LYRICAL TAIL   作:ZEROⅡ

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今回で戦闘回は最後なのですが、正直に言います……


やり過ぎたっ!!!!


最後だからド派手に行こうぜっ!!と思って書いたら引くほどド派手にやり過ぎました。

どういう意味かは本編を読めば分かります。



まあ反省も後悔もしておりませんがね!!(`・ω・´)キリッ



感想お待ちしております。


次元を超えた絆

 

 

 

 

 

闇の欠片の暴走によって再生された、ナツの育ての親であるドラゴン……火竜イグニールとの死闘が時空管理局…マテリアルズ…未来からの遭難者…フローリアン姉妹…そして妖精の尻尾(フェアリーテイル)の面々と繰り広げられていた。

 

しかし……不完全体とはいえ圧倒的な力を持ったイグニールの前に、絶体絶命のピンチを迎えてしまう。

 

そんな最中……イグニールの灼熱のブレスを喰らったナツが、滅竜魔法の最終形態──ドラゴンフォースを覚醒させたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第133話

『次元を超えた絆』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ナツ……アンタ、それ……」

 

 

「ああ……エーテリオンを喰った時や、ジェラールの金色の炎を喰った時と同じだ…スゲェ力を感じる」

 

 

ドラゴンフォースを身に纏った自身の姿を確認しながらそう言うナツ。

 

 

「この力なら勝てる!!! 行くぞニセモンイグニール!!!!」

 

 

そう言うと、ナツは勢いよく駆け出し、一直線にイグニールへと向かって行った。

 

 

「グオオオオオッ!!!!」

 

 

そんなナツを叩き潰そうと、大きく広げた巨大な手のひらを雄叫びを上げながら振り下ろし、叩きつけるイグニール。

 

しかしナツはその巨大な手を、頭の上でクロスさせた腕でガードし、受け止めていた。

 

 

「オオオオオオオオラァアッ!!!」

 

 

「!!」

 

 

そしてなんと、ナツはその受け止めていた手を力尽くで押し返し、イグニールの体を仰け反らせた。

 

 

「だらぁぁあああ!!!」

 

 

ドゴォォオオ!!!!

 

 

さらに足に纏った炎を噴出し、その爆風で一気にイグニールへと接近したナツは、そのまま炎を纏った蹴りを炸裂させ、イグニールの顔面を蹴り飛ばした。

 

 

「グルルル…ゴォォォオオオオオオオオオオ!!!!!」

 

 

「ガァァアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」

 

 

そしてイグニールの威嚇するような咆哮に対して、ナツも負けず劣らずの声量で吼え返したのであった。

 

 

その様子を見ていた他の面々は、愕然とした様子でその戦闘を見入っていた。

 

 

「ナツさん…スゴイ……」

 

 

「うん…あの人の気迫が、こっちにまで伝わってくる……」

 

 

「あの巨大なドラゴンと、たった1人で互角に渡り合うやなんて……」

 

 

「あのドラゴンもそうだけど、マフラー君も大概デタラメね」

 

 

「これがナツの……滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)の力か……」

 

 

上からなのは、フェイト、はやて、キリエ、ディアーチェがナツの戦闘を見てそう言葉を漏らす。

 

 

「ティアナさん…ナツさんのあの力は一体……?」

 

 

「……私も詳しくは知らないけど…あれはドラゴンフォース。その魔力はドラゴンにも匹敵すると言われる、滅竜魔法の最終形態よ」

 

 

「ドラゴン…フォース……」

 

 

エリオの問い掛けにティアナがそう答え、それを聞いたエリオは羨望の眼差しでナツを見る。

 

 

「(もしかしたら……僕にもその力が……)」

 

 

そして同じ滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)として思うところがあるのか、今度は自分の手を見据えて、ギュッと強くその手を握った。

 

 

「ぐあっ!!!」

 

 

すると、イグニールの一撃によって吹き飛ばされたナツが、ティアナたちの目の前に倒れた。

 

 

「ナツ!!」

 

 

「ナツさん!!」

 

 

「大丈夫だ……くっそぉ、イグニールのニセモンのくせにやっぱ強ェな」

 

 

