エドラスのエルザが率いる魔戦部隊に追い詰められ、絶体絶命の境地に立たされたルーシィ、キャロ、ハッピー、シャルルの4人。
その4人の境地を救ったのは……何とアースランドのグレイとエルザであった。
「な…何だ!!? エルザ様がもう1人!?」
「あっちはグレイ・ソルージュか!?」
「違う!! アースランドの者どもだ!!!」
「ええ!!?」
それを見て驚愕する、エドエルザと王国兵たち。
「オレたちの仲間はどこだ。
ズガガガガガガガ!!!!
そんな王国兵たちを、グレイは地面から噴出すように造り出した氷で吹き飛ばす。
しかし唯一その攻撃を回避していたエドエルザは、槍を構えてグレイへと振り下ろす。
ガキィィイン!!
そんなエドエルザの攻撃を、割って入ってきたエルザが剣で受け止める。そして次の瞬間……
ドゴォォォオオオオオ!!!!!
2人のエルザの武器から、凄まじい衝撃が発せられ……その中心にいた2人のエルザの顔に一筋のキズが刻まれる。
「エルザ対エルザ…!!?」
予想もしなかった対戦カードに、ルーシィは戦慄する。
そして再び、通路の奥からウェンディの悲鳴が聞こえてきた。
「!!」
「ウェンディちゃんの声!!!」
「近くにいるのか!!?」
「たぶんこの先に!!!」
「ナツとエリオもいるハズだよ」
「グレイ!! 先に行け!!!」
「ああ!! 2人とも立てるか?」
「はい……」
「でも…どうやってここに?」
「詳しい話は後だ!! 行くぞ!!!」
そう言ってグレイはルーシィとキャロの手錠を凍らせて壊し、この場をエルザに任せて4人を引き連れて奥へと走って行った。
そして残された2人のエルザは、お互いに距離を取る。
「まさか自分に邪魔をされるとはな……」
「妙な気分だ」
「私はエドラス王国第二魔戦部隊隊長、エルザ・ナイトウォーカー」
「私はエルザ・スカーレット。
「アースランドの私がどれほどのものか、見せてもらおうか」
そう言うと、エドエルザの槍が輝き、その形状を変える。
「
その瞬間、エドエルザのスピードが加速した。
「速い!! ならば…飛翔の鎧!!!!」
それを見たエルザも、自身の速度を上げる飛翔の鎧へと換装し、エドエルザの速度に追いついた。
「鎧が変化した途端…速度が上がった!!?」
エルザの魔法に驚愕しながらも、エドエルザは再び槍の形状を変化させる。
「
「くっ」
その槍から放たれた突風に、壁を突き破るほど吹き飛ばされるエルザ。そんなエルザに畳み掛けるように、またもや槍の形状を変化させるエドエルザ。
「換装!? いや……武器の形状を変化させているのか」
「
ドゴォォォオオオン!!!!
エドエルザが槍を振り下ろした瞬間、とてつもない大爆発が発生する。
その爆炎に対してエルザは、耐火性の鎧である炎帝の鎧に換装して凌いだのであった。
「また鎧の形が変わった…鎧と剣を同時に変化させる魔法なのか……」
「エドラスの私は武器の形状を変えるだけのようだな」
「武器の形状により、我が身の戦闘力を上げる事もできる」
「原理は違くとも、効果は私の〝
「魔槍テン・コマンドメンツの真の力はここからさ」
「来い!!!!」
そう言って2人のエルザは、再び武器を構え、戦闘を再開したのであった。
第百十話
『エドラス王都総力戦!!』
一方、ナツたちを救う為に先へと進んでいたルーシィたちは、グレイに何故ここにいるのかの説明を聞いていた。
「広場にあった
「ああ、そうだ。あれがちょうどオレとエルザだったらしい」
「うっそォ!!!?」
まさか先日広場で公開された巨大な
「でもどうやって元に戻ったの?」
「ガジルが来たんだ」
「ガジルさんが!!?」
グレイの言葉にキャロが驚愕し、グレイはそのまま何があったのかを説明した。
◇◆◇◆◇◆◇
エドラスのガジルたちの協力のもと、目的である
しかし
「どういう事だ……2人だけだと?」
「あれがギルド全員の
その事に驚愕しながらも、グレイとエルザの2人に声をかける。
「おい起きろ!!! しっかりしろ!!!」
「エルザ!!! グレイ!!!」
そして2人に声をかけると、グレイとエルザはゆっくりと立ち上がり…そっと目を開いた。
「ん…」
「!」
「気がついた?」
「ルーテシア? それにガジルにアギト?」
「どうなってる!?」
「話はあとだ!!」
「さっさとここから逃げるぞ!!!」
意識が覚醒するも、現在の状況についていけない2人。
「貴様らー!!!」
「何と言う事を…逃がさんぞっ!!!」
せっかくの魔力の源を元に戻してしまったガジルたちに、怒りを向けながら襲い掛かってくる王国兵たち。
「クッ……」
それを見たグレイは魔法を発動させようとするが……
「なっ…魔法が使えない!!?」
「なに!!?」
魔法が使えない事に驚愕するグレイとエルザ。
「その話もあとだ。アギト!!!」
「任せろ!!! スターレンゲホイル!!!!」
ドゴォォォォォオオオオン!!!!
