LYRICAL TAIL   作:ZEROⅡ

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バトル・オブ・フェアリーテイル

 

 

 

 

 

収穫祭当日。祭りと言うだけあって、屋台が出ていたり、路上で音楽活動をしていたりとマグノリアの街全体が賑わっていた。

 

 

「おおう……おう……祭りだぁ…」

 

 

「祭りだぁーー!!!」

 

 

「あい!!」

 

 

「食えるモン片っ端から食うぞぁ……」

 

 

「「食うぞー!!!」」

 

 

未だに体調が悪そうなナツと、対照的に元気一杯のスバルとハッピーはそう叫びながら飲食関係の屋台へと繰り出していった。

 

 

「まだ体調悪そうね……大丈夫かしら?」

 

 

「にゃはは……まぁスバルも一緒だから大丈夫だと思うよ」

 

 

そんなナツを見て若干心配そうにしているルーシィに、なのはがそう言う。

 

 

「それにしても、すごいんですね」

 

 

「この街にこんなに人がいたなんてねー」

 

 

ジュビアとルーシィは今までに見た事がないくらい賑わっている街を見て、感嘆の声を上げる。

 

 

「ファンタジアを見る為に他の街からも人が集まってるからな」

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)が誇る大パレードだからね♪」

 

 

「大パレード!! あたしも見たーい!!」

 

 

「本当はお前参加する側なんだぞ」

 

 

「参加といえば…そろそろミス・フェアリーテイルコンテスト始まっちゃう~!! 家賃ーーー!!!」

 

 

そう言って、ルーシィは慌ててコンテスト会場に向かって走って行った。

 

 

「それじゃあジュビア、私たちも会場に行こうか」

 

 

「そうですね、なのはさん」

 

 

「ん? お前らも出んのか?」

 

 

グレイの問い掛けに、なのはとジュビアは笑顔で頷く。

 

 

「そうだよ! はやてちゃんに誘われて、面白そうだったから♪」

 

 

「ってことは、はやての奴も出んのかよ?」

 

 

「うん。他にもシャマルやティアナも出るんだって」

 

 

「ふーん」

 

 

「グレイ様!! ジュビアたちは頑張ります!! 見に来てくださいね!!!」

 

 

「行こ、ジュビア!」

 

 

「はい!!」

 

 

そう言い残すと、なのはとジュビアは共にコンテスト会場へと走って行った。

 

 

「……………」

 

 

一人残されたグレイは、小さく溜め息をつきながら後頭部をボリボリと掻いたあと、そのままゆっくりとコンテスト会場に向かって歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第四十八話

『バトル・オブ・フェアリーテイル』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして数時間後…コンテスト会場であるギルドでは、ステージの前に人が大いに賑わっていた。そしてそのステージの上には、マイクを持ったマックスが立っていた。

 

 

『マグノリアの町民のみなさん、及び近隣の街のみなさん。お待たせしました!!我が妖精の尻尾(フェアリーテイル)の妖精たちによる美の競演!!! ミス・フェアリーテイルコンテスト開催でーーーす!!!!』

 

 

オオオオオオッ!!!

 

 

マックスが高らかに宣言すると同時に、会場全体から歓声が上がる。

 

 

『司会はこのオレ、砂の魔導士マックスが務めます!!!』

 

 

そう言ってマックスは砂を操って軽く自身をアピールする。

 

 

「あいつ…売り子やったり色々大変だな」

 

 

「もしゃもしゃ」

 

 

「もぐもぐ」

 

 

「つーかお前ら、興味ねえだろ……コレ」

 

 

グレイは隣りで食べ物をかじっているナツとスバルにそう言うが、その言葉にスバルは反論する。

 

 

「そんなことないよー! だってティアやなのはさんが出るんだもん! 応援しないと!!」

 

 

「あ…そう」

 

 

スバルの言葉を聞き流して、グレイは視線をステージに戻す。

 

 

『エントリー№1! 異次元の胃袋を持つエキゾチック・ビューティー!!! カナ・アルベローナ!!!』

 

 

マックスの紹介と共に、一番手のカナがステージに立つ。

 

 