そんなナツのもとにティアナとエリオが駆け寄り、毒づきながら起き上がるナツ。

 

 

「けど……燃えてきたぞ」

 

 

そう言ってニィッと笑みを浮かべて、再びイグニールを見据えるナツ。すると……

 

 

「コラ」

 

 

「!」

 

 

突然ティアナに頭を軽く小突かれ、見るとナツの両隣には、武器を構えたティアナとエリオが並び立っていた。

 

 

「1人で戦ってる気になってんじゃないわよバカナツ。仲間(わたしたち)がいる事を忘れないでよね」

 

 

「そうですよ。それに今のナツさん1人で互角なら、僕とティアナさんが加わればさらに勝率が上がると思いますし」

 

 

「ティア…エリオ……悪ィ」

 

 

2人の言葉を聞いたナツはしばらく呆然としたあと、小さく謝罪の言葉を口にし、嬉しそうに再びニッと笑顔を浮かべた。

 

 

「行くぞォ!!!!」

 

 

「ええっ!!!」

 

 

「はいっ!!!」

 

 

そして今度は……ナツ、エリオ、ティアナの3人でイグニールへと駆け出していった。

 

 

「どりゃああ!!!!」

 

 

ドゴォオ!!!

 

 

まずはナツが炎を纏った拳を、イグニールの顔面に叩きつける。

 

 

「グルルル……!!」

 

 

「!!」

 

 

だがイグニールにたいしたダメージはなく、対するイグニールはナツをギロリと睨むと、長い尻尾を鞭のようにしならせ、ナツへと振るった。

 

 

「雷竜閃!!!」

 

 

ズバァア!!!

 

 

そこへエリオが割って入り、雷撃を纏ったストラーダを横薙ぎに振るってイグニールを尾を弾き飛ばした。

 

 

「雷竜槍・十字閃!!!」

 

 

さらにストラーダを振るってイグニールの胴体を十字に斬り付けるが、やはりたいしたダメージは与えられていない。

 

 

「グオオオオオッ!!!」

 

 

「!!」

 

 

すると、エリオへとターゲットを切り替えたイグニールは、大口を開けてエリオを飲み込もうとする。

 

 

「この…!!」

 

 

ガキィィイイン!!!

 

 

それをエリオはストラーダをつっかえ棒代わりにしてイグニールと上顎と下顎の間に挟み込み、なんとか飲み込まれるのを逃れる。

 

 

「コノヤロォ!!!」

 

 

ドゴォォオオ!!!

 

 

「ゴガァ……!!!」

 

 

「うわっ」

 

 

するとイグニールの懐に潜り込んだナツが、足の炎をブースターにして勢いよく飛び上がるのと同時に、イグニールの腹部に拳を深々と叩き込んだ。

 

そのダメージでイグニールは苦しげな呻き声を上げ、その拍子にエリオが解放された。

 

 

「ナツ!! エリオ!! 退いて!!!」

 

 

「「!!」」

 

 

そんなティアナの声が聞こえ、ナツとエリオはすぐさまイグニールから距離を取る。

 

 

「クロスファイアーシュートッ!!!」

 

 

その直後、ティアナが放った無数の魔法弾がイグニールへと発射された。

 

しかしその弾丸はイグニールの胴体には行かず、イグニールが体の支えにしている左手……その手を付いている地面へと目掛けて放たれた。

 

 

ズドドドドドドドッ!!!

 

 

「!!」

 

 

そしてティアナの放った魔法弾が地面を砕き、さらにイグニールの巨大な胴体を支えられなくなった事により、地面が急速に陥没した。

 

そうなると必然的に、バランスを崩したイグニールはズシィイインっと音を立てて地面に倒れこんだ。

 

 

「今よ!!!」

 

 

それを確認したティアナがそう叫ぶと、ナツとエリオは了承したように頷き合った。

 

 

「火竜の…」

 

 

「雷竜の…」

 

 

「ファントム…」

 

 

ナツとエリオは自身の口内に魔力を集束し、ティアナ自身もクロスミラージュの2つの銃口に魔力を集束させる。そして……

 

 

「「咆哮ォ!!!!」」

 

 

「ブレイザァー!!!!」

 

 

ドガァァァアアアアアアン!!!!

