自分自身、この話を書けるのを楽しみにしておりました!!!
意外と長くなったので、2話に分けて連続で投稿いたします。
内容はほぼ原作通りですが、持てる文才をすべて注ぎ込んだと言っても過言ではないので是非読んでいただきたいです。まぁ自分が持ってる文才なんてミジンコみたいなもんですが……
いつも通り1時間後にもう1話更新されます。
感想お待ちしております!!!
『夢の
大魔闘演武6日目・タッグバトル最終試合。
「がんばりなさいよ…ナツ」
「ナツ……」
「ガジル……」
「ガジルなら……勝てる」
「ガツンとかましてこい」
「オレたちの分までな」
「応援してます」
「ナツさんとガジルさんなら、きっと勝てますよ」
そんな仲間たちの言葉を胸に……ナツとガジルは戦場に並び立ったのであった。
第197話
『バトル・オブ・ドラゴンスレイヤー』
会場中が大歓声に包まれる中、観客たちは試合の開始を、今か今かと待ち望んでいた。
「(この時をずっと待っていたんだよ、ナツさん)」
それは観客だけでなく、ナツと戦う事を望んでいたスティングも鼓動を高鳴らせながら開始の合図を待っていた。
『試合…開始ィ!!!!』
そしてついに……試合開始の宣言と銅鑼の音が会場中に鳴り響いた。
「行くぜぇっ!!!」
「ああ」
それと同時に言葉を交わし動き出そうとしたスティングとローグ。だがその瞬間……それよりも早い動きでナツとガジルが眼前へと姿を現し、2人を殴り飛ばしたのだった。
余りの早い展開に観客たちは目を見開き、愕然とした様子で試合を見据える。
そしてナツはすぐさま殴り飛ばしたスティングに詰め寄ると、今度は炎を纏った蹴りで追撃を加える。ガジルの方も拳でローグを足元の地面に叩き付け、そのまま彼の体を蹴り飛ばす。
「白竜の…咆哮!!!!」
「レーザー!!?」
だが彼らもやられっぱなしという訳ではなく、すぐに体制を整えたスティングがナツに向かって白いレーザーのようなブレスを放つ。その攻撃を、ナツは咄嗟に体を横にそらして回避する。
「やっハァッ!!!!」
しかしスティングはブレスを放ったまま顔と体を右から左へとそらし、標的をガジルへと変更する。
「おっと!!」
その攻撃を、ガジルは頭を下げて回避する。
「影竜の斬撃!!!!」
すると、先ほどのブレスが巻き起こした砂塵の中からローグが現れ、黒い影を纏った右手でガジルへと攻撃を仕掛ける。
「鉄竜剣!!!!」
「!!」
「ギヒッ」
その攻撃に対してガジルは鉄の剣へと変形させた腕で受け止めてガードする。
「オラァ!!!」
「くっ!!」
そのまま勢いよく剣を振り切ってローグの体を後方へと吹き飛ばす。そしてその吹き飛ばされたローグの顔面をナツが鷲掴みにする。
「ローグ!!!!」
「おおおおおお!!!!」
「何!!?」
ローグの顔を鷲掴みにしたままスティングへと駆け出していくナツ。
「火竜の翼撃!!!!」
そしてそのまま、ナツの両腕に纏った炎の翼による一撃がスティングとローグを吹き飛ばしたのであった。
『こ…これはどういう事でしょうか!!? あのスティングとローグが!!! フィオーレ最強ギルドの双竜が押されているー!!!』
予想していた展開とはまったく違う展開に、困惑する観客たち。
「やっぱ強ェなァ。こうじゃなきゃ……」
「ガジル……」
「お前ら、その程度の力で本当に
「倒したんじゃない。殺したのさ、この手で」
「自分の親じゃなかったのか?」
「アンタには関係ねえ事だ。今からその竜殺しの力を見せてやるよ」
そう言うと……スティングとローグの体から、それぞれ白と黒の魔力が溢れだす。
「ホワイトドライブ」
「シャドウドライブ」
そしてスティングは白い光の魔力を……ローグは黒い影の魔力をそれぞれ身に纏ったのであった。その2人の姿に、ナツは見覚えがあった。
「そいつァ……エリオと同じ」
そう…先日のバトルパートでナツと戦ったエリオが見せた、金色の雷の魔力を纏う『ライトニングドライブ』。その時のエリオの姿に、今の2人は酷似していたのであった。
「オレたちの力はあんなニセモノとは違う。見せてやるよ、本物を!!!」
そう言うと、スティングはナツに向かって一直線に駆け出す。
「はァっ!!!!」
スティングの白い輝きと共に振るわれた右拳。すぐさま腕でそれをガードするナツだが、急激にパワーアップしたその一撃に顔を歪める。
「聖なる白き裁きを!!! 喰らいなァ!!!!」
「ぐっ!!」
「
突き出した右拳とは反対側の左拳から放たれた一撃に殴り飛ばされるナツ。その光景に一瞬気を取られてしまったガジルに、ローグの攻撃が襲う。
「ぐお!!」
「影はとらえる事が出来ない」