『さあ…魔法を使ったアピールタイムだ!!』

 

 

カナは得意の魔法〝魔法の札(マジックカード)〟で周囲にカードをばら撒くと、自分の体を隠すように纏わせる。

 

 

『おおっと!! カードがカナの姿を隠して……』

 

 

そして次の瞬間、カードが弾け飛ぶと、カナは水着姿へと変わっていた。

 

 

『水着に着替えたー!!!』

 

 

その瞬間、会場から歓声が上がる。

 

 

「50万……いいえ…酒代は頂いたわ」

 

 

カナは得意気にそう言って、ステージから捌けていった。

 

 

「水着…!!? ずるい」

 

 

「なるほど……その手があったか」

 

 

「すごいなカナ……私じゃ無理……」

 

 

その様子を舞台袖で見ていたルーシィ、エルザ、フェイトはそれぞれそう声を漏らす。

 

 

「──って!!! エルザとフェイトも出るの!!?」

 

 

「ふふ……勝負とつくと、つい燃えてしまうのだ」

 

 

「私はなのはとはやてに無理矢理……(泣)」

 

 

一人は強さと美しさを兼ね揃えたエルザ。もう一人は看板娘のミラと同等の人気を持つフェイト。予想外な強敵出現に、ルーシィは「家賃が遠のく…」と嘆いた。

 

 

『エントリー№2! 新加入ながら、その実力はS級! 雨もしたたるイイ女!! ジュビア・ロクサー!!!』

 

 

そんな会話をしている間に、次の参加者であるジュビアがステージに立っていた。そして、アピールタイムになると同時に、体を水に変換させるジュビア。

 

 

「うわぁ!! 体が水になった!!!」

 

 

「すげえ!!」

 

 

これだけでも、観客から声援が上がる。そしてジュビアの体が元に戻ると、そこには先ほどのカナと同じく水着姿になったジュビアが水を纏いながら立っていた。

 

 

『オオオ!! 水着が似合う演出を作り出したー!!!』

 

 

「グレイ様、見てますか!!」

 

 

「またしても色仕掛けか!!」

 

 

そこでジュビアのアピールタイムは終了し、次の参加者へと移る。

 

 

「エントリー№3!! あなたのその笑顔が何よりの特効薬!! 風を操るお医者さん!! 八神シャマル!!!」

 

 

シャマルはステージに立ち、小さくお辞儀をすると、さっそくアピールタイムへと入る。

 

 

「お願いね、クラールヴィント」

 

 

シャマルはそう呟いて、自身の指に嵌めているクラールヴィントに小さくキスを落とすと、シャマルの周りに緑色の風が吹き始め、彼女の体をフワリと持ち上げる。そしてそのまま、空中を舞い始めた。

 

 

『オオオオッ!! 風の魔法で宙に浮かび、そのまま踊り始めたぁ!!! 風と共に舞うその姿は、まるで女神のようだぁ!!!』

 

 

マックスが興奮気味にそう叫ぶと、観客も同様に歓声を上げる。

 

 

そして、踊り終わったシャマルはそのままゆっくりとステージに降り立ち、スカートを小さく摘んでお辞儀をした後、ステージから捌けて行った。

 

 

「さすがシャマルだな」

 

 

「おう!」

 

 

「うむ……」

 

 

観客に混じってシャマルのパフォーマンスを見ていたシグナム、ヴィータ、ザフィーラは賞賛の言葉を口にする。その間に、マックスにより次の参加者が紹介される。

 

 

「エントリー№4!!得意な魔法は幻影魔法!! しかしその可愛らしさは幻ではありません!! 幻影の狙撃手(ミラージュスナイパー)!!! ティアナ・ランスター!!!」

 

 

紹介と共にティアナがステージに立つと、観客から声援が送られる。

 

 

「おっ! あれナツの嫁さんじゃねぇか?」

 

 

「ナツにいいトコ見せてやれよー!!」

 

 

「なっ……!!」

 

 

観客からの声援(?)にティアナは若干頬を染める。

 

 

因みに……

 

 

「おいナツ、お前あんな事言われてるけどいいのか?」

 

 

「ぐーぐー……もしゃもしゃ」

 

 

「寝ながら食ってんじゃねえ!!!」

 

 

「ティアー! 頑張れー!!」

 

 

こんな会話があったことは、ティアナは知らない。

 

 

落ち着きを取り戻したティアナは、軽く深呼吸をした後で、アピールタイムに入る。

 

 

「今から、とっておきの魔法をお見せします」

 

 

そう前置きをした後、ティアナはゆっくりと片手を頭上へと持っていく。そして……

 

 

パチンッ!!!

