」

 

 

ルーシィが再び問い掛けようとボボに視線を戻そうとするが……

 

 

「あれ? オジさんは……?」

 

 

先ほどまでいた場所から、ボボは忽然と姿を消していた。

 

 

「落ちた!?」

 

 

グレイの言葉に反応し、ハッピーが海に飛び込む。

 

 

「いないよ」

 

 

だが、ボボは見つからなかった。

 

 

「うそ? どうなってんの?」

 

 

突然消えたボボに一同が騒然としていると、ゴゴゴゴ…と言う音が聞こえてくる。

 

 

「な…何の音?」

 

 

船酔いで今まで黙っていたナツが口を開く。そして一同の視線の先には……

 

 

「きゃああああ!!!」

 

 

「大波!!!」

 

 

巨大な大波が迫ってきており、船を飲み込もうとしていた。

 

 

「このままだと波に飲まれるよっ!!!」

 

 

「ハッピー!! 船を持ち上げて飛ぶのよ!!」

 

 

「無理だよぉ!!」

 

 

「スバル!! ウィングロードだ!!」

 

 

「ゴメン! 間に合わない!!!」

 

 

「おぷ」

 

 

「つーかコレほどけ!!! 死ぬ!!!」

 

 

全員が騒いでいる間に、船は大波に飲み込まれてしまったのだった。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

「う…ううん……ここは?」

 

 

スバルは目を覚ますと、そこはどこかの海岸だった。周りには全員が倒れている。

 

 

「みんな! 大丈夫!? 起きて!!」

 

 

スバルは倒れているナツ達に呼びかけると、全員がゆっくりと目を覚ます。

 

 

「ん…おおっ!!! 着いたのか!!? ガルナ島!!!」

 

 

「どうやら昨日の大波で海辺に押し寄せられたみたいね」

 

 

ナツは勢いよく起き上がり、ルーシィも状況確認しながら起き上がる。

 

 

「それにしても何だったんだろ? あの腕…悪魔の呪い? それに消えたオジさん」

 

 

「気にすんなっ!! 探検行こーぜ!!探検!!!」

 

 

「さんせーい!!」

 

 

「あいさー!」

 

 

「依頼内容からして最も気にすべきことじゃないかしら?」

 

 

気にすせずはしゃぐ三人に呆れるルーシィ。

 

 

「この島には村が一つあるらしいんだけど、そこの村長さんが今回の依頼主よ」

 

 

「じゃあ、まずはそこを目指そう!!」

 

 

「待ちな」

 

 

今後の方針が決まったその時、今まで倒れていたグレイが起き上がる。

 

 

「何だよ!! ここまできたらもう連れ戻せねーぞ!!!」

 

 

「いや……オレも行く」

 

 

ビシッと服を正しながらそう言うグレイにナツ達は呆気に取られる。

 

 

「やっぱりお前らだけ先に2階行くのもシャクだし、破門になったらそれはそれでつまらん」

 

 

グレイのその言葉に全員が笑みを浮かべる。

 

 

「行こうぜ」

 

 

「「「「おおっ!!」」」」

 

 

こうして、グレイを新たにメンバーに加えた一同は村へと向かったのだった。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

それから数時間後…一行は村の入り口にたどり着いたのだが、村の周りは巨大な柵で囲まれており、入り口の門には『KEEP OUT』と書かれていた。

 

 

「これって、立ち入り禁止ってこと?」

 

 

「一体どんな村だよ」

 

 

「すみませーん!! 開けてください!!」

 

 

ルーシィが門に向かって呼びかけるが、応答はない。

 

 

「まいったな。壊すか」

 

 

「ダメ!!!」

 

 

物騒なことを言うナツに怒鳴るルーシィ。すると、門の上から二人の男が顔を覗かせた。

 

 

「何者だ」

 

 

「魔導士ギルド、妖精の尻尾の者(フェアリーテイル)の者です。あの…依頼を見て来たんですけど……」

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)? 依頼が受理されたとの報告は入っていない」

 

 

「何かの手違いで遅れてんだろ。村に入れねぇなら帰るけど」

 

 

「ええーーっ!!」

 

 

「オレは帰らんぞ!!」

 

 

グレイの言葉にナツとスバルが反論するが、グレイは小さく「黙ってろ」と言って黙らせた。

 

 

「全員紋章を見せろ」

 

 

そう言われてナツは右肩、ルーシィは右手の甲、グレイは右胸、スバルはお腹の右側、ハッピーは背中と、それぞれに刻まれたギルドの紋章を見せる。

 

 

「本物のようだぞ」

 

 

「う~む…その金髪の女の服を脱がせ」

 

 

「何で!!? 関係ないでしょ!!! コラ!! 脱がすな!!!」

 