 

 

ナツとエリオによる炎と雷のブレス…さらにティアナによる砲撃魔法がイグニールに直撃し、大爆発を起こしたのであった。

 

しかし……

 

 

「……ガァァアアオオオオオオオオッ!!!!」

 

 

その爆煙から現れたのは、未だにピンピンしているイグニールであった。

 

 

「これでもダメかよ」

 

 

「ユーリ以上に頑丈ですね」

 

 

「でもダメージは確実に通ってるわ」

 

 

ティアナの言うとおり、イグニールの体には先程よりもダメージが目立って来ていた。

 

 

「上等ォ!!! オメェらもまだまだいけるよなぁ!!!」

 

 

「当たり前でしょ!!!」

 

 

「もちろんです!!!」

 

 

そう言うと、3人は再びイグニールへと駆け出して行ったのであった。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

その様子を……なのはたち管理局組とマテリアルズ…そして未来組とフローリアン姉妹は愕然とした表情で眺めていた。

 

 

「……………」

 

 

「! なのは?」

 

 

すると、なのはが意を決したかのような顔付きになり、彼らの1歩前に出てきた。

 

 

「みんな……私達も行こう」

 

 

そしてハッキリとした声でそう言うと、全員に動揺が走る。しかしなのはは気にせず、言葉を続ける。

 

 

「ナツさんが…ティアナさんが…エリオ君が、この世界の為に戦ってるんだよ。自分達の世界とは関係のないこの世界で……あんなにボロボロになりながらも戦ってくれてるんだ。なのにこの世界の住人である私達が何もしないなんて……私イヤだ!!!」

 

 

「なのは……」

 

 

「なのはちゃん……」

 

 

「私も一緒に戦いたい……たとえ次元が違う相手でも、諦めずに戦いたいんだ!!!」

 

 

強い覚悟が含まれた言葉で力強くそう言い放つなのは。

 

 

「うん…そうだ……そうだよねっ!!」

 

 

「なのはちゃんの言うとおりや!!!」

 

 

「本来彼らは保護すべき人たちだ……その人たちに2度も世界の危機を救われたら、僕らの立つ瀬がないからな」

 

 

そしてその言葉を聞き、真っ先に賛同してくれたのは、フェイトとはやて、そしてクロノを初めとする管理局組の面々であった。ヴォルケンリッターの面々も、賛同するように頷いている。

 

 

「そうさのう……」

 

 

すると、今まで黙っていたディアーチェがゆっくりと口を開く。

 

 

「我としてはこの世界がどうなろうと知った事ではないが、ナツやエリオには大きな借りがある。あやつらがこの世界の為に戦っておるなら、我らもこの世界の為に戦うとしよう。仲間の意思は、我の意思よ」

 

 

「さすが王様、えーこと言うやん」

 

 

「たわけ。今のはナツの受け売りよ」

 

 

「ですが、私達の『想い』は本物です」

 

 

「諦めない限り、その『想い』が負けることはない!!! これもナツが言ってた事だよ!!!」

 

 

ディアーチェに続くように、シュテルとレヴィもそれぞれデバイスを構え、戦う意思を見せる。

 

 

「その言葉には大いに同感です!!! 私も気合いと!! 根性で!! 戦いますっ!!!」

 

 

「お姉ちゃん暑苦しい……まぁでも、私も同じ気持ちかな。この世界をお騒がせしたケジメをまだつけてないし」

 

 

そしてアミタも熱血風にそう言い放ち、そんな姉に呆れながらもキリエも賛同する。

 

 

「もちろん私達も!!」

 

 

「はい!!」

 

 

「オレとリリィも!!」

 

 

《うん!!》

 

 

ヴィヴィオとアインハルト…そしてトーマとリリィの未来組も戦う意思をもってそう言い放った。

 

 

「私も戦います」

 

 

「ユーリ!?」

 

 

すると、ハッピーに抱えられて上空に非難していたユーリも、そう言いながらやって来た。

 

 

「だがユーリ…うぬはまだ体が……」

 

 

「大丈夫です。全快とまではいきませんが、多少の回復はしました。飛行はハッピーに任せておけば、問題はありません」

 