 

 

と…指を鳴らす。するとそこには……

 

 

 

「ニャン♪」

 

 

 

ネコ耳と尻尾……ネコの手足のような手袋と靴……そしてオレンジ色のネコの毛皮をイメージした露出高めのセクシーな服装に身を包んだティアナの姿があった。

 

 

『おおっとぉ!!!い つもはクールなティアナが、まさかのネコのコスプレ!!! これがいわゆるギャップ萌えと言うヤツなのか!!?』

 

 

マックスの司会と同時に観客からも「オオォォォオオ!!!」と大歓声が上がった。

 

 

因みにティアナの着替えは換装ではなく、幻影魔法の一種です。

 

 

「ほう……やるなティアナ」

 

 

「あのティアナが……」

 

 

「色仕掛け……!?」

 

 

舞台袖でその様子を見ていた三人がそう驚いている間に、アピールタイムが終了したティアナが歩いてやってくる。因みに服装はいつものに戻っている。

 

 

「ちょ…ちょっとティアナ!! どうしたの!!? さっきの全然ティアナらしくなかったよ!!?」

 

 

そんなティアナにルーシィが問い掛ける。

 

 

「えぇ。だって本気で優勝を狙いにいったもの」

 

 

「何で!!?」

 

 

嫌々でこのミス・フェアリーテイルに参加したはずのティアナが本気で勝ちに来ているという事に、ルーシィは驚く。そんなルーシィにティアナは……

 

 

「だってアンタ………私には胸の差で勝てるんでしょう?」

 

 

と…若干怒りの篭った目でそう言った。

 

 

「(この間のこと意外に根に持ってたーーー!!!)」

 

 

そんなティアナの言葉に、ルーシィは心の中で驚愕した。

 

 

『エントリー№5!! ギルドが誇る看板娘!!! その美貌に大陸中が酔いしれた!!! ミラジェーン!!!』

 

 

「待ってましたー!!!」

 

 

「優勝候補ーーっ!!!」

 

 

「本物だぁ!!!」

 

 

「本で見るより可愛いなぁ」

 

 

さすが看板娘と言うだけあって、ミラがステージに立つだけで大歓声である。

 

 

『さあアピールタイム!』

 

 

「私…変身魔法が得意なんで、変身しまーす」

 

 

そう言って、さっそくミラは自身に変身魔法をかける。その姿とは……

 

 

「顔だけハッピー」

 

 

「「「えーーーーー!!!?」」」

 

 

顔だけネコのハッピーと言う、なんともシュールな姿であった。これには観客も驚愕と落胆が入り混じった悲鳴を上げた。

 

 

「顔だけガジルくん」

 

 

その後もミラの奇行は止まらず、今度は顔だけ厳ついガジルとなる。これを見た本人は噴出し、観客はどよどよとざわめいていた。

 

因みにルーシィは……

 

 

「(優勝候補が自滅した!!!)」

 

 

と喜んでいた。

 

 

「エントリー№6!! 裏の肩書きは魔王!! しかしその笑顔はまるで天使!! ギルドのエース・オブ・エース!!! 高町なのは!!!」

 

 

紹介と共に、今度はなのはがステージに立つ。

 

 

「おおおっ!!」

 

 

「なのはちゃーん!!」

 

 

「かわいいーー!!!」

 

 

ミラほどではないが、なのはにもそれなりにファンがいるらしく、観客から歓声が上がる。その歓声に、なのはは笑顔で手を振って応えたあと、レイジング・ハートを握って、アピールタイムを始める。

 

 

「ディバインシューター……えいっ!!」

 

 

