LYRICAL TAIL   作:ZEROⅡ

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3話目です。あとがきにてお知らせがありますので、ご確認ください。


開幕!!!

 

 

 

 

 

ついに始まったフィオーレ一のギルドを決める大魔闘演武。

 

 

通達されていなかった予選を順当にクリアしたナツたちであったが、その結果はまさかの10位のギリギリ通過であった。

 

 

そして予選を終えたナツたちは本戦会場のドムス・フラウで指定された控え室で服を着替えていた。

 

 

『『『オオオオオオオオオオオッ!!!!』』』

 

 

そんな中…観客席から地を揺るがすほどの歓声が鳴り響き、その歓声は妖精の尻尾(フェアリーテイル)の控え室まで響いていた。

 

 

「すごい歓声だな」

 

 

「こんなにお客さんいるんだぁ」

 

 

「毎年これくらいは普通だよ」

 

 

「フィオーレ中の魔導士もそうだが……そうじゃねえ一般の客も多いらしいな」

 

 

「つーか何だよこの服……」

 

 

「お揃いのチームカラーで出ろっていうマスターの指示よ」

 

 

現在ナツたちが纏ってる服の色は、紫っぽい色の生地に…左胸には妖精の尻尾(フェアリーテイル)の紋章が刺繍されている服であった。

 

 

「私はかわいくて気に入っているが」

 

 

「そうだな、オレも…」

 

 

「パパ、そういう事は服を着てから言ってね」

 

 

上半身裸の義父(グレイ)義娘(ヴィヴィオ)がツッコミを入れる。

 

 

「オイ……まさかとは思うが、オレにこの服を着ろ……と?」

 

 

「だはははははっ!!! そりゃいいな!!!!」

 

 

「さすがにウェンディの服は入らないよね」

 

 

「……………」

 

 

「てかお前、体でかくなりすぎだろ」

 

 

そう言うエルフマンの手には、本来ウェンディが着る予定であった服があり、当然巨体のエルフマンにウェンディのサイズが入る訳がなかった。

 

 

「私はちゃんと入ったよ。ちょっとアレンジしてジャケットみたいになっちゃったけど」

 

 

そしてヴィヴィオが現在着ているのはキャロが着る予定だった服なのだが、本来はコートのような衣装をヴィヴィオが独自にアレンジして、袖なしの前空きジャケットのような衣装へと変わっていた。

 

 

「なあ、勢いでオレとヴィヴィオが出場する事になっちまったけど、ウェンディとキャロ…大丈夫かなぁ」

 

 

エルフマンのその言葉を聞いて……ナツたちは心配そうな表情を浮かべたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第173話

『開幕!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分前……宿屋に戻って来なかったウェンディとキャロとシャルルが見つかったという報告を受けたナツたちは、すぐさま会場の医務室へと駆け寄った。

 

 

「ウェンディ!! キャロ!!」

 

 

そしてナツたちが医務室へと駆け込むと、そこにはベッドに横たわるウェンディたち3人と…彼女たちに付き添っているユーノ、リサーナ、ハッピーの姿があった。

 

 

「茂みの近くで倒れてたんだ」

 

 

「外傷はないみたいだけど……」

 

 

すると、眠っていたウェンディとキャロの目がゆっくりと開かれる。

 

 

「ナツさん…」

 

 

「みなさん…」

 

 

「2人とも無事か!!?」

 

 

「何があったの!!?」

 

 

「すみません…」

 

 

「よく…思い…出せ…ない……んっ!!」

 

 

「うぅっ!!」

 

 

ナツとティアナの問い掛けにそう答えるウェンディとキャロの頭に、激しい頭痛が走る。

 

 

「魔力欠乏症だね。一度に大量の魔力を失った為に全身の筋力が低下している。しばらく安静にしてれば回復するよ」

 

 

「ポーリュシカさん!!?」

 

 

「何でここに!!?」

 

 

「応援に来ちゃ悪いかい?」

 

 

そこへ現れたのは妖精の尻尾(フェアリーテイル)の顧問薬剤師であるポーリュシカであった。

 

 

「一度に大量の魔力を?」

 

 

「一体…」

 

 

「よく…思い出せないけど……」

 

 

「黒い動物のような生き物が……うう……」

 

 

「無理させるんじゃないよっ!!」

 

 

無理に思い出そうとしたウェンディとキャロは再び頭痛に苦しみ、ポーリュシカがナツたちを叱咤する。

 

 

「みんな…ごめ……せっかく……修行…したのに…」

 

 

「私たち…出られなくて……迷惑を…かけて……」

 

 

そう言って涙を浮かべながら謝罪するウェンディとキャロの姿に…ナツたちは何とも言えない表情になった。

 

 

「エルフマンさん……私の代わりにお願いします」

 

 

「ヴィヴィオちゃんも……頑張ってね」

 

 

「おう!! 任せておけ」

 

 

「うん!! ウェンディもキャロも、今はゆっくり休んでて!!」

 

 

2人の思いを受け取ったエルフマンとヴィヴィオは、そう力強く答えたのであった。

 

 

「さあ出ていきな。今は安静にしてなきゃダメなんだ」

 

 

「「「うわぁ!!」」」

 

