LYRICAL TAIL   作:ZEROⅡ

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楽園の塔編
胡蝶の夢


 

 

 

 

ファントムとの戦いで心身ともに出来た戦いの傷跡も消え、ギルドの再建もようやく形になり始めた。そんな時に……とある衝撃的な事実が発覚した。

 

 

 

それは…ロキの正体が星霊であることだった。

 

 

 

ロキはかつて、〝青い天馬(ブルーペガサス)〟の星霊魔導士『カレン』と言う女性と契約していたが、同じくカレンと契約していた星霊『アリエス』に男の相手をさせたり、暴力で痛めつけるなどの扱いの悪さを見かねて、自分とアリエスの契約を解除して欲しいと願い出るも、カレンが契約を解除しなかったため、解除するまで星霊界に戻らないという強行手段に出たのだ。

 

しかしそれでもカレンは頑なに契約を解除せず……そのまま仕事先で亡くなってしまった。

 

そして星霊界の王はロキを〝間接的に契約者を殺めた罪人〟として彼を星霊界から永久追放した。星霊は人間界では生きていけないため、徐々に生命力を奪われていった。

 

そして先日、遂に命の限界を悟ったロキは妖精の尻尾(フェアリーテイル)を出て行き、カレンの墓の前で人知れず消滅しようとしていた。

 

その時、ロキの正体に気付いたルーシィが駆けつける。そしてさらには、星霊王までその場に出現したのだ。

 

そして星霊王はルーシィの必死の説得と星霊を愛する心に感銘を受け、ロキの罪を「例外」として許した。それにより、ロキは再び星霊界に戻れるようになり、ルーシィと契約したのであった。

 

 

 

そして現在……

 

 

 

「星霊だぁ!!?」

 

 

「アンタ…星霊だったの!!?」

 

 

「んー…まぁそういうこと」

 

 

「しかし、気がつかんかったなぁ」

 

 

ロキの説明を聞いて驚愕するナツ、ティアナ、グレイの三人。

 

 

「ちょっと待て! お前、牛でも馬でもねーじゃねーか」

 

 

「ナツの知ってるバルゴだって、人の姿だろ?」

 

 

「いや…あいつはゴリラにもなれるんだぞ」

 

 

「そういえばそうだね」

 

 

「何の会話してんのよアンタら……」

 

 

ナツとロキの会話を聞いて、ティアナは呆れる。

 

 

「ロキは獅子宮の星霊よ」

 

 

「獅子ーー!!!?」

 

 

「獅子ってアレ!? 大人になった猫!!!」

 

 

「そうだね」

 

 

「違ーーう!!!」

 

 

「確かに同じ猫科だけど……って言うかロキ、あんたさっきからテキトーなこと言ってない?」

 

 

ハッピーの的外れな言葉にルーシィとティアナがツッコム。

 

 

「つーかお前、今まで通りで大丈夫なのか?」

 

 

「これからはそうはいかないね。ルーシィが所有者(オーナー)になってくれたからね。ルーシィのピンチにさっそうと現れる、さしずめ白馬の王子様役ってとこかな。そういう訳で、二人の今後について話し合おうか」

 

 

「こらこら!! 下ろしなさい!!」

 

 

ルーシィを抱き上げて去ろうとするロキを、ルーシィ自身が必死で止めた。

 

 

「いいなぁ、オレも星霊ほしいなぁ」

 

 

「はぁ? どんな星霊よ?」

 

 

「そりゃあ(ドラゴン)だろ!!! せっかく滅竜魔法覚えたのに、本物の(ドラゴン)と戦えねーのは甲斐がねえってモンだ!!」

 

 

「アンタはただ暴れたいだけでしょ」

 

 

「それに星霊は力比べの為に呼び出すものじゃないの!!」

 

 

「そうそう。星霊は愛を語る為に…」

 

 

「あんたももう帰りなさい」

 

 

しつこく自分を口説くロキにピッと鍵を向けるルーシィ。

 

 

「ちょっと待って」

 

 