まず、なのはは五つの桜色の魔力弾を生成し、それをギルドの天井に……

 

 

●    ●

   ●

●    ●

 

 

こんな風に配置される。

 

 

「行っくよぉ……ディバインバスター!!!」

 

 

そして次に、その中央に浮かぶ魔力弾に向かって砲撃をぶつける。

 

すると、砲撃をぶつけた魔力弾から新たに四つの砲撃が、他の四つの魔力弾に向かって放たれる。

 

そして、四つそれぞれの魔力弾に砲撃がぶつかり、魔力弾がハジけると……まるで桜吹雪のような綺麗な魔力光が観客に降り注いだ。

 

 

『オオオ!!! これは美しい!!! 一瞬でギルド内に桜吹雪が咲いたぞーー!!!』

 

 

「うわぁ……!!」

 

 

「キレー!!」

 

 

そんな観客の声を聞きながら、なのはは桜吹雪の中心で可愛らしい笑顔を浮かべながら手を振りながら、ステージを捌けていった。

 

 

「すごいすごい!! さすがなのはさん!!! 綺麗でしたねグレイさん!!!」

 

 

「んっ!? あ、あぁ…そうだな……」

 

 

「?どうしたんですか?」

 

 

「いや何でもねえ。気にすんな」

 

 

なのはの最後の笑顔に見とれていたとは口が裂けても言えないグレイであった。

 

 

『エントリー№7!!〝最強〟の名の下に剛と美を兼ね揃えた魔導士。妖精女王(ティターニア)のエルザ・スカーレット!!!』

 

 

「キターーーー!!!」

 

 

「エルザー!」

 

 

「かっこいいーーっ!!」

 

 

エルザがステージに立つと、ミラやなのはに引けを取らないほどの歓声が上がる。

 

 

「私のとっておきの換装を見せてやろう。とーーーっ!!!」

 

 

そう言ってエルザは服の換装を始める。そして次の瞬間、そこに立っていたのは……

 

 

可愛らしいゴスロリの服に着替えたエルザだった。

 

 

「フフ……決まった」

 

 

そう言ってエルザは歓声が上がる中、得意気な顔をしてステージを捌けた。

 

 

「エルザ最近……キャラ変わったよね?」

 

 

「……たぶん、色々抱えていたモノがなくなったからじゃないかな?」

 

 

〝楽園の塔〟事件以降……どこか心に余裕が出来たようなエルザに、フェイトは嬉しそうな表情でそう言った。

 

 

「ってか、次フェイトじゃない?」

 

 

「え?」

 

 

だがそれも束の間、ルーシィの言葉にフェイトは呆気に取られる。

 

 

『エントリー№8!! その美貌は雷のように衝撃的!! 金色の閃光!! フェイト・テスタロッサ!!!』

 

 

すると、マックスがフェイトの名を高々と紹介する。

 

 

「あっ…わ…私だ……!!」

 

 

それを聞いたフェイトは慌ててステージに向かう。その瞬間……

 

 

ズルッ!

 

 

「ふえ? きゃうっ!!」

 

 

『あ……』

 

 

「「「あ……」」」

 

 

……何が起きたか説明しましょう。慌ててステージに出ようとしていたフェイトは舞台のカーテンを踏んでしまい、足を滑らせて転んでしまったのだ。しかもよりによって観客から見える位置で。

 

 

『フェ…フェイト? 大丈夫か?』

 

 

「う…うん……大丈夫……」

 

 

そう言って鼻を押さえながら立ち上がるフェイト。どうやら転んだ拍子にぶつけてしまったらしい。よく見ると目には若干涙が浮かんでいる。

 

 

因みにそれを見た観客は……

 

 

「「「(可愛いな……)」」」

 

 

と思っていたりする。

 

 

『じゃ…じゃあ気を取り直して!! アピールタイム!!!』

 

 

「は…はい!!」

 

 

マックスがそう言うと、フェイトは顔をキリッと引き締めてバルディッシュを構える。

 

そして、バルディッシュをクルクルと回したあと、そのまま高々と天に向かって掲げる。

 

 