 

その直後…ナツたちはポーリュシカによって医務室を追い出されたのであった。

 

 

「「ぐす…」」

 

 

「メソメソするんじゃないよ」

 

 

「だって……」

 

 

「私たち……」

 

 

「大魔闘演武は7日間かけて行う祭だ。回復したら本戦に出られるハズ…と言ってもリザーブ枠は1人だから2人ともは無理だが」

 

 

ポーリュシカの言葉に反応し、耳を傾けるウェンディとキャロ。

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)顧問薬剤師の名にかけて──必ず治してやるよ」

 

 

そしてそんな頼もしい言葉を聞いたウェンディとキャロは、希望が湧いたように笑顔を浮かべる。

 

 

「ありがとう、グランディーネ」

 

 

「ありがとうございます、グランディーネさん」

 

 

「その名で呼ぶんじゃないよ」

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

「この大会の中にウェンディとキャロをキズつけた犯人がいるのか?」

 

 

「まだ何とも言えない…けど……」

 

 

「その可能性は十分にあると思うわ」

 

 

「オレたちの戦力低下を狙ったのか? それとも」

 

 

「何か別の目的があったのかもしれない。そうだとしても」

 

 

「今はやるしかねえ!!! ウェンディたちの分まで、オレたちががんばるんだ!!!!」

 

 

「行くぞ」

 

 

口々にそう言って薄暗い廊下を歩き、ナツたち妖精の尻尾(フェアリーテイル)観客の歓声が響く会場へと歩み出していった。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

『今年もやってきました!! 年に一度の魔法の祭典!!! 大魔闘演武!!!! 実況は私、チャパティ・ローラ。解説は元・評議員のヤジマさんにお越しいただいております。ヤジマさんよろしくお願いします』

 

 

『よろスく』

 

 

『1日目のゲストはミス・フィオーレにも輝いた青い天馬(ブルーペガサス)のジェニー・リアライトさんをお招きしています!』

 

 

『今年はウチが優勝しちゃうぞ~♡』

 

 

『さあ…いよいよ選手入場です』

 

 

『よろスく。あー…あー…よろスク』

 

 

『ヤジマさん!! ちゃんと拡声器、音出てますから!』

 

 

「「「あはははははっ!」」」

 

 

実況席の方でそんなやり取りが行われた後……いよいよ本戦出場チームの名が紹介された。

 

 

『まずは予選10位。過去の栄光を取り戻せるか。名前に反した荒くれ集団──妖精の尻尾(フェアリーテイル)!!!!』

 

 

最初に登場したのは7年前にその名を大陸中に轟かせた元・最強ギルド〝妖精の尻尾(フェアリーテイル)

 

 

──────

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)

 

ナツ・ドラグニル

ティアナ・ランスター

グレイ・フルバスター

ルーシィ・ハートフィリア

エルザ・スカーレット

ヴィヴィオ・タカマチ

エルフマン・ストラウス

 

──────

 

 

拳を高々と突き上げたナツを筆頭に堂々と登場する妖精チームだが……観客の反応はまさかのブーイングであった。

 

 

「んなっ!?」

 

 

「ブーイング…だと?」

 

 

「うぬぬ……」

 

 

「嫌われたものね」

 

 

観客の反応にナツとグレイは驚愕し…エルフマンは悔しそうに唸り…ティアナは小さく嘆息した。

 

 

『毎年最下位だった妖精の尻尾(フェアリーテイル)が予選制を突破し、すでに10位以内確定ですからね~。大陸中を騒がせた〝天狼組〟の帰還により、フィオーレ一となるか!!?』

 

 

「本当…よかったねぇ。おめでとうフェアリーテイル」

 

 

マカロフとは旧知の仲であるヤジマは、彼らの帰還を個人的に祝福し、親指を立たせたヤジマの目にはキラリとした光るものが宿っていた。

 

 

「うう…」

 

 

「気にするなルーシィ」

 

 

「そうだよルーシィさん。アレを見てよ」

 

 

そう言って俯いているルーシィをエルザが励まし、ヴィヴィオが観客席のとある一角を指差す。

 

 

「「「フレェーフレェー! フェアリーテ・イ・ルッ!!!!」」」

 

 

そこには……学ラン姿のマカロフを筆頭に、観客席の一角を占拠した妖精の尻尾(フェアリーテイル)の面々の姿があった。

 

 

「仲間の声援があればそれだけでいい」

 

 

「うん……!!」

 

 

仲間たちの声援を聞いて、先ほどの暗い顔がどこかへと吹き飛んでしまったルーシィは嬉しそうに頷く。すると……ナツたちはそんな観客席に違和感を感じ取った。

 

 

「てか…あれ」

 

 

「ん?」

 

 

「どうしたのよ?……って!?」

 

 

「うそ!?」

 

 

「まさか…」

 

 

観客席の妖精の尻尾(フェアリーテイル)の陣地を見て固まるナツたち。そんな彼らを見て、マカロフは不意に横に目を見やった。するとそこにいたのは……

 

 

 

「フレーフレー、フェアリーテイル♪」

 

 

「「「マスターメイビス!!!!」」」

 

 

 