それを一旦止めて、ゴソゴソとポケットを漁り始めるロキ。

 

 

「はい」

 

 

すると、ポケットから数枚のチケットを取り出し、ルーシィ達に渡した。

 

 

「何コレ?」

 

 

「もう人間界に長居する事もないからね。ガールフレンド達を誘って行こうと思ってたリゾートホテルのチケットさ。君たちには色々世話になったし、これ……あげるから行っといでよ」

 

 

「海!!!」

 

 

「おおおっ!!!」

 

 

「こんな高ぇホテル泊まったことねえ!!!」

 

 

チケットを受け取り、大はしゃぎするナツとグレイ。すると、ティアナがある事に気がついた。

 

 

「あれ? 一枚余ってる?」

 

 

ロキから受け取ったチケットは五枚。ハッピーは猫だからチケットは不要なので、結果一枚余ってしまっている。

 

 

「うん、さっきエルザとユーノにも渡したんだけど、ユーノは考古学の方で大事な用事があるからって、断られたんだ。だからあと一人、誰か誘って楽しんでおいで」

 

 

そう言い残して、ロキは星霊界へと帰って行った。

 

 

「で…どうする?」

 

 

さっそく余ったチケットについて話し合う四人+一匹。

 

 

「スバルはどうだ?」

 

 

「父親の所に行ってるわ。今日はギンガさんも含めて、家族三人で過ごすってさ」

 

 

「じゃあ、なのはは?」

 

 

「残念…あいつは仕事だ。三日は帰ってこれねえってよ」

 

 

「あい! じゃあヴォルケンリッターの誰か!」

 

 

「それも無理だろうな。あいつらはいつも六人セットだから、誰か一人だけってのは納得しねえだろ」

 

 

「となると……」

 

 

「残りは……」

 

 

「アイツしかいねぇな」

 

 

「あい」

 

 

段々と話が纏まり、最後のチケットを誰に渡すか決める四人+一匹。すると……

 

 

 

「あれ? みんなどうしたの?」

 

 

 

そこへ、ちょうど仕事から帰ってきたフェイトが現れた。

 

 

「「「「「ナイスタイミング」」」」」

 

 

「え? え? なに……?」

 

 

突然声を揃えてそう言ったナツ達に、フェイトは戸惑いながら後ろへ半歩下がる。

 

 

「あの、フェイトさん……実は……」

 

 

ティアナ・事情説明中……

 

 

「そう…それで、最後の一枚を私に?」

 

 

「そうです」

 

 

フェイトの問い掛けにティアナが頷くと、フェイトは何故か申し訳無さそうな表情をする。

 

 

「でも、いいのかな? そんな大事なチケットを私なんかが……」

 

 

そう言うフェイトに、グレイが呆れたように口を開いた。

 

 

「いーんだよ別に…貰えるモンは遠慮なく貰っとけ。それにお前、ファントムの一件が終わってからも、ずっと仕事ばっかじゃねえか。たまには息抜きしねーと、身がもたねえぞ」

 

 

「う…うん……」

 

 

「それにお前のことだ。仕事に(かこつ)けて、こっそり〝あのギルド〟のことを調べ回ってんだろ?」

 

 

「うっ……!!」

 

 

「(あのギルド……?)」

 

 

図星を突かれたのか、ギクリと身を震わせるフェイト。〝あのギルド〟と言う言葉に首を傾げるルーシィ。すると、ティアナが驚いたように声を上げる。

 

 

「フェイトさん、まだ〝あのギルド〟のことを諦めてなかったんですかっ!!?」

 

 

「うん……まぁね……」

 

 

「でもよ、オメェじっちゃんに〝あのギルド〟には関わんなって言われてなかったか?」

 

 

「うん…言われてるよ……でも、やっぱり私は諦め切れない……どうしても…〝あのギルド〟を見つけ出したいんだ……!!」

 

 

手を強く握り締め、力強くそう言うフェイト。すると、グレイが意地の悪そうな笑みを浮かべて、口を開いた。

 

 

「じゃあこうしよう。もしオレたちと一緒にリゾートに来ねぇってんなら……」

 