その瞬間……ギルドマークの形をした、雷の花火が金色の閃光と共に咲き誇った。

 

 

『これはすごいっ!!! 世にも珍しい雷花火だぁ!!!』

 

 

フェイトのパフォーマンスに大歓声を上げる観客たち。そんな観客にフェイトはペコリと頭を下げたあと、恥ずかしそうにそそくさとステージを捌けて行ったのだった。

 

 

 

その後も観客の興奮は冷めることなく、ミス・フェアリーテイルは続いた。

 

 

 

『エントリー№9!! 小さな妖精! キューティ&インテリジョンズ!! レビィ・マクガーデン!!!』

 

 

「「いいぞーレビィ!!!」」

 

 

『エントリー№10!! 西部からのセクシースナイパー! ビスカ・ムーラン!!!』

 

 

「か…かわいい!!」

 

 

『エントリー№11!! 最強のチームを率いる夜天の主!! 八神はやて!!!』

 

 

「あれ? なんで私こんな扱いなん?」

 

 

ぶっちゃけ、パフォのネタが浮かばなかったからですby作者

 

 

そしていよいよ、ルーシィの出番となった。

 

 

『エントリー№12!! 我らがギルドのスーパールーキー!! その輝きは星霊の導きか……ルーシィ・ハー…』

 

 

「だーーー!!! ラストネームは言っちゃダメェ!!!」

 

 

危うくファミリーネームまで紹介されそうになり、慌ててステージに飛び出した。

 

 

「なんだ?」

 

 

「かわいいなあの娘」

 

 

「あはは……」

 

 

実家が有名な資産家であるハートフィリアだと知られたら賞金が貰えなくなると危惧したルーシィは笑って誤魔化し、アピールタイムを始める。

 

 

「えーと……あたし、星霊と一緒にチアダンスをします」

 

 

そう言って下に着込んでいたチアガールの服装に着替えるルーシィ。すると……

 

 

「エントリー№13」

 

 

彼女の背後から、次の参加者が現れた。

 

 

「ちょ……ちょっと、あたしまだアピールタイムが……」

 

 

そんなルーシィの言い分を無視し、その人物は続ける。

 

 

「妖精とは私のこと。美とは私のこと。そう…全ては私のこと……優勝はこの私、エバーグリーンで決定~! ハ~イ、くだらないコンテストは終了で~す」

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士……エバーグリーンはそう言って、優勝宣言をした。

 

 

「エバーグリーン!!」

 

 

「帰って来てたの!!?」

 

 

それを見たグレイとスバルは驚愕する。

 

 

 

 

 

「てか、あたしの50万はどうなっちゃうのよ!!」

 

 

なろうで連載してた頃に作者のサイトにて行なった人気投票の結果が残っているので、それを使います。

 

 

 

 

 

「邪魔しないでよ!! あたし……生活がかかってんだからね!!!」

 

 

自分のアピールタイムを邪魔されたルーシィはそう言ってエバーグリーンに食って掛る。

 

 

「ルーシィ!!! そいつの目を見るな!!!」

 

 

「え?」

 

 

「なに? このガキ」

 

 

グレイの忠告も虚しく、ルーシィはエバーグリーンの目を見てしまった。その瞬間、ルーシィの体が石になってしまった。

 

 

「な…なんだアレ!!?」

 

 

「石!!?」

 

 

「アピールか!!?」

 

 

それを見た観客はざわざわと激しく動揺する。

 

 

『マズイぞ!!! 町民のみんなは早く逃げて!!!』

 

 

「うわああ!!」

 

 

「ひーー!!」

 

 

マックスの言葉を聞いて、観客たちはその場から大慌てで逃げて行き、残ったのは妖精の尻尾(フェアリーテイル)の面々だけであった。

 

 

「何をするエバーグリーン!! 祭りを台無しにする気か!?」

 

 

「お祭りには余興がつきものでしょ?」

 

 

そう言ってエバーグリーンは背後にあったステージのカーテンを燃やす。するとそこには、ルーシィと同じく石にされたミス・フェアリーテイルの出場者たちの姿があった。

 

 

「なっ!!?」

 

 