天狼島で幽体としているはずの初代マスターであるメイビスが、いつの間にか観客席に座って足をパタパタと動かしながら応援していた。当然、思いがけない人物の登場に驚きを隠せないマカロフたち。

 

 

「応援に来ちゃいました」

 

 

「来ちゃいました…ってアンタ……」

 

 

「大丈夫です。ギルドの紋章をつけた人しか私の事は見えてませんから」

 

 

「いや…そういう問題なのか」

 

 

「だって…ずっと天狼島にいるのもヒマなんですよ」

 

 

幽霊なのに意外と自由なメイビスにマカロフたちは唖然とする。

 

 

「はははっ!! 初代が見守ってくれるとは心強ぇな!!!」

 

 

「幽霊だけどな」

 

 

「あの自由さ……まさに妖精の尻尾(フェアリーテイル)の初代マスターね」

 

 

「あの人がパパたちを守ってくれた……」

 

 

そんなメイビスにナツは大声で笑い…グレイとティアナは苦笑し…ヴィヴィオは初めて目にするメイビスに感嘆の声を上げる。

 

 

そんな出来事があったりもしたが……出場チームの紹介は滞りなく行われていく。

 

 

『さあ…続いては予選9位。地獄の猟犬軍団──四つ首の猟犬(クワトロケルベロス)!!!!』

 

 

「ワイルドォ~!!!」

 

 

「「「オオッ!!!」」」

 

 

「今年こそ優勝したれやヤロウども」

 

 

──────

 

四つ首の猟犬(クワトロケルベロス)

 

ロッカー

イェーガー

ウォークライ

ノバーリ

セムス

グラン

メイア

 

──────

 

 

四つ首の猟犬(クワトロケルベロス)の入場が終わると…そのチームの中の2人がゆっくりとナツたち妖精チームに歩み寄ってきた。

 

 

「よォ妖精の尻尾(フェアリーテイル)。オレらの事、覚えてっか?」

 

 

「再会」

 

 

「なっ!!?」

 

 

「お前らは……!!?」

 

 

悪霊の札(デーモンカード)の!!?」

 

 

なんとその2人とは……7年前に戦った闇ギルド悪霊の札(デーモンカード)の四天王と言われていた2人……獄炎のグランと武装姫のメイアであった。

 

 

「なぜお前たちが四つ首の猟犬(クアトロケルベロス)に!!?」

 

 

悪霊の札(デーモンカード)はとっくに壊滅したよ。今のオレとメイアはちゃんと罪を償ってこのギルドに属してるんだぜ」

 

 

「更生」

 

 

どうやらこの7年の間に彼らが属していた闇ギルドは壊滅し、2人は罪を償って釈放されたのちに四つ首の猟犬(クワトロケルベロス)に所属したらしい。

 

 

「この祭に行方不明になってたお前らが出場すると聞いて、楽しみにしてたんだ。さすがに負けたまんまってのは性に合わねえからな。本当はエリオ・モンディアルがいればよかったんだが…まぁいい。7年前のリベンジさせてもらうぜ」

 

 

「再戦」

 

 

「……へっ、望むところだ」

 

 

グランの言葉にナツが笑みを浮かべながらそう答えると、グランは満足そうに口元に笑みを浮かべた。

 

 

「首洗って待ってな」

 

 

それだけ言い残すと…グランとメイアは自身のギルドのチームへと戻って行ったのであった。

 

 

そして再び、ギルド紹介へと戻る。

 

 

『8位には女性だけのギルド。大海原の舞姫──人魚の踵(マーメイドヒール)!!!!』

 

 

「そんなギルドがあったのか」

 

 

──────

 

人魚の踵(マーメイドヒール)メンバー

 

カグラ・ミカヅチ

アラーニャ・ウェブ

リズリー・ロー

ベス・バンダーウッド

アミティエ・フローリアン

キリエ・フローリアン

???

 

──────

 

 

「あっ…あの人……!?」

 

 

「はぁい♪ 昨日振りね♪」

 

 

先日クロッカスの観光中にぶつかってしまった相手であるキリエの姿を見て目を見開くルーシィ。そしてそんなルーシィに対し、キリエはイタズラっ子のような笑みを浮かべながらヒラヒラと手を振っていた。

 

 

『7位は漆黒に煌めく青き(つばさ)──青い天馬(ブルーペガサス)!!!!』

 

 

「みんながんばれ~♡」

 

 

──────

 

青い天馬(ブルーペガサス)

 

一夜=ヴァンダレイ=寿

ヴァイス・グランセニック

ヒビキ・レイティス

レン・アカツキ

イヴ・ティルム

ラグナ・グランセニック

ウサギ

 

──────

 

 

『6位…愛と戦いの女神。聖なる破壊者──蛇姫の鱗(ラミアスケイル)!!!!』

 

 

「何で予選6位なんだ!! 手を抜いたのかいっ!!? バカモノ!!」

 

 

──────

 

蛇姫の鱗(ラミアスケイル)

 

リオン・バスティア

ギンガ・ナカジマ

ジュラ・ネェキス

チンク・ナカジマ

ユウカ・スズキ

トビー・オルオルタ

シェリア・ブレンディ

 

──────

 

 