 

「あい! 任せてよ!!」

 

 

「し…しかしだな……」

 

 

「お願いしますディアーチェ……あのドラゴンが自然消滅するまでの残り時間10分……その間だけでも、私もナツさん達の力になりたいんです」

 

 

「う…うむむ……わかった。その代わり決して無理するでないぞ?」

 

 

「はい!!」

 

 

ユーリの参加に渋るディアーチェであったが、彼女の必死の懇願に折れ、ユーリの戦闘参加も決定した。

 

 

「みんな……行こうっ!!!」

 

 

「「「オオッ!!!」」」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

「だらぁぁああああ!!!」

 

 

「テヤァァアアアア!!!」

 

 

「ハァァアアアアア!!!」

 

 

一方……ナツとエリオとティアナの3人は、今持てる力の全てを駆使してイグニールとの激闘を繰り広げていた。

 

 

「ぐあああああっ!!!」

 

 

「きゃあああっ!!!」

 

 

「「ティア!! エリオ!!!」」

 

 

そんな中…イグニールは勢いをつけて自身の体を横に回転させ、その遠心力を使って長い尻尾で周囲を薙ぎ払い、それを喰らってしまったティアナとエリオは吹き飛ばされる。

 

 

「ティアナ!!!」

 

 

「エリオ!!!」

 

 

そんな2人の体を、翼を広げたシャルルとリニスがそれぞれ受け止めた。

 

 

「助かったわ、シャルル」

 

 

「リニス、ありがとう」

 

 

そんな2人に感謝の言葉を伝えるティアナとエリオ。しかし……

 

 

「お前ら!!! 危ねえっ!!!」

 

 

「「「「!!」」」」

 

 

「グオオオオオオオッ!!!!」

 

 

ナツの警告するような声が聞こえ、すぐさまそちらへと視線を戻すと……そこには翼を羽ばたかせて飛び上がったイグニールが、大口を上げて4人へと迫ってきていた。

 

 

「しまっ……!!」

 

 

「間に合わない……!!」

 

 

完全に不意をつかれた2人は対処ができず、愕然とした表情で硬直してしまう。そしてついにイグニールの口が眼前へと迫ったその時……

 

 

「ディバインバスター!!!!」

 

 

「プラズマスマッシャー!!!!」

 

 

「クラウ・ソラス!!!!」

 

 

ズドォォォオオオオオオン!!!

 

 

「グウゥ!!?」

 

 

「「「「!!?」」」」

 

 

突如上空から落ちてきた桜・金・白の3つの閃光がイグニールの上顎に直撃し、強制的に口を閉ざされてそのまま勢いよく地上に落ちていった。

 

 

「なのはさん!!」

 

 

「フェイトさんにはやてさんも!!」

 

 

閃光が飛んできた方向を見ると、そこにはなのは、フェイト、はやての3人がそれぞれデバイスを構えて佇んでいた。

 

いや…彼女たちだけではない……

 

 

「総攻撃だ!!! 一斉にかかれーーっ!!!」

 

 

クロノの号令により、シグナム…ヴィータ…ザフィーラ…リインフォース…シュテル…レヴィ…ユーリ…アミタ…キリエ…ヴィヴィオ…アインハルト…トーマ…全員がそれぞれの魔法を駆使して、イグニールへと攻撃を仕掛けていた。

 

 

「お前ら……!!!」

 

 

「何をボーっとしておる」

 

 

「っ…ディアーチェ」

 

 

その光景を見て、ナツが呆然としていると……そんなナツの隣りにやってきたディアーチェが語りかける。

 

 

「うぬの仲間はエリオやティアナだけではないぞ。たとえ住む世界が違っても…たとえ敵同士だったとしても…今は同じ『想い』のもとで戦っている……同じ『想い』を持っている限り──我らは仲間だ……そう言ったのはうぬであるぞ」

 

 

「………へっ、そうだな」

 

 

ディアーチェの言葉を聞き、ナツは小さく笑みを浮かべると、大きく息を吸い込み……

 

 

 

「お前らァ!!!! 聞こえるかァ!!!!!」

 