 

グレイは一呼吸おいて……

 

 

 

「この事をじーさんにチクる」

 

 

 

と言った。

 

 

「えぇぇっ!!?」

 

 

まさかの脅迫にフェイトは当然驚く。

 

しかし、もし本当にマカロフにチクられて、今後そのギルドを調べる事が出来なくなってしまうかもしれない。そう考えたフェイトは……

 

 

「うぅ……わかった……」

 

 

あっさり折れてしまった。

 

 

「卑怯者……」

 

 

「なんとでも言え」

 

 

「なのはに言いつけてやる」

 

 

「それは勘弁してくれ」

 

 

何はともあれ、フェイトの参加が決定した。すると、そこへエルザが現れた。

 

 

 

浮き輪と麦わら帽子を装備し、その後ろには水着やビーチパラソルなどの遊び道具が入った荷物を抱えたエルザが……

 

 

 

「貴様等、何モタモタしている?置いて行かれたいのか?」

 

 

『気ぃ早ぇよ!!!!』

 

 

全員のツッコミが一致した瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第三十五話

『胡蝶の夢』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と…言うわけで、ナツ達一行は最高級のリゾート『アカネビーチ』へとやって来た。

 

 

「見ろよこの水!! めっちゃ透明だぞ!!!」

 

 

「うおおっ!!! スゲェ!!!」

 

 

「グレイ、海パンはこーよ」

 

 

海パン姿(全裸一名)のナツ、グレイ、ハッピーは水辺ではしゃぎ……

 

 

「ナーツー! はしゃぎ過ぎて溺れるんじゃないわよー!!」

 

 

「ふふっ…ティアナはナツの保護者みたいだね」

 

 

「実際そんな感じですよ。アイツの世話をしてると気苦労が絶えないんです」

 

 

ツインテールを下ろし、オレンジのセパレートタイプの水着を着たティアナがナツに向かって注意をする。そんなティアナに、同じくツインテールを下ろして黒のビキニタイプの水着を着たフェイトが微笑ましくそう言うと、ティアナは苦笑しながらナツに対する愚痴をこぼす。

 

 

「でも、ティアナはそんなナツが大好きなんでしょ?」

 

 

「えっ!? あっ…うぅ……///」

 

 

フェイトのまさかの言葉にティアナは顔を真っ赤にして縮こまる。しかし、すぐに復活して反撃に出る。

 

 

「ふぇ…フェイトさんこそ!! 昔同じチームだったあの人とはどうなんですか!!?」

 

 

「…………(ズーン)」

 

 

「……あれ? フェイトさん?」

 

 

ティアナが反撃の言葉を口にすると、何故かフェイトはその場に三角座りをして暗くなってしまった。予想だにしないフェイトの反応に、ティアナは目を丸くする。

 

 

「どう…って聞かれてもさ、あの人は基本的にギルドには居ないし…それに私はもうチームを抜けちゃったから、あの人から見たら私は裏切り者みたいなものだし……でも一時期は一緒のチームで働いてたんだからたまには連絡したり、ギルドに帰って来てくれたりしてもいいのに……(ブツブツ)」

 

 

「フェイトさん、私が悪かったです! お願いですから帰って来てくださいっ!!」

 

 

三角座りをしながら黒いオーラを放ち、ブツブツと呟くフェイト。そんな彼女を見てられなくなったティアナは必死で謝罪しながら彼女の身体を揺らした。

 

 

フェイトが我に帰ったのは、それから数分後のことであった。

 

 

その後もナツ達はスイカ割りや水上スキー、ビーチバレー…時折ティアナをナンパした男をナツがボコボコにするなどと言う事もあったりしたが、一同はアカネビーチを大いに堪能した。

 

 

そして現在…フェイトとエルザは部屋のバルコニーで揃って日向ぼっこをしていた。

 

 

「楽しかったね、エルザ」

 

 

「そうだな……本当に楽しい一日だった」

 

 