「ごめんなさいオババ様、アタシ……ドジしちゃって──きゃあ!」

 

 

「シェリア、慌てるな」

 

 

「何故なにもないところでコケる? ほら、立てるか?」

 

 

「ありがとうチンク…」

 

 

何もないところで転び、チンクに助け起こされているラミアの少女……シェリア。

 

 

「誰だアイツ」

 

 

「いつもの〝愛〟はどうした?〝愛〟は?」

 

 

「あっちも見た事ない人だけど…人!!?」

 

 

「もう1人見慣れない子がいるわね」

 

 

そんなシェリアを見て首を傾げるナツとグレイ。そして天馬の謎のウサギを見て驚愕するルーシィと、同じく天馬の見慣れない少女を見て首を傾げるティアナ。

 

するとそんなティアナの疑問を耳にしたヴァイスが、少女の頭に手を乗せながらその疑問に答えた。

 

 

「コイツはラグナ。オレの妹だ」

 

 

「初めまして、ラグナ・グランセニックです!! 7年前は兄がお世話になりました」

 

 

ヴァイスの紹介に続いて、頭を下げて自己紹介をする少女……ラグナ。

 

 

「言っとくがラグナはオレに負けず劣らず強えーぞ。覚悟しとけよ」

 

 

「もう、お兄ちゃん!!」

 

 

「そういう話なら、ウチのシェリーの従兄弟のシェリアもそうだ」

 

 

「おおーん。めちゃくちゃ強いんだぞ」

 

 

「ううん、私なんかまだまだ愛が足りないよ」

 

 

「褒めてんだよっ!!」

 

 

「やっ、ごめんねトビー」

 

 

「キレんなよ」

 

 

自身の妹であるラグナを自慢するかのように語るヴァイスと、負けじとシェリアと推すユウカとトビー。

 

 

「グレイ、あの約束忘れるなよ。オレたちが勝てばジュビアは我がギルドに」

 

 

「約束なんかした覚えはねーけど、お前らだけには負けねーよ」

 

 

「ううっ……負けたくないけど勝っちゃったらあの子がギルドに……私はどうしたら?」

 

 

そう言って互いに睨み合いながら笑みを浮かべるグレイとリオン。そしてギンガはそれを複雑な表情で眺めていた。

 

 

「そういう事なら私はエルザさんを戴こう!!」

 

 

「い…戴くなっ」

 

 

「う~ん、相変わらずいい香り(パルファム)だ」

 

 

そこへ一夜がエルザへと言い寄り、彼の事が苦手なエルザは嫌悪感をむき出しにして後ずさる。

 

 

「オレはおまえにするよ。別に好きで選んでる訳じゃねーぞ」

 

 

「アンタ…そのキャラ7年もやってたの?」

 

 

「じゃあ僕はティアナさん♡」

 

 

「お断りよ」

 

 

この7年間ずっとツンデレキャラをやっていたレンにルーシィは呆れ、言い寄ってきたイヴを冷たく一刀両断するティアナ。

 

 

「僕は人魚の踵(マーメイドヒール)に入ろうかな」

 

 

「主題がズレてるよっ!!」

 

 

「あら? 私は大歓迎だけどな~♪」

 

 

「キリエ、関わるな」

 

 

「はぁ~いカグラちゃん」

 

 

人魚の踵(マーメイドヒール)の方へと行こうとするヒビキにトビーがキレながらツッコミ…そこへキリエが悪乗りしようとするが、人魚チームのリーダー的存在であるカグラに叱咤されて引き下がる。

 

 

『第5位…おおっとこれは意外…初出場のギルドが5位に入ってきた!! 大空の暴君──凶鳥の眷属(フッケバイン・ファミリー)!!!!』

 

 

「フッケバイン・ファミリー?」

 

 

──────

 

凶鳥の眷属(フッケバイン・ファミリー)

 

ヴェイロン

アルナージ

サイファー

ドゥビル

フォルティス

???

???

 

──────

 

 

「……なんだ? この不気味な魔力は?」

 

 

続いて入場してきた聞いた事もないギルドの名前に、エルザは訝しげな表情で疑問符を浮かべ、さらにはそのギルドメンバーの1人1人から感じられる奇妙な魔力に一筋の冷や汗を流す。

 

 

「(ジェラールの言っていた謎の魔力……奴等が関係しているのか?)」

 

 

エルザがそんな事を考えている間にも、ギルドの紹介は続き……続いて登場したのは驚くべきギルドであった。

 

 

「続いて第4位! おっと、こちらも初出場のギルドです!! 真夜中遊撃隊──大鴉の尻尾(レイヴンテイル)!!!!」

 

 

大鴉の尻尾(レイヴンテイル)だぁ!!!?」

 

 

──────

 

大鴉の尻尾(レイヴンテイル)

 

アレクセイ

フレア・コロナ

オーブラ

ナルプディング

クロヘビ

トーマ・アヴェニール

リリィ・シュトロゼック

 

──────

 

 

大鴉の尻尾(レイヴンテイル)の名を聞いた瞬間…妖精チームに動揺が走る。

 

 

「これは……マスターの息子、イワンのギルド」

 

 

「でも…それって……」

 

 

「闇ギルドじゃっ!!!!」

 