アギトが放った凄まじい閃光と爆音に、王国兵たちが怯んだ隙に、ガジルたちはその場から姿を消したのであった。
そしてその後…街の裏路地で、グレイとエルザはガジルたちに状況を聞いていた。
「何でお前たちは魔法が使えた?」
「まずはこいつを飲むんだ」
そう言って小さな丸薬が入った小瓶を取り出すガジル。
「何だ?」
「何があった? 詳しく聞かせてくれ」
エルザのその問い掛けに対し、ガジルではなく別の人物が答えた。
「お2人は
「おう、来たか」
「ギヒッ……さすがアースランドの僕さんたち」
「見事に助け出したね~!!」
「す…スゴイです!!」
そこへ現れたのはエドガジルとエドルーテシア、そしてエドアギトの3人であった。
「ガジルたちが……」
「2人!!?」
それを見たグレイとエルザは当然驚愕する。
「この世界でのガジルと言えば、この僕という訳でして」
「そして同じくこの世界のルーテシアちゃんと!!!」
「ア…アギトです……」
「こいつら、結構使えるぜ。この顔は仕事できるって顔だろ? ギヒヒヒッ」
「どんな顔だよ……」
「それより!!!
そう言ってある意味自画自賛するガジルを、アギトが小さくツッコミ、エルザがスッパリと斬り捨てた。
「それよりってオイ……」
「オメェらの顔は、どうでもいいってこった」
「「…………」」
「「どんまいガジル(!!)」」
「初めて2人のルールーの息があった!!?」
グレイの一言に軽くヘコんだ2人のガジルを、2人のルーテシアが励ましたのであった。
閑話休題
「
「広場にあった
「あのデカさでお前たち2人だけとはな……本体はどんだけデカいんだ?」
「
「聞きたい事は山ほどあるが……さっきの変なブツは何なんだ?」
そう言ってグレイは先程ガジルから受け取った丸薬について問い、それにアギトが答えた。
「こいつはエクスボールっていう薬で、こっちの世界で魔法が使えるようにする薬だってさ」
「あとの話は、そいつを飲んでからだな」
「だってさ…とは?」
「ミストガンからもらったんだよ」
「ミストガンから!!?」
そしてその後……魔法が使えるようになったグレイとエルザは王宮へと乗り込み──
◇◆◇◆◇◆◇
──現在に至る。
「そっか…ガジルも
「こっちに吸収されずにアースランドに残ったって事?」
「そしてミストガンがガジルを送り込んだ」
「あいつ…何で自分はコッチに来ない訳?」
「こっちの世界じゃ、滅竜魔法は色んな役割を果たすらしくてな。
「本当!!!?」
「オイラ……みんなの
「マジか!? ハッピー!」
「あい!!」
「ガジルが今、ルーテシアやアギトと一緒にその巨大
「ガジルなら、みんなの
「正確にはナツとウェンディとエリオでも可能なハズだが…方法を知らねえと思う」
「わかった!! オイラがガジルをあそこに連れて行く!!」
「ちょっと!! 大丈夫なのハッピー!」
「大丈夫よ」
ルーシィの言葉にシャルルが自信を持ってそう答える。
「オレたちも早く3人を見つけるぞ!!!」
そう言ってグレイたちが通路の奥へと進もうとしたその時……
ドガァァァアアン!!!!
