多少ルールを変更しておりますが、ご了承ください。
それからちょくちょくオリジナル展開が入るので、次回か次々回あたりから更新が遅れてしまうと思います。こちらもどうかご容赦ください。
感想お待ちしております!!!
ふと思ったどうでもいい事。
この小説の、グレイとなのはがもし入籍したら、なのはの名前は……
『ナノハ・フルバスター』
ハマり過ぎて……笑えねぇ……!!!
ついに始まった大魔闘演武最終日。
その裏側では…先日王国に捕われてしまったルーシィを救出する為に、
「大魔闘演武の最終戦が始まるみたいね」
「おーし!! 今がチャンスだな!!」
「ええ…今なら街の人のほとんどが最終戦を見に行ってるから、人目につかずに王宮に行く事ができるわ」
「でも……バレないようにお城に忍び込むにはどうすれば……」
「オイラにいい考えがあるよ」
「どうせしょうもない考えなんじゃないの?」
「ウム」
「何言ってるの、完璧な変装だよ」
そう言ってハッピーは、ナツたちに祭にかけた仮装を着させて変装させたが、その格好はどこから見ても怪しさ満点であった。
「怪しすぎますよ」
そして当然ながら、ハッピーの案はリニスに却下された。
「大丈夫!! お城に忍び込む作戦は僕とミラで相談して、ちゃんと考えてあるよ」
「さすがユーノとミラだっ!!」
「私たちも全力でルーシィさんを救出します。エルザさんたちも、大会がんばってください」
現在最終戦が開催されているであろうドムス・フラウを見据えながらウェンディがそう呟くと、ナツたちは再びメルクリアスへと向かって走り出したのであった。
第201話
『妖精軍師』
『己が武を…魔を…そして仲間との絆を示せ。最終日……全員参加のサバイバルゲーム〝大魔闘演武〟を開始します!!!!』
開始の合図と共に大歓声が巻き起こり、空には花火が打ち上がる。
『バトルフィールドとなるのは何とクロッカスの街全域! 各ギルドのメンバーはすでに分散して待機しています。街中を駆け巡り敵ギルドのメンバーと出会ったら、戦闘となります。相手を気絶……戦闘不能にするとそのギルドに直接1Pが加算されます。
又…各ギルドには一人だけリーダーを設定してもらいます。これは他ギルドには誰がリーダーかはわかりません。リーダーを倒せば3P加算されます。これで最多ポイントの理論値は45。どのギルドにも優勝の可能性はあります。チーム一丸となって動くか分散するか、戦略が分かれるところです』
会場でルールの説明が行われている頃……
「よいか、私たちには優勝するしかないんだ」
「必ずルーシィちゃんを取り戻す為にな」
「ナツさんやウェンディたちが無事救出してくれれば」
「それに越した事はねえがな…」
「だとしても、優勝にはもう1つ目的もある」
「7年間苦い思いをしたギルドの奴等の為にもな」
「どっちにしても、絶対に負けられない」
そう言って互いに顔を見合わせて決意を表すように頷き合うエルザ、はやて、エリオ、ガジル、グレイ、ラクサス、ヴィヴィオの7人。
『栄光なる魔の頂は誰の手に!!!! 大魔闘演武──開始です!!!!』
「行くぞ!!!!」
「「「オオッ!!!!」」」
そしてついに……最終戦開始を告げる銅鑼が鳴り響き、大魔闘演武が幕を開けたのであった。
『始まりましたね~最終戦』
『やはり分散ス、各個撃破の作戦をとるチームが多いね』
『みんながんばるカボー!!!』
『1人1人が高い戦闘力を持つ
会場にはいくつもの巨大な
「!」
すると、セイバーの中でも索敵能力に優れているルーファスが何かに気がついた。
「どうしたルーファス」
「………動いてない」
『あーーーーっとこれは……!!?』
近くにいたオルガの問いにルーファスがそう呟いた直後、チャパティの声がマイクを通して響き渡り、同時に観客はざわめきだした。何故なら……
『ど…どうしたのでしょうかー!!?