 

確認とは関係の無い命令をする男と、それを聞いて服を脱がしに掛かるナツとグレイとスバルに怒鳴るルーシィ。

 

 

「うむ…すまん、調子こいた。入りなさい……村長を呼んでこよう」

 

 

そう言って、一同は村の中へと招かれた。すると、村の奥から全身にローブを纏った村人が集まってきた。

 

 

「よくぞ来てくださった。魔導士の方々…ほがほが」

 

 

そう言って前に出てきたのは、村長の『モカ』。

 

 

「さっそくですがこれを見て頂きたい。皆の者、布を取りなさい」

 

 

モカがそう言うと、村人全員が纏っていたローブを脱ぎ捨てる。そこには消えたボボと同じく、身体の一部が異形な形になっている村人の姿があった。

 

 

「やはり……」

 

 

「ゴク…」

 

 

予想通りの姿にグレイは呟き、ルーシィは唾を飲み込む。

 

 

「「スゲェ(すごい)モミアゲ!!!」」

 

 

約二名、まったく関係のない所で驚いていた。

 

 

「驚かれましたかな? ほがほが。この島にいる者すべて……犬や鳥まで例外なく、このような呪いにかかっております。ほが」

 

 

「言葉を返すようだが、何を根拠に『呪い』だと? はやり病だとは考えねえのか?」

 

 

「何十人という医者に見てもらいましたが、このような病気はないということです。ほが」

 

 

疑問に思ったグレイは問い掛けるが、モカは否定する。

 

 

「それに…こんな姿になってしまったのは月の魔力が関係しておるのです」

 

 

「月の魔力?」

 

 

ルーシィは首を傾げる。

 

 

「元々この島は古代からの月の光を蓄積し、島全体が月のように輝く美しい島でした。しかし何年か前に突然、月の光が紫色に変わり始めたのです」

 

 

「紫色の月!?」

 

 

「そんな月みたことねーぞ」

 

 

「うん」

 

 

初めて聞く月の色にナツ達は驚く。

 

 

「外から来た者はみなそう言うのです……ほがほが。だが…現にこの島の月は紫になった……そして紫の月が現れてからワシ等の姿が変わりだした」

 

 

モカがそう語っている間に、日が暮れ始め、空に月が現れる。

 

 

「あっ、月が出てきた。しかも本当に紫だ!!」

 

 

スバルが月を指差しながらそう言う。

 

 

「これは月の魔力の呪いなのです」

 

 

モカがそう言った瞬間、モカを含めた村人全員に異変が起きた。突然全員が苦しみだし、呻き声を上げ始めたのだ。

 

そしてそれが止むと、村人は全員…まるで悪魔のような姿に変貌していたのだ。それを見て、ナツ達は目を見開いて驚愕する。

 

 

「驚かして申し訳ない……紫の月が出ている間…ワシ等はこのような醜い悪魔の姿へと変わってしまう。これを呪いと言わず、なんと言えばよいのでしょうか?」

 

 

すると、村人の何人かが変わり果てた自分の姿を嘆き、泣き出してしまう。それを見て呆然とするナツ達。

 

 

「朝になれば皆…元の体に戻ります…しかし…中には元に戻れず心まで失ってしまう者が出てきたのです。心を失い魔物と化してしまった者は、殺すことに決めたのです」

 

 

「そんな!! 元に戻るかもしれないのに!!?」

 

 

それを聞いて、スバルは驚愕する。

 

 

「放っておけばみながその魔物に殺される……ほが。幽閉しても牢など壊してしまうのです」

 

 

そう言って、モカは一枚の写真を取り出す。

 

 

「だから……ワシも息子を殺しました。心まで悪魔になってしまった息子を……」

 

 

それは…ナツ達を島の近くまで運んでくれた船乗り……ボボの写真であった。

 

 

「えっ、あれ……その人!!?」

 

 

「でも…あたし達昨日……」

 

 

「しっ」

 

 

ルーシィが何かを言う前にグレイが止める。

 

 

「ようやく消えちまった理由がわかった。そりゃあ…うかばれねえわな」

 

 

―幽霊―

 

 

そんな言葉が全員の頭をよぎった。

 

 

「さぞ高名な魔導士方とお見受けします。どうかこの島を救ってください……このままでは全員心が奪われ…悪魔に……」

 

 

「そんな事にはならねえ!!!」

 

 

「私たちが、絶対に何とかしてみせる!!!」

 

 

涙を流しながら頼み込むモカを見て、ナツとスバルが声を張り上げる。

 

 

「私たちの呪いを解く方法はひとつ……」

 

 

モカは一呼吸置いて……

 

 

 

「月を破壊してください」

 

 

 

と言ったのだった。

 

 

 

 

 

つづく

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