 

 

「「「!!?」」」

 

 

大気をビリビリと震わせるような大声で、仲間全員に呼びかけた。

 

 

「オレたちが力を合わせれば、イグニールに勝てる!!!! みんなの力を1つにしてぶつけるんだっ!!!! 今放てる最強の攻撃を……全力でイグニールに叩き込めっ!!!!」

 

 

ナツのその言葉を聞き、全員が真摯に受け止める。

 

 

 

「仲間との絆の力…見せてやろうぜっ!!!!」

 

 

 

「「「オオオッ!!!!」」」

 

 

今ここに……次元世界を超えた〝絆〟が生まれたのであった。

 

 

「ならばまずは、僕とザフィーラで奴の動きを止める!!! ユーノ、お前もこっちにきて協力してくれ!!!」

 

 

「うむ」

 

 

「わかった!!」

 

 

「シャマルは全員の攻撃に結界が耐え切れるように、限界まで強化してくれ!!!」

 

 

「任せて!!!」

 

 

クロノの指示を聞いて戦場にユーノが合流し、シャマルは結界の強化に専念する。

 

 

「デュランダル!!!」

 

 

クロノは自身の杖であるS2Uから、デュランダルへと持ち替える。

 

 

「行くよリインフォース!!」

 

 

「はい、我が主!!」

 

 

「「ユニゾン・イン!!!!」」

 

 

はやてとリインフォースはその言葉と同時に…2人の体が眩い光に包まれる。そしてその輝きが止むと、ユニゾンを完了させ、茶髪は白色を帯びてベージュとなり、瞳は緑を帯びて碧眼となったはやてが立っていた。

 

 

そしてまずは……クロノ、ユーノ、ザフィーラの3人が並び立つ。

 

 

「広がれ…戒めの鎖!!! 捕らえて固めろ!! 封鎖の檻!!!」

 

 

ユーノが両手を前に翳すと、翡翠色の魔法陣が展開され、その魔法陣から何本もの魔力で生成された鎖が出現する。

 

 

「アレスターチェーン!!!!」

 

 

そしてその鎖がイグニールの体に何重にも巻き付き、動きを封じた。

 

 

「縛れ!!! 鋼の軛!!!!」

 

 

さらにその上にザフィーラの魔力で生成された白銀の軛が突き刺さり、さらにイグニールの動きを封じた。

 

 

「悠久なる凍土…凍てつく棺のうちにて…永遠の眠りを与えよ」

 

 

デュランダルを構えたまま、詠唱を唱えるクロノ。

 

 

「エターナルコフィン!!!!」

 

 

そして詠唱が終わった次の瞬間……クロノの氷結魔法がユーノの鎖とザフィーラの軛の上から氷付けにし、イグニールの拘束をさらに強固なものへとした。

 

 

「グオオオオオオオッ!!!!」

 

 

だがそれでも…イグニールの動きを完全に封殺する事は適わず、今にも拘束が破壊されそうであった。

 

 

「あの拘束も長くは持たない……すぐに決めるぞヴィータ!!!」

 

 

「おうよっ!!!」

 

 

そして次に動き出したのは、シグナムとヴィータの2人であった。

 

 

「レヴァンティン!!」

 

 

「アイゼン!!」

 

 

2人は自身のデバイスにそれぞれ呼びかけると、ヴィータのグラーフアイゼンは巨大なギガントフォルムに…シグナムのレヴァンティンは弓型のボーゲンフォルムへと姿を変えた。

 

 

 

「轟天爆砕!!! ギガントシュラァーーク!!!!」

 

 

「翔けよ隼!!! シュツルムファルケン!!!!」

 

 

 

ドガァァアアア!!!!

 

ズドォォオオオ!!!!