「控え室にいた奴等が全員石に!!?」

 

 

「ティア!!」

 

 

「姉ちゃん!!!」

 

 

「なのは!! フェイト!!!」

 

 

「はやて!! シャマル!!」

 

 

「エルザまで!!」

 

 

それを見て、驚愕する妖精の尻尾(フェアリーテイル)のメンバーたち。

 

 

「バカタレが!!! 今すぐ元に戻さんかっ!!!」

 

 

マカロフがそう怒鳴ったその時……突然ステージに雷が落ちる。するとそこから現れたのは……

 

 

「よぉ……妖精の尻尾(フェアリーテイル)のヤロウども……祭りはこれからだぜ」

 

 

「ラクサス!!!」

 

 

「フリードにビックスローも!!?」

 

 

「雷神衆!!! ラクサス親衛隊だ!!!」

 

 

長髪の男フリード…長身の男ビックスロー…そしてエバーグリーンを含めた三人チーム〝雷神衆〟を従えたラクサスの姿があった。

 

 

「遊ぼうぜ、ジジィ」

 

 

「バカな事はよさんか!! こっちはファンタジアの準備も残っとるんじゃ。今すぐ皆を元に戻せ」

 

 

「ファンタジアは夜だよな。さぁて何人が生き残れるかねぇ……」

 

 

その瞬間、ラクサスは石化したルーシィ目掛けて頭上から雷を放った。

 

 

「よせぇ!!!」

 

 

ゴォォォン!!

 

 

しかし、雷はルーシィからギリギリで逸れて、直撃を免れた。

 

 

「この女たちは人質に頂く。ルールを破れば一人ずつ砕いていくぞ。言ったろ、余興だと」

 

 

「冗談ですむ遊びとそうはいかぬものがあるぞ、ラクサス」

 

 

「もちろん、オレは本気だよ」

 

 

「ここらで妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強は誰なのかをハッキリさせようじゃないか」

 

 

「──つう遊びだヨ」

 

 

「ルールは簡単。最後に残った者が勝者」

 

 

そう言ってラクサスはニィっと口角を上げて……

 

 

 

「バトル・オブ・フェアリーテイル」

 

 

 

と宣言した。

 

 

ガコォォォン!!!

 

 

その瞬間、テーブルが宙を舞い、全員の視線がそちらへと向く。そこには……

 

 

 

「いいんじゃねえの?わかりやすくて。燃えてきたぞ」

 

 

 

「ナツ!!!」

 

 

完全に復活したナツの姿があった。

 

 

「ナツ……オレはお前のそういうノリのいいとこは、嫌いじゃねえ」

 

 

「ナツ」

 

 

「祭りだろ?じっちゃん。行くぞ!!!」

 

 

そう言ってラクサスに飛び掛っていくナツ。

 

 

「待てドラグニル!!! 昔ラクサスに酷くやられたのを覚えていないのか!!?」

 

 

「ガキの頃の話だ!!!」

 

 

「去年の話だよバカ!!!」

 

 

「去年はガキだったんだぁ!!!」

 

 

シグナムとヴィータの制止を無視して、ナツはラクサスに殴りかかる。

 

 

「……だが……そういう芸のねえトコは好きじゃねえ」

 

 

「オラァーー!!!」

 

 

「落ち着けよナツ」

 

 

「びぎゃああああっ!!!」

 

 

だがその拳はラクサスに届く事なく、逆に電撃を喰らってナツは気絶してしまった。

 

 

「ナツ!!」

 

 

「ったく…言わんこっちゃねえ」

 

 

「せっかく復活したのに」

 

 

気絶したナツを見て、そう呟くヴィータとハッピー。

 

 

「このコたちを元に戻したければ、私たちを倒してごらんなさい」

 

 

「オレたちは4人。そっちは100人近くいる。うっわぁ!! こっちの方が不利だぜ、ぎゃはははっ」

 

 

「制限時間は3時間ね。それまでに私たちを倒せないとこのコたち……砂になっちゃうから」

 

 

「何だと……!!?」

 

 

「貴様等……!!」

 

 