「「!!」」
「な…なに!!?」
「敵かっ!!?」
突然進むべき通路の壁が爆発し、身構えるグレイたち。するとその爆煙の中から現れたのは……
「ケホケホッ……くっ!!」
クロスミラージュを構えたティアナであった。
「ティアナさん!!?」
「無事だったのね!!」
「!? ルーシィにキャロ、それにシャルル!! あなたたちも無事で……ってグレイさん!!? アースランドの!!?」
ルーシィとキャロとシャルルの無事に安堵し、グレイの存在に驚愕するティアナ。
「話はあとだ。とにかく合流できてよかった、この先にナツたちがいる」
「そうですか……じゃあすみません、先に行っててください」
「何言ってるのティアナ? あなたも一緒に──」
「伏せてっ!!!」
「「「!!!」」」
ティアナがそう叫ぶと同時に、崩れた壁の向こうから朱色の魔法弾が複数飛来する。
「クロス・スライサー!!!」
ティアナはダガーモードとなったクロスミラージュを振るい、飛来した全ての魔法弾を切り裂いた。
ドゴォォォオオン!!!
そしてその切り裂かれた魔法弾は後ろの壁に衝突し、爆発を起こした。すると…魔法弾が飛来してきた壁の向こうから、人影が現れる。
「驚きました……まさか彼女以外の囚人まで脱走していようとは」
そこに現れたのは……ルシフェリオンを構えたナノハであった。
「なのは!!?」
「こっちの…エドラスのなのはよっ!!!」
「こっちじゃエルザだけじゃなくて、なのははまで敵なのかよ!!?」
「正確には、フェイトとはやても…だけどね」
エドラスのなのはが敵と言う事を知り、驚愕するグレイ。
「あいつは私に任せて、みんなはナツたちをお願い!!」
「1人で大丈夫なの!? 別人とはいえ、相手はナノハよ!!?」
「大丈夫だから言ってるの!!! 早く!!!」
「……わかった、行くぞオメェら!!!」
「ありがとうティアナ!!!」
「ティアナさん、頑張ってください!!!」
「無茶すんじゃないわよ!!」
そう言ってティアナを残して先へと進んでいくグレイたち。その様子を、ナノハはただ見据えていた。
「意外ね……邪魔するかと思ってたんだけど」
「それをしたとして、あなたはそれを許すのですか?」
「まさか」
「そう言う事です。彼らの殲滅は、あなたの後です」
そう言うと、ティアナとナノハはそれぞれの武器を構え直す。
「エドラスの新技術によって作られた三機の魔法武器が1つ……豪熱のルシフェリオンの力……とくとお見せしましょう」
「来なさい。私にも……
◇◆◇◆◇◆◇
一方ナツたちを助けに向かったグレイたちは、通路の奥に扉があるのを発見する。
「見て!!! 扉があるわ!!!」
「あそこか!!!」
そしてその扉を蹴破ると、そこにはぐったりと横たわっているナツとウェンディとエリオの姿があった。
「ナツ!!!」
「ウェンディちゃん!!! エリオ君!!!」
そんな3人に、急いで駆け寄る。
「大丈夫か!? しっかりしろ!!」
「ウェンディ!!」
「エリオ君!! 大丈夫!!? ねえっ!!!」
「ナツ!! しっかりして!!!」
「3人とも意識がねえ、とりあえずエクスボールを飲ませるんだ! コラ!!! 口開けろナツ!!!」
「何それ?」
「オレたちはガジルからもらったんだが、お前はミストガンからもらってねーのか?」
「この世界で魔法を使えるようにする薬だ」
「そう言えば何か飲まされたような」
そう言いながらも、グレイはガジルから譲り受けたエクスボールをナツに飲ませる。
「ゲホッゲホッ!」
すると、それで咽たのかどうかはわからないが、ナツに意識が戻った。
「ナツ!!!」
「おし!! 次はウェンディとエリオだ!!! キャロも飲んどけ」
「はい!!」
ナツの意識が戻ったのを確認して、今度はウェンディとエリオの2人にもエクスボールを飲ませる。
「ぶはァー!」
「大丈夫? ナツ」
ルーシィがそう問いかけると、ナツは力強く地面を殴りつけながら起き上がる。
「!!」
「と…止めねえと……」
「止める?」
「んがぁああああああああああああ!!!!!」
「ナツ!!!」
「オイてめぇ!!」
ナツの言葉にルーシィが疑問符を浮かべていると、ナツは雄叫びと同時に火を噴いて、その場からどこかへと走って行ってしまった。
「ゲホッ! エホッ!」
「ゴホッ! ゴホッ!」
「ウェンディ!!」
「エリオ君!!」
すると、エクスボールを飲んだウェンディとエリオが目を覚ました。そして、弱り切った様子で口を開く。
「シャルル……た…大変なの……ギルドのみんなが…」
「奴等の……目的が…わかったんだ……」
◇◆◇◆◇◆◇
そして…王の間では……
「ぐしゅしゅしゅ、お待たせしました陛下、王女。抽出はとりあえず成功でしゅ」
「よくやった……」
「……で?」
「ドラゴンの魔力はやはり素晴らしい。これがあればアレの兵器化はたやすいでしょう」
「ククク……この時を待ちわびたぞ」
「
◇◆◇◆◇◆◇
「王国軍は…エクスタリアを破壊する為に…巨大
「僕たちの仲間を……爆弾代わりに使うつもりなんだ!!!」
それを聞いたグレイ、ルーシィ、キャロ、シャルルは驚愕する。
「エドラスには空に浮いている島があるの、みんなもいくつか見たでしょ。あれはエクスタリアの魔力で浮いているらしいわ。世界の魔力のバランスをとってるって本に書いてあった」
「
「エクスタリアのすぐ近くにね。今、私たちがいる王都上空にエクスタリアと
「その浮遊島に滅竜魔法を当てる事で加速させ、エクスタリアに激突させるのが王国軍の狙いなんです」
「どうなるんだ?」
「エクスタリアの魔力と
「そんな事したらギルドのみんなは…」
「消えちまう!!!」
「そんなのダメだよ!!!」
ウェンディとエリオの説明を聞いて全員が愕然としていると……
ドタドタドタドタドタドタ!!!!