 

観客席からマカロフの怒号に似た声が響き渡る。

 

 

「こんなのが大魔闘演武に出場してもよいのかっ!!!! おおぅ!!?」

 

 

「マスター」

 

 

「マスター落ち着けよ」

 

 

「確かに邪気を感じますね」

 

 

興奮するマカロフをディエチとマカオが抑え、そんなマカロフの怒号を聞いていた他の観客たちにも動揺が走る。

 

 

「闇ギルドだって?」

「確かに聞いた事もないギルドね」

 

 

『えー公式な情報によりますと、大鴉の尻尾(レイヴンテイル)は7年以上前から存在していましたが、正規ギルドとして認可されたのは最近のようですね』

 

 

『ギルド連盟に認可されてる以上、闇ギルドじゃないよな』

 

 

「イワンめ…ふざけおって……どんな手を使って……」

 

 

実況席からチャパティとヤジマの説明が入り、ひとまず観客席の動揺は収まったが……マカロフは依然として大鴉チームを睨みつけていた。

 

 

「おとなしくしていただけだよ親父殿。この日の為に」

 

 

そんなマカロフの疑問に答えるように、イワンはマカロフから離れた観客席の壁に寄り掛かって薄ら笑いを浮かべながらそう呟いた。

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)、小娘どもはあいさつ代わりだ」

 

 

金色の仮面を被った男…アレクセイの言葉に、鼻の長い男のオーブラの肩に乗ってる小さい黒い生物「キキキ」が鳴き声を上げると、顔だけウェンディへと変えて…きゅう~と倒れるジェスチャーをした。

 

 

「お前らが…ウェンディとキャロを…許さねえぞ……」

 

 

「祭を楽しもう」

 

 

それを見たナツたちはウェンディやキャロを襲ったのが大鴉の尻尾(レイヴンテイル)だと確信し、彼らをを睨み付けたのであった。

 

 

『さあ…予選突破チームは残すとこあと3つ!』

 

 

「あれ? 1つは剣咬の虎(セイバートゥース)だろ?」

「もう2つは何だ!?」

「もう主力ギルドは出揃ったぞ」

 

 

有名なギルドはもうほとんど紹介され、残った有名ギルドは剣咬の虎(セイバートゥース)のみ。にも関わらず、2チームも残っている事に観客たちは疑問符を浮かべている。

 

 

「まだ強ェギルドが隠れてやがったか」

 

 

「ジェラールの言っていた魔力と関係あるのか」

 

 

「どっちにろ、入場してくればわかる事です」

 

 

グレイ…エルザ…ティアナがそう言うと、妖精チームを含めた全員は入場門へと視線を向ける。

 

 

『さあ!! 予選2位のチームの入場です』

 

 

「え? 2位?」

「3位の間違いじゃねえのか?」

 

 

『おっと失礼しました!! 予選で2つのチームが同着でゴールした為、その2つのチームを2位として同時に紹介したいと思います!!!』

 

 

「同着2位!!?」

「一体どんなギルドなんだ!?」

 

 

チャパティの言葉を聞いて、観客たちはさらにザワザワとざわつき出す。

 

 

『では気を取り直して予選2位の2チームを紹介します!!! おおっとこれは意外!!! 堕ちた羽のはばたく鍵となるのか!!? まさか!!! まさかの‥』

 

 

「んな……!!!」

 

 

紹介と同時に入場してきたその2チームを見て、ナツたちは目を丸くした。何故なら……

 

 

 

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)B&Cチームだぁ!!!!!』

 

 

 

 

 

「「「何ーーーーーっ!!!?」」」

 

 

「姉ちゃん!!?」

「ガジルにエリオ!!!」

「ママにノーヴェ!!!」

「ジュビア!!!」

「ヴォルケンリッターまで!!?」

「ラクサスにクロノとか反則でしょーーーっ!!!!」

 

 

その2つのチームとは、ナツたちと同じ妖精の尻尾(フェアリーテイル)のメンバーで構成されたチームだったのである。

 

 

──────

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)

 

ガジル・レッドフォックス

ミラジェーン・ストラウス

高町なのは

ジュビア・ロクサー

ラクサス・ドレアー

ノーヴェ・ナカジマ

ミストガン

 

──────

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)

 

八神はやて

八神リインフォース

八神シグナム

八神ヴィータ

八神ザフィーラ

エリオ・モンディアル

クロノ・ハラオウン

 

──────

 

 

「つーかつーかつーか…何でミストガンがいるんだよっ!!!!」

 

 

しかもBチームには、今はもうこの世界(アースランド)にはいないハズのS級魔導士……ミストガンの姿もあった。

 

 

「まさかお前……ジェラール……?」

 

 

「シーーー」

 

 

「「マジか!!!」」

 

 

そのミストガンの正体は、何とギルドの人間ではないジェラールであった。

 

 

「あれ? シャマル姉は出場しないの?」

 

 

「私は今回、全チームの治療バックアップよ♪」

 

 

因みに観客席では、シャマルとロメオのそんな会話が聞こえていた。

 

 

「ってかエリオ!!! お前なんかデカくなってねーか!!!?」

 

 

「え? そうですか?」

 