「コイツ…!!」
すぐさまそんなローグに向かって腕を変形させた鉄の剣を振るうガジルだが、その瞬間に影そのものとなったローグの姿は消え……背後から再び攻撃を喰らってしまう。
「急にパワーアップしやがった!」
「エリオと同じ、魔力を増強させる魔法ですね」
「ナツー!! がんばれー!!」
「行けーーーっ!!! 必勝パターンに入りましたよーーーっ!!!」
「フローもそーもう!」
魔力増幅の術で急激にパワーアップしたスティングとローグの猛攻に防戦一方となってしまうナツとガジルを見て、両陣営のエクシードたちの声援と歓声が飛び交う。
「オレはずっとアンタに憧れてたんだ。そしてアンタを超える事を目標にしてきた──今がその時!!!!」
そう言い放つと同時に、スティングはナツの腹部に先ほどまでとは違う一撃を入れる。
「白き竜の爪は聖なる一撃! 聖痕を刻まれた体は自由を奪われる!!」
「!!!」
「これでオレは…アンタを超える!!!!」
するとナツの腹部には白い輝きを放つ聖痕が浮かび上がり、ナツは体の動きを封じられてしまった。
そしてガジルの方も…影となったローグに攻撃を当てる事ができず、そのユラユラとした捉え難い動きに翻弄されている。
「影なる竜はその姿を見せず──確実にエモノを狩る」
そう言いながらガジルの背後へと回ったローグは、その死角から影を纏った腕をガジルへと目掛けて振り下ろす。
「確実にエモノを…何だって?」
だがガジルは……背後を振り返る事もせず、ローグの手首を掴んでその攻撃を受け止めたのであった。
そして一方……動きを封じられたナツへと向かって駆けながら、光り輝く拳を放とうとしているスティング。だがナツが口元に「ニッ」と笑みを浮かべた次の瞬間……
「ばがっ!!!」
動きを封じられているハズのナツがスティングの拳を避けると同時に、自身の炎の一撃をクロスカウンターでスティングの顔面に叩き込んだのであった。
「な…なぜ動ける!!?」
スティングは驚愕しながら聖痕を刻んだハズのナツの腹部へと目を向けると、そこには聖痕はなく、代わりに何やら熱を帯びていた。
「聖痕が焼き消されて……!!?」
そう…ナツは自身の腹に炎の熱を集中させて、その熱で聖痕を焼き消したのである。
「焼き消すって…スゲェけどムチャクチャだな」
「ドラグニルらしいといえば、らしい戦法だ…」
そんなナツらしい荒業に、応援席で観戦するヴィータとシグナムがそう言いながら苦笑を浮かべていた。
「中々やるじゃねーか。だけどまだまだエリオの方が手強かったぞ」
「あまり調子に乗んなョ、コゾーども──
「ごはァッ!!!!」
「ぐおっ!!!」
そしてスティングとローグに、ナツとガジルは強烈な肘鉄と炎の拳がそれぞれ叩き込まれた。
「やっぱり最高だぜアンタら!! こっちも全力の全力でやらなきゃな」
そう言うとスティングは拳に白い輝きを集中させて構える。
「白き竜の拳は炎さえも灰塵へ還す──滅竜奥義」
そして……
「ホーリーノヴァ!!!!!」
白い聖なる光を込めた拳をナツへと放ち、同時に激しい爆発を起こしたのであった。
「……ダメですね」
スティングの攻撃で爆風が吹き荒れる中、その様子を応援席で観戦しながらポツリとそう呟いたエリオ。その言葉に、周囲のメンバーは疑問符を浮かべながらエリオへと視線を向ける。
「あの人は僕とナツさんの試合で何を見てたんでしょうか……あの程度の一撃で──ナツさんが倒れる訳がない」
再び呟くようにそう言い放つエリオの視線の先には……先ほどのスティングの必殺の一撃を、片手で受け止めているナツの姿があった。
「そ…そんな……」
「あれ?」
「スティングさんのあの攻撃を……片手で?」
「ウソだろ?」
「この技が防がれた記憶などないね」
その光景にスティング本人だけでなく、
「ガジル!!!!」
そしてガジルへと向かって行ったローグも、あえなく返り討ちにされてしまう。
「3ヶ月の修行と
「ええ。特にナツは、先日のエリオとの試合でさらに強くなってますから」
応援席にて、マカロフとティアナが観戦しながらそう呟く。
「スティング……」
「ローグさん……」
そして両ギルドの控室等で、ヴィヴィオとアインハルトが周囲には聞こえなくほどの声量で小さく2人の名をそれぞれ呟いた。
『ヤジマさん!!! これは一体…!!?』
『ウム……』
そしてナツとガジルがスティングとローグの2人を圧倒する光景を見て……ヤジマは小さく頷きながら、こう言い放った。
──格が違いすぎる。
その瞬間……会場は再び大歓声に包まれる。
『こ…こんな展開……!!! 誰が予想できたでしょうかー!!?