「何やっとんじゃー!! あいつら!!」
「ど…どういう事?」
「知らないわよ」
「何かの作戦…なのかな?」
「けどエモノは早いモン勝ちだぞ!!」
「早くやっちまえっ!!」
その光景にマカロフを初めとした
だがその中でただ1人……メイビスだけが静かに映像を見据えていた。
『妖精の尻尾の奇妙な行動は気になりますが…すでに敵と接触してる者もいるぞーーーっ!!!!』
「オレが魔法を封じてる間に」
「おおーん!!!!」
「2人かよっ!!! ぐはぁっ!!!!」
ユウカとトビーの2人組が、コンビネーションでパピーのノバーリを撃破する。
蛇姫の鱗:68P→69P
「女子と当たるなんてついてない」
「きゃああ!」
「うわぁ!」
さらに別の場所では、トライメンズの3人がマーメイドのアラーニャとベスを撃破する。
青い天馬:57P→59P
『点数が動く動く!!!
「何してんだよはやてぇ!!!」
「早く敵倒しに行けよォ!!」
しかし
『そうしてる間にも──ラミアがパピーを潰しにかかる!!!』
そしてジュラがイェーガーを…リオンがセムスを…ギンガがメイアを撃破し、さらにポイントが追加される。
蛇姫の鱗:69P→72P
「ジュラとリオンとギンガがいれば、オレたちは無敵!!」
「チンクもシェリアも強ェしなっ!」
「そいつァどうかな?」
「バッカス!!」
「無敵だよっ!!!!」
するとトビーとユウカの前に、バッカスが立ち塞がる。だがその瞬間、バッカスの頭上の上空から、キラリと白い光が瞬く。
「ア?」
そしてバッカスがその白い光を見上げた瞬間……上空から現れたスティングがバッカスを叩き潰したのであった。
『スティングだーーーっ!!!
剣咬の虎:72P→75P
『逆転!!!! 最強ギルド
「あああああああああ!!!」
あっという間に逆転されてしまい、両手を顔に当て絶叫するマカロフ。
「やられた!! チクショウ!!」
「2人がかりでコイツやっつけんぞ!!」
バッカスを取られてしまい、ユウカとトビーはスティングへと標的を変えて戦おうとする。しかし……
「なっ!?」
「おがっ!!」
その瞬間、2人は突然現れたカグラの斬撃によって撃破されてしまった。
『カグラが来たァーーーー!!!!』
人魚の踵:65P→67P
トビーとユウカを撃破したカグラは、次にスティングへと目を向けるが……
「!? 消えた?」
そこには倒れ伏すバッカスがいるだけで、スティングの姿はなかった。
「それでよい。カグラとジュラは避けよ。消耗するだけと知れ」
街にも設置されている
「みゃーっ!!!」
「おぶしっ!!!」
「影竜の斬撃!!!」
「ぐっ…くそぉ!!」
「覇王・空波弾!!!」
「きゃああっ!!」
そしてその間にも、ミリアーナがロッカー…ローグがグランを…アインハルトがラグナを撃破していた。
人魚の踵:67P→68P
剣咬の虎:75P→77P
『さらにポイントを重ねるセイバー!! ラミアもマーメイドもすごい追い上げです!!』
「てかパピーはもう全滅?」
『目まぐるしく動く点数!!! しかし!!!