 

ナツにそう言われて、エリオは首を傾げながら自身の体を見渡す。どうやら本人に自覚はないようだが、ナツの指摘通りエリオの身長は3ヶ月前より明らかに伸びていた。

 

3ヶ月前まではナツの腹部あたりだった身長が、今ではナツの肩くらいまでに伸びていたのだ。因みに服装も以前までは半ズボンだったのが、長ズボンに変わっていた。

 

 

「成長期って奴だろ。ま…成長したのは見てくれだけじゃねーけどな」

 

 

「ウェンディとキャロが見たら泣くわね」

 

 

エリオと共に修行に出ていたラクサスが意味深にそう呟き、ティアナは成長した彼を見てウェンディとキャロが泣くのではないかと軽く危惧していた。

 

 

「ジュビア」

 

 

「くっ…まさかあの人も出場してくるなんて……」

 

 

Bチームのジュビアを見て頬を染めるリオンと、歯噛みするギンガ。

 

 

「ラッキーだぜ…お前も出てくるとはな、エリオ・モンディアル」

 

 

「……八神はやて」

 

 

ケルベロスの方では、グランが因縁の相手であるエリオが出てきた事にサングラスの奥の瞳を鋭く輝かせ…メイアは静かにはやてを見据えていた。

 

 

『いやー今回からのルール改正により、戸惑ってる方も多いみたいですねヤジマさん』

 

 

『ウム…今回の大会は各ギルド1チームない()、3チームまで参加できるんだよなぁ』

 

 

「そんなの聞いてなかったよ」

 

 

「やられた……」

 

 

「マスター……」

 

 

半ば騙されたような気分になったルーシィとティアナとエルフマンは、観客席のマカロフを睨んだ。

 

 

「かーーーっはっはっはっ!!!! 見たかーーーっ!!! これが妖精の尻尾じゃーーーっ!!!!」

 

 

だがそんな視線などどこ吹く風といったふうに、マカロフは両手を上げて高笑いしていた。

 

 

『決勝では各チームごとの戦いになる訳ですが、同じギルド同士で争う事ができるのでしょうか?』

 

 

『大丈夫じゃないかね、あそこは』

 

 

『でも…ちょっとずるくない? 例えば各チーム1人ずつ選出して争う競技があったとして、妖精の尻尾(フェアリーテイル)だけスリーマンセルで戦えるって事だよね?』

 

 

『150以上のチームの中、決勝に3チーム残った妖精の尻尾(フェアリーテイル)のアドバンテージという事ですね』

 

 

『これは有利になったねぇマー坊』

 

 

『マー坊?』

 

 

「なるほど……道理で出場チームの数が多いと思ったわ。ってちょっとナツ?」

 

 

実況席からの会話を聞いて、出場ギルドの多さに納得がいったティアナ。すると、突然ナツがずかずかと妖精BチームとCチームに歩み寄り……

 

 

 

「冗談じゃ──ねえっ!!!!!」

 

 

 

会場全体に響き渡るほどの大声を張り上げたのであった。

 

 

「たとえ同じギルドだろーが勝負は全力!!!! 手加減なしだ!!!! 別チームとして出場したからには敵!!!! 負けねえぞコノヤロウ!!!!」

 

 

「望むところだよ、予選10位のチームさん」

 

 

「できるんかなぁ? 予選10位のチームさんに」

 

 

「ぬぐっ…」

 

 

ガジルとはやての嫌味たっぷりの言葉に、声を詰まらせるナツ。

 

 

「ガジルはだいぶ力をつけたぞ」

 

 

「エリオもラクサスさんや雷神衆との修行を乗り越えて強くなりました」

 

 

「ナツだって負けないよ」

 

 

観客席では3ヶ月ぶりに再会したエクシード3人がそんな会話をしていた。

 

 

「フッ…祭とは言え、血が騒ぐな」

 

 

「将…なんだかイキイキしているな」

 

 

「シグナムはこういうの好きそうだもんなぁ」

 

 

「お前もな」

 

 

シャマルを除いたヴォルケンリッターの面々もシグナム以外は表に出さないが、好戦的な雰囲気を醸し出していた。

 

 

大鴉の尻尾(レイヴンテイル)……アレがウェンディとキャロをキズつけたギルドか」

 

 

エリオは自分にとってもっとも親しい大切な2人をキズつけたギルドである大鴉の尻尾(レイヴンテイル)を、殺気すら感じさせる瞳で睨みつけていた。

 

 

「まさかお前も出場するとはな、ノーヴェ」

 

 

「へっ…これがアタシの妖精の尻尾(フェアリーテイル)としての初舞台だ。負けねえぞチンク姉!!!」

 

 

「フッ…望むところだ」

 

 

ラミアに所属する姉のチンクと睨み合いながら、ノーヴェはやる気満々の表情で宣戦布告の言葉を口にしたのであった。

 

 

「姉ちゃぁぁん」

 

 

「ママァ」

 

 

「がんばろうね、エルフマン」

 

 

「娘だからって手加減しないよ? ヴィヴィオ」

 

 

自分より遥かに強い実姉と義母の登場に、エルフマンとヴィヴィオは若干涙目である。

 

 