すると、地面に倒れていたスティングとローグはゆっくりと体を起こし始める。
「ハア…ハア……終われるものか……」
「ああ…簡単に超えれる壁じゃねえ事はわかってた」
そう言うとスティングは、自軍の控室等で涙を浮かべながら自分を見守っているレクターの姿を見た。
「わかってるよレクター、約束だもんな。負けねえよ。負けられねえんだよ──レクターの為に……そして……」
すると今度は、チラリと
そんな彼の脳裏には……幼い頃に交わしたレクターとの約束……そして、数年前に初めてヴィヴィオと出会った日の出来事が浮かんでいた。
「アイツにオレの強さを証明する為に……!!!」
その瞬間……スティングの体が再び白く光り輝く魔力に包まれる。だがその魔力は先ほどまでとは段違いであり、さらには全身に白い模様が浮かび上がっていた。
そしてそれはローグも同じであり、こちらは黒い影の魔力に身を包み、全身には黒い模様が浮かんでいる。
「!!」
「何だこの魔力は!?」
そんな2人から放たれるビリビリとした魔力を空気を肌で感じ取り、目を見開くナツとガジル。
「こ…これは!!?」
「ウソ……この魔力の感じって……!!?」
「ありえん!!! 自らの意志で発動できるのか!!?」
その魔力の正体を知っているのか、応援席で驚愕で声を荒げるマカロフとティアナ……そして少し離れた観客席の方でミストガンに扮して観戦しているジェラールが同じく驚愕で声を上げていた。
そして続けてメイビスが、その魔力の名を高らかに叫ぶ。
「ドラゴンフォース!!!?」
スティングとローグが解放した魔力の正体……それは滅竜魔法の最終形態──ドラゴンフォースであった。
「あれはナツが楽園の塔で見せた姿と同じなのか?」
「しかし、あの時はエーテリオンを食べてその力を得た。ゼロの時も、オレの全魔力を食べてその力を解放できた。あいつらは自らの意志で
「それが第三世代
エルザ、ジェラール、ミネルバがそう言葉を口にしている間に……闘技場でスティングが行動を起こした。
「ローグ、手を出すな」
「「!?」」
「オレ1人で十分だ」
ローグの1歩前へ出て、得意気にそう言い放つスティング。
『な…なんと先ほどまで劣勢だった
『それほど
『すごいです!! ありがとうございます!!!』
そんなスティングの言葉に実況席や観客たちがざわつく。
「なめやがって…」
「けどこの感じ…強ェぞ」
ドラゴンフォースを纏ったスティングに、ナツとガジルは警戒しながら相手から目を離さずいると……
「はァっ!!!」
「!!」
地面を蹴って早いスピードで迫ってきたスティングは、そのままナツに突進して拳を叩き込む。
すぐさまガジルが鉄の棍棒に変形させた足を振るってスティングを攻撃するが、スティングはそれを屈んで回避しガジルに白い魔力を放って攻撃する。
それから体勢を立て直したナツは地面を強く蹴ると、炎を纏わせ拳でスティングに殴り掛かるが、スティングはそれをなんなく受け止めナツの腹に膝蹴りをいれる。さらにそのままナツの体を投げ飛ばしてガジルにぶつけると、スティングは空高く跳躍する。
「白竜の…」
そしてスティングは口に魔力を集束して頬を膨らませると……
「ホーリーブレス!!!!」
序盤で見せたレーザーのようなブレスとは威力も範囲も桁違いの白いブレスを放ち、それはナツとガジルを襲うどころか闘技場の床を撃ち抜いてしまうほどの威力であった。
「闘技場の床が……」
「崩壊!!?」
「なんて威力なんや!!?」
「これが第三世代
床が崩壊し、闘技場の地下へと落ちて行くナツとガジルを見て、マカロフとエルザ、はやてとグレイが驚愕の言葉を口にする。
『試合は続行されます!!! 皆さまは
戦いの場が闘技場の地下へと移ってしまった為、観客席には試合の様子が映し出された
「まだまだこれからだぜっ!!!!」
落ちて行く2人を追うように自らも闘技場の地下へと落ちて行くスティング。