セイバーに逆転されただけでなく、ラミアも点数を追い上げられている状況でも、エルザたちは一向に動かなかった。
「何のマネじゃ!! ルーシィを助ける為に勝たなきゃならんのだぞ!!!」
「だからこそ──だからこそ冷静にならねばなりません」
「!?」
動かないエルザたちに声を荒らげるマカロフだが、静かに口を開いたメイビスに顔を向けた。
「私は今までの四日間で敵の戦闘力・魔法…心理・行動パターン、全てを頭に入れました。それを計算し何億通りもの戦術をシミュレーションしました」
「シミュレーション…?」
「初代…何を…」
「敵の動き、予測と結果、位置情報──ここまで全て私の計算通りです」
静かにそう言い放つメイビスに、なのはとレビィは疑問符を浮かべ……マカロフはそんなメイビスにゾワッと背筋を凍らせた。
「作戦はすでに伝えてあります」
すると、今まで閉じられていたエルザたち7人の目がカッと開かれる。
「仲間を必ず勝利へと導く──それが私の〝
そして……
「妖精の星作戦──発動!!!!」
「「「了解!!!!」」」
ついに
◆◇◆◇◆◇◆◇
一方その頃……メルクリアスの城門前では……
「何だそいつらは」
「さっきそこで捕まえた侵入者だ」
「あの妖精の娘を助けにきたんだろう」
「
2人の兵士に、ナツとティアナとウェンディが捕えられてしまっていた。
「どうする?」
「ウム…陛下も国防大臣もいないしな…牢に入れておくしかなかろう」
「「了解」」
「オイ!! 牢はこっちだぞ」
「あ…スマナイ」
「自分もこいつも、ここに配属されたのは最近でな」
そう言って捕えたナツたちを連れて牢へと向かって行く2人の兵士。
「ニッ」
「やりましたね」
「あい」
「さすがミラさんにユーノさん」
その2人の兵士とは、ミラジェーンとユーノが変身魔法で変装した姿であり、捕われたフリをしたナツたちは上手く城の中へと侵入したのであった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
その頃…メルクリアスのある一室。
「姫様…今が好機かと」
「そうですね」
兵士の言葉に静かに頷くのは、フィオーレ国王の王女……ヒスイ・E・フィオーレ。
「始めましょう──エクリプス〝2〟計画を」
◆◇◆◇◆◇◆◇
視点は戻り……大魔闘演武。
『
メイビスの合図と共に、ついに動き出したエルザたち7人。
「各自散開!!! 次の目的地まで進んでください!!」
メイビスの指示に従い、7人はバラバラになって散開する。そんなメイビスの姿にマカロフたちはポカンとして呆気取られていた。
「この時点で97%の確率でルーファスが動きます」
「見えた。私の索敵能力を侮ってもらっては困るね。まとめて片づけて差し上げよう」
メイビスがそう言うと同時に、彼女が言った通りルーファスが動き出した。
「
そしてルーファスは記憶の造形魔法で、居場所を特定した妖精の7人へと目掛けて流れ星のような光を発射した。
「上空に光を目視してから、2秒以内に緊急回避でかわせます」
「同じ手を何度も喰らうかよ!!」
「この魔法の属性は雷。ラクサスとエリオはそれをガード」
「フン」
「この程度、どうって事ありません」
しかしメイビスの指示のもと、グレイたち5人はその攻撃を回避し、ラクサスとエリオは軽々と受け止めたのであった。
「何!? 受け止めた!?」
彼らの予想外の行動に目を見開くルーファス。
「敵は動揺し、思考が乱れます。この思考の乱れによりルーファスは68%の確率で我々への接近を試みます。32%の確率で現位置にて待機……しかしその場合も私たちの作戦にさほどの影響はありません」
「お…おい……初代は何言ってんだ?」
「さあ……」
「妖精の星作戦……」
「勝利する為の作戦って事はわかるけどね」
周囲のメンバーはメイビスの言ってる意味が分からず、ただただ首を傾げて彼女を見ているしかなかった。
《エルザはこの時点で北西に進む事で、敵と接触》
「初代の言った通りだな、恐ろしいお方だ」
「げーっ! エルザ!!」
メイビスの推察通り、エルザは天馬のジェニーと接触していた。
《撃破》
「いやーん!!」
妖精の尻尾:73P→74P
《ガジルは南方の敵を撃破》
「悪ィな兄ちゃん!!」
「うあっ!!」
「くそっ!! ヒビキ!! お前だけでも逃げろ!!」
南方の方では、トライメンズと接触したガジルがブレスでイヴとレンの2人を撃破する。
「
「そーいうこっちゃな♪」
「……………!!!!」
何とかガジルの手を逃れたヒビキだが、その先で待ち伏せしていたはやてに撃破される。
《噴水広場に逃げてきた敵をはやてが撃破後、そのままポイントC-7へ直行》
妖精の尻尾:74P→77P
『またもやトップに並んだーーーっ!!