 

 

そしてヴィータは巨大なハンマーとなったアイゼンをイグニール目掛けて思いっきり振り下ろし…シグナムは業火に燃える矢をイグニールへと放った。

 

 

「ガァァアアアアア!!!!」

 

 

アイゼンに押し潰され、シグナムの業火の矢が命中し苦しげな声を上げるイグニール。

 

 

次に動き出したのは……ヴィヴィオとアインハルト。

 

 

「アインハルトさん、行きますよ!!!」

 

 

「ええ、ヴィヴィオさん!!!」

 

 

2人は頷きあうと、ヴィヴィオとアインハルトはイグニールの右側の胴体へと回り込んで並び立つ。

 

 

「一閃必中!!!」

 

 

「竜を滅する力を!!!」

 

 

そしてそれぞれ自身の拳に魔力を集束し……そして……

 

 

 

「セイクリッド・ブレイザァー!!!!」

 

 

「覇王断空拳!!!!」

 

 

 

ドガァァァアアアアン!!!!

 

 

「ゴガァァアアアア!!!!」

 

 

2人同時に虹色の砲撃と、凄まじい破壊力の拳をそれぞれ放ち……イグニールの胴体へと叩き込んだのであった。

 

 

「行くよリリィ!!」

 

 

《うん、トーマ!!!》

 

 

そんな彼女達の反対側……つまりイグニールの左側の胴体へと回り込んでいたのは、拳銃にブレードが取り付けられたような武器…ディバイダーを構えたトーマ(inリリィ)であった。

 

 

【ハイパードライブ承認】

 

 

「うおぉぉぉぉおおおお!!!!」

 

 

彼の魔導書である銀十字から機械的な音声が流れると同時にトーマが雄叫びを上げ、銀十字から何枚ものページが出現し彼の周囲に散らばる。

 

そしてトーマがディバイダーの切っ先をイグニールへと突きつけると、散らばっていたページがトーマを中心にまるで二重の円を描くようにキレイに並べられる。

 

 

 

「《ディバイドゼロ・エクリプス!!!!!》」

 

 

 

ズドォォオオオオオオン!!!!

 

 

「ガァァァアアアア!!!!」

 

 

そしてディバイダーの切っ先から放たれた白銀の砲撃が、イグニールに直撃した。

 

 

「熱血全開!!! やりますよキリエ!!!」

 

 

「ええ…これが私の最後のケジメ……あのドラゴンを倒して帰る!!!」

 

 

次に動き出したのはアミタとキリエのフローリアン姉妹。

 

 

「私とキリエの姉妹だからできるコンビネーション!!!」

 

 

「変幻自在の銃撃が連なる技……その名もV.F.R!!!」

 

 

そう言いながら2人は色違いの武器であるヴァリアントザッパーの銃口をイグニールへと向け……

 

 

 

「「ヴァリアブル・ファイア・リレーション!!!!」」

 

 

 

ズドドドドドドドドッ!!!!

 

 

「ゴォォオオオオオ!!!!」

 

 

2人のヴァリアントザッパーの銃口から放たれる怒涛の嵐のような魔法弾がイグニールへと降り注ぐ。

 

 

そして息つく暇もなく、今度はハッピーに抱えられたユーリが動き出す。

 

 

「今の私が持てる全ての力を、この一撃に込めます!!!」

 

 

「行っけー!! ユーリ!!!」

 

 

ユーリは片手を掲げて魔力を集束すると、彼女の手に巨大な赤い魔力の剣が出現する。

 

 

 

「エンシェント・マトリクス!!!!!」

 

 

 

ズドォォォオオオオオン!!!!

 

 

「ゴ…ガ……!!!」

 

 

そしてその剣をクルリと体を回転させたのち、勢い良くイグニールへと向かって投擲し、貫く事は適わなかったが……イグニールの体を地面に叩きつけた。

 

 

そんなイグニールに向かって、上空から勢いよく一直線に降下してくる一筋の黄色い閃光……

 

 

「オォォオオオオッ!!!!」

 

 

その正体は……リニスに抱えられ、彼女のトップスピードで降下しているエリオであった。

 

 

「滅竜奥義……」

 

 

そしてエリオは急降下しながら全魔力を集中させた雷撃を自身の拳に纏わせる。そして……

 

 

 

「紫電轟雷撃!!!!!」

 

 

 

ドガァァァァアアアアアアンッ!!!!