エルザがそう言うと、二人の目はウトウトとし始め、次の瞬間には、意識を手放していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は、生態ポッドや様々な機器や器具などが揃ったどこかの暗い研究所。

 

 

その研究所でポツンと佇む黒髪の女性。

 

 

そしてその女性は、何かを見下しながらゆっくりと口を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―フェイト…母さんをガッカリさせないで……―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その視線の先にいたのは……両手首を縛られて宙吊りにされ、体中に痛々しい傷をつけた少女…フェイトであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!!?」

 

 

ガバッと、突然勢い良く跳ね起きるフェイト。外はすでに真っ暗で、夜になっていた。

 

 

「ハァ…ハァ……ふぅ……」

 

 

ゆっくりと息を整え、冷や汗を拭うフェイト。そしてふと隣りを見ると、エルザも同じように体中から冷や汗が出ていた。

 

 

「エルザ……悪い夢でも見た?」

 

 

「……その様子からして、お前もか?」

 

 

「うん……小さい頃の夢をね」

 

 

「奇遇だな……私もだ……」

 

 

短い会話を終えると、途端に無言になる二人。そしてどちらからともなく立ち上がり、部屋の中へと戻っていく。

 

そして部屋の中へ戻ると、エルザは窓に映った自分の姿を見る。そしてしばらくそれを見つめたあと、小さく溜め息を吐き、またいつもの鎧に換装した。

 

 

「エルザ?」

 

 

「やはり鎧の方が落ち着くと思ってな……フフ…私という女はつくづく仕方がないな」

 

 

「エルザー!! フェイトー!!」

 

 

エルザが鎧を見ながらそう呟くと、ルーシィが部屋に入って来た。

 

 

「地下にカジノがあるんだって!! ねえ、二人も行ってみない?」

 

 

「うーん…賭け事はあんまり得意じゃないんだけど……」

 

 

「私もあまり好きではないのだがな」

 

 

「ナツとグレイとティアナはもう遊んでるよ」

 

 

「やれやれ」

 

 

そう呟くとエルザはその場で一回転しながら換装し、綺麗なドレスを身に着けた。

 

 

「こんな感じか?」

 

 

「ラフな格好でいいのに~」

 

 

「まぁ、鎧よりはマシじゃないかな」

 

 

「フフ……やるからには遊び倒さねばカジノに失礼だろ」

 

 

「はいはい! 行くよー」

 

 

「あ、ちょっと待って! 私もすぐに着替えるから!!」

 

 

そう言っていそいそと着替え始めるフェイト。そんなフェイトを尻目に、エルザは再び窓に映る自分の姿を見た。

 

 

「(たまにはいいじゃないか……自分に優しい日があっても……)」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

そしてホテル地下のカジノ…そこのルーレットの前では……

 

 

「ふぅ~~~~…ふぅふぅふぅ!」

 

 

ナツがルーレットに向かって息を吹きかけていた。

 

 

「お…お客様困ります!!」

 

 

「だって17に入ってたぞ! オレは見たんだ!!」

 

 

「あい!」

 

 

「そんなこと言われましても……」

 

 

「17に入ってたのにカタンってずれたんだって!! 何だよコレ!!」

 

 

「そんな事ある訳ないでしょ~」

 

 

ナツのクレームに呆れたように答えるディーラー。それでもナツは引き下がらない。

 

 

「見たんだって!! オレの目はごまかせねーぞ!!」

 

 

自分の両目を指差してそう断言するナツ。その瞬間……

 

 

「やめなさいバカナツ」

 

 

ゴッ! プスッ!