その言葉を聞いて、怒りの篭った表情で四人を睨むザフィーラとシグナム。

 

 

「ラクサス……」

 

 

「バトルフィールドはこの(マグノリア)全体。オレたちを見つけたらバトル開始だ」

 

 

「ふざけおってぇ!!!!」

 

 

ついにガマンの限界が訪れたマカロフは巨大化するが……

 

 

「だから慌てんなって……祭りの余興さ、楽しもうぜ」

 

 

次の瞬間…ギルド内を眩い閃光が包んだ。そして光が収まると……

 

 

「バトル・オブ・フェアリーテイル開始だ!!!!」

 

 

その言葉だけを残して、ラクサスたちは姿を消していた。

 

 

「チッ……逃げやがったか……」

 

 

「マグノリアで鬼ごっこでもやろうというのか……」

 

 

「あんのバカタレめぇっ!!!」

 

 

それを確認したギルドメンバーたちは大急ぎで走り始めた。

 

 

「くそぉぉぉお!!! 姉ちゃんたちを助けねえと!!!」

 

 

「あいつらぁぁーーーっ!!!」

 

 

「ラクサスを捕まえろぉ!!」

 

 

「つーかぶっ潰してやるぁ!!!」

 

 

「なめやがってぇ!!!」

 

 

メンバー全員が怒りを燃やし、次々とギルドを出て行く。

 

 

「ハッピー、ナツをお願い!! 私もティアを助けなきゃ!!!」

 

 

そう言ってスバルもマッハキャリバーを使ってギルドを出て行った。

 

 

「行くぞお前たち!!! 主はやてを助けるんだ!!!」

 

 

「ったりめぇだぁ!!!」

 

 

「承知している!!!」

 

 

続いてシグナム、ヴィータ、ザフィーラの三人もギルドを後にした。

 

 

「ワシが……ワシが止めてやるわ!!!! クソガキがっ!!!!」

 

 

当然マスターであるマカロフもラクサスを探しに行こうとした。しかし……

 

 

ゴチーン!!

 

 

「!!!」

 

 

一同が外へ出て行く中、マカロフだけが何かに阻まれているかのように外へ出る事ができなかった。

 

 

「何やってんだじーさん!!!」

 

 

「何じゃコレは!!? 進めん!!! 見えない壁じゃ!!!」

 

 

「こんな時にどーしちまったんだよ。見えない壁なんかどこにもねーだろ」

 

 

そう言ってグレイはマカロフの頭を掴んで思いっきり引っ張るが、外に出ることは出来なかった。すると、突然空中に謎の文字が浮かび上がる。

 

 

「これは……フリードの術式か!!?」

 

 

「術式!?」

 

 

「結界の一種じゃ。術式に踏み込んだ者はルールを与えられる。それを守らねば出る事はできん。見よ」

 

 

マカロフがそう説明すると、再び文字が浮かび上がる。

 

 

【ルール:80歳を越える者と石像の出入りを禁止する】

 

 

「何だよこの言ったモン勝ちみてーな魔法は!!?」

 

 

「術式を書くには時間がかかる……ゆえにクイックな戦闘には向いておらんが、罠としては絶大な威力を発揮する」

 

 

「こんな魔法のせいで、ここからじーさんだけ出られねえってか。壊せねえのかよ!?じーさんでも」

 

 

「術式のルールは絶対じゃ!!『年齢制限』と『物質制限』の二重の術式とは…フリードめ…いつの間にこんな強力な…」

 

 

つまりはどう足掻こうと、マカロフはギルドから出ることが出来ないのである。

 

 

「始めからじーさんは参加させる気がねえって事か。周到だな。こうなった以上、オレたちがやるしかねえな」

 

 

「グレイ!!!」

 

 

「あんたの孫だろうが容赦はしねえ。ラクサスをやる!!!!」

 

 

そう言い残し、グレイもラクサスを探しに行った。それを見送ったあと、ラクサスはここからどうするかを考える。すると、扉の影に隠れている一人の人物を見つける。

 

 

「ご…ごめ……オ…オレ……ラクサス怖くて……」

 

 

「リーダスか」

 

 