 

 

すでに地面に叩きつけられているイグニールに追い討ちをかけるように雷撃を纏った拳を突き立て、地面を陥没させた。

 

 

「今だっ!!!」

 

 

「お願いします!!!」

 

 

そう言ってエリオとリニスはすぐさまその場から飛び退きながら、空を見上げながらそう言い放つ。その視線の先には……なのは、フェイト、はやて、シュテル、レヴィ、ディアーチェ…そしてシャルルに抱えられたティアナが佇んでいた。

 

 

「行くよシュテル!!!」

 

 

「はい、ナノハ」

 

 

「レヴィ、準備はいい?」

 

 

「モチのロン!! やるよオリジナル!!!」

 

 

「王様、ちゃんと合わせてやー」

 

 

「誰に物申しておる子鴉!! 貴様こそ遅れを取るでないぞ!!!」

 

 

「シャルル、ちょっとキツイかもしれないけど踏ん張って!!」

 

 

「こっちの事は気にしないで、思いっきりやりなさいティアナ!!」

 

 

それぞれが声を掛け合うと……7人はそれぞれのデバイスや武器を構え、魔力を集束させる。

 

 

「全力全開!! スターライト──」

 

 

「雷光一閃!! プラズマザンバー──」

 

 

「響け終焉の笛!! ラグナロク──」

 

 

「豪熱滅砕!! 真・ルシフェリオン──」

 

 

「轟雷爆滅!! 雷刃封殺爆滅剣──」

 

 

「出でよ巨獣!! ジャガーノート──」

 

 

「星覇光来!! スターレイヴ──」

 

 

そしてそれを一気に──解放した。

 

 

 

 

 

『『『ブレイカァァアーーーーー!!!!!』』』

 

 

 

 

 

7つの集束砲が七色の輝きを放ちながら、上空からイグニールへと放たれたのであった。

 

 

ドッ…ゴォォォォオオオオオオオオオ!!!!

 

 

「────────!!!!」

 

 

その7つの集束砲はイグニールをいとも容易く飲み込み……断末魔さえもかき消すほどの大爆発と衝撃が巻き起こった。

 

 

だがしかし……

 

 

 

「グルォォォォオオオオオオオオオッ!!!!」

 

 

 

爆発と衝撃が止むと、爆煙の中からイグニールが咆哮を上げながら現れたのだった。

 

 

「これでも…ダメなの……?」

 

 

「チッ……信じられん耐久力だ。だが、想定内だ」

 

 

それを見てなのはは愕然とし、ディアーチェは舌打ちをして毒づいたあと、ニヤリと笑みを浮かべる。

 

 

「トドメは任せたわよ……ナツ!!!!」

 

 

そして小さく笑みを浮かべながらそう言うティアナの視線の先には……ドラゴンフォースを纏ったナツの姿があった。

 

 

「うおぉぉぉぉおおおおお!!!!!」

 

 

ナツが雄叫びを上げると、彼が纏っていたドラゴンフォースがさらに大きくなり…紅蓮の輝きが増した。

 

 

「全魔力開放!!!!」

 

 

そしてさらに魔力を開放すると、紅蓮に輝く炎がナツを包み込み始める。

 

 

「滅竜奥義〝不知火型〟!!!!」

 

 

するとナツは紅蓮の炎を全身に纏い……そして……

 

 

 

 

 

「紅蓮鳳凰劍!!!!!」

 

 

 

 

 

ナツは全身に炎を纏った状態から飛び上がるかのような突進攻撃を……イグニールの腹部に命中させた。

 

 

「ゴァァアアアアアアアア!!!!」

 

 

「オオオオオオオオオオッ!!!!」

 

 

当然ナツの攻撃の勢いは止まらず、そのままイグニールの巨体を持ち上げ、空高く飛び上がって行く。

 

 

ドガァァアアアアン!!!!

 

 

そして張ってあった結界の天井にぶつかったところで攻撃の勢いは止まり、そのままナツとイグニールは地上に向かって落ちていったのであった。

 

因みに結界は何とかギリギリで破られなかったものの、盛大なヒビが入った事でクロノたちが肝を冷やした事は余談である。

 

 

ズドォオン!!!

ドゴォォォオオン!!!