「ジェ…ミストガン、お前……」

 

 

「中々話のわかるマスターだ。事情を話したら快く承諾してくれたよ」

 

 

「会場には近づけんと言っていただろう」

 

 

「この方法は思いつかなかったんだ」

 

 

「ルール違反だ。お前はギルドの人間じゃない」

 

 

「オレとミストガンはある意味同一人物……と聞いているがな」

 

 

ミストガンの正体は、エドラスというもう1つの世界に存在するジェラールであった為、確かに同一人物とも言えなくもないのだ。

 

 

「まあ…そう熱くなるな。〝祭〟だろ」

 

 

「若干思うところはあるが…マスターの決定だ。従おう」

 

 

「そういう事だ、エルザ」

 

 

「それとな……ミストガンはもう少し無口だ。気をつけな」

 

 

「了解」

 

 

そんなジェラールの援護に回ったのは、意外にもラクサスとクロノであった。

 

 

「……で、何か気づいた事はあるか?」

 

 

大鴉の尻尾(レイヴンテイル)凶鳥の眷属(フッケバイン・ファミリー)が怪しいって事以外は特に」

 

 

「あの2つは初出場のギルドだろ? 毎年感じる魔力とはつじつまが合わない」

 

 

「お前の方こそ、その〝謎の魔力〟とやらの力を感じているのか?」

 

 

「いや…今はまだ」

 

 

エルザとミストガンは謎の魔力についての情報交換をするが、未だに決定打となる情報は集まっていない。

 

 

そんな妖精メンバーを…凶鳥の眷属(フッケバイン・ファミリー)のメンバーたちが見据えていた。

 

 

「あれが妖精の尻尾(フェアリーテイル)か」

 

 

「なーんか騒がしいギルドだよな」

 

 

長身の男…ヴェイロンがそう呟き、頭にゴーグルを乗せた男勝りな口調の少女…アルナージが第一印象を口にする。

 

 

「騒がしいですが、実力者揃いですよ。まぁ…魔導に頼っている限り、僕ら凶鳥(フッケバイン)には触れる事すらできませんけどね」

 

 

話し方は紳士的だが、内容はどこか冷たいものを感じさせる男…フォルティスがそう言って笑みを浮かべていた。

 

 

するとついに……最後のギルドの入場が始まった。

 

 

『さあ、いよいよ予選突破チームも残すとこあと1つ。そう!!! 皆さんすでにご存じ!!!! 最強!!!! 天下無敵!!!! これぞ絶対王者!!!! 剣咬の虎(セイバートゥース)だぁ!!!!!』

 

 

スティングやローグが属する剣咬の虎(セイバートゥース)が登場した瞬間…会場が今までよりも大きな大歓声に包まれる。

 

 

──────

 

剣咬の虎(セイバートゥース)

 

スティング・ユークリフ

ローグ・チェーニ

アインハルト・ストラトス

ユキノ・アグリア

オルガ・ナナギア

ルーファス・ロア

???

 

──────

 

 

「出てきたか」

 

 

「楽しもうぜナツさん」

 

 

「何ガンたれてんだコラ」

 

 

「ガジル」

 

 

そう言ってナツとスティング…ガジルとローグがそれぞれ睨み合う。

 

 

「……あれが聖王の……」

 

 

「にゃ?」

 

 

そんな中でアインハルトが何故かヴィヴィオの事を静かに見据えており……そんな彼女の視線に気づいたヴィヴィオは小首を傾げていた。

 

 

「……変わらんな……妖精の尻尾(フェアリーテイル)

 

 

そして7人の剣咬メンバーの最後尾にはボロボロのローブで身を包み、フードで顔を隠した男が……静かに妖精チームを見据えていたのであった。

 

 

『では…皆さんお待ちかね!!!!! 大魔闘演武のプログラム発表です!!!!』

 

 

チャパティがそう宣言すると同時に、競技場の地面から大会プログラムが記された石碑が出現した。

 

 

──────

 

大魔闘演武

 

DAY1 隠密(ヒドゥン)+バトル

DAY2 ???+バトル

DAY3 ???+タッグバトル

DAY4 ???+バトル

DAY5 ???+バトル

DAY6 ???+タッグバトル

DAY7 ??????????

 

──────

 

 

「1日に競技とバトルがあるのか」

 

 

「そして2日置きにタッグバトルね」

 

 

「バトルかー!!」

 

 

プログラムを見てグレイとティアナがそう呟き、ナツがバトルと聞いて嬉しそうな表情で叫んだ。

 

 

『まずは競技の方ですが、これには1位~10位までの順位がつきます。順位によって各チームにポイントが振り分けられます』

 

 

──────

 

1位→10ポイント

2位→9ポイント

3位→8ポイント

4位→7ポイント

5位→6ポイント

6位→5ポイント

7位→4ポイント

8位→2ポイント

9位→1ポイント

10位→0ポイント

 

──────

 

 

 

『競技パートはチーム内で好きな方を選出する事ができます。続いてバトルパート、こちらはファン投票の結果などを考慮して主催者側の方でカードを組ませてもらいます』

 

 

「何だと?」

 

 

「勝手にカードを組まれるのか」

 

 