 

 

ティアナがナツの後頭部を思いっきり殴り、その拍子でナツの両目にナツ自身の指が突き刺さる。

 

 

「痛ぁぁぁあ!!! 目がぁぁぁああ!!!」

 

 

「あのバカがご迷惑をおかけして、本当に申し訳ありません」

 

 

「は…はぁ……」

 

 

両目を押さえながら床をのた打ち回るナツを無視して、ティアナはディーラーに謝罪する。

 

 

「いってぇ……ティアのヤロー……」

 

 

両目をゴシゴシと擦りながら立ち上がるナツ。すると……

 

 

「ボーイ&ガール、大人の遊び場はダンディにたしなむものだぜ」

 

 

「「か…かくかく!!?」」

 

 

「な…何……コイツ?」

 

 

ナツ達の目の前に、まるでポリゴンのようにかくかくした男が現れる。

 

 

「ボーイ、一ついいコトを教えてやるぜ。男には二つの道しかねえのサ」

 

 

そう言って男は椅子に座りながらクルクルと回りだす。

 

 

「ダンディに生きるか……」

 

 

そして回転が弱まってきた次の瞬間……

 

 

「止まって死ぬか…だゼ」

 

 

男はナツの口内に銃口を突きつけた。

 

 

「ナツ!!?」

 

 

「な…何するんだーーー!!!」

 

 

「ニッ」

 

 

ハッピーの問い掛けにも答えず、男はただ笑うだけだった。

 

 

()がんがごいぐ(なんだこいつ)……」

 

 

「エルザはどこにいる? だゼ」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

その頃、グレイは先ほど再会した元ファントムの魔導士、ジュビアと共にカジノ内のバーに来ていた。

 

 

「聞いたよ。ファントムは解散したんだって?」

 

 

「はい。ジュビアはフリーの魔導士になったのです」

 

 

そう言うジュビアの胸元には、妖精の尻尾(フェアリーテイル)のギルドマークの形をした首飾りが輝いていた。

 

 

「うわぁ……それで妖精の尻尾(フェアリーテイル)に入りてえっての?」

 

 

「ジュビア入りたい」

 

 

「しっかし、あんな事の後だからなぁ。オレは構わねーが、マスターが何て言うか」

 

 

「大丈夫です! なのはさんも、そちらのマスターに口利きしてくれると言ってくださいました!!」

 

 

「っ……なのはが?」

 

 

ジュビアの口から出てきた意外な名前に、グレイは目を丸くする。

 

 

「はい! ジュビアとなのはさんは、先日お友達になったのです!!」

 

 

「へぇ~なのはと友達にねぇ……」

 

 

グレイとジュビアの二人がそんな会話をしていると……

 

 

ズン…ズン…ズゥン……

 

 

「「!」」

 

 

突然二人の背後に巨漢の男が現れ……

 

 

バチィン!!

 

 

「あひぃ!!」

 

 

「なっ!? ジュビア!!!」

 

 

いきなりジュビアを叩き飛ばした。

 

 

「何だテメェ!?」

 

 

グレイは巨漢の男を睨みつける。

 

 

「グレイ・フルバスターだな。エルザはどこにいる?」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

一方…エルザ、ルーシィ、フェイトの三人はカードでギャンブルを楽しんでいた。

 

 

「あっ! また勝った!!」

 

 

「きゃーー! すごーいエルザーー!!!」

 

 

「ふふ……今日はついてるな」

 

 

すでに何連勝もしているエルザに感心の声を上げるフェイトとルーシィ。

 

 

「ディーラーチェンジだ」

 

 

「あ……ちょっと……」

 

 

すると、色黒肌の青年がディーラーを押し退け、エルザ達の前に立った。

 

 

「今なら誰が相手でも負ける気がせんぞ」

 

 

「だね」

 

 

「だったら特別なゲームを楽しまないか?賭けるものはコインじゃない」

 

 

そう言うと青年はエルザに向かって五枚のカードを表にして配る。そのカードには……

 

 

D・E・A・T・H

 

 

とそれぞれ書かれていた。

 

 

「なに…このカード……DEATH(デス)?」

 

 

そのカード見て、フェイトは顔をしかめる。

 

 

「命…賭けて遊ぼ」

 

 

すると青年は邪悪な笑みを浮かべ……

 

 

 

「エルザ姉さん」

 

 

 

と…エルザをそう呼んだ。

 

 

 

「……ショウ……!!」

 

 

 

対するエルザも、驚愕に顔を染め、震える唇で青年をそう呼んだのであった。

 

 

 

 

 

つづく

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