 

 

そして落ちてきたナツとイグニールは地面へと叩きつけられ、その場には土煙が舞ったのだった。

 

 

「ど…どうなったの?」

 

 

「やったのか?」

 

 

なのはとディアーチェを初めとした全員が上空から様子を見ながら、その土煙が収まるのを待った。

 

そして土煙が晴れるとそこには……

 

 

「ハァー…ハァー…ハァー…ハァー……!!」

 

 

ボロボロの姿で息を乱しながら、地面に大の字に倒れているナツの姿があった。

 

 

いや……ナツの姿だけではない……

 

 

「グルルル……」

 

 

同じくボロボロの姿になりながらもしっかりと立ち上がり、倒れているナツを見下ろしているイグニールの姿もあった。

 

 

「……チッ…クショ……」

 

 

そんなイグニールの姿を見て、倒れながら毒づくナツ。だがそれはナツだけではなく、他の面々も一緒であった。

 

 

「そんな!!! 私ら全員の全力攻撃を喰らって、まだ立てるやなんて!!!」

 

 

「どんだけバケモンなんだよ…あのドラゴン……」

 

 

「もうさすがに…魔力が残ってないよ……」

 

 

「万事休すか……!!!」

 

 

上からはやて、ヴィータ、フェイト、クロノが順にそう言うと、他の面々も絶望的な表情を浮かべる。

 

 

「マズイわ!! ナツは魔力も体力も全部使い果たして、動くことすらできないわ!!!」

 

 

「早く助けに行かないと!!!」

 

 

「待ってください!!!」

 

 

ティアナの言葉を聞き、エリオがナツの救出に行こうとすると……ユーリがストップをかけた。

 

 

「あのドラゴン……もう……」

 

 

一方でナツは……倒れながらも目の前に立つイグニールをまっすぐに見据えている。

 

 

「くっ……」

 

 

そしてナツが覚悟して目を閉じたその時……

 

 

 

 

 

「見事だ」

 

 

 

 

 

「──え?」

 

 

突然聞こえてきた声に、目を開いて丸くするナツ。その声がした方には、変わらずナツを見下ろしたままのイグニールの姿があった。

 

 

ピシッ…パキパキ……

 

 

するとイグニールの体が、まるでヒビ割れるように崩れ始め、粒子となり始めていた。

 

 

その光景にナツだけでなく、上空にいる全員が愕然としていると、ユーリが説明するように口を開く。

 

 

「あのドラゴンの躯体の内部崩壊が、急速に進んでいます。このままいくと、あと数秒後には消滅するでしょう」

 

 

「「「……………」」」

 

 

「えっと…つまりそれって……」

 

 

「はい、私たちの勝利です♪」

 

 

一同が呆然とする中、ハッピーがそう問い掛けると、ユーリは自分達の勝利を伝えた。

 

 

その瞬間……その場にいた全員が歓喜に沸き上がった。

 

 

抱き合って喜び合う者…勝利の喜びを声を大にして叫ぶ者…戦いが終わりホッと一息つく者…

 

 

反応はそれぞれであったが……ただ1人……地上で倒れているナツは、粒子となって消えていくイグニールの姿を静かに見据えている。

 

 

「……イグニール」

 

 

小さく彼の名前を呟くナツ。すると……

 

 

「お前の力……見せてもらったぞ……ナツ」

 

 

「!!」

 

 

消え行くイグニールがゆっくりと口を開き、そう言い放った。

 

 

 

「それでこそ……このイグニールの子だ」

 

 

 

そしてイグニールは……ナツに向かってニカッと笑顔を浮かべた。

 

 

幼い頃のナツが何度も見た事がある……父親の優しい笑顔を……

 

 

「イグニール……」

 

 

その言葉を最後に……イグニールの姿は完全に消滅し、彼の体であった光の粒子は空へと流れて行った。

 

 

それを静かに見送ったナツは、ポツリと口を開く。

 

 

「会えて嬉しかったぜ……イグニール」

 

 

そしてすぐにニカッと笑顔を浮かべ……今度は大声で言い放つ。

 

 

 

 

 

「また会おうなっ!!! 父ちゃん!!!!」

 

 

 

 

 

つづく




アミタとキリエのコンビネーション技は、モバゲーのリリなのイノセントから抜粋しました。
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