「!」
「誰か来やがった!!」
「敵!!?」
聞こえてきた慌しい足音に全員が身構える。そして扉から現れたのは……
「あああああああああああ!!!」
「ナツかよ!!!」
何やら青ざめた表情をしているナツであった。
「エルザが2人いたーーー!!! 何だよアレ!!! 怪獣大決戦か!!? この世が終わるのかーー!!?」
どうやら2人のエルザと遭遇したらしく、その恐怖で来た道を引き返してきたようだ。そんなナツの目に、グレイの姿が映る。
「グレイじゃねーか!!!!」
「しまらねーし落ち着きねーし、ホントウゼェなオマエ」
「アースランドの…あたしたちの知ってるグレイよ」
「何!!!?」
「色々あってこっちにいるんだ。エルザとガジルも、あとルーテシアとアギトもな」
「ハッピーちゃんは
そこまで言うと、ウェンディとエリオもグレイがいた事に気がつく。
「あれ…本当だ……グレイさんがいる……」
「グレイさん……いつからそこに?」
「おや? 地下だから陽が当たんねーのかな、自分の影が薄く見えるぜ」
ナツだけでなく、ウェンディとエリオにまで気付かれていなかった事に……グレイは本気でヘコんだ。
「もしかしてお前らがオレたちを助けに来てくれたのか? ルーシィも無事だったんだな」
「わ…私ってば一番最初に言わなきゃいけない事を…あ……ありがとうございます!!」
「あ…僕も…ありがとうございます!!」
「気にすんな」
「どーでもいいけど服着ろよ」
「うおっ、いつの間に!?」
「最初からだけどね」
「あはは…」
つまり冒頭からである。
「おし!!! 準備完了!!! 王様見つけて、
「おう!!」
「うん!!」
そう言って王国の計画を阻止する為に動き出すナツたち。
「待て!! そっちは怪獣が2匹もいる!! こっちだ」
「エルザ……放っておいて大丈夫?」
「あのエルザだぞ」
「相手もだけどね。それにティアナの事も心配だし……」
「ティアが任せろっつったんだろ? んじゃあ任せときゃ大丈夫さ」
そう言って通路を走っていくナツ、グレイ、ルーシィの3人。
「シャルル、私たちはエクスタリアに向かおう」
「!!? な…何で!?」
「王国軍の攻撃がある事を伝えて、避難させないと」
「私たちはその攻撃を止めるんでしょ!!!」
「もちろん止めるよ、絶対にやらせない!!! それはナツさんたちを信じてるから!!!」
「でも……王国軍は他にどんな兵器を持っているかわからない。万が一に備えて危険を知らせなきゃ。私たちにはそれが出来るんだから」
「いやよ!! 戻りたくない!! 私…エクシードなんてどうでもいいの!」
「人間とかエクシードじゃないんだよ。同じ生きる者として……できる事があると思うの」
「(エクシードなんて……)」
そう思うシャルルの脳裏に、自分たちを匿ってくれたラッキーとマールの夫婦の姿が思い浮かぶ。
「私がずっとそばにいるからね、怖くないよ。ね?」
「……わかったわ」
ウェンディのその言葉に、シャルルは渋々ながらも頷いた。
「じゃあ、僕はガジルさんの所に行くよ。滅竜魔法でみんなを元に戻せるのなら、
「うん!! フリードで浮遊島まで行くんだね!!」
「急ごう!!! 絶対にこの計画を阻止するんだ!!!」
「「うん!!!」」
「ええっ!!!」
そう言って、元化猫組の4人も、それぞれ出切る事の為に動き出したのであった。
◇◆◇◆◇◆◇
一方……ガジルたちを探して王都の中を探し回っていたハッピーは、王国兵と戦っている3人をようやくを発見する。