「やったーーー!!!」
「初代の作戦がことごとく的中してるの!!」
「スゲーーー!!」
メイビスの指示と作戦によって次々と敵を撃破していくエルザたちに、歓喜の声をあげるメンバーたち。
「グレイはB-4へ直行。ラクサスはそのままF-8へ。エルザはS-5へ。ヴィヴィオはA-6へ。この辺で敵に動きがあります」
普段の幼い子供のような言動と行動とは異なり、テキパキとメンバーに指示を送っているメイビス。
「お……思い出したぞ……初代の異名……」
そんな彼女の姿を見たマカロフは、声を震わせながら口を開く。
「その天才的戦略眼をもって数々の戦に勝利をもたらした……」
──妖精軍師メイビス
「できる子だ……」
「ただの癒し系ではなかったのですね」
「ああ見えても、一応
そう言ってジュビアやなのはたちは、改めて自分たちのギルドの創始者であるメイビスの力を実感した。
「一夜さん…申し訳ありません……」
「ウム、後は私に…任せぽぎゅ!!!」
「スキアリ」
完全に油断していた一夜はジュラの一撃により沈められた。
『聖十のジュラだーーーっ!!!! 天馬のリーダー、一夜を破って3P獲得ーー!!!』
蛇姫の鱗:72P→75P
「クソッ!! 一夜まで……どうすっかなぁ…!!」
「安心しろ、お前もここで終わりだ」
「んげっ!!? ぐはぁっ!!!」
「ごめんね」
「人魚なめちゃいけないよ!!!」
さらにその間に、チンクがヴァイスを…シェリアがリズリーを撃破した。
『そしてチンクがヴァイスを、シェリアがリズリーを破り、77Pに!!! 1位に並んだー!!!』
蛇姫の鱗:75P→77P
『1位に3チームが並ぶ熱い展開になってきましたね』
『ウム…これで天馬も全滅か』
『だいぶ人数が絞られてきたカボー!』
すでに2チームが脱落し、残り4チームのうちの3チームが1位で並ぶという展開に会場は大いに盛り上がる。
「ここからはかなりの激戦が予想されます」
「つーかあのジュラってオッチャン、やっぱギガ強ェな」
「マスターメイビス、あのジュラ殿に対する何か策はあるのですか?」
ジュラの強さにヴィータは唸り、シグナムが最終的にジュラをどうするのかをメイビスに問い掛けるが、彼女の答えは首を横に振る事だった。
「考えてはいますが、対処法がまとまりません。それほどケタ外れに強いです、ジュラという者」
妖精軍師と呼ばれるメイビスの天才的戦略眼を持ってしても対処法がまとまらない。そんな規格外の強さを持つジュラという存在に、メンバーたちは息を呑んだのであった。
『息詰まる攻防戦の大魔闘演武!! ここからはさらなる熱戦が予想されます!!!』
その頃……クロッカスの街にある巨大図書館。そこでは2人の魔導士が出会っていた。
「ここに来ればアンタに会えるって聞いてたが、さすが初代」
「これはこれは」
「記憶は、君を忘れかけていた──思い出させてくれるかな?」
「無理して思い出す事はねえや──お前はここで終わりだから」
氷と記憶の造形魔導士の因縁の戦いが始まろうとしていた。
だが……因縁の戦いが始まろうとしていたのはここだけではない。
クロッカスの中央にある広場……そこで碧銀の髪を靡かせながら目を閉じて静かにたたずむ1人の少女……
「……お待ちしておりました」
アインハルトはそう言うと同時に目を開けて、そっと振り返り……その特徴的な青と紫の虹彩異色の瞳で、広場へとやって来たもう1人の金髪の少女を見据える。
「さすが初代マスター…ここでアインハルトさんが待ってるって予想は大当たりだったね」
そしてそう言いながら金髪のサイドポニーを揺らし、アインハルトとは異なる赤と緑の虹彩異色の瞳で彼女を見据え返す少女……
〝覇王〟の血を受け継ぐ少女と……〝聖王〟の遺伝子から生み出された少女……古代の〝王〟の血を持つ2人の格闘魔導士が対峙したのであった。
「聖王オリヴィエのクローンである貴女を倒し──覇王の悲願を果たしてみせます」
「それは無理な話だよ。私はオリヴィエじゃないし──なにより私は絶対に負けませんから」
400年もの時を超えて……今再び──聖王と覇王が激突する。
つづく