「つまり運が悪いと競技パートで魔力を使い切った後にバトルパート突入?」

 

 

「それは結構苦しいわね」

 

 

『バトルパートのルールは簡単。このように各チーム対戦していただき、勝利チームには10P、敗北チームには0P。引き分けの場合は両者5Pずつ入ります』

 

 

──────

 

AチームvsBチーム

CチームvsDチーム

EチームvsFチーム

GチームvsHチーム

IチームvsJチーム

 

──────

 

 

『では、これより大魔闘演武オープニングゲーム〝隠密(ヒドゥン)〟を開始します。参加人数は各チーム1名。ゲームのルールは全選手出そろった後に説明します』

 

 

実況者の説明が終わり各チーム、誰が出るのか相談して選手を出していく。

 

 

「まずはオラに任せるだーっ!!!」

 

 

「忘れんな!! (ソウル)はいつでも…」

 

 

「「「ワイルドフォー!!!!」」」

 

 

「メイア、お前もちゃんと言えよ」

 

 

「拒否」

 

 

四つ首の猟犬(クワトロケルベロス)からは頭にヘッドフォンをした上半身裸の大男…イェーガー。

 

 

「最初は様子見…アチキにやらせて」

 

 

「許可しよう」

 

 

「ベスさん!! ファイトです!!!」

 

 

人魚の踵(マーメイドヒール)からは三つ編みの髪に、そばかすが特徴の少女…ベス・バンダーウッド。

 

 

「ナルプディング、お前が行け」

 

 

「了解でサー!!!」

 

 

大鴉の尻尾(レイブンテイル)からはずんぐりした体格で等身が低く、顎鬚を生やした巨大な割れ顎と紫の肌が特徴の男…ナルプディング。

 

 

「んじゃあウチからはあたしが出てもいいよな!!? ヴェイ兄」

 

 

「好きにしろ」

 

 

「頑張ってくださいね、アル」

 

 

凶鳥の眷属(フッケバイン・ファミリー)からは……アルナージ。

 

 

「僕が出るよ」

 

 

「イヴ君が!」

「「イヴ君が!」」

「一番手!!!」

「「一番手!!!」」

「「「それワッショイワッショイ!!」」」

 

 

「お兄ちゃん…私このノリについていけない…」

 

 

「気にすんな。オレもだ」

 

 

青い天馬(ブルーペガサス)からはイヴ・ティルム。

 

 

「私が出よう。今日は小鳥たちの歌声が心地よい」

 

 

『出たーーーっ!!! 赤い月に歌う吟遊詩人!!! ルーファス登場ーー!!!』

 

 

注目の剣咬の虎(セイバートゥース)からは目元に仮面を付けた長髪の男…ルーファス・ロア。彼が出場すると聞いた瞬間、観客席が大いに沸き上がる。

 

 

「何でこんなに騒いでんだコノヤロウ!!!!」

 

 

「ここは漢として一番槍となって」

 

 

「お前のどこが隠密(ヒドゥン)って感じだよ肉団子」

 

 

「ゲームのルールはわからんが、隠密(ヒドゥン)という名から〝隠れる〟事が必須だろう」

 

 

「じゃあナツは論外ね。騒がし過ぎてすぐ見つかるわ」

 

 

「ウェンディかキャロがいてくれたらなぁ。小っちゃいし」

 

 

「小っちゃいのが有利やったらウチからはヴィータで決まりやな!!!」

 

 

「イヤな選出だなっ!!!」

 

 

ルーシィの呟きを聞いて妖精の尻尾(フェアリーテイル)Cからは、はやての指名でヴィータが選ばれた。

 

 

「小さいのが有利かもしれないなら、アタシかチンクかユウカだね」

 

 

「「小さい言うな」」

 

 

「おおーん」

 

 

「いや……初めから飛ばしていく。オレが出る」

 

 

「リオン君が!!?」

 

 

蛇姫の鱗(ラミアスケイル)からは最初からリオン・バスティアが出る事となった。

 

 

「ほう、だったらオレが出よう。この大会、どんなモンか見させてもらうぜ」

 

 

リオンが出ると聞き、妖精の尻尾(フェアリーテイル)Aからは彼の弟弟子であるグレイ・フルバスターが出る事となった。

 

 

「グレイ様が出るならジュビアも!!!」

 

 

「ジュビアちゃん、相手がグレイだからってわざと負けたらダメだよ~」

 

 

そしてグレイが出ると聞き、妖精の尻尾(フェアリーテイル)Bからはジュビア・ロクサーが名乗り出たのであった。

 

 

 

 

 

今ここに……大魔闘演武本戦の幕が上がる。

 

 

 

 

 

つづく





大変申し訳ありませんが、次回からの更新は大幅に遅れてしまうかもしれません。


というのも……本編を読んでくださり、尚且つ原作を知っている方々にはお分かりの事だと思いますが、大魔闘演武の出場チームが8から10へ。大会日程が5日から7日に変更しております。


なので追加した2日分のオリジナル競技や対戦カードの変更、さらにはポイントの計算など……色々と考えなければならない事がありますので、それらが纏まり次第に更新させていただきます。


大変身勝手な作者ですが、これからもどうぞよろしくお願いします!!!
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