「ガジルーー!!! みんなーーー!!!」
「!」
「ハッピー!!!」
「ネコ!!! 無事だったか」
「オイラが
「何!?」
「場所知ってんのか!?」
「うん! ルーテシアとアギトもついて来て!!!」
「ぬお、オイ!!! コラ!!! 掴むんじゃねえっ!!!」
そう言うと、ハッピーはガジルの背中を掴んで空の浮遊島へと向かう。そんなハッピーの跡を、ルーテシアが召喚した飛行可能な召喚蟲に乗ったルーテシアとアギトが続いた。
「ねえ、どうやって
「ギヒ、滅竜魔法で砕いてやったんだ」
「!!!」
そんな方法で元に戻したと知ったハッピーは驚く。
「それ……本当に合ってるの?」
「ミストガンに言われた通りやったんだ!! 文句あんのかコラ!!」
「実際、エルザとグレイはそれで元に戻ったしな」
「てかミストガンは来てないの?」
「知るか!!」
そんな会話をしながら浮遊島へと向かっていると……
「ガジルさーん!! ハッピー!!!」
「みんなー!!!」
「「「!!」」」
そこへ、フリードに跨ったエリオとキャロが合流した。
「よかった、追いつけた」
「エリオ!! 無事だったんだね!!!」
「うん。ガジルさん、僕も
「おおっ!! エリオも
「ギヒッ……足引っ張んなよ小僧!!!」
「はいっ!!!」
そうして、ガジルたちはついに巨大
「で、でか…」
「想像以上にでかいね」
「ふえ~」
「広場にあった奴の数十倍はあるよな」
「大きい」
「これは大変そうだ……」
その巨大
「ったく!! 世話のかかるギルドだぜ、帰ったらハラいっぱい鉄食わせろよ」
「じゃあ僕は、ミラさん特製のカミナリステーキ20人前で」
「がんばれガジルー!」
「エリオ君もがんばってー!」
そう言ってさっそく
ガゴォォォォオオン!!!
「なっ!?」
「ぐっ!?」
「「「!!」」」
突然何者かの攻撃を受け、足場を崩される。
「誰だコラァ!!!」
「こいつは…!!」
「王国軍第一魔戦部隊隊長、パンサー・リリー。この
そこには身の丈以上の大剣を担ぎ、背中にハッピーと同じ翼を生やしたパンサー・リリーが飛んでいた。
「羽!!? まさかこいつ……エクシード!!?」
「ガジル……!!」
「さがってろルーテシア、ネコ」
そう言うと、ガジルはリリーに反撃する。
「鉄竜剣!!!」
腕を鋼鉄の剣へと変形させ、リリーへと伸ばすガジル。しかしリリーは軽々と宙を旋回して、再びその大剣を振るう。
「フン!」
ズガガガガガ!!!
「うわああああ!」
「あんなバカでかい剣ありかよ!!?」
「ガジル……」
その一撃は、浮遊島の地面を簡単に切り裂いてしまうほどの威力であった。
「こいつ…」
「貴様にこのオレが倒せるか」
そう言うとガジルとリリーはお互いに睨み合った。
「……ガジルさんが奴の気を引いてくれている間に、僕が
そう言ってエリオは再び
「エリオ君危ないっ!!!」
「!!」
ピシャァァアアアアン!!!
キャロの叫びと共に、エリオに激しい電撃が襲う。
「ぐっ……誰だ!!?」
電撃が飛んできた方向を見るとそこには……
「王国軍第一魔戦部隊隊長補佐……リニスと申します」
バチバチと電気を帯びたステッキのような武器を構えたリニスが立っていた。
「この
「……やっぱそう簡単にやらせてもらえないか。でも……」
そう呟きながらエリオは換装空間からストラーダを取り出し、それを手にして構える。
「ギルドの仲間は必ず助ける……邪魔をするなっ!!!」
そう言って雷を帯びたストラーダを構えて、リニスとの戦闘を開始したのであった。
つづく