「火竜の…劍角!!!!」
するとナツは一緒に落ちている瓦礫を足場にして、全身に炎を纏った状態で思いっきり飛び上がり、スティングに攻撃する。
「鉄竜の…咆哮!!!!」
さらにナツの攻撃を受けたスティングの背後にはすでにガジルが待ち構えており、ガジルはそのまま鉄の破片を含んだブレスを放ってスティングを勢いよく地面へと叩き付けた。
しかし2人の連続攻撃を受けたにも関わらず、スティングは難なく立ち上がると、合わせた両手に白い輝きを纏う。
「白き竜の輝きは万物を浄化せし──ホーリーレイ!!!!!」
「ぐああぁぁあああ!!!」
「ああぁぁぁああ!!!」
そしてスティングの両手から放たれた無数の白い聖なる閃光が、ナツとガジルを襲ったのであった。
それからもナツとガジルはドラゴンフォースを纏ったスティングの猛攻の前に成す術もなく、一方的に攻撃を喰らっていく。
「(レクター、お前との約束だからな。オレは必ず勝つぜ!!!!)」
◆◇◆◇◆◇◆◇
「またイジメられたのか、レクター」
「だって……誰も信じてくれないんだ。スティング君が
「わかってるよ。放っておきな、そんな奴等」
「イヤだっ!! あいつらスティング君の悪口言うんだ!!」
「オレは気にしないよ」
「僕は…僕は友達の悪口言われたらイヤだよっ!!!!」
「わかったよ! じゃあオレがお前をウソつきじゃなくす」
「え?」
「
いつかオレがそいつを倒す。みんなの見てる前でな。
約束するよ」
◆◇◆◇◆◇◆◇
──見ているか、レクター!!!!
天井からスポットライトのようにさす日の光。その光りの下には拳を高々と掲げたスティングの姿があり、さらにその目の前にはボロボロの姿で地面に倒れ伏すナツとガジルの姿があった。
「時代は移りゆく。7年の月日がオレたちを真の
「ああ」
そう言ってスティングを追ってその場に現れたローグ。それでもナツたちは動かない。
「でも……やっぱり強かったよ。ナツさん、ガジルさん」
『両者ダウンかーーー!!?』
そして倒れたまま動かないナツたちを見て、スティングの勝利で幕を閉じるかと思われたその時……
「ちょーっと待てって」
「!!」
そんな声と同時に、ナツがむくりと起き上った。
「いってぇー」
「思ったよりやるな」
続いてガジルも立ち上がり、2人そろって意外とピンピンしていた。
「けど、お前のクセは全部見えた」
「何!!?」
「攻撃のタイミング、防御の時の体勢、呼吸のリズムもな」
難なく起き上っただけでなく、スティングのクセを見抜いたというナツに驚愕するスティング。
「バカ……な! こっちはドラゴンフォースを使ってんだぞ!!!」
「おう!! たいした力だ、体中痛えよチクショウ」
そう言う割にはまだまだ元気そうである。
「例えば攻撃の時、軸足が11時の方を向く」
「いーや10時だな」
「11時だよ」
「半歩譲って10時30分!! 11時じゃねぇ!!」
「11時だ!!! 23時でもいいっ!!」
「それ一回転してんじゃねーかっ!!!」
突然どちらの見解が正しいのかと口論を始めるナツとガジル。
「うるさい」
「おわっ」
するとナツはガジルを突き飛ばして近くにあったトロッコに乗せると、レバーをガコンっと下ろしてガジルを乗せたトロッコを発進させる。
「オイ…!!! てめ…こ……これは…うぷ……うおーーーーーーー!!!」
「ギヒッ」
そしてガジルを乗せたトロッコは、そのまま線路に沿ってどこかへと走り去ってしまったのであった。
「な…なんのマネだ」
「ガジル…」
「なめられた分はキッチリ返さねえとな」
するとナツは1人スティングとローグへと向かい合い……
「オレ1人で十分だ!!!! まとめてかかって来い!!!!」
左手に『COME ON』の文字を描いた炎を灯しながら、今度は自分が1人で2人を相手にすると言い放ったのであった。
「燃えてきただろ?」
つづく