その人物とは、絵描きの魔導士…リーダスであった。

 

 

「よい。それより、東の森のポーリュシカの場所はわかるな?」

 

 

「ウィ」

 

 

「石化を治す薬があるかもしれん。行ってこれるか?」

 

 

「ウィ!!! そーゆー仕事なら!!!」

 

 

マカロフの頼みを快く引き受けるリーダス。すると……

 

 

「ごあーーーーっ!!!」

 

 

突然ナツが目を覚ました。

 

 

「あれ!? ラクサスはどこだ!!?」

 

 

「起きたー」

 

 

「つーか誰もいねえ!!! じっちゃん!! 何だこれ!!?」

 

 

マカロフにそう問い掛けるナツ。

 

 

「祭りは始まった!!!! ラクサスはこの(マグノリア)の中におる!!!! 倒してこんかい!!!」

 

 

「おっしゃああああっ!!!! 待ってろォラクサスゥゥ!!!」

 

 

マカロフに焚きつけられ、やる気満々で出口に向かって駆け出すナツ。しかし……

 

 

 

ゴチーン!!!

 

 

 

「「「!!!」」」

 

 

「なに、コレ?」

 

 

「「「えええええっ!!!?」」」

 

 

何と…ナツも術式に阻まれて外へ出る事ができなかったのだった。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

一方その頃…ラクサスを探すためにギルドを飛び出したシグナムとヴィータは、ザフィーラと手分けして街中を走り回っていた。

 

 

「くっそぉ!!! ラクサスのヤロー!!! どこ行きやがった!!?」

 

 

「さすがに範囲が街全体では広すぎるな……」

 

 

「三時間以内に何とかしねぇと……はやてとシャマルが……!!!」

 

 

ギリッと奥歯を噛み締めながらそう呟くヴィータ。その時……

 

 

ビビビ……

 

 

「っ!!? これは!!?」

 

 

突然、地面に文字が浮かび上がり、そのまま二人を閉じ込めてしまった。

 

 

「な…何だよこれ!!?」

 

 

「……ジャスティーンの術式か…やられたな……」

 

 

フリードの仕掛けた術式に嵌ってしまった二人。そんな二人の前に再び文字が浮かび上がる。

 

 

【ルール:この中で一番強い魔導士のみ術式の外へと出る事を許可する】

 

 

「これは……まさか……!!」

 

 

「アタシたちに……潰し合えってのか……!!?」

 

 

術式のルール内容に驚愕する二人。すると、ヴィータがゆっくりと口を開く。

 

 

「すまねえ…シグナム……アタシは…一刻も早くはやてを助けてえんだ!!!」

 

 

そう言ってシグナムに向かってグラーフアイゼンを構えるヴィータ。

 

 

「それは私も同じだ。強制とは言え…主と仲間を助ける為の道にお前が立ち塞がるなら……私はお前を斬る!!!」

 

 

それに応えるようにシグナムもレヴァンティンを構える。そして……

 

 

「オラァァァアアア!!!!」

 

 

「ハァァァァアアア!!!!」

 

 

二人の武器が……激突した。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

「どーなってんじゃあナツ!!! お前80歳か!!? 石像か!!?」

 

 

「知るか!!! 何で出れねえんだよぉぉ!!」

 

 

何故かギルドから出ることができないナツは、マカロフとそんな口論をしていた。すると、二人の前に再び術式の文字が浮かび上がる。

 

 

「バトル・オブ・フェアリーテイル途中経過速報?」

 

 

浮かんだ文字にマカロフが首を傾げていると、次に信じられない文字が浮かんだ。

 

 

【ジェットVSドロイVSアルザック】

 

 

【シグナムVSヴィータ】

 

 

「な…何じゃこれは!!?」

 

 

「何でこいつらが戦ってんだ?」

 

 

【勝者:アルザック】

 

 

【勝者:シグナム】

 

 

【ジェットとドロイ:戦闘不能】

 

 

【ヴィータ:戦闘不能】

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル):残り人数86人】

 

 

 

 

 

バトル・オブ・フェアリーテイル……それは…妖精の共食いでもあった。

 

 

 

 

